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地方公共団体の手数料の標準に関する政令

ONE No.5639

地方公共団体の手数料の標準に関する政令
って、最近改正されましたか?

これからだとすると、いつごろの予定ですか?

Re: 地方公共団体の手数料の標準に関する政令

わかばマーク No.5640

平成18年11月29日政令第369号が直近の改正だと思います。

指定管理者について

りかこ No.5621

私の自治体には,魚の養殖施設があります。この施設を指定管理者に管理させるために条例改正等の事務手続きをしています。
ここで,疑問が生じておりますので,皆様からアドバイスいただければ幸いです。

養殖施設において養殖された魚を販売することを指定管理者の業務とし,その売上代金を指定管理者の収入とさせることは問題ないのでしょうか?利用料金を収受させることは,自治法上可能ですが,売上代金は問題ないのでしょうか?

それと,仮に売上代金を収受させることが問題ない場合,条例に当該売上代金を指定管理者の収入として収受させる旨の規定をすることは,法的に問題ないのでしょうか?

どうか良きアドバイスをお願いします。

Re: 指定管理者について

G No.5630

直感的に、「釣り堀」みたいな施設は「公の施設」でしょうけれど、「魚の養殖施設」は公の施設ではないと思います。「魚の養殖と販売」を主目的にした施設ですよね。そもそも養殖された魚は誰のものですか? 卵なり稚魚は行政で買うんですか。

公の施設であった場合、たとえば、会館の一角で喫茶コーナーをもうけ、そこでクッキーとかパンをつくって売るようなケースから類推して考えると、「営業」は目的外使用にあたると私は思います。養殖した魚の販売も同様に考えます。

Re: 指定管理者について

シャロマロン No.5638

卵の購入から成魚の販売まで任せるという理解で考えます。

○指定管理、公の施設について
養殖施設は魚屋のバックヤードのようなものとみなして、
「全体として魚の販売施設」という説明でどうでしょうか。
(独立した「養殖施設」ではなく「養殖区画」)
例えば、「とれとれ市場」のようなハコを行政が作るとしたら
バックヤードと販売所をまとめて管理すると思います。
今回は、たまたまバックヤードがでかいだけだ、ということで。

Gさんの例にひっかけさせていただくと、
確かに会館(事務や会議など)と喫茶店(飲食)ではだいぶ離れていますが
魚の養殖と魚の販売なら、延長線上にあるものということで何とかなりそうな気もします。

あとは、養殖施設にちょっとした見学コースなどを設けて
「市民の学習施設も兼ねてます」てなことにすれば吉かも…。

○代金について
自治法の解釈上の技術論は不勉強で分からないのですが、
指定管理者を導入して、副産物の直売などもやっている施設は
「サッポロさとらんど」など各地に例があります。
(指定管理者 体験 工場 販売 などでぐぐってみてください)
売った代金も、たぶん収入させているのではないでしょうか。

和解と予算の議決の前後について

初心者 No.5633

どうしても解らないので教えで下さい。
12月議会で和解議案(損害賠償の金額も含む)を上程するのですが、この場合、損害賠償に係る補正予算を議決してからでないと、上程できないのでしょうか。
説明の順番からすれば、和解議案を議決してからの方が、予算の説明がしやすいと思うのですが、一般的な契約の議決事件については、予算を議決してから、契約の議決という流れになると思うのですが、同様に扱ってよいものでしょうか。どうかご教示お願いいたします。

Re: 和解と予算の議決の前後について

クレイモア No.5636

当市では、同時(当初)に提案することになると思います。
その際には、補正予算の議案番号が先の番号で、和解の議案番号が後の番号になります。

ただし、予算審査特別委員会より常任委員会の方が先に開催されるので、委員会審議としては、和解議案の方を先に審議することにはなります。

同時に提案すれば問題ないと思いますが。

Re: 和解と予算の議決の前後について

初心者 No.5637

クレイモアさんありがとうございました。
やはり提案順=議決順だと思われますので、補正予算→和解の順で議案をつくろうと思います。助かりました。

事情変更の原則について

もりぞう No.5629

契約事務関係について
バスの運行管理業務の委託契約を数社と締結していますが、ガソリン価格の上昇により、受託業者から契約金額変更(増額)の依頼がきています。契約書中には、事情変更の原則に伴う契約変更については両者協議のうえ行うことが出来るとしていますが、次のような条件でも、事情変更の原則が適用できるか、どなたか、ご教示願います。

・契約案件によって、若干異なりますが燃料費については、概ね契約金額の構成中(人件費、車両減価償却費、燃料費、車両保険費、修繕費、消耗品費等)約1割〜2割程度で、変更増額金額は当初契約額から概ね1〜5%程度の増額となります。

受託者にとっては、燃料費の上昇は死活問題のようですが、昨今のガソリン価格の上昇は事情変更の原則の適用要件には該当するように思われるものの契約金額全体に占める割合又は増額分の金額が、思ったより大きくないため、事情変更の原則を適用し契約変更することが適切か悩んでます。

(参考)事情変更の原則が認められる要件
@契約の基礎となっていた事情に変更があったこと。
A事情変更が予見できなかったこと。
B事情変更が当事者の責に帰すべからず事由にもとでくこと。
C契約通りの履行を強制することが信義則に反すること。

Re: 事情変更の原則について

ダジャレイ夫人 No.5634

 「契約は守らなければならない」というのが資本主義社会の鉄則で、それを崩すのはよほど例外的なケースに限られます。お尋ねのケースでは、事情変更の原則を適用するのはAとCの要件を充たさないため、困難だと思います。

 事情変更の原則を適用した判例はありますが、それはバブルの崩壊で地価が契約締結時の2分の1以下になった場合に借地人からの請求で地代の減額を認めたものです(最高裁平成15年6月12日判決)。判例は、殆どのケースで事情変更の原則の適用を否定しています。

 それから、事情変更の原則は、あくまで契約を変更して欲しい側(業者)が、相手方(自治体)に対してやむを得ず一方的に契約の変更を主張し、相手方がそれに応じず紛争になった場合に初めて適用が問題になることであって、相手方から適用を申し出て協議するという性質のものではありません。

 ですから、お尋ねのケースでは、「事情変更の原則を適用して」というよりも「契約の条項にしたがって当事者双方が協議した上で」契約を変更するということになると思います。

土地開発公社の定款変更について

きらら No.5497

お尋ねします。ご意見お願いいたします。

民営化に伴う公社の定款変更について、総務省に認可申請書を送付するときの申請書の発送者は、公社理事なのか、所管している団体の首長なのかということです。
詳解本などを見ると、設立や解散の認可申請書は公共団体の首長になっています。
過去の認可申請書の例をみると公社理事になっており、はて、一体どちらになるのか、根拠をご存知の方は知恵をお貸しください。

Re: 土地開発公社の定款変更について

がんぼる No.5530

公有地の拡大の推進に関する法律第14条第2項に「定款の変更は、・・・第10条第2項の規定の例により主務大臣又は都道府県知事の認可を受けなければ・・」とあります。
同法第10条第2項の主語は「地方公共団体」ですから、詳解本のとおり首長名で行うのが正しいのではないでしょうか。

Re: 土地開発公社の定款変更について

きらら No.5563

ご意見ありがとうございます。
やはり、そう思われますよね…
ただ、過去のものが公社理事で総務省に通っている、というのもひっかかるのです。

いつの議会にかけたかにもよりますが、公社を所管している自治体は必ずこの処理をしているかと思います。
実際にすでに処理を終えた方がいらっしゃいましたら、状況を教えていただけると助かります。

Re: 土地開発公社の定款変更について

入札太郎 No.5567

いつも参考にさせていただいております。ありがとうございます。

東北の市に所属する者です。
定款の変更は知事の認可を要しますが、私の所属する県では「市町村土地開発公社の設立等に関する取扱要領」を定めており、「定款変更認可申請書」の様式を示されております。この様式では、申請者は公社理事長となっています。

Re: 土地開発公社の定款変更について

きらら No.5628

ご意見ありがとうございました。
公社において様式を作るというのも、また手段ですね…参考になります。
とりあえず今回は、公社理事名で申請書を提出することにいたします。

 複合事務組合の法規&財務担当です。
 当組合では、行政財産の一部を電柱敷地として毎年目的外使用許可し使用料をいただいているのですが、その根拠となるべき「行政財産使用料条例」を定めず現在に至っております。(条例がないので厳密には「使用料」ではありませんが・・)
 しかも、年間1本分で1,500円とはいえ、雑入に「土地貸付料」はありえない・・・(ーー;)

 さすがに条例がないのはまずいので、条例を定めるべく作業をしておりますが、次のことで悩んでおります。良い知恵をお授けください。
 1.条例に基づかず収納した使用料は当然返還すべきであるが、返還対象の期間を何年とすべきか。(条例に基づかず貸し付けた事実は私的契約として民法が適用されると理解すべきか)
 2.1により決定した額の返還を使用者が受領拒否した場合、どのようにすべきか。(ちなみに相手方は電力です)
 3.条例の施行期日をどうするか。(施行日が4月1日以外の場合、会計年度の処理をどうするか)
サルベーGです。

使用料条例がそもそもないのですから、先方の電力会社からの任意の寄附みたいな雑入として収納したということで、返還の必要はそもそもないです。条例がないのですから任意です。
先方の電力会社も、返してくれとはいわないでしょうから。
Gさま、ありがとうございます。

>先方の電力会社も、返してくれとはいわないでしょうから。
悩んでいたのは、まさにこのことです。実際問題そう考えられるもので。

行政財産を目的外に使用させ、その対価を条例に基づかず納入させた・・と、型どおりに考えると質問どおりのパターンにはまってしまうのであって、対価性のない収入、と考えるようにします。
でも、自治体会計上、対価性のない収入って、普通は「寄附金」かなあと・・いやいや、補償的意味合いの収入と考えることにします。
cubeさま
納付書ではどうなっていたのか、とか、納付書がそもそもあったのか、そもそも受け取った時点で会計課は問題としなかったのか、とかが、私は関心がありますけれど(笑)。

電力会社として「じゃ返せ」とならないのは、すでに経費として処理してるし、他の自治体には目的外使用料として払っているはずですから。でも確信はありません。

それと言うまでもないことですが、雑入とか寄附だとかにしても、行政財産を対価をとらずに目的外使用させていた、あるいは占有を放置していた、ことは事実として残ります。監査等あった際には、電力会社からは相応の寄附をもらっていた、ですむとは思わないのです。
そう考えると、これまでの「使用料」は過誤にもとづくものだといったん返して、その分を「不法占拠」の賠償金みたいな形で電力会社からいただくのがいいかな、でも「犯罪者」になってしまった電力会社はかわいそうだわね。
とお悩みのcube様をねたに思考実験してしまいました。

公有財産(施設)の登記について

うめ・ざわお No.5576

本日2回目の投稿ですが、よろしくお願いします。
私の所属する団体の話ですが、公有財産のうち施設について、登記を行っていないとのことなんです。「登記しなくていいのですか?」と上司に伺ったところ、「いいんだよ。」の一言で終わってしまい、私なりに調べてみたのですがその理由がわかりませんでした。公有財産たる施設というものは登記をしなくてもいいものなのでしょうか?
勉強不足な投稿で申し訳ございませんが、どなたかご教示いただけますよう、お願いいたします。

Re: 公有財産(施設)の登記について

のっぽ No.5579

過去レスにもありますが、不動産登記法附則第9条で免除されています。

不動産登記法附則(平成16年法律第123号)

第九条 不動産登記法の一部を改正する等の法律(昭和三十五年法律第十四号)附則第五条第一項に規定する土地又は建物についての表示に関する登記の申請義務については、なお従前の例による。この場合において、次の表の上欄に掲げる同項の字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

不動産登記法の一部を改正する等の法律(昭和三十五年法律第十四号)
(不動産の表示に関する登記の申請義務についての経過措置)
第五条 第一条の規定による改正後の不動産登記法第八十条第一項及び第三項、第八十一条第一項及び第三項、第八十一条ノ八、第九十三条第一項及び第三項、第九十三条ノ五第一項及び第三項並びに第九十三条ノ十一の規定は、地方税法第三百四十八条の規定により固定資産税を課することができない土地及び建物並びに同法第三百四十三条第五項に規定する土地については、指定期日後も当分の間は適用しない。

となっています。公有財産の建物は非課税ですので表題登記は免除です。

コピペしただけなので読みにくくてすいません。

Re: 公有財産(施設)の登記について

うめ・ざわお No.5607

のっぽ様、ご教示いただきありがとうございました。
勉強不足でお恥ずかしい限りです。早速、不動産登記法及び地方税法を確認しました。
そこで、新たな疑問なんですが、不動産登記法附則(平成16年法律第123号)第9条の規定により、公有財産については表題登記の申請義務が免除されていることは理解できたのですが、公有財産については、登記されていなくても登記されたとみなされ、登記されたのと同じ扱いになるということでしょうか?それとも、公有財産については、登記官が職権で登記してくれるのでしょうか?
具体的な話になりますが、地方公共団体が土地を賃貸借し、その上に建物を建てた場合、公有財産であることから表題登記を行わなくても借地借家法第10条第1項が適用されるのでしょうか?
不勉強で申し訳ございませんが、どなたかご教示いただけますよう、よろしくお願いします。

Re: 公有財産(施設)の登記について

かめくん No.5609

固定資産税の非課税物件について、表示登記の申請『義務』が免除されているのは のっぽさんの回答のとおりですが、表示登記申請すべてが否定されているわけではありません。

公有財産はさておき、その他の非課税物件(宗教法人の境内建物、組合の事務所等々)で登記される物件はたくさんあります。

登記官の職権による建物の登記というのは、法律上はともかく現実には、まずありえないでしょう。

Re: 公有財産(施設)の登記について

ダジャレイ夫人 No.5614

 「表示登記の申請義務が免除される」から「表示登記がなくても借地権をもって第三者に対抗できる」ということにはならないと思います。

 不動産登記法の定めは、所有する不動産が非課税扱いとされることからその所有者が一般的に課せられている登記義務を免れさせただけで、登記をしない場合に登記の有する対抗力まで享受させるものではないでしょう。借地借家法は、本来借地権自体に要求されるべき登記を建物保護のために建物の表示登記で代用することを認めているので、最低限それはクリアしなければならないと思います。

 一般に公有の建物を登記しないのは敷地も公有であることが多いからで、第三者に占有される可能性がある土地に比べてその可能性が低い建物の場合は、あえて登記しなくてもトラブルが生ずるおそれが少ないからにすぎません。

 しかし、それが借地となれば新たな土地所有者が将来、取引関係に入ってくる可能性があります。例えば、土地所有者がその土地を担保に金銭を借り入れれば、担保権の実行により第三者が所有権を取得するかもしれません。建物が未登記であれば建物所有者は借地権を対抗できず、新たな土地所有者は「建物収去・土地明渡」を請求できることになりますから、債権者は喜んで担保に取るでしょう。

 ですから、借地上に公有建物がある場合は表示登記若しくは保存登記をすべきだと思います。

Re: 公有財産(施設)の登記について

うめ・ざわお No.5624

ご教示ありがとうございました。ほんとに、とても勉強になりました。
不動産登記法における表示登記申請義務の免除は、あくまでも登記申請の義務を免除しただけで、登記の有する対抗力を持たないのではということで。もしかすると有するのかと思って、同法と借地借家法、それとその関係法令を読んだんですが、そういった条文は見当たらず、私の探し方が悪いのかと思い、質問させていただきました。ご教示いただき、ほんと助かりました。
もし、この事に関する判例をご存知の方がいらっしゃれば、ご教示いただければ幸いです。よろしくお願いします。
 このたび示されています、標記の件について、新旧対照表に以下のとおり心許ない点がありますので、ご報告まで。
 また、私の誤認などありましたら、ご指摘頂けたら幸いです<(_ _)>

【第十条】(一部改正)
・「普通徴収によって」→「普通徴収の方法によって」
 ※他の条項の記載(例.第九条、第十二条第一項及び第二項、第十六条第一項及び第二項等)と不整合
 ※改正後地方税法第七百六条の二第一項には、上記の訂正済みの語句で規定されている。

【第十七条】(新規追加)
<各号列記以外の部分>
・「法第七百十八条の八第二項」→「法第七百十八条の八第一項」
 ※引用の誤り?
・「徴収するものとする。」→「徴収する。」
 ※新規追加の第十二条第一項及び第十六条第一項の文末と不整合。
 ※改正後地方税法第七百六条第二項及び第七百十八条の七第一項には、文末に「ものとする」記載有るが、既存の国保税条例第十九条第一項(このたびの改正前は第十一条第一項)には「徴収する。」の文末表現であり、統一した方がベターか。

<第一号>
・「当該年度から九月三十日までの間」→「当該年度の初日からその日の属する年の九月三十日までの間」
 ※明らかな誤り。条例(例)では意味が不明
 ※改正後地方税法第七百十八条の八第一号には、上記の訂正済みの語句で規定されている。

【第十八条】(新規追加)
<第一項>
・「第九条第一項の納期」→「第十条第一項の納期」
 ※明らかな誤り。納期の規定は、このたびの改正による条項移動で第十条となる。
・「それぞれの納期において」→「そのそれぞれの納期において」
 ※改正後地方税法第七百十八条の十第一項には上記の訂正済みの語句で規定されている。
 ※「その」が無くても意味は通じるが、先行する「納期」の語句との関連性を明白にするため、法に準じた方がよいか。
・「徴収するものとする。」→「徴収する。」
 ※新規追加の第十二条第一項及び第十六条第一項の文末と不整合。
 ※改正後地方税法第七百六条第二項及び第七百十八条の七第一項には、文末に「ものとする」記載有るが、既存の国保税条例第十九条第一項(このたびの改正前は第十一条第一項)には「徴収する。」の文末表現であり、統一した方がベターか。

<第二項>
・「法第十七条の二の規定によつて」→「法第十七条の二の規定の例によつて」
 ※改正後地方税法第七百十八条の十第一項には上記の訂正済みの語句で規定されている。
 ※既存の国保税条例第十九条第二項(このたびの改正前は第十一条第二項)には「法第十七条の二の規定の例によつて」の規定があり、統一した方がベターか。
ぷよぷよ 様

 初めまして、日本の西の果ての市の法制執務担当者です。
 議会議案送付を目前にして、同じような疑問を感じている方がいらっしゃってほっとしました。全てのご指摘に賛同です。特に「言い回し表現」の統一など鋭いご指摘が大変参考になりましたm(__)m


 当該条例の改正に関して、当初、起案した部署は「準則どおり」との主張でしたが、現在、必要な修正について指導し、あわせて県(⇒総務省)にも確認するよう指示したところです。

 余談ですが、日頃から、例規改正にあたって各所管課には、「準則にも間違いはあるものですよ」という助言をしているのですが、なかなか浸透しないのが悩みです(まる写しばかりですね)。
 特に今回のように住民の権利義務に関する条例については、慎重な改正が必要だと痛感しました。

 また、ご参考になるような変化があれば書き込みします。取り急ぎお礼まで。
追伸

 本日(10/16)午前中に、総務省から県を通じて、改正条例準則の【正誤表】が所管課に通知されてきたそうです。
 改正例文の誤りについておおむね訂正されているとのことですが(精読していないので)、まだまだ完全ではないような印象を受けました。
厚生労働省保険局国民健康保険課から

「特別徴収関係資料の送付について」という文書が当市の保険主管課に届いていますが、その中に税条例の準則改正案があり、それには、附則第19項(平成20年度の仮徴収額の特例)を加えるとあります。
これは、いったい何なのでしょうか。教えてください。
ほぼ、ぷよぷよさんと同様の意見です。
修正版も届きましたが、やはり疑問に思う箇所がいくつかでてきます。

ただ、「徴収するものとする」の件は、これでよいのではないかと思いました。
改正地方税法第718条の7第1項→今回追加の条例第16条に対応
(既に特別徴収対象被保険者であった者に係る仮徴収)
改正地方税法第718条の8第1項→今回追加の条例第17条に対応
(新たにと別徴収対象被保険者となった者に係る仮徴収)
ここで「徴収するものとする」という改正をしてます。
なので、逆に第16条で追加する規定「徴収する」が誤りなのかなと・・・。

それと
・附則第4項「市町村が定める額」としている点(市長では?)
・附則第5項「得た額とする」のあとに「切り捨て」の規定を括弧書きで加えなくてよいのかという点
が気になりました。


なお、「附則第19項を加える」という準則は、保険税ではなく保険料方式をとっている市町村向けではないでしょうか?国保税条例の準則ではなく、国保条例の準則となっていましたし・・・。
>3連ドンちゃんさん、Vitzさん
 コメントありがとうございます。
 自分の検討内容に、ちょっとほっとしました。

>訂正版
 現課では把握していませんでしたorz
 内容を見まして、おー、そうかぁ、と思いましたが、やはり、例えば、第17条第1号に係る語句の追加が「の初日」のみだったりして、やはり心許ない。
 同条第2号及び第3条で「初日の属する年」の規定ぶりがあることから、ここは、地方税法の規定ぶりに準じた記載をすべきでしょう。

>Vitzさんがご指摘の附則の修正箇所
 ・附則第4項「市町村が定める額」としている点(市長では?)
  →ご指摘のとおりと思います。
   ※昨日は附則まで手が回りませんでした(汗

 ・附則第5項「得た額とする」のあとに「切り捨て」の規定を括弧書きで加えなくてよいのかという点
  →条例(例)附則第5項が準ずる、改正法の附則第45条第2項において、ご指摘のとおり括弧書きで端数処理の規定がありますが、ご存じのとおり、地方税法が自治体税条例のワク法であるという性格であるところ、自治体においても地方税法の規定によらない事務は行えない訳であって、括弧書きがなくても実務上は差し支えない。まあ、こう言っちゃうと、税条例の規定ぶりをほぼ否定する見解にもなりかねませんが。どうしようかなー。ここは準則どおり行こうかなー。

>「徴収する。」or「徴収するものとする。」
 Vitzさんがご指摘のとおり、改正地方税法は「ものとする」の文末表現で統一あり、また、通常の法制執務においても「ものとする」と文末を締めたいところです。
 とはいえ、第18条第2項の文末も「充当する。」と言い切られており、また、既存の条例(例)も文末は同様に言い切られているところ、整合性に頭を悩ますところです。
 実は前述の私自身の報告の中で、一番不安であったのがこの二者択一でした(^^;
第17条第1号の「初日の属する年」を含めることについて、
これを加えないと、9月30日がいつの年の9月30日か特定できません。これは、明らかに間違いです。

これまで、市町村は、準則を中心に条例の制定・改正を行っていました。この準則について、多くの批判が寄せられいると思いますが、国の方で「そこまで、批判するなら、市町村で考えて作れ。」と言われたら、何も言えないのではないでしょうか?
これからの自治体は、官報の情報を注視し、市町村自らの判断で、条例の制定・改正を作ることが求められるのではないでしょうか。
 準則を否定する訳ではありませんよ。大いに参考にさせていただいています。ないと困る、凄い困る。

 私は法規担当をやっておりますが、条例案など、議会上程の直前まで差し替え、差し替えで、恥ずかしながら直前に気が付く凡ミスも多い。
 おそらく、原課の職員には、何やってんだ、しょーがねーな、ぐらいのことは言われているに違いない。その頻度は国の省庁の方々が作成される準則の比ではないでしょう。

 さて、人材的に限度がある基礎自治体において、法制執務担当も短期のローテーションで異動することが多く、また、その職務自体も、小さな自治体においては、人事管理部門を含む総務部門全般を所掌するのみならず、選挙管理委員会事務局や固定資産税評価審査委員会などの行政委員会の職員をも兼務することもざらではありません。

 ご指摘のとおり、「これからの自治体は、官報の情報を注視し、市町村自らの判断で、条例の制定・改正を作ることが求められる」ことは一是であるにせよ、自治体職員の皆さんがこの掲示板のように意見の交換できる場を利用して、少しでも良いものを作り上げて行こう、という試みは肯定されるべきでありましょうし、また、「法−政令−省令」の縦串に連なる自治体条例の制定に係る、実際上の「法の運営」において、自治体職員が「省庁さん、一緒に『法体系』を考えて行きましょうよ」と準則を求め、これに様々な意見を付加していくことも否定されるべきではないと個人的には考えます。

 もちろんご指摘の通り、従来型の準則依存主義であれば、それは分権後の自治体のあり方にとっての自殺行為であって、準則を示された自治体が「いいかげんな内容を寄こしやがって」と意見を言うような姿勢は、はっきりと否定されるべきです。

 レスを立てた私自身は、当条例に関わる皆さん(できれば省庁の方々も含めて!)とともに、少しでも良いものを作り上げていきたい、という気持ちであったことを付け加えさせていただきます。
>ぷよぷよさん、 ありがとうございます。

・附則中の「切り捨てる」規定
→準則どおりいくか、改正法に合わせた規定をして明確にするか、悩みどころです。
・「徴収する」か「徴収するものとする」か。
→既存条例と改正法、どちらの整合性を優先するか、ですよね・・・。
 ただ、純粋に内容だけで見ていくと後者のほうがよいのかとも思えてしまいます。

それと、追加の第17条「法718条の8第2項」についてですが、
第1項が徴収する規定で、第2項が額について直接規定しているので引用はこのままで、
あわせて、「第2項に規定する〜」ではなく、直接これを引用できるので「第2項の〜」の
ほうがよいかと・・・。


補足で、準則の誤りと思われる箇所
1)第13条から第16条までを繰り下げる改正
4つの条の繰り下げなので、1つずつではなく、「第○条を第△条とし、第◇条から第□条までを
○条ずつ繰り下げる」の方法では?
2)第10条の一部改正及び同条の条移動の改正
「とし、同条を〜」ではなく、「に改め、同条を〜」のはず・・・
3)追加の第9条の表現
「の規定によって特別徴収の方法による〜」表現に違和感が。
「の規定による特別徴収の方法による〜」のほうがよいのでは?
 いつもお世話になっております。
 いつもいつも参考にさせていただいております。

 ろくにスキルもないのですが、少し気になることがありますので、初めて書込みさせていただきます。

 新規で追加される第十六条第一項中に「地方税法施行規則(昭和二十九年総理府令第二十三号)第二十四条の三十七第一項」とありますが、平成19年10月31日の官報号外第250号に掲載された「地方税法施行規則の一部を改正する省令(平成19年総務省令第134号)」で確認する限り、同条は項がひとつしかないので「第一項」と記す必要はないのではないかと思うのです。

 トンチンカンなことを言っていないといいのですが……。
皆様の御意見大変参考になりました。おかげさまでどうにか間に合いそうです。「地方税法施行規則(昭和二十九年総理府令第二十三号)第二十四条の三十七第一項」の部分は、「第一項」を落とそうと考えています。
皆様の御意見をいつも参考にさせてもらっています。

さて、新たに加える第12条第1項かっこ書中の「その他同条に規定するものを除く。」の「同条」は「同条第3項」の方ががより適切ではないかと思いますが、どうでしょうか。
準則の附則の書き方すれば、「同条第3項各号に規定する世帯主を除く」というのはどうでしょう。
 市のアウトソーシングに携わっています。指定管理者制度で事例がありましたら、また、意見がありましたら教えてください。
 3年の指定期間で指定した体育施設の一部(和室)を市の事情により新規事業を行おうとしています。指定管理者は議会の議決を得て行政処分しているものであり、簡単に一部の部屋を市の直営か、また、占有が認められるものか疑問です。協定の変更や議会への説明の必要性などについて整理できていないところです。事例や、意見をお知らせください。よろしくお願いします。
サルベーGです。

条例や協定に、市の主催事業について優先みたいなことが入ってませんか? 指定管理者のもとでも主催事業で部屋を使う事例は多いわけで、特段、条例や協定の変更の必要がないように思われます。
その和室をずっと直営事業として使いたい、ということであれば、協定ではなく条例の変更ですね。条例の変更や行政処分の変更については、たしかに「簡単」に行われるべきではありませんが、そもそも「一部(和室)を市の事情により新規事業を行おう」ということそのことが、議会への説明内容のはずです。

土地の使用貸借契約について

うめ・ざわお No.5564

いつも勉強させていただいております。
早速の質問なんですが、施設を建設するために土地を借りることになったんですが、地主の希望により土地を借りる対価として賃料を支払うのではなく、固定資産税を免除することとなりました。この場合、この契約は使用貸借契約ということで、借地借家法の対象外になるのでしょうか?それとも、賃貸借契約としてみることができるでしょうか?
借地借家法が適用ということになれば同法第10条第1項により、当該施設を登記することにより対抗力を持つことができると思うのですが、借地借家法が適用されないとなると、仮に施設を登記したとしても対抗力を持てないのでしょうか?
ご教示いただけますよう、よろしくお願いいたします。

Re: 土地の使用貸借契約について

T−KIM No.5573

使用貸借契約となると思います。となれば借地借家法適用の余地はまったくありませんので,建物の登記をしても第三者に対しての対抗力を有しないものと思われます。
借地借家法の借主を強く保護するという性質から,法の適用を受けたくないと考える貸主は無償で土地や家を貸すこともあるようです。
有償で借りる → 固定資産税相当額を地代で補う ではだめでしょうか。

Re: 土地の使用貸借契約について

棋士兼公務員 No.5574

 免除される固定資産税の額が地代として適正といえれば賃貸借契約、いえない(不当に安い)のであれば使用貸借契約ということになろうかと思います。

Re: 土地の使用貸借契約について

うめ・ざわお No.5575

早速のご教示、ありがとうございます。
自分としても固定資産税を減免するのではなく、当該固定資産税相当額を賃料として支払い、賃貸借契約として締結してはと考えていたのですが、そうしたとしても、その額が相場と比較して不当に安いということになると使用貸借契約とみなされるということなるんですね。勉強になりました。

Re: 土地の使用貸借契約について

棋士兼公務員 No.5610

 すみません、訂正します。
 相手方の意思が「タダで貸すから固定資産税は免除してくれ」ということであるならば、固定資産税相当額を地代とする契約自体が実態を正確に反映したものとはいえないと思います。あっさりタダで借りて固定資産税の公益減免を認めるべきでしょう。当然、借地借家法の保護は受けられませんが仕方ありません。
 
文化に関することは地方自治法上は、教育委員会の事務とされています(180条の8)が、自治体によっては、○○文化部、○○文化局という名称で長の部局において文化に関する事務を執行管理している例があると思います。この場合は委員会が長の補助機関に補助執行させていると理解されるのでしょうか。ただ、文化に関することも長の名で行われているようで、そのあたり、あまり自覚的に考えていないような気がするのですが、どうでしょうか。
 長の名で「文化に関すること」を行なう場合、(少なくとも当市では)地域振興、観光と結びつく活動がほとんどのような気がします(見方を変えれば政治的中立性があまり求められない分野)。
 一方教育委員会で「文化に関すること」行なう場合は、文化財、図書館、博物館等法律上教育委員会がすることが望ましいか、教育的(学校教育、社会教育)要素が強い活動がほとんどのような気がします。
 それなりに自覚して考えているようには思えますが・・
 

Re: 文化に関することの事務の管理執行について

えんどう たかし No.5590

 教育委員会の管理する「公立劇場」で働いている「えんどう」と申します(委託舞台技術管理・安全衛生責任者の民間人=「舞台技術の管理」という部分委託です)。

 ご参考になるかどうかわかりませんが、もし“舞台芸術”に関することであれば、どこに任せるかは「アーツマネジメント法体系」の観点からお考えいただいては如何でしょうか。

 アーツマネジメント法体系の定義としては(尚、一般化されているとは限りませんが)、@自治体(主権者たる住民)がそのまち(区域)における住民、地域、自治体組織の「文化」(=国家・自治体が社会の内部で様々な形態で現れる人間の精神世界とりわけ密接に結びついている領域(教育と学術を原則除く))について、その自治体が公的に取り組むものと画した事項について、主体的かつ戦略的に政策を立案し、実施・評価する一連の展開と、A自治体が、その文化政策を展開することによって、今日の芸術文化を取り巻く諸環境の変化の中で、芸術の社会的な意義を明らかにすることにより、社会の支持を獲得してその活動を継続・発展させていくことに関して規律する法のことをいう。とされます。私はこのような定義でよい(妥当である)と思っています。

 従来の“文化”と言う定義の中からあえて「芸術」を取り出し、特に前述『@中の人間の精神世界とりわけ密接に結びついている領域(教育と学術を原則除く)』と言うところが大切だと思っております。なぜなら、自治体は限られた施設・予算の中から「住民の意思を一定程度集約(合意)し」、或いは「社会の支持を獲得してその活動を継続・発展させていく」ということが求められるからだと考えます(不完全ながら「文化芸術振興基本法」にもある程度触れられております)。

 なお、『田中孝男』氏のHPに掲載されている「自治体文化政策&アーツ・マネジメント法の体系(試論)」が参考になるように思います。
 http://www1.ocn.ne.jp/~houmu-tt/tanaka/tanakatop.html

 私の理解では、『思想の自由市場』だと考えます。
 また他の人は、公立劇場は「執行機関の意思」や、「多数の意思をより多数にするため」に宣伝するのが目的だと言う人もいます。芸術文化事業には「営利」も「非営利」もあり、また「宗教的」も「非宗教的」もあり、さらに「政治的偏り」も「政治的中立」もあり得ます。また、いわゆる「生活文化」もあるでしょうし「最高水準の芸術表現」もあるでしょう。

 ご案内の地自法では単に「・・・社会教育その他教育、学術及び文化に関する事務を管理し及びこれを執行する」だけであって、尚且つ「文化芸術振興基本法」にも抽象規定しかありませんし・・・。要は、首長さんの考え方次第なんですね。

 “舞台芸術”に偏りましたが、ご参考になれば幸いです。
参考までに。

「文化芸術振興施策の推進に係る首長部局と教育委員会の関係」(社団法人全国公立文化施設協会)
・・・中教審教育制度分科会地方教育行政部会資料(平成16年8月23日)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo1/gijiroku/003/04082501/009.htm


文化行政推進の歴史については北海学園大学法学部教授森啓氏のブログが参考になるでしょうか。
「市民自治の文化戦略」
http://jichitaigaku.blog75.fc2.com/blog-category-7.html

Re: 文化に関することの事務の管理執行について

えんどう たかし No.5592

 森啓氏のブログはまさに“付け足し文化”に対する批判としては的を得ていると思います。
 そして彼は、ただ批判でなく『「首長の役割」として、文化施設は運営次第、運営は人次第である(中略)「文化施設を例外扱いにする知恵」が必要である。それが「行政の文化化」である』とブログの1ページを締めくくっていますね。

 これらは、地方自治の本旨をいっているようなものだと考えられます。「中央政府の権力を抑制」し、「代表民主制」を補完する、(精神的自由については、自由主義的=国家からの自由)と同義だと思います。

 彼(森啓氏)の発言・考え方はもっともだと思います。
 ただ、これもまた当然に「相対的」であって、これを“一般化するか否か”は、まさに地方自治の問題だと思います。
いろいろとご意見ありがとうござます。
たしかに、文化に関する事務において、長が処理することが望ましいと考えられる事務があり、政策として理解できる話だと思います。ただ、そうとしても地方自治法では自治体の文化に関する事務は事務分掌上は教育委員会が処理し、例外として、長との協議に基づく事務委任か補助執行(地方自治法180条の7)なのではないかと思います。そういう意味では、長の名で行う文化に関する事務は、事務委任と思うのですが、ここで疑問に感じるのは、今回の地方教育行政法の改正において文化に関する事務が条例による委任事項とされている(24条の2)ところ、自治体において条例化の動きがあまりないように感じるからです。このあたりが、あまり自覚的でないような気がするという意味のなのですが、どうでしょうか。

Re: 文化に関することの事務の管理執行について

えんどう たかし No.5605

 >ただ、そうとしても地方自治法では自治体の文化に関する事務は事務分掌上は教育委員会が処理し、例外として、長との協議に基づく事務委任か補助執行(地方自治法180条の7)なのではないかと思います。<・・・

 ご疑問の点は、「そもそも文化行政は、教育委員会が執行機関であるから、これを“首長”の補助機関に代行させる場合には、先ず『実質的必要性の原則』のテストに合格し、且つ法律の根拠と法形式の告示を要件として“首長”に委任するか、ないしは、権限は委任せず“首長の補助機関”に代理させるのが筋である」と言うことですね。

 そもそも論で恐縮ですが、例えば「公の施設」である“文化会館(劇場・音楽堂)”なるものが設置されており、これを設置条例等の個別条例により、誰(首長・教委)が管理するのかを規定しているのであれば、これが根拠法(法源)となり、この管理者が“教委”であれば、首長へ委任するためには「法形式の告示を要件」とし、代理であれば「教委の名」で執行することとなるのではないでしょうか。
 反対に、管理者が“首長”であれば、“教委”に委任するには「法形式の告示を要件」とし、代理であれば「首長の名」で執行することとなるのではないでしょうか。

 そこで、疑問となるのが“文化”であるのに「公の施設」の個別の条例では“首長”が管理者となっていることが問題(上位法に反する?)と考えるかどうかですね。

 私見になりますが、確かに地自法第180条の8の「教育委員会は・・・文化に関する事務を管理し及びこれを執行する」とありますが、これは所謂「抽象的規定」であって、同条前段にある「学校その他の教育機関を管理し、学校の組織編制、教育課程、教科書その他の教材の取扱及び教育職員の身分取扱に関する事務を行い、並びに社会教育その他教育」という列挙された個別事務とは異なる、と解しても良いのではないかと考えます。
 すなわち、同条冒頭に規定される(強行規定と解される部分)「・・・別に法律の定めるところにより・・・」とあります。そうすると、当然に「学校その他の教育機関を管理し、学校の組織編制、教育課程、教科書その他の教材の取扱及び教育職員の身分取扱に関する事務を行い、並びに社会教育その他教育」については、具体的且つ個別の法律があり、これに拘束されるべきです。
 ところが、後段の「・・・学術及び文化・・・」についての成文法、特に「文化」については、実定法として自治体・執行機関が直ちに拘束されるような成文規定が存在せず、また、同条の指す“文化”と言った場合でも、その意味は極めて多義的かつ曖昧な規定であると考えられます。

 また、別の意味では、「文化一般」について、国法レベルで執行機関に対し強行規定を設けること(ないしは同条をもって文化に関する執行権が教育委員会にあると解すること自体)が、国民に対する文化の統制であり、「精神的自由(自然権)」や「アームレングスの原則」に反するという側面もあると思われます。

 仮に、同条が指す“文化”を最狭義に解し「社会教育における芸術文化」と捉えれば教委が執行するになんら問題が無いように思われます。しかし、例えば政治文化・産業文化・家庭文化・街づくり等が含まれると解した場合、教委には条件整備・運営等の執行は不可能だと考えられます。

 これも私見になりますが、実例として、現に多くの自治体が“首長”の自治事務としている背景には、良し悪しはともかくも、広く政治文化・産業文化、その他生活や生産活動等に不可分な広義の文化と、劇場での公演・興行・内外のインフラ整備・街づくり等の事業が交差・接近した領域にあると判断したため(ないし交差・接近させる意図があるため)なのではないかと思います。

 尚、素人ゆえ誤りや、思い込みがあるかもしれません。


 追伸・・・なお「補助執行」と言う用語が使われておりますので下記のように解します。
 補助執行とは、委任や代理と異なり、内部的に事務の一部を補助し、執行することで、あくまで権限ある機関の内部(補助機関)として行うものをいう。したがって対外的には“代行”ではない・・・と解します。
教えてください。この度「職員の自己啓発等休業に関する条例」の制定に向けて案文を作成中なのですが、本則中で引用している法律(独立行政法人国際協力機構法)の「第13条第1項第3号」の取扱いについて悩んでいます。この法律は平成18年11月15日に改正されたため、上記の改正後の号は「第13条第1項第4号」となり、改正法の施行日は平成20年10月1日となっています。国家公務員の自己啓発等休業に関する法律では附則で元の一部改正の法律を改正して手当てしているようですが、既に制定されている県や市の条例をみても手当てがされていません。制定時に手当てをすることはしないのでしょうか。迷っています。新米なので細かく教えていただくとすごく助かります。よろしくお願いします。
回答にはなりませんが、過去レスにもありましたが、学校教育法も改正されていますので、もし、改正対象の条項を引用されるのであれば、同じようなことは起こります(施行日にもよるのだと思いますが)
ppiさんありがとうございました。最終的には改正する必要があるため、このたびの制定時に附則で手当てすることにしました。なお、学校教育法の関係は、施行日がその後になりそうなので大丈夫そうです。

地教行法の改正について

エドワウ No.5594

いつも貴重な知識ありがとうございます。

地教行法の改正の中に、「教育長に委任することができない事務の明確化」ということで、6点ほど規定されています。
当自治体では既存の規則でこの点について委任しているものはありませんが、専決事項はどうなるのか、という疑問で悩んでおります。

今回の法改正が、教育委員会が責任をもって事務を管理し、及び執行する趣旨であることから、今回法律で規定された事項については専決事項から外し、教育委員会付議を経て処理する事項になるのかな、と考えておりますが、いかがでしょうか。
ご意見いただけたら幸いです。よろしくお願いします。

期末手当の引下げについて

kinta No.5531

給与法改正法では、勤勉手当の引き上げが行われますが、当方、勤勉手当は据置きとし、逆に期末手当の引き下げを行うこととなりそうです。

人勧どおり取り扱わない団体が今年は全国的に多いようです。

さて、期末手当の引き下げは、支給日である12月10日以前に改正条例を議決すれば何の問題もないのですが、やむを得ず、議決が支給日の翌日以降となる場合の対応について、ご意見ください。

@ 19年12月21日支給の給料(本俸)から期末手当引き下げ相 当額を減じた額を給料額とみなす特例措置を設けて対応
A 20年6月30日支給の期末手当から引き下げ相当額を減ずる特 例措置を設けて対応

当方としては、Aにより翌年に持ち越すことについてなんとなく抵抗をおぼえますが、それよりも@により給料(本俸)から減ずることが果たして可能かという素朴な疑問が沸いています。

また、共済掛金等々は、給料を減額したとしても減額がなかったものとして計算しますが、期末手当からの減額であれば、減額後の額で計算しますので、翌年の期末手当から減額したほうが、控除される掛金は少なくて済むのではないかと。。。



Re: 期末手当の引下げについて

かめくん No.5570

まず、期末手当は基準日があるので、支給日以前であっても12月2日以降の議決の場合、不利益の遡及となる可能性が心配されます。

で、本題ですが、
@については、給料(本棒)をその月に限り減額するという形の条例をつくることは可能なような気がします。かつてのマイナス勧告の際は時間外勤務手当なども期末手当で調整したような・・・。
でも、基本賃金である給料(本棒)で調整するのは厳しいですね。地域給がらみの減額時も現給保証したわけですし、懲戒の場合ですら10%までのカットですので。

特に、すでに勤務の始まっている月の給与を減額するのはどうでしょうか。時間外勤務を含め、すでに実施されたもの(実績)について遡って減額するというのは危ない気がします。

また、万一その月に死亡退職等があった場合、そのままでは大きな減額になるので、その点にも対応した条文にする必要があります。

Aについては、来年4月に遡及する給与改定があると事務的にとても大変になります。




Re: 期末手当の引下げについて

kinta No.5578

かめくんさん。ありがとうございます。
ごもっとも、支給日ではなく、基準日前の議決ですね。

やはり11月中に臨時対応するか、せめて据置きにしてもらえると助かるんですがねえ。

 市の水道事業にかかわるものです。
事務委託による検針員がメーターの検針時にその家の器物を破損してしまいました。明らかに過失があることが証明されれば弁償することとなりますが、その際、市(水道局)には責任がないことを主張したいと考えておりますが、法的な根拠を探しているところです。どなたかご教示ください。委託検針員との事務委託契約書は市側に損害を与えた場合の賠償規定はありますが、検針時の瑕疵については明記していないところです。よろしくお願いします。
「受託者が集金業務中災害を受けた場合又は第三者に損害を与えた場合等についてはすべて受託者の責任とする。」というような規定があればということでしょうか。
賠償を求める側から考えると市の監督,委託する際に注意を喚起するようにしていたかどうか問われます。
結局は上記規定があっても,なくても市と検針員は連帯して賠償せよと求められるのがオチですから,市としては委託仕様書,指示書などにより第三者に損害を与えないように適切な指導をしていたかどうかが問われるのではないでしょうか。

Re: 水道メーター検針員の器物破損時の法解釈

やまさん No.5569

どのような事務委託契約書か分かりませんが、家の器物を破損された住民の方は、市の職員が行ったものと見ている思います。
市が弁償し、検針員への求償により、その補填を受けるのが良いと考えますが。

Re: 水道メーター検針員の器物破損時の法解釈

ダジャレイ夫人 No.5572

 民法715条1項の使用者責任が問題になると思いますが、他人の雇用する者を使用者が使用する場合も、事実上の指揮監督関係にある者との間に使用関係があるとされています(最判昭和41.7.21)。お尋ねのケースでは、市と検針員との間に使用関係が認められるでしょう。

 そうすると、検針員の過失が認められれば市の損害賠償責任も認められることになり、それを免れるためには市が選任・監督につき相当の注意をしたこと、または相当の注意を払っても損害が生ずべきであったことを市の側で立証しないといけません。しかし、この立証はめったに認められませんから、市が使用者責任を免れるのは難しいと思います。

 ですから、市が第二次的な使用者責任を免れるには、その前提となる第一次責任者の検針員に過失がなかったことを立証するしかありません。

 結局、市が使用者責任を免れないのであれば、まず市が被害者に損害賠償し、その後で受託業者に対し求償するほかはないと思います。受託業者との契約でことについて明記されていないのであれば、民法715条3項の求償権を行使することになります。
 ある自治体の個人情報保護事務に携わっている者です。
 捜査機関から刑事訴訟法第197条第2項に基づき、自治体に対して個人情報の提供が求められた場合の対応について教えてください。

 わが自治体の条例では、「法令等に定めがある場合を除き」個人情報の目的外利用は原則として認めておらず、かつては、刑事訴訟法第197条第2項は任意捜査に関するものであり、「法令等」には該当しないと解してきました。
 しかし、「内閣衆質160第20号平成16年8月10日回答」及び「原動機付自転車に係る所有者情報の取扱いについて(平成17年3月29日付総税企第70号)」により、刑事訴訟法第197条第2項の規定に基づく照会は単なる協力依頼ではなく、報告義務を伴うものであることが明確化されたため、
現在、刑事訴訟法第197条第2項に基づく照会があった場合には、条例の「法令等」に該当し、個人情報の提供に応じることができると解し、照会に応じています。
 もっとも、提供を制限する他の法令等がある場合には、提供の根拠法令と提供の制限法令とを比較考量して提供の可否を判断しなければならないと考えており、資産や課税、滞納状況等の税情報については、地方税法第22条の守秘義務が課せられているため、情報提供には慎重に対応しています。
 このような状況の中で、平成19年1月に国民健康保険法が改正され、第120条の2に守秘義務規定が設けられたことを知りました。わが自治体では、現在、刑事訴訟法第197条第2項に基づき、捜査機関から国民健康保険の加入状況等の照会があった場合は応じているのですが、今後も照会に応じることは国民健康保険法第120条の2の守秘義務に抵触しないでしょうか。
 ・刑事訴訟法第197条第2項に基づき捜査機関から国民健康保険税の加入状況について照会があった場合応じているか。
 ・応じている場合の根拠、国民健康保険法第120条の2の守秘義務との関係についての考え方
について教えてください。よろしくお願いします。
 
 国保担当課の状況は把握していませんが、捜査機関からの照会には応じていると思います。
 国民健康保険法第120条の2に規定する「正当な理由」があると解してよいのではないでしょうか。
 厚生労働省が、平成16年12月24日に策定していたガイドラインが18年4月21日に改正されているようです。
 このガイドラインの改正により、以前の記述「本人の同意を得ずに個人情報の提供を行ったとしても、個人情報保護法第16条違反とはならないが、場合によっては、当該本人からの民法に基づく損害賠償請求等を求められるおそれがある」という部分が、削除されております。

 尚、詳しくは同省ホームページをご参照ください。
 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/seisaku/kojin/index.html
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/seisaku/kojin/dl/170805-11a.pdf

 ただ、電話による照会など、安易な照会を要求され、これに応じたときには問題が残ることも考えられます。
 私見ですが「正当な理由」にあたると言えるためには捜査機関の権限ある担当からの正式な「照会書」によることが必要なのではないでしょうか(←民間人の考え方ですけれど・・・)。

古い判例ではありますが,刑事訴訟法197条2項と同様のものとして弁護士法23条の2第2項の犯罪歴照会について,回答したところ損害賠償が請求され認められたものが参考になると思います。

http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~suga/hanrei/13-3.html

「場合によっては,当該本人からの損害賠償の請求のおそれ」という記述については,この判例を意識したものと読み取れます。
以前,税務職場では,裁判所,検察,弁護士それぞれ照会がありますが,安易な照会に応じないようにはしていました。
 ウチでは、捜査機関からの照会については可能な限り「捜査の必要性」について具体的な情報の提供を求めた上で回答しています。単に「捜査のため必要があるとき」という抽象的な理由だけでは照会に応じていません。弁護士からの照会についても同様に、対立関係にある一方当事者からの照会ということで、具体的な情報の提供を求めています。

 どの程度まで求めるかはケースバイケースですが、少なくとも「架空の事件」ではないという印象を持てる程度には必要だと考えています。捜査機関からの照会についていえば、どのような事件で何を明らかにするためにその個人情報が必要なのかを疎明(一応確からしいという程度の証明)してもらうことにしています。

 例えば、警察官が捜査とは全く関係なく個人的な動機で照会することもあり得ますが、そのようなことは以上のような手続を踏むことで排除できると思います。仮に排除できなかったとしても、自治体側として最低限の手続を踏んでいれば、後日責任を問われる可能性は低くなるでしょう。要するに「捜査の必要性」というマジックワードを「水戸黄門の印籠」にしてはならないということです。

 自治体としては本人とのトラブルを避けたいので、できれば応じたくないという気持ちもあるのは事実だと思います。しかし、何でもかんでも拒否するということになると、場合によっては捜査機関が令状を取って強制捜査(差押・押収)に切り替えることもあり得るので、注意が必要です。

 また、裁判所からの照会については、裁判所が一方当事者ではなく公正中立な立場の第三者機関であることから応ずることにしています。もっとも、これについてはその裁判所の処分の適法性を争ったところで、最終的にそれを判断するのは裁判所自身ですからやるだけ無駄だという実質的な判断もあります。

 捜査の必要性と個人情報の保護の調整をいかにして図るかは大変悩ましい問題ですが、安易に照会に応じたり、逆に何でもかんでも拒否するというのは問題だと思います。

給与増額改正時の期末手当等の差額支給日について

町職員その他 No.5554

以前質問があって、過去ログに移行してますが、気がついたことがあったので、新規で投稿します。

給与増額改正時の期末手当等の差額支給日についてですが、条例には「規則で定める日に」支給するとなっています。
それで、給与改正条例の附則第6条に

改正後の給与条例の規定を適用する場合においては、改正前の給与条例の規定に基づいて支給された給与は、改正後の給与条例の規定による給与の内払とみなす。

としてあれば、給与規則改正時に附則で

(支給日の特例)
一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例(平成19年△月●●町条例第■号)附則第6条の「改正後の給与条例の規定による給与」と、同項の「改正前の給与条例の規定に基づいて支給された給与」との差額の支給日は○月○日とする。

としたらいいのではないかと考えたんですが・・・どうでしょうか?

給与改正時の給料表改正の扱い

町職員その他 No.5516

今回の給料条例改正では、給料表について、今回は、給料表中1・2級のみ増額等に改正になっています。
こんな場合に、表を全部改正してはいけないんでしょうか?
(国の給与法改正では1・2級等の部分改正をしていました。)

Re: 給与改正時の給料表改正の扱い

のんた No.5520

確か絶対に全部改正をしてはいけないというきまりはなかったかと思いますが、法制執務上全部改正をする場合というのは、当該条や表などの6割〜8割くらいの部分が改正される場合だったかと思います。うちでも一部改正をしようと考えています。

Re: 給与改正時の給料表改正の扱い

ぷよぷよ No.5526

 改正部分を最小限にし、1・2級部分の改正を明白にするため、法においては表の一部改正の形式で行っていると思いますが、法制執務とは、必ずしもそのやり方でなければ間違いである、と言い切れるものではありません。
 原議の作成の困難さから改正に誤りの可能性がいくらかでもあるのであれば、過去の手法に準拠して表の全部改正でもよろしかろうと思います。

Re: 給与改正時の給料表改正の扱い

町職員その他 No.5553

ありがとうございます。
我が町は議案がA4縦に横書きのため、議案に給与表の一部を載せるとすごく長くなってしまうので迷っていました。
全部改正で議案作成しようと考えてます。
・・・臨時議会・・・この給与条例のために11月26日に開かれる予定ですが・・・参議院審議はどうなるのでしょうか?
(一応、郵政公社関連の専決した「長の資産公開条例」は、報告議案としてあるんですけどね。)
 法制執務の初心者です。
 標記のとおり、「ものとする。」と「こととする。」の法制執務上の使い分けがわかりません。
 どなたかアドバイスをお願いします。
 (初心者ですのでわかりやすくお願いします。)
法制執務上の疑問点がでた場合には、洋々亭フォーラムで質問するものとする。
→洋々亭フォーラムで質問するのが普通のやり方ですね。

法制執務上の疑問点がでた場合には、洋々亭フォーラムで質問することとする。
→必ず、洋々亭フォーラムで質問しなさい。
NO.3288からの過去ログが参考になると思います。
念のため整理すると、次の2つのパターンがあります。
「〜すること+とする。」
「〜する+こととする。」

前者は、要件の規定等に見られますが、「とする。」の用法で説明できるものです。
問題は後者でしょうが、個人的な所感としては、一般に、
 義務を課す→「しなければならない。」
 原則(例外を許容)→「するものとする。」
のいずれかで使い分けるところであり、「することとする。」は、一般の公用文はともかく、法令では印象にありません。
衆議院のサイトで検索しても、法律での用例はわずかでした。

となると、後者の意味で使われるのは、「する」の語感の調整か、誤用か、と思ってしまうところです。
あまり気にしていませんでしたが、使い分けがあるのなら、この際、知っておきたいです。
貴重なご意見ありがとうございました。
「こととする。」は「〜すること。」と同様の取扱いをすれば良いとのことですね。
今後ともよろしくお願いします。

指定管理者への手数料徴収事務の委託について

悩める素人 No.5536

手数料を徴収している廃棄物処理施設に、指定管理者制度を導入することとなっております。手数料であるため利用料金制の導入はできないものと考えておりますが、徴収事務自体は指定管理者に行わせたいと考えています。個人的には運営管理業務(指定管理者委任事務)を協定書で、手数料徴収事務は別途委託契約の締結を結ぶ方法をとりたいのですが、上司から協定書一本でいけないのか、と問われております。協定書に委任事務でないものを記載することは可能でしょうか、また、自治法施行令158条との整合性は取れるのでしょうか。どなたかご教授くだされば幸いです。

Re: 指定管理者への手数料徴収事務の委託について

市という村の法担 No.5538

>協定書一本でいけないのか
公の施設の管理者と手数料徴収受託者とは,異なる(公の施設の管理者が手数料の徴収を行うのではない。)ことから,「公の施設の管理に関する協定書」に,「手数料の徴収委託」について盛り込むのは,適当でないと思います。手数料の徴収委託の手続については,会計規則(財務規則)に具体的な定めがあると思いますので,確認してみてください。

ところで,「廃棄物処理施設」は,公の施設なのでしょうか?住民の利用に供するための施設でしょうか?
廃棄物処理施設が公の施設にあたるか?ということには私も疑問に思っています。全国的には是も否も存在するようで、環境省でも各自治体の状況にあわせ、指定管理者を導入してもかまわない、としています。

Re: 指定管理者への手数料徴収事務の委託について

市という村の法担 No.5541

>全国的には是も否も存在する

世間勉強になりました。ありがとうございます。

ひとりごとですが,
廃棄物処理施設が住民が利用する施設である場合は,(手数料は特定の者のためにする事務について徴収するものであり,使用料は公の施設の利用について徴収するものだから)手数料ではなく,使用料を徴収すべきなのかな?
「市という村の法担」さま、ご回答ありがとうございます。協定書と委託契約書の二本立てが一番すっきりするんですが・・財務規則には徴収委託手続きに関する記載はありません。

また、おっしゃるとおり「公の施設」であれば、使用料であるはずですが、現状は事務に対する「手数料」とされており、矛盾しているのは承知しております。それと「是も否もある」とは、環境省が統一的な判断を避け、各自治体が事情に沿って判断するよう指導しており、各自治体で異なっている、という意味です。
 地方自治法第244条の2第8項は、『・・前段略・・公の施設の利用に係る料金を当該指定管理者の収入として収受させることができる』とあります。
 『手数料』であっても『利用に係る料金』であると思慮します。ついては、利用料金制の導入は可能なのでないでしょうか。

 それから、私なら協定書は一本(ひとつ)にします。
 施設管理と手数料徴収は、一連の業務でないかと思えます。それなら、協定書(契約書)もひとつが簡単かな!

Re: 指定管理者への手数料徴収事務の委託について

市という村の法担 No.5545

>協定書と委託契約書の二本立てが一番すっきりする

上司の説得に苦慮しているようですね。わからずや(?)の上司がいると,ホント無駄な手間がかかってしまいますよね。影ながら応援しております。うまくいきますように

Re: 指定管理者への手数料徴収事務の委託について

市という村の法担 No.5546

手数料は,公の施設の利用に係る料金ではないと思います。
「わたぼうし」さん、ありがとうございます。私も当初、244条の二第八項に規定された「利用料金」と225条の「使用料」とは異なる解釈でよい、と考えておりましたが、通知で「利用料金」は「使用料」に相応するものである、とされていることが解り、利用料金制は採らないこととしたわけです。施設の性格上の事情もありますが・・・

Re: 指定管理者への手数料徴収事務の委託について

えんどう たかし No.5551

 私は、「市という村の法担さん」に一票です。

 指定管理者制度は、地自法244条2の3(だったかな?)に言う住民の使用に供するための「公の施設」について行える制度ででしょうから、これを使用する際に「利用料金制」を採用している場合に支払うのが利用料ですよね。
 
 尚、総務省筋の方「篠原さん」は、月間地方自治(だったと思いますが?)で、使用許可のことを“利用承認等使用の許可”などと申されておりましたね。>「利用料金」は「使用料」に相応するものである<と言うのと整合性はあります。

 ところで、これ、本当に「公の施設」なんでしょうか?
 それとも、何か住民が使用するためのギャラリー・集会施設・劇場・レストラン・さては“博物館”“動物園”“市民プール”なんかが併設されているんでしょうか?

 と言うより、“廃棄物処理”という個別の具体的業務ならなら、わざわざ指定管理者(行政による処分)でなくとも、業務委託(民法上の請負)でいいと思うのですが。
 廃棄物処理を行わせるために、何らかの「公権力の行使」を委譲する必要があるのでしょうか?

任期付の少人数学級教職員の採用について

コロン No.5549

当市では、少人数学級を編成するため、任期2年以内で任用する市費負担の教諭採用を検討中です。この件で県教育庁と協議しましたが、臨時職員はだめで、給与及び勤務条件もいわゆる県費負担教職員に準じたものでと念を押されました。そこで、この職員の採用を地方公務員法上の位置づけで一般職の任期付職員を考えています。この考えた方でよろしいでしょうか。

施設管理のための廃棄物の焼却について

お助けください No.5514

 法解釈について疑義がありますので教えてください。
 うちの町が管理している公園で生じた芝や木の枝を敷地内に掘った穴の中で焼却をしていたたところ、警察が来て火を付けた作業員(臨時職員)に対し法律違反だといい、警察署で取り調べを受けました。その取り調べの中で、廃掃法違反で罰金刑になると言われたそうです。
 廃掃法第16条の2及び同法施行令第14条に規定してある廃棄物の焼却の禁止の例外規定にあたるのではないかと思われますがいかがでしょうか?
 ちなみにこの公園の近くに民家はなく周辺の環境へ与える影響は極めて少ないのでないかと思われます。

Re: 施設管理のための廃棄物の焼却について

やまさん No.5515

施行令14条第1号に該当すると思います。
河川の雑草を焼却するのと同じようなケースではないでしょうか。もしかして警察は、地方公共団体の職員と認識しなかったのでは。

Re: 施設管理のための廃棄物の焼却について

お助けください No.5518

そう思うのですが、法改正に係る厚生労働省(旧厚生省)の通知には、河川管理と海岸管理などと書いてあるのですが、あえて管理することが多い公園を抜いてあるのかと深読みしてしまいまして…。
ちなみに、警察は町の臨時職員と認識した上で、警察に任意同行?を求めました。
かつての国の通知や通達は、業務を行ううえでの参考にはなりますが、法的根拠にはならないと思いますが・・・

あくまで法律上許されている行為だとつっぱねてはどうかと思いますが、事情聴取をされるのも辛いですよね。

お助けくださいさんのところのその後の展開が気になります。
続報をお願いします。

教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5322

教育委員会がその権限に属する事務の一部(例:スポーツ振興審議会に関すること,体育指導委員に関することなど)を長の補助機関である職員をして補助執行させることを検討しております。(地方自治法第180条の7)
長部局においては,行政組織規則でスポーツ課を設け,スポーツ課が当該事務を分掌する旨を定めようと考えていましたが,次の疑問が生じました。
1 補助執行に係る事務は,教育委員会の権限に属する事務であり,長の権限に属する事務ではないため,長の権限に属する事務の分掌について定める行政組織規則に,補助執行に係る事務(すなわち教育委員会の権限に属する事務)について定めてもよいのでしょうか。
2 そもそも補助執行とは,補助的に執行すると解していいのでしょうか。

なお,今回は,地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2の特例によらないことが前提です。

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5337

自己レスにて失礼いたします。

長が,教育委員会の権限に属する事務に関し,規則を制定すること(具体的には,行政組織規則に,教育委員会の権限に属する事務に関し定めること)は,地方自治法第15条第1項の規定に抵触しないのでしょうか。
首長部局でスポーツ及び文化を所管させている自治体が結構あります。地方自治法第180条の7の規定により、首長の補助機関である職員に事務委任又は補助執行させています。教育委員会規則としてその旨を規定をし、それに基づいて組織規則に事務分掌として追加しているのだと思いますが、市という村の法担さんご指摘のように、これは首長の補助機関の職員に任せているのであって、首長の事務を整理する規則に記述することが適当かどうかは確かに疑問です。教育委員会規則で留めておくのが正解かも。事務委任又は補助執行を設けており、行政組織規則に事務分掌の記述がある団体の方の解釈をお聴きしたいと思います。


過去自己スレで恐縮ですがNO.4118から始まる話題が参考になろうかと思いますので、ご参照ください。

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5359

疾患さま、がくさま、返信ありがとうございます。

がくさまへ
過去のことをとりあげて、誠に恐縮ですが、がくさまの団体においては、目的規定を改正されたのでしょうか。

※No.4118
>人事担当から入手した組織規則の改正案では、教育委員会から補助執行を受ける予定の事務が組織規則に入り込んでおりました(といいますか、教育委員会から補助執行を受ける事務のみを行う係が新設されていました。)。
1 実際には、そのように運用されている団体があるようですが、これがそもそも補助執行といえるのでしょうか?
2 また、長は、補助執行に当たり、協議にはかかわりますが、依然として、補助執行に係る事務についての権限はなく、補助執行に係る事務を管理することもできません。したがって、長が規則で「補助執行する事務を行うための組織・分掌を定めること」は、地方自治法第15条第1項の規定にてらしても、できないのではないかというのが今回の最大の疑問です。
市という村の法担さま

 もっか調整中なのですが、結局組織規則の目的規定は改正せず、教育委員会から補助執行を受ける事務については、組織規則に入れない方向で進んでいます。
 また、教育委員会から補助執行を受ける事務のみを行う係の新設ですが、教育委員会から補助執行を受ける事務を組織規則に入れない以上、担当事務がなく、係が存在し得なくなってしまうので、長の権限に属する事務を無理やりひねり出して担当させ、係を設置した上で、そこに教育委員会の補助執行事務をドバッと行わせるという、いささか乱暴な方法になりそうです…(^_^;)。

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5383

がくさま,どうもありがとうございます。

がくさまが調整されている「いささか乱暴な方法」が,精一杯であろうと思われますので,当村においても,その方法を検討することになりそうです。

このスレで,長が規則で「長の補助職員が補助執行する事務を行うための組織・分掌を定めること」ができないであろうことは、がくさま,疾患さま,小生の共通認識だとわかりました。また,少なくとも,定めることができるという旨の意見はありませんでした。

しかし,実際に定めている団体もあるようですので,実際に定めている団体の方からの意見もいただきたいと思いますが,もしかして,この話題は,タブーなのでしょうか。
現状において、市長部局の職務を教育委員会が補助執行している事例はないのでしょうか?
当市について申し上げれば、教育委員会の組織規則において、補助執行している事務を明記しています。
実は、皆様がご指摘の通り、本来業務ではない補助執行業務を規定することにいささか躊躇はあったのですが、「教育委員会が補助執行を行うこととした上で、どの部署がそれを行うかを明記したもの」であると自分を納得させて規定しました。
つまり、事務分掌は「各課における事務遂行の法的な根拠である」ではなく「各課において実務上遂行している事務のメニュー」として整理することとしたものです。
少なくとも、当該事務を遂行すべきがどこの部署であるかを明記することが、5年たち、10年たって、人も心も変わった後にも必要であろうと思うところです。

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5414

ぷよぷよさま 返信ありがとうございます。

揚げ足をとるつもりはないのですが,「市長部局の職務を教育委員会が補助執行」することは,法律上できません。あくまでも「教育委員会の事務を補助する職員」が補助執行をすることになります。
「教育委員会」と「教育委員会の事務を補助する職員」とをきっちり区別して考えると,教育委員会が市長の権限に属する事務について教育委員会規則に定めるというのは,おかしい(できない)のではないか,というのが今回のテーマの趣旨です。
 あらら、補助執行と事務委任が混乱してしまいました。(汗)
 普段は、周りに、この二つはややこしいよ!ちゃんと理解しとけ!と言っているのですけれど、ねえ。

 さて、そんなわけで、当市の事例を改めて記載させていただくと、教育委員会の「職員」に補助執行させている内容について、教育委員会の事務分掌規程に明記しています。

 理屈からいうと、補助執行の職務を行うに当たっては、当該職員は(その所属が教育委員会であるにせよ)「市長の子分」であって「教育委員会の子分」ではないわけです。
 したがって、「市長の子分」たる立場でおこなっている事務を教育委員会が事務分掌としては定め得ないとするのが一般的な解釈ではあろうかと思います。

 しかしながら、強いて言えば「補助執行する職員がどこの部署に所属するかを教育委員会が明文化しておくことはできるのではないか」(「各課において実務上遂行している事務のメニュー」として明記することは、対外的に利便こそあれ、不利益をこうむる者はないのではないか)という説明になりましょうか。
 おおもとには、「当該事務を遂行すべきがどこの部署であるかを明記することが、5年たち、10年たって、人も心も変わった後にも必要であろう」という発想があります。

 なお、教育委員会の事務分掌として明記するに当たり、その本来職務が市長部局にある旨が不詳になることを懸念して、事務委任規則に準じた内容で補助執行規則を制定し、教育委員会の職員において補助執行している事務を列記しています。
 突然失礼します。
 教育委員会の事務や補助執行について、あまり明るくありませんので、見当違いかもしれませんが、ご容赦ください。

 地方自治法180条の7を見ますと、「普通地方公共団体の委員会又は委員は、その権限に属する事務の一部を、当該普通地方公共団体の長と協議して、(中略)普通地方公共団体の長の補助機関である職員(中略)をして補助執行させ、又は専門委員に委託して必要な事項を調査させることができる。」とあります。

 このことから、@教育委員会の権限に属する事務を長の補助機関である職員に補助執行させる権限は、教育委員会にあることが分かります。しかし、同時に教育委員会は、「当該普通地方公共団体の長と協議」しなければなりません。この協議では、長は、現在の長の事務の執行体制との兼ね合いから、補助執行させる余裕がなければ拒む権限があるでしょうし、A補助執行させることを承諾したときは、長の補助機関である職員のうち誰に補助執行を行わせるか、又はどのような体制で補助執行させるかを決める権限があるのではないでしょうか?
 このように考えますと、教育委員会においては前記@の権限としてどの事務を補助執行させるかを定める規則を定め、長においては前記Aの権限として長の組織規則の中に先ほどの規則で定められた事務の補助執行を専門的に扱う組織(あくまでも誰に補助執行させるかという権限に基づいています。)を規定してしまう・・・このような考え方はいかがでしょうか?

 イメージとしては、長が一々誰々を補助執行する職員に指定するというわけではなく、その組織に異動したら自動的に補助執行職員に充てられるというところです。

 何度も申し上げて恐縮ですが、あくまでも思いつきですので、論旨がずれていたらご容赦ください。
 

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5449

ぷよぷよさま ありがとうございます。

市長が市長の権限に属する事務の一部を教育委員会の事務を補助する職員に補助執行させる場合に,一般的な解釈(理屈の上)では,教育委員会がその事務分掌について定めることはできない。しかし,便宜上定めることも許容である。ということでしょうか。


匿名希望さま ありがとうございます。

教育委員会が教育委員会の権限に属する事務の一部を長の事務を補助する職員に補助執行させる場合において,長に前記@の拒む権限はあると思います。しかし,前記Aのような権限があるのでしょうか。あくまでも,補助執行させる権限があるのは教育委員会ですから,だれ(どの組織)に補助執行させるかを決める権限も,基本的に教育委員会にあるのではないでしょうか。
長は,「Aに補助施行させたい」という教育委員会の協議に対して「Aではなく,Bの方が補助執行に適当ですよ。」ということは可能でしょうが,補助執行をOKしてから,Bに対し,「おまえやれ」というような権限はないと思いますが,いかがでしょうか?
 返信ありがとうございました。
 地方自治法180条の7は、「委員会は、補助執行させることができる。」という規定ですから、市という村の法担さんのおっしゃるとおりかもしれません。
 私のレスは、少々見方を変えて、教育委員会は、教育委員会の権限に属する事務を長の職員に執行をしてもらえば良いのではないかと考えました。補助執行に関する同条の「協議」の際、長に対し、「やってもらえれば、誰でも良いですよ。」というようにとれるのではないかと考えてみました。実際、一般的に補助執行について、教育委員会が職員を個別に指定するということはあまりないのではないでしょうか?(←まったく根拠も自身もありませんが。)
 「協議」では、長が、補助執行させる職員を指定するという条件付きで補助執行を受け入れます。教育委員会は、長に指定された職員に補助執行させる・・・指定される職員には、組織規則に規定する補助執行専門の係なり課なりに異動したと同時に充てられるという具合です。ただし、その係なり課は、長の権限に属する事務を分掌するわけではないのが辛いところです。
 そこで、所掌事務として「補助執行に関すること。」となってしまうのですが。
 以上、見方を変えて、チャレンジしてみました。

Re: 教育委員会の事務の補助執行と行政組織規則

市という村の法担 No.5470

>一般的に補助執行について、教育委員会が職員を個別に指定するということはあまりないのではないでしょうか?

日頃,小生が参考にさせていただく,Y市やI市の例規には,次のように規定されています。
例1 ・・・事務は,○○局長に補助執行させる。
例2 教育委員会は,・・・,○○部長及び△△課の職員に補助執行させる。

だれに補助執行させるかは,教育委員会にとっても,長にとっても重要なことであるため,きちんと定めていると思います。
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