過去ログ [ 103 ] HTML版

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後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

さいとも No.11410

 平成20年度から始まった後期高齢者医療特別会計について年度末に剰余金が発生した場合、どのように処分するのでしょうか?
 国保・介護会計では、準備金基金などを条例化して行っていますがどのように処理するべきか又はする予定なのか分かる方よろしくお願いいたします。

 自治法及び地方財政法で規制がかかると思うのですがいまいち分かりません。

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

マスカット No.11430

さいともさんは、広域連合の職員ですか?市区町村の職員ですか?
「準備金基金などを・・・」から察するに、広域??

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

片田舎の財政担当 No.11434

普通に考えれば剰余金として扱って繰越金とすればいいと思いますよ。
地方財政法7条の規定の適用はちょっと新会計なので疑問な部分はありますが。通常の会計であれば基金に積み立てるのが本来でしょうが、団体で給付を行わない会計なので基金設置条例はないんじゃないかと。

よって剰余金が生じれば全額繰越となりますね。

広域連合の方はよくわかりませんが…

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

さいとも No.11436

 市町村の職員です。分からないことばかりですみません。

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

さいとも No.11437

 早速の回答ありがとうございます。
 剰余金として扱って繰越金とすればいいというのは、所管課としては何か手続が要るのでしょうか?
 ちなみに、地方自治法の規定はわかるのですが、地方財政法の規定には抵触しないのでしょうか?

 片田舎の財政担当さんのところでは、所管課からそのような相談はあるのでしょうか?

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

片田舎の財政担当 No.11463

所管課の手続きというのは特に必要ないと思いますが、会計を閉める際に、繰越金を確定させ、翌年度の予算上の前年度繰越金に剰余金を調定、収入すれば足りるかと。
さいともさんの団体の財務規則等の手続きに則って行えば結構でしょう。
地財法の規定に抵触するというのがよくわかりませんが、7条の規定は適用除外になると思います(正式なアナウンスはないと思いますけど。)。

担当課に確認しましたが、剰余金が生じない(生じても端数)会計になるようですよ。
広域連合なり、近隣の団体に確認してみてはいかがでしょうか?

理論上、保険料を徴収して連合に支払う会計なので、事務費分のみを精算すればいいと思います。
よって多額の繰越金は生じないと思いますけどね。

Re: 後期高齢者特別会計の剰余金の処分は?

さいとも No.11483

大変参考になりました。ありがとうございました。

使用料の徴収後の減免と還付規定の要否

ダジャレイ夫人 No.11459

 下水道使用料を上水道使用料と一括で徴収した後で、下水道使用料のみ減免する必要が生じた場合、減免額に相当する額を納付者に還付することはできるでしょうか?

 使用料の減免は、一旦賦課処分した使用料をその後において減額変更するものですから、
本来は徴収する前にすべきものであって、徴収した後に減免することはできないように思われます。

 しかし、上下水道使用料を一括で賦課徴収するシステムから下水道使用料のみを徴収前に減免できるシステムに改修しようとすると、莫大な費用がかかってしまいます。そこで、やむを得ず「徴収後の減免」という方策がないか検討することになりました。

 この点に関連して「地方自治財務実務提要」(ぎょうせい)のp2476に掲載されている「使用料、手数料の減免の方法」と題する質疑を見てみると、質問者の自治体の使用料手数料徴収条例に次のような規定があります。

 第4条 既納の使用料及び手数料は還付しない。ただし、知事が特別の理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる。
 第5条 知事は、生活保護法による保護を受けている者その他特別の理由があると認める者に対しては、使用料又は手数料を減免することができる。

 第4条ただし書の規定に基づいて使用料手数料を徴収後に還付できるかとの質問に対し、当初に減免することなく徴収した場合であっても、その後において5条に基づく減免の必要性が生じたときは、このことが4条ただし書に規定するところの「特別の理由があると認める」に該当するものとして還付することができるとの回答がなされています。

 この回答によれば徴収後の減免も可能なようですが、あいにくウチの下水道条例では上記の5条の減免規定に当たるものはありますが、4条ただし書の還付規定に当たるものがありません。この場合、条例を改正して還付規定を新設することなく還付することはできるでしょうか?減免を還付の形式で行おうとするのですから、還付規定がないとダメなような気がしますが…。

 質問の趣旨が伝わりにくかったらすいません。
結論お持ちじゃないですか。ただし書き規定がないということは、「既納の使用料及び手数料は還付しない」わけですよね。
システムを変更するか、条例改正するか、答ははっきりしていると思いますが。

ただ、ダジャレイ夫人さまのことですから、その条例は、どのくらい前から遡及適用できるかとかまでお考えなのでしょうね。

Re: 使用料の徴収後の減免と還付規定の要否

ダジャレイ夫人 No.11477

 いえいえ、あくまでこれから賦課する使用料について適用する予定で、過去に納付された使用料まで遡及して減免するところまでは考えておりません(^^;)

 やはり、「ただし書き規定がないと還付できない」ということで、条例を改正するしかありませんかね。ただ、担当課の話を詳しく聞いていくと、今回の減免制度の新設は、使用料を改定したことに伴う激変緩和措置で、しかも時限措置だとか…。そうなるとまた話がややこしくなります。
既発生の債権の一部免除or全部免除は権利の放棄に当たるので、自治法により条例の根拠or議会の議決が必要ということでしょうか。
既に金員を収受した場合(その時点で債務は消滅)に事後的に“返還”するとすれば、当初の収受の原因に瑕疵がない限り、一般的には贈与でしょうか。その一般的な手続が必要かと思います。

もっとも、自治体の手数料・使用料の実定法上の手がかりは条例事項ぐらいしかありませんから、(合理的に)条例で定めた内容の全体が手数料・使用料であると考えれば、上記の例外になるのかもしれませんね。

負債の相続について

みかん No.11466

生活保護の元受給者が債務(保護受給開始後に保険金(年金?)を受け取ったため、その分の保護費を返還させるもの)を残したまま亡くなりました。その方は保険金受給により保護廃止となったため、廃止の時に返還金が発生する旨を説明しました。しかし、なかなか返還がなされなかったため、催告をしたところ最近になって亡くなっていたことがわかりました。すでに亡くなってから3ヶ月以上経過しております。離婚された妻との間に2人の子がいることは分かっていますが、疎遠で所在地も職権で判明したような状況です。扶養の照会にも返答はありませんでした。兄弟姉妹もいますがいずれも疎遠です。
そこで質問なのですが、@このような場合、すでに債務者の死亡から3ヶ月が経過しておりますが、子どもたちに債務がある旨をお知らせすることに問題はありませんか。おそらく子どもたちは債務があることは知らなかったと思いますが、亡くなっていることを知っていたかどうかはわかりません。A子どもたちが債務を放棄したい場合、それは可能でしょうか?おそらく財産といえるようなものは無いとは思いますが、もし財産を相続していた場合でも、今から債務放棄をすることは可能でしょうか?B債務があることを知らせる範囲はどこまでになりますか(上の子のみ?子2人?兄弟姉妹も含む?)C内縁関係者は、債務者と共に保護を受給していた過去があったとしても相続の対象にならないと理解してよろしいでしょうか
よろしくお願いいたします。

Re: 負債の相続について

ぺんのすけ No.11474

Aについてだけ。

相続放棄は「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内」(http://www.courts.go.jp/saiban/syurui/kazi/kazi_06_13.html)ですから、それまで知悉するような事実がなければ、債務者からの通知が到達した時から起算するのが適当と思われます。

知らせる順番としては、第一順位の人がいなければ第二順位となりますが、大抵はその段階で相続放棄の流れとなることが想定されますので、当自治体の場合は納税通知書を送付するための案内文書に相続放棄と限定承認の概要を説明した用紙を一緒に送付しています。

参考になりますでしょうか。

障害の偽装調査について

桜の町 No.11428

はじめまして。いつも参考にさせていただいております。
平成20年11月に障害の偽装が発覚し、
身障者手帳の回収を行うという記事が北海道新聞に掲載されておりました。
当市おいても、ここ1年の間に何件か障害の偽装について匿名での報告があります。
身障者手帳は医師の診断書を元に、
身体障害者福祉法の基準で手帳を交付決定をするものです。
そこで、ご教示願いたいのですが、
障害の偽装に関する不確かな情報を元に、
市が個人の障害の度合いを調査することは可能なのでしょうか?
調査自体については身体障害者福祉法第16条や17条の2を
見る限りは可能だと思えるのですが、
具体的にはどういう方法をとればよいのでしょうか?

Re: 障害の偽装調査について

匿名希望 No.11432

 はじめまして。
 御質問の件御苦労されていることと拝察いたします。
 さて、参考になるかどうかは分かりませんが、私の考えを以下に述べさせていただきます。
 まず、
 (1) 障害の偽装に関する不確かな情報を元に、市が個人の障害の度合いを調査することは可能  なのでしょうか?

 @ 身体障害者手帳の交付は、(所持者は、様々なサービスを受けることができますので)受益的な行政処分であると考えます。したがって、地方公共団体は、その交付に当たっては、常に公正に行う義務があると思います。よって、不確かな情報であっても、合理的に疑念がある場合には、積極的に調査を行わなければならないと思います。

 (2) 調査自体については身体障害者福祉法第16条や17条の2を見る限りは可能だと思える  のですが、具体的にはどういう方法をとればよいのでしょうか?

 A 同法第17条の2の規定に基づき、当該身体障害者に診査を行えばよろしいのではないでしょうか。理由がなく診査を拒否すれば、同法第16条第2項の規定により手帳の返還を命ずることになります。また、診査の結果障害がないということが判明すれば、同項第1号の規定により、同様に返還を命ずることになります。もちろん、障害があれば、同法第17条の2所定の措置を適切に行います。
 調査の方法については、同法第17条の2を見る限り、身体障害者の診査は市町村の義務ですから、当該市町村の負担において、客観的かつ公正な方法で行えばよろしいのではないでしょうか。

 

Re: 障害の偽装調査について

ぺんのすけ No.11460

便乗でいくつか。

この案件のような場合に、所得税・住民税の課税としては次の2つのことが考えられます。

1)障害者控除について
 障害者控除に該当する障害者とならなければ、障害者控除は否認することになるが、この場合、「偽りその他〜」という理由で7年間の増額更正が可能となるかどうか。

2)医療費控除について
 重度心身障害者医療費助成の対象となっている場合、医療費控除の算定に当たっては当該助成額を控除した額が対象となるが、障害偽装により医療費助成が取り消され、それに伴って医療費控除の対象額が増加した場合、通常の更正の請求の期限を過ぎていても国税通則法第二十三条第2項第3号及び同法施行令に規定する「その申告、更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた行為の効力に係る官公署の許可その他の処分が取り消されたこと。」に該当させて更正の請求事由となるかどうか。

以上、どのように考えればいいかお教えいただければ幸いです。

Re: 障害の偽装調査について

G No.11468

「匿名希望」さん(みんな匿名ですので、あえてこんなペンネームにされなくても)の回答でよろしいと思うのですが、
「不確かな情報」で「調査」を開始するのはいかがかと思います。
(2)にも関連しますが、さいしょの「医師の診断」を覆すことになるわけですから。

Re: 障害の偽装調査について

えんどう たかし No.11470

 横から失礼いたします。
 
 Gさんの慎重論に賛成いたします。

 >何件か障害の偽装について匿名での報告があります<・・とのことですが、下記につき疑問があります。

 つまり、この“匿名情報”の信じるに相当な根拠の有無は如何なのでしょうか。

 @理由は、医師の診断書(公務所に提出すべき文書であれば)は、刑法「偽造(虚偽)診断書等作成罪」という刑事罰の威嚇により正確性(文書の真正)が担保されている、ということを考慮すれば、公務員が作成すべき公文書などに準じて一応真正に成立した診断書であるという推定がなされるものと考えられます。
 これが申請書などと共に、いったん受理されて一定の処分がなされた後に、行政機関として再調査するためには、G様が言う通り“覆す”だけの証拠が必要であると考えられるのではないでしょうか?

 Aさらに、仮に匿名情報が正しいとすると、行政処分としての給付・その他の受益という問題だけでなく、この場合(例えば北海道の例などでは)、行政機関への受益・減免の申請や申告については、申請者による公正証書元本不実記載罪、さらに診断書については、医師による偽造診断書等作成罪の成立(医師本人による場合以外にも、誰かが医師を騙して虚偽記載させた行為)が問題となるケースだと思われます。

 いったん成立した文書(私文書や診断書)を疑う場合には、疑うに足る証拠、つまり、記載された事項が事実と異なるという客観的な証拠が必要なのではないでしょうか。

 なお私は、北海道の事例については、申請者と同様に診断書成立の真正・不真正(無形偽造の有無)についても問うべき事例であろうと思っております。
 しかしながら、当エントリのような匿名情報については、匿名(無記名、または情報提供者本人の出頭でない場合)であるがゆえに情報自体の真正さに問題がある(G様の言うとおり“不確かな情報”と言える)一方、障害者手帳交付等の申請にかかる書類については、これが行政機関に受理された以上、これに使用された診断書等の文書については、形式的には真正に成立したと推定される(刑事訴訟法上)わけですから、制度上「文書の成立」については形式主義(通説)を採用している以上、“真正の推定”を覆すだけの特別の理由(つまり客観的証拠)が必要であると考えられないでしょうか。
 公有財産である土地(普通財産)を売却するにあたって、その価格は「適正な時価」とすることが地方自治法に定められているところであります。
 この「適正な時価」に当該土地の不動産鑑定料等を上乗せして売却することは違法性があるのでしょうか?
 それともやはり事情を買受人に説明し、別々に収入した方がよろしいのでしょうか?
「適正な時価」については判例その他がたくさんあると思われますが、「適正な時価」未満で売却した場合にそれが問われるのであって、本来の「適正な時価」を上回る金額を「適正な時価」だとして両者合意して契約する際、なにか問題になるとお考えでしょうか?

別々に収入する場合は、不動産鑑定料相当分は手数料になるように思われます。これはこれで、「公有財産払い下げ条例」に、不動産鑑定料とかの手数料条項を入れると可能ですね。今後、銀行振込みも、指定金が手数料値上げいってくるので、条例をつくって、自治体から送金を受ける場合には、送金手数料市民もち、というのもありかもしれません(まず給与振込みからはじめましょう)。

ただ、お題の例で、結果として不動産鑑定料相当分を上乗せした金額で契約を結ぶことはありだと思いますが、私が買い取り人だとすると、鑑定書の金額を上回る金額を提示されたならお断りします。




 庁内文書の受発は、組織上、役職が対等である者の間でしかできないのでしょうか?言い換えると、組織において下位に位置づけられる役職者から上位の役職者宛てに文書を発信することは、認められないのかどうかということです。もっと具体的にいうと、発信者の役職が課長なら宛先も課長、部長なら部長とすべきか、発信者が課長でもは受信者は部長とすることも許されるかということです。

 「課長から部長に宛てて文書を発信するのは失礼だ」という意見もあるのですが、文書規程でもそこまでは決めておらず、実際のところ庁内で統一は取れていません。庁内文書の発信者と受信者の役職は対等でなければならないという慣行または文書規程等の例があればお教え下さい。また、そのような例がなくてもこういう風に考えるべきだとのご意見があれば、お聞かせ下さい。
組織論の本質に迫る問題ですね。

部長さんが課長さんから文書をもらうと不快に感じるという心理があるとして、それはなぜか? その心理を忖度してみました。

俺は部長なんだから、(実際の人格識見はともかく)それだけで敬意を払われてしかるべきだ。一見形式的なことかもしれないが、組織の士気は、評価が昇格という目に見える形で行われることによって維持される。それは、単に給与の号級などの数字的なものだけではなく、いろんな場で敬意をもって扱われることも大いに関係するのだから。

【追記】実務的には、同じ役職者が同じ決裁権限を有することが多いので、そのたびに最適な発信者・受信者を考えるより、形式的に処理したほうが効率的だということもあるかもしれませんね。レストランでメニューが多いと迷ってしまうように、自由な選択は一般には非効率です。

 いつも参考にさせていただいております。

 どうあるべきかはわかりませんが、当方の例を紹介しますと、課長から部長宛の1対1の文書は見かけませんが、所管課長から「関係部長各位」や「関係部課長各位」の文書は使われています。

 また、職名に「長」がつくものの外局に配置される○所長や□館長などに課長補佐級の職員がおり、専決代決規程で一定の権限があることから、課長補佐級の○所長から課長級宛の文書も使われています。
文書取扱規程には規定されていないので個人的な考えです。

本市でも電子決裁が進められており、決裁後は庁内LUNにより文書発信されます。
送信先は用途により、
@発信文書の内容が各部長が確認すべき内容であれば、部内の庶務担当である「管理担当課宛」
A各課長が確認できれば特に部長及び次長が確認せずともよいものは「A各担当課宛」
などの選択が可能です。

個人的な?事務処理基準としては、
@の場合は、当然ながら発信元である部長も内容を確認しておく必要がありますので、職務権限規程に特に定めがなければ決裁区分は部長決裁、発信者は部長名となります。
Aの場合は、やはり職務権限規程に特に定めがなければ決裁区分は課長決裁、発信者は課長名となります。

>課長から部長に宛てて文書を発信するのは失礼だ
失礼がどうかというよりも、発信された”公文書”の中身で考えるべきかなと思います。

そういえば、今年に入って某本省の一係長名(職名のみ)で発信された通知文書が県担当課経由で各市町に届きました。内容の詳細は忘れましたが、思いっきり上から目線で、「ちゃんとやれ!」みたいなもので、この野郎(敢えて)は何様のつもりなんだと憤慨したのを思い出しました。
上級官庁から下級官庁への文書でも、内容は厳しくとも、発信先に対しては畏敬の念をもって礼節ある文面にしていただきたいと思います。






>ダジャレイ夫人さま

>「課長から部長に宛てて文書を発信するのは失礼だ」という意見もあるのですが、文書 規程でもそこまでは決めておらず、実際のところ庁内で統一は取れていません。

 私も「庁内」の文書事務の手引きを作成する際に、ずいぶん頭を悩ました件です。
 当団体にも統一的な取り扱いはありません。受信者が「部長級」に対しての発信者は「部長級」でといった漠然とした慣行がある程度です。
 
 また、かつて、市長部局の○○課長名で、教育部局内の各課長へ庁内文書を発したことがあります。後に疑問を持ちました。さらに義務教育学校を所管する課長が小中学校校長への周知を怠りやすいため、市長部局の○○課長が各小中学校長あてに直接に事務連絡文書を発したことがあります。このときは当然に現場で混乱が生じました。

 発信者と受信者の役職は対等になりきれない場合は当然にあり、組織によっては、
部に属さず課レベルで市長直属の組織もあったりすると、庁内文書のあて名も複雑に
なりがちです。簡単なようで複雑な問題だと思います。
 専決区分などの権限の所在は発信者を誰にするかの目安になりえると思いますが、どのように「文書事務の手引き」や文書規程に盛り込むかは、更に研鑽と事例の収集が必要になりそうです。
 
 多くの皆さんからレスをいただき、ありがとうございます。結構多くの職員の皆さんがこのことで頭を悩ませておられると知って、少しホッとした気になりました。

 私としては、文書規程か通知で統一できればと思ったのですが、なかなか簡単にはいきませんね。下位の役職者から上位の役職者に対して命令を発することはできないというのは分かりますが、通知であってもだめなのかと聞かれると考え込んでしまいます。

 こういう場合、例えば、課長から部長に対して文書を発信するような場合は、いわゆる「依命通知」という形式を用いなければならないのでしょうか?つまり、「本来は部長が発信すべきところですが、部長の命令を受けた課長が発信します。」というような文書ですね。「何もそこまでしなくても…。」と思いますが。

 この「依命通知」については、別建てでお聞きしたいと思います。
決裁規程で専決が認められている事務分掌に係る通知を発する場合は、課長が部長に通知することもありうるのではないでしょうか?
 これはGさんのNo.11319「Re:『依命通知』は必要か?」への返信なんですが、過去ログに入ってしまったのでここに書き込みます。厚労省に文書規程がちゃんとあったんですね。

 10条本文が決裁権者の名義で文書を発簡することを原則とし、同条ただし書が例外的に本来の文書施行名義者である上司からの指示によって、下位の役職者が自己の名義で発簡することができると定めていますね。

 ただ、それでもただし書を削って、ある役職者の権限に属する事項については、わざわざその部下の名義で発簡するようなことをしなくても、その役職者自身の名義で発簡すればよいのではと思ってしまいます。依命通知という方式を残さないと何か不都合があるんでしょうかね。

 でんでんさんのお考えでは、事務分掌で課長に権限が与えられていれば、課長から部長宛に通知することは認められるのではないかということですね。ただ、事務分掌規程等で細部まで決めているわけではないので、実際に文書を発信しようとすると悩んでしまいます。
参考までに公文書作成マニュアルに定めて統一されています。

◆ 施行者名について

  文書の施行者名は,知事名(所の場合は所長名)とします。ただし,法令に別の定めがあるとき(文書規程取扱要領第29条関係参照)は,この限りではありません。また,本庁では,施行する文書の軽重により,副知事,部局長,課(室)長名で施行することができます。

知事名とする文書
@ 条例,規則,訓令,告示及び公告
A 達,指令,裁決書,決定書,議案書,契約書,辞令,証明書(職員の身分証明書で 別に定めがあるものを除く。)その他これらに類する文書
B 国の行政機関(府,省,委員会及び庁)の長,次官,局長その他これらに準ずる者に発する文書
C 都道府県の知事に発する文書
D 市町村長に発する文書で特に重要なもの
E その他上記に準ずる文書

副知事名とする文書
@ 都道府県の副知事に発する文書
A その他副知事名とすることが適当と認められる文書

部局長名とする文書
@ 国の行政機関の部長,課長その他これらに準ずる者に発する文書
A 都道府県の部局長に発する文書
B 市町村長に発する文書
C 上記以外の官公署の長に発する文書
D 表彰規則第3条ただし書の規定による文書
E 入札期日の通知に関する文書
F 予算令達書
G その他上記に準ずる文書

課(室)長名とする文書
@ 都道府県の課長に発する文書
A 軽易な文書
 ○ 県職員のみによる会議,研修,講習会などに関する通知文書
 ○ 刊行物,資料などの送付文書
 ○ 許認可文書などの写しのみを送付する文書
 ○ 担当事務の照会,回答文書
 ○ 県の機関をあて先とする各課所管事項について,事務上の参考として通知する文書
 ○ その他これらに準ずる文書

※ 他都道府県から知事あてに,照会,依頼及び通知等があった場合の施行者名は,発信者名に対応させること。

⇒ 受理文書の受信者名が知事であっても,発信者名が他都道府県の部長の場合は,本県の部長から他都道府県の部長あてに施行する取扱いとなります。

>ある役職者の権限に属する事項については、わざわざその部下の名義で発簡する
>ようなことをしなくても、その役職者自身の名義で発簡すればよいのではと思っ
>てしまいます。依命通知という方式を残さないと何か不都合があるんでしょうかね。

 師走のこの時期になると、我が団体ではきまって庁内文書で「綱紀粛正」の通知が
くるのですが、その年末年始における綱紀粛正についての通知は、総務部長名の依命
通達で、「命により通達する」云々が記述されて、なにから重々しい雰囲気を醸してます。しかも、通達番号まで付しており、きっと通達番号簿の発信番号は年度でこれきり
この1番で最初で最後だと思います。
 当初予算編成方針や行革指針など、首長名で庁内文書が発信されてますが、どうして
年末年始の綱紀粛正文書にかぎって、部長に命じて通知しなければならないのか、
考えると夜もねむれません。年末年始にかぎって、首長名自身で発するには、しのびな
いなにやらやましいことでもあるのでしょうかねエ?
 

 宙太さんのところのマニュアルでは、「他都道府県から知事あてに、照会、依頼及び通知等があった場合の施行者名は、発信者名に対応させること」となっていますね。庁外文書については、発信者と受信者の役職を対応させるわけですね。ただ、庁内文書については、文書の軽重に応じて発信者が決められているが、受信者については特に定めていないというところでしょうか?

 ムギさんのところでは、当初予算編成方針や行革指針などは首長名なのに、年末年始の綱紀粛正文書だけは市長から部長に対する依命通知になっているわけですか。前者は重要な文書だし、首長名の方が威厳があってみんながいうことを聞くだろうから、それに対し後者がそれほど重要でもない文書なので首長名で発信するのは恐れ多いから?う〜ん、その違いがわかりません。

行政事件訴訟法 11296の回答意見

吹奏楽の旅 No.11367

11296の題名と質問は、後述の下記のとおりですが、よくわからないので、自分なりに考
えて書き込みが遅れました。
行政事件訴訟法45条のような具体的な訴訟事例が思い浮かびませんが、45条の行政庁につ
いては、おっしゃるとおり「処分又は裁決を行なった行政庁」かと思います。
民訴法の補助参加の規定は、裁判所の「職権」による参加は、制度上は存在しないため、
その意味で、行政事件訴訟法45条の規定が存在するのかと思いましたが、どうなんでしょ
う。すなわち、45条で23条を準用しているのは、「参加する行政庁」の規定の部分ではな
く、裁判所が「職権で参加させることができる」の規定の部分を準用するという意味かな
と思いました。
普通に考えて、私法上の法律関係に関する訴訟に、わざわざ行政庁の自発的な申し出で参
加するとはあまり考えられないので、裁判所としても、それでは困るから職権で参加させ
ることができるという規定を置いたのかなと思います。
本を読んでもあまり詳しいことが書いてないので、自分なりに考えましたが・・・
とんでもない思い違いかもしれませんが、こうじゃないかと思って書き込みました。


行政事件訴訟法   
poisson分布   [11296] 2008/12/02(Tue)
  はじめまして。初学者です。
情報公開と個人情報保護を担当しています。

見当違いな質問かもしれないんですが、ご教示下さい。

行政事件訴訟法第45条(処分の効力を争点とする訴訟)で、
私法上の法律関係に関する訴訟において、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無が争われている場合には、第23条第1項及び第2項並びに第39条の規定を準用する。

とありますが、

準用する第23条は、いわゆる「処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁」の訴訟参加について規定するものですが、第45条において裁判所が参加させることができる行政庁は、「処分又は裁決を行なった行政庁」だと思うのですが、その解釈は正しいのでしょうか?

どなたかご教示いただけると大変ありがたいです。
よろしくお願いします。
 

Re: 行政事件訴訟法 11296の回答意見

市太郎 No.11382

争点訴訟の問題ですね。
 農地買収処分無効を前提とした農地所有権確認訴訟や公売処分の無効を前提とした所有権確認訴訟等の民事訴訟が典型になります。現在はほとんど行われることはないと記憶しています。
 これらは本来、処分の無効自体が争点となっているのだから、本案とは切り離して行政事件として無効確認訴訟を起こさせれば済む話であり、訴訟参加しても判決の効力には無関係なことを考えると、私も単に裁判所が訴訟資料を豊富にするための制度、手段に過ぎないような気がします。このため、吹奏楽の旅さんの意見におおむね賛成です。ただ、これに関してはいくつかの学説があるため、一概にこれが正しいという定説はないようです。

「準用する」は、ある事項を規定しようとする場合に、それと本質の異なるものの類似する他の事項に関する規定を借りてきて、これに適当な修正を加えて当てはめて働かせる場合に用いる(「法制執務詳解」)とされています。
つまり、当てはめるには修正が必要であり、第23条の場合は「処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁」を「処分又は裁決をした行政庁」と読み替えることになります。
第23条の訴訟参加は行政事件ですから、被告が「処分又は裁決をした行政庁」となるため、訴訟参加させることができる行政庁は、当然「処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁」であり、これをそのまま第45条の争点訴訟に当てはめることができないからです。
したがって、これに関しても吹奏楽の旅さんのご意見で正解ではないかと思います。

Re: 行政事件訴訟法 11296の回答意見

poisson分布 No.11448

吹奏楽の旅さん、それから市太郎さん
どうもありがとうございました。

準用する、という言葉の性質についても
改めて勉強になりました。

本当にありがとうございます。
督促状を送付していなかったことに気づきました。
この督促状は、納入通知書発送後90日以内に発送すること(納付書発送後60日を経過しても納付がなされなかった場合に、90日以内に督促状を発送する)と、手引書にはありました。すでに90日は過ぎているため、現時点で督促状を送ることはできないかと思います。
このような場合でも、催告書その他の方法で納付を依頼することは可能でしょうか?(督促状を出さずに催告書を送ってもよいのか)また、通常は督促状を基準に時効の期日が決まると思うのですが、督促状を送付しなかった場合の時効の起算日は、納入通知書を送付した日となるのでしょうか?
督促は通常○日以内に発送することが規定されていますが,通常このような規定は訓示規定と解されています。職員の内部的な拘束であって対外的なものでないと解説で読んだことがあります。
督促によって時効の中断(地方自治法236条4項など)がされます。
督促を発送していなければ,通常は納期限翌日から時効起算日になると考えます。
特に滞納処分ができる債権では督促を発送することが前提です。督促がなければ差押えができません。
通常,催告は督促後に納付がなければ発送することになります。
もっとも,督促が訓示規定と解しても,では,時効間際になって督促が許されるかとなると権利濫用的にはなりますが。
いずれにせよ,遅れた督促は早めに出しておく方が無難のようです。
>通常は督促状を基準に時効の期日が決まると思うのですが、督促状を送付しなかった場合の時効の起算日は、納入通知書を送付した日となるのでしょうか?

督促とかの有無にかかわらず、時効の起算日は民法166条1項により納入期限を経過した日ということになるでしょうか。
この点について地方自治法に特則はなかったかと思います。

なお、督促により時効が中断した場合には、新たに時効期間の進行が始まることになります(民法157条1項)。

還付請求書について

ふむふむ No.11386

はじめまして、いつもお世話になっております。
さて質問です。
物品等代金の支払については、請求があって支払うのが原則であるとされているが、
2重納付などにより、還付する場合にも、必ず請求書は必要であるか教えていただきたい。

Re: 還付請求書について

老兵 No.11433

財務規則で「請求書による原則の例外」が定められていて、その中に「過誤納金の戻出金」が含まれていれば、請求書は必要ないと思います。

Re: 還付請求書について

おっとっと No.11443

地方税還付手続きに関しては,法令上特別の規定はなく,各自治体の財務規則等によりその手続きを定めることになっていたと思います。
地方財務実務提要や地方税総則逐次解説等の還付の部分を参照すればよいのではないでしょうか?。

ふるさと納税の未納について

kedama No.11422

 ふるさと納税が未納になった場合の取り扱いについて、どなたかご教授いただければと思います。

 現在私の自治体では

書面での申込書受付→調定、納入通知書発行→送付、納付

という流れでふるさと納税による寄附の受付をしています。しかし不特定多数の方と書面のみでのやりとりになることから、納入通知書を送付したものの、未納となるものが出てくるのではないかと思っています。気になって地方財務実務提要を見たところ、「寄附は贈与契約にあたり、時効は10年」という記載を見つけました。

 ということは、未納になってしまうと10年間未納金として管理し続けなければならないのでしょうか?民法では書面による贈与契約は撤回できないとありますが、辞退の意思表示をもって債権がなくなったとはできないのでしょうか?(そもそも辞退の意思表示すらしてもらえない可能性が高いですが)

 あるいは、贈与契約の発生時点の解釈をかえる(申込書だけでは明確な意思が確認できていないなど)などして、事後調定として未納が発生しないようにはできないものでしょうか?

 寄附なので、未納となっても督促もしがたく、今後扱いに困るのが目に見えています。他の自治体のみなさんはどうされているのでしょうか?

Re: ふるさと納税の未納について

玄冬 No.11429

一般的な感想ですが。

kedamaさんの団体での寄附(=贈与)の一般的な取扱いで対処するしかないのでは。
当該案件だけ別異に取り扱うことは難しいと思います。

法技術的には、指定された期日までに振り込まれないことを解除条件とする贈与契約とし、その旨の文言を契約書に当たる書面に盛り込めばいいだけということにはなるのでしょうが(なお、民法はなぜか停止条件付法律行為のみ随意条件は無効としていますが(134条)、解除条件にも類推適用されるのでしょうか。文献手元不如意につき調べられませんでした)。

もっとも、そのようなしらけるようなことは現実的には無理でしょうね。

Re: ふるさと納税の未納について

某不交付団体 No.11440

寄附申込書が届き、納付書を郵送しただけでは自治体が承諾したものとは言えず、現実の納付があって初めて承諾したと考え、いたずらの申込み、申込み後の撤回(黙示、すなわち音信不通)はわざわざ未納の債権として取り扱わなくてよいのではないでしょうか?
これによって、特段、得をしたり、損をしたりという、ことはないですし、寄附の未納を法的に追及する手続、滞納繰越の管理をするコストが問題ではないでしょうか?
当方では、納付書発送は事後調定区分として作成してます。
21年度の国民健康保険税の特別徴収の方法についてご教示願います。

-----------------------------------------------------------
○ 20年度に特別徴収であった被保険者
  →特別徴収による仮徴収(4,6,8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

○ 20年4月2日から8月1日までに特別徴収対象被保険者になった者で、20年度に
 特別徴収をされていない者
  →特別徴収による仮徴収(4,6,8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

○ 20年8月2日から10月1日までに特別徴収対象被保険者になった者
  →特別徴収による仮徴収(4,6,8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

○ 20年10月2日から12月1日までに特別徴収対象被保険者になった者
  →特別徴収による仮徴収(6,8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

○ 20年12月2日から21年2月1日までに特別徴収対象被保険者になった者
  →特別徴収による仮徴収(8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

-------------------------------------------------------------------
以上のような徴収方法になると思いますが、

21年2月2日から21年4月1日までに特別徴収対象被保険者となった者については、
次の@〜Bのうちどのように徴収するのでしょうか。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
@ 特別徴収による本徴収の3回(10,12,22年2月)で徴収する。
A 特別徴収が始まる月の前月(9月)までは、普通徴収を行い、残りを特別徴収に
より徴収する。
B 市長が認める場合として、特別徴収を行わず、すべて普通徴収とする。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
介護保険料の場合は、
保険料の一部を特別徴収することができる場合として、「当該年度に仮徴収が行われていない場合」が規定されていますが、
同様の規定が地方税法にはないので、Aの方法はとれないようにも思います。
かといって@では納税者にとっては不都合であり、Bはその根拠が曖昧な気がします。

皆様どうかご教示ください。よろしくお願いします。
厚生労働省の資料

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/pdf/05-1c-01.pdf

の11ページ・13ページをご覧ください。
べんのすけ様

ありがとうございました。

実は、国民健康保険の担当者から、次の2パターンに該当する被保険者については、
21年10月から特別徴収を行い、21年4月〜9月までは普通徴収をしたい、との相談を
受け、条例中その2つの仮徴収に関する規定を削るだけでよいのか悩んでいましたが、
削るだけでよさそうですね。
------------------------------------------------------------------------
○ 20年10月2日から12月1日までに特別徴収対象被保険者になった者
  →特別徴収による仮徴収(6,8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)

○ 20年12月2日から21年2月1日までに特別徴収対象被保険者になった者
  →特別徴収による仮徴収(8月)と特別徴収による本徴収(10,12,22年2月)
------------------------------------------------------------------------

個人情報保護条例の罰則の適用について

ノア No.11380

個人情報保護条例において、個人情報の取扱いについて一定の義務違反を行った者に対して罰則が定められているところが多いと思いますが、実際に個人情報保護条例の罰則が適用された例というのはあるのでしょうか?

Re: 個人情報保護条例の罰則の適用について

わかばマーク No.11384

住民基本台帳の端末で知人女性の情報を閲覧したということで、罰金20万円の略式命令が簡易裁判所で出されたことがあるみたいです。(平成17年12月ころ)

Re: 個人情報保護条例の罰則の適用について

吹奏楽の旅 No.11423

わかばマークさんが書き込みしていただいていますが、ご紹介していただいている事例
は、他の法令による罰則の適用でなく、あくまで「個人情報保護条例」の罰則が適用され
た事例ですか?念のための確認です。あと、当該自治体名は、ここには書きづらいかもし
れませんが、裁判所名だけでも教えていただけませんか?
レス、ありがとうございました。
わかばマークさんに教えていただいたのは、おそらく京都のあたりの簡易裁判所でしょうか。
ところで、こういう略式命令の例などは、裁判所のHPの「裁判例」のところに掲載されるものなのですか?

Re: 個人情報保護条例の罰則の適用について

わかばマーク No.11431

吹奏楽の旅 様

 ノア様の予想どおり京都簡易裁判所です。当該市の個人情報保護条例違反で罰金20万円の略式命令となったようです。
 私はこの事例をある研修で知ったのですが、個人情報保護条例の罰則が適用された初めての事例ではないかとのことでした。

ノア 様
 
 裁判所のホームページに掲載されている裁判例って主要なものしかないような気がします。このような略式命令のようなものは見たことがないので…。 

勤務時間の短縮について

kin No.11298

人事院勧告に伴って当市においても勤務時間の15分短縮を実施する予定です。
時間短縮を導入するに当たり不明な点がありますので、ご教示お願いします。
当市では、1時間単位の休暇を認めています。
1日の勤務時間を7時間45分とした場合、この時間休暇を日に換算するにはどうすればいいのでしょうか?
ちなみに組合は、15分単位の休暇を認めるように要求していますが、
執行部ではそれはしないといっています。

Re: 勤務時間の短縮について

新米担当者 No.11308

おはようございます。
当団体でも1時間単位の休暇を認めています。
このたび、国にならって15分の勤務時間短縮を予定していますが、現時点で「時間単位の休暇は8時間をもって1日とする」規定を改める予定はありません。
本来年次有給休暇は「1日」単位が基本ですから、当然7時間45分で「1日」だと思いますが、現在でも45分の私用のためには1時間の休暇が必要です。
つまり、7時間45分のためには8時間の休暇が必要なので、改めなくても問題ないのではないかと思っています。

Re: 勤務時間の短縮について

つかのま No.11313

国が人事院規則をどのように定めるのか注目しています。
現行の人事院規則15−14(職員の勤務時間、休日及び休暇)第20条第3項第3号を見ると、1日の勤務時間に端数がある職員は、端数を切り捨てた時間の休暇を取ると1日の休暇に換算されることになっていますので、同様に取り扱うとすれば7時間で1日になるかもしれません。
使用者側からすれば、原則どおり1日単位で休暇を与えれば7時間45分の勤務時間の減少となるところ、特に1時間単位で休暇を与えると8時間休ませてよいということにはなりにくいと思われます。

Re: 勤務時間の短縮について

arere? No.11328

既に1日7時間45分の勤務時間の市です。
(今のところ)8時間の時間休で1日と換算しています。
便乗質問で恐縮です。
ここで1日7時間45分とされる団体さんは、育児短時間勤務の勤務の形態をどのように規定されますか?
国が7時間45分になるとすると、地方公務員の育児休業等に関する法律をどう読めばいいのかと思っています。
同法第10条第1項では、「一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第6条の規定の適用を受ける国家公務員と同様の勤務の形態」ではない職員は同項第5号の勤務の形態による育児短時間勤務をすることができるとあり、国が1日8時間のところ、当市では7時間45分なので第5号が適用されると思っていました。
国も7時間45分になるとすると、当市も1号から4号が適用されることになるのでしょうか。
それとも育児休業法も改正されるのでしょうか?

Re: 勤務時間の短縮について

何となく No.11331

既に1日7時間45分の勤務時間の市です。

本市では、7時間45分の時間休をもって1日としています。

仮に、20日分の休暇日数があるとすると

4時間の時間休を取得すれば、残りは19日と3時間45分となります。

次に4時間の時間休を取得すれば、足りない15分が次の「日」に食い込み、残りは18日と7時間30分となります。

つまり、31時間の時間休で4日分となります。

また、年度末において残存した休暇日数・時間は、20日分を限度に、翌年度まで持ち越せます。

一見面倒ですが、エクセルで自動計算シートを作ったりして管理し、もう慣れました。

15分単位での取得は認められていません。現実的に管理が難しいためでしょう。毎時間15分ずつ休暇を取られては、仕事にならないかもしれません。

Re: 勤務時間の短縮について

kin No.11342

質問者です。
皆さんありがとうございます。

つかのまさんの意見を取り入れるとすると、さらに問題が生じてきます。
現在当市では、毎年1月に年休を付与しているのですが、3月までは8時間で1日、4月からは7時間で1日となると、3月末日で1日未満の端数が有る場合はどのように取り扱うのでしょうか?

arere?さんの意見を取り入れるとすると、ないとは思いますが住民や議会からつっこまれると問題になったりしませんか?

何となくさんの意見を取り入れると、年休の取得の仕方によっては、19日と7時間取得する職員が出てきた場合、45分だけ残ってしまうのですが、その45分はどのように取り扱うのでしょうか?
組合は、年休の完全取得を推進しているわけですが、年休を完全取得できないシステムはどうかとも思います。

Re: 勤務時間の短縮について

玄冬 No.11394

一般的な労働基準法の解釈については、今のところ次の通知が基本のようですね。参考までに。

半日の年次有給休暇(昭和24年7月7日、基収1428号、昭和63年3月14日、基発150号)
問 法第39条第1項に継続又は分割した10労働日となっているが、半日ずつ請求することができるか。
答 法第39条に規定する年次有給休暇は、1労働日を単位とするものであるから、使用者は労働者に半日単位で付与する義務はない。

Re: 勤務時間の短縮について

ペッパー No.11417

うちの自治体では実施は少し先になりそうです。
ともかく、人事院規則の改正を待つしかないのでは。

1時間未満の時間を切り捨てた時間数を1日に換算する規定があるので「7時間」とするという取扱いは、あくまでも現行の8時間に対して短時間勤務職員に関するものをいうのであって、「7時間45分」が正規の勤務時間となれば、これを「7時間」と換算することには当然ならないと思います。

労働基準法の解釈がでましたが、人事院規則では1時間単位までの休暇が認められています。しかし、この「1時間」という最小単位は崩せないと思いますので、あれこれ考えていると、何となくさんのところの自治体が実施されているような手法で落ち着くのではないかと考えています。

Re: 勤務時間の短縮について

kin No.11425

やはり人事院規則まちってことですね。
ありがとうございます。

統計法全部改正について

TTGG No.11421

統計法の全部改正に伴い、個人情報保護条例の一部改正の必要があります。
また、10月31日に公布された統計法施行令(平成20年政令第334号)附則第2条により統計調査に用いる産業分類並びに疾病、傷害及び死因分類を定める政令(昭和26年政令第127号)が廃止され、これに伴い企業等立地の促進に関する条例の一部改正が必要となりました。
この件について、「法の全部改正」と「施行令の廃止」という二つの改正動機を一のものとして捉え、一の改正条例における2条例の改正という形態を採ってもいいのでしょうか・・・。

指定管理者について

kanegon No.11412

 昨日、指定管理者が議決されました。この事業者は、ある企業の100%出資の子会社でありますが、親会社の売り上げの中核を占めています。親会社が倒産や破産などになった場合、この子会社はどうなるのでしょうか?いくつか、選択肢がありそうですが、例えば、親会社が出資を引き上げて、子会社が資本投入し、別会社で行うとかなど、関係条文も含めて教えてください。

Re: 指定管理者について

わたぼうし No.11416

 お尋ねの趣旨を確認したいのですが。

 受託者(指定管理者)の経営リスクから、指定管理業務をどのような手法でリスクヘッジするのか?  ということでよいのでしょうか。

 もし、私の推測で正しいのであれば、受託企業にSPCを設立させるのが、最適と思います。しかしながら、既に「指定管理者の指定議決済み」とのことですので、この手法の場合には、再議決が必要と思われます。

>親会社が倒産や破産などになった場合、この子会社はどうなるのでしょうか?
 私が思うに、親会社が経営破たんしても、子会社単独で経常利益が黒字の場合には、子会社の経営は継続できると思います。もちろん、株式は債権者(金融機関)が保有し又は第三者へ売却されることになるなど、誰が子会社の所有者となるかは全くわかりません。子会社の経営者が、どうなるかも新しい株主の思惑で決まりますので、何とも言及できません。
 子会社が、経常利益が、赤字の場合には、会社整理又は不採算部門のみの整理などで、進むと思いますが、何とも・・・

 kanegon様が、どのようなケースを想定されているのか、若干、ご説明をいただければと存じます。

住民税の更正による延滞税ってありますか?

税務初心者 No.11395

はじめまして。名前どおりの超初心者です。次のようなケースについて教えてください。
例えば、税務署の指摘により役員の給与額の過少申告が過去7年間に渡って訂正され場合、住民税も過去7年間更正を行うことになるのでしょうか。またその際所得税の重加算税的なものは住民税でも発生するのでしょうか?

Re: 住民税の更正による延滞税ってありますか?

ぺんのすけ No.11399

地方税法第十七条の五第4項の適用案件にはなるとは考えます。

4  偽りその他不正の行為により、その全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた地方税についての更正、決定若しくは賦課決定又は当該地方税に係る加算金の決定は、前三項の規定にかかわらず、法定納期限の翌日から起算して七年を経過する日まですることができる。

住民税では延滞税や重加算税などの代わりに、延滞金の規定があります。
同法第三百二十一条の二もご参照ください。

Re: 住民税の更正による延滞税ってありますか?

税務初心者 No.11401

ぺんのすけ様

早速のご回答ありがとうございます。追加質問なのですが、所得税で7年間分の遡及があるということは、不正行為があったという認識になるのでしょうか?
仮に不正行為ではなかった場合は地方税法第321条の2第3項に基づいて延滞期間がなくなる、という認識を持ったのですが間違っていますでしょうか?

Re: 住民税の更正による延滞税ってありますか?

ぺんのすけ No.11402

国税通則法第七十条第1項、第2項、第4項及び第5項を読めば、国税において7年間まで遡って賦課できるのは「偽りその他不正の行為」があったときだけ、と読めます。

Re: 住民税の更正による延滞税ってありますか?

税務初心者 No.11407

ぺんのすけ様

ありがとうございました。よく分かりました。
まだまだ新米で分からないことが多いので、よろしくお願いします。

単独別表の改正について

さんさん No.11398

我ながら、未熟者で聞いてばかりで申し訳ありません。

別表を別表第1、別表第2としないで、
別表(第○条関係)
 ◆◆◆◆



別表(第○条関係)
 ◆◆◆◆
 (1) □□□

 (2) □□□
のスタイルにしたい場合、改め文はどのようにしたらよろしいか、事例がございましたらご教授ください。

Re: 単独別表の改正について

さんさん No.11404

法人税法の改正を見ると、別表第1号中という表現をしているのを見ました。

 別表を別表第1号 ☐☐☐ とし、同号の次に次の1号を加える。
  (2) ☐☐☐

 どうでしょうか?
 う〜ん、全部改正した方がすっきりいくのかな?

私道の公共下水道布設について(続き)

半鐘 No.11397

この件について、2008/09/10に投稿された方へ

「自治体法務研究」2008・冬号の自治体法務Q&Aに、参考となる記事がありましたのでお知らせします。(投稿された方の団体からの質問のような気もしますが、一応。)

A又はB又はC ?

さんさん No.11354

すみません。
今年の自治法改正で
「議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場」が設けられました。

これは、「議案の審査 又は 議会の運営に関し協議 若しくは 調整を行うための場」と
した方が良いのかなと、
でもそのように表現していないとなると、どのように「又は」と「若しくは」を使い分ければよろしいのでしょうか?

ご教授いただけば幸いです。

Re: A又はB又はC ?

老兵 No.11355

たすきがけの「又は」ですね。

議案の審査         協議
   又は   に関し   又は     を行うための場
議会の運営         調整

ですので、
@議案の審査に関し協議を行うための場
A議案の審査に関し調整を行うための場
B議会の運営に関し協議を行うための場
C議会の運営に関し調整を行うための場  となります。


こちらが参考になると思います。
http://ameni.jp/iuris/a0604.html

Re: A又はB又はC ?

市という村の法担 No.11357

「たすきがけ」の「又は」です。

「議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行う」は,
「議案の審査に関し協議を行う or
 議案の審査に関し調整を行う or
 議会の運営に関し協議を行う or
 議会の運営に関し調整を行う  」
の意味になります。

「若しくは」を用いると,全く意味が違ってしまいます。

Re: A又はB又はC ?

さんさん No.11359

早速のご回答ありがとうございました。まだまだ勉強不足で情けない限りです。

Re: A又はB又はC ?

くどいですが No.11389

私も良くわからないので、確認をしたいのですが、

「議案の審査 又は 議会の運営に関し協議 若しくは 調整を行うための場」
とした場合は、

@ 議案の審査を行うための場
A 議会の運営に関し協議を行うための場
B 議会の運営に関し調整を行うための場

というように解釈されるのでしょうか。

Re: A又はB又はC ?

玄冬 No.11392

解釈はそのようになるかと思いますが、「若しくは」を使う場合は、日本語として例えば次のような表現の微修正をしたくなってきます(趣味の問題かは微妙?)。いずれにしても、“議案の審査を行うための場”になって意味的におかしくなってきますね。

「議案の審査又は{議会の運営に関する(協議若しくは調整)}を行うための場」

水道料金の滞納者差押について

水道 No.11390

 水道料金は私法上の債権ですので裁判所に申し立てて差し押さえ等を行わなければならないと思いますが、具体的にはどのようなことを行わなければならないのでしょうか?また、費用はどの程度かかるものでしょうか。

Re: 水道料金の滞納者差押について

たっく No.11391

質問が大きすぎて,なんとも答えようがない気もしますが,大ざっぱな流れだけをいいますと,訴訟や支払督促等の手続きを活用して債務名義を取得,滞納者の財産を調査し判明した財産について,債務名義に基づき差押え手続きを行い換価するということになります。
費用については,裁判手続き等の印紙などについては債権額に応じて変わってきますし,訴訟の際に弁護士の費用等がかかる場合もあるでしょう。
基本的には,ちょっとググるだけで,いくらでも解説のページは出てきますので,まずは基本事項について確認することをおすすめします。

水道事業統合について

suidou No.11345

現在、水道事業の統合(2市1水道事業団)を考えておりますが、問題点が発生しましたので、みなさんにご教示お願いしたいことあります。
水道事業は統合により新しい組織(組合)で行いますが、下水道使用料についても水道料金と一緒(1枚の納付書)に徴収している関係で構成市から自治法第252条の14(事務の委任)を受けて、新しい組織(組合)で徴収するように考えております。
また、井戸水を使用している世帯があるため、水道料金は掛からない(0円)で下水道使用料だけ請求する世帯が発生します。
そこで、以下の2点について質問します。
@下水道使用料だけの方については、督促までは新しい組織(組合)名で請求し、督促後
は構成市長名で請求することが法律上、可能であるか?

A料金を過誤納(二重納付)等により料金を還付する場合、上水道・下水道を一緒に徴収している方については、自治法第252条の14(事務の委託)により新しい組織(組合)から上水道・下水道を一緒に還付処理を行ってよいと解釈してよろしいか?
また、下水道使用料だけの方については、どちら(新しい組織(組合)、構成市)が還付処理を行うべきか併せてお伺いします。

Re: 水道事業統合について

玄冬 No.11365

@について

一般私法的には“督促”と“請求”を使い分ける意義に乏しいと思われるのですが、おっしゃるところは、請求書(納入通知書)の送付と自治法第231条の3第1項の「督促」を組合名で行い、その後は(同条第3項の強制徴収も含めて)各市長名で行うということでしょうか。

仮にそうだとすると、当該督促は法律上の義務として構成されていますから(立法論的には批判可能?)、制度全体を一括して委任することは格別、義務だけ分離しては委任できないのではないでしょうか。

【追記】もっとも自治法上の事務処理の特例では、法律の文言上は義務であるものを対象としている例はいくらでもあるようですね。
義務として行う(代替可能な)“事務”? その考え方を推し進めていくと、最終的には行政処分に至る過程の(行政処分の前提となる)事務であっても、一般私法上の契約で私人にも委任できるということに行き着くのでしょうか。債権回収について実例がありましたっけ?

Re: 水道事業統合について

くまさん No.11373

少し不明な点があるのですが・・・新しい組織(組合)とは一部事務組合のことだと推察しますが、構成団体は2市ではないようですね。

そこはさておいて、下水道使用料について「事務の委託」をお考えのようですが、一部事務組合はご存知のように構成団体における事務の共同処理をするために規約で規定する事務を行う特別地方公共団体です。
つまり規約に規定されていない事務は行うことはできず、規約に規定された事務は構成団体の事務から権限が喪失することになります。
自治法第252条の14に規定する事務の委託は、既存の事務として権限のある事務に限って「受託」できるわけですから、構成団体から(構成団体の属する)一部事務組合に対して委託することは理論上不可能ではないでしょうか。(一部の行政事務は例外ですが)
したがって、水道事業の一組に下水道事業を追加する考え方ではなく、新たな一部事務組合の中で水道事業と下水道事業の一部の事務を行う・・・と整理すれば、新しい一組の規約に下水道の徴収事務を明記する必要があると思います。
その上で、水道料金がかかるか否かで下水道使用料の徴収事務を区分することは、規約に区分して明記すれば不可能ではないと思いますが、合理性にも欠けますし、事務が煩雑になることが想定されますので、一緒に処理された方がいいのではないでしょうか。


Re: 水道事業統合について

玄冬 No.11381

手元の地方自治小六法(学陽)を見ているのですが。

自治法252条の14の【実例】に次のようにあります。

・一部事務組合の事務の一部を普通地方公共団体に委託することができる。

そもそも同条の文言は“普通地方公共団体”であるところ、一部事務組合にも同条が適用されるとすれば、同法292条により同法252条の14の規定が一部事務組合にも準用されるという解釈が前提となっているのかなと。

仮にそうであれば、事務の委託について、「一部事務組合→普通地方公共団体」という方向だけに限定されず、「普通地方公共団体→一部事務組合」という方向も認められるという解釈も一応できなくもないような気はします。

そのような解釈の妥当性は別として、スレ主さんのところではそのように考えられているのでは?

なお、ある普通地方公共団体は他の地方公共団体の事務を行う権限はそもそもないわけですから、自治法252条の14の規定により初めて権限のない事務を行うことができるわけで、その理は普通地方公共団体でも一部事務組合でも同じような気がします。
また、自治法231条の3の規定も同法292条により一部事務組合にも準用されるとすれば、債権の督促についても一部事務組合は一般的権限は有していることになるのでしょうね。

不動産執行と登録免許税について

ある男 No.11368

当方では、損害賠償請求を提訴して、勝訴し、取得した債務名義があります。
そこで現在、債務者に対して不動産の強制執行を検討しています。
その際、登録免許税を請求債権額の1,000分の4納める必要があるようですが、普通地方公共団体であっても、この登録免許税は必要になるのでしょうか。
いろいろネットで調べてみたものの、はっきりしなかったため、どなたかご教示くださいますようお願いします。

Re: 不動産執行と登録免許税について

あお No.11371

以下の条文ではないでしょうか。

登録免許税法4条
(公共法人等が受ける登記等の非課税)
第四条 国及び別表第二に掲げる者が自己のために受ける登記等については、登録免許税を課さない。
2 別表第三の第一欄に掲げる者が自己のために受けるそれぞれ同表の第三欄に掲げる登記等(同表の第四欄に財務省令で定める書類の添附があるものに限る旨の規定がある登記等にあつては、当該書類を添附して受けるものに限る。)については、登録免許税を課さない。

別表第二 非課税法人の表(第四条、第五条関係)に地方公共団体がありますが。

Re: 不動産執行と登録免許税について

ある男 No.11374

あらら。本当ですね。
なんだか難しく考えていたようです。
あおさんありがございました!

公私の扶助について

初心者 No.11314

国保の減免項目に「生活困窮者で公私の扶助」という文面がありますが、この場合の「公」とはどのようなものをいうのでしょうか。

Re: 公私の扶助について

TT No.11317

一言で言えば生活保護です。

Re: 公私の扶助について

ぺんのすけ No.11327

「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律」の一部改正により、同法に定める給付を受ける者については、生活保護からは外れましたので、減免の規定中に同給付を含むこととしている場合は、当該給付も公の扶助になります。

Re: 公私の扶助について

国保初心者 No.11332

TT様 さっそくにありがとうございます。実は私もそう思ったのですが、減免規定に生活保護者の設定は不思議な気がするのです。なぜなら生保はそもそも国保の資格を保持していませんね。だからこの場合は生保ではないのではと思うのですかいかがでしょうか。

Re: 公私の扶助について

優柔不断 No.11334

 わがまちでは、当初の納税通知書は7月に発布します。例えば、6月から生活保護を受けられる方は、4・5月分の月割税額が発生します。その分の減免ということだと思います。たぶん。

Re: 公私の扶助について

西都 No.11344

 生活保護が10月から開始として国保税が7月に発布だとした場合、すでに国保税の年税額が賦課決定されているので、減免の基本的な考え方が「納期未到来のものを減免する」ことであることから、月割り課税として、10月分以降については生保による減免を決定する、ということで、差し支えは無いと思います。この部分を減免する際の事由として、「公の扶助」ということになると思います。10月より前の分については、生保の受給を事由とて、執行停止、欠損処分、といったものの対象となるのではないかと思いますが。返信欄に書くのもなんなのですが、「私の扶助」を事由として減免を行った事例が実際にあるのかどうか、が気になります。どなたか、ご存知の方はいらっしゃいますか?

Re: 公私の扶助について

TT No.11348

>国保初心者様
 反射的にレスしてしまいましたが,確かに国民健康保険の場合,生活保護世帯はそもそも対象になりませんね。
 減免根拠となる地方税法第717条の減免規定は,国民健康保険税だけでなく水利地益税なども含めて対象にしているので,ここでいう「公の扶助」の代表格が生活保護であることは曲げませんが(負けず嫌い)。
(ちなみに調べてみると、「保険税」ではなく「保険料」の減免根拠である国民健康保険法では「公私の扶助」なる規定は無いんですねえ。)

 生活保護以外の「公の扶助」となれば,先にレスがあったようなものになるのでしょうね。また,別に国費でなくても,自治体独自の生活扶助施策があれば,それも対象にすることは可能だろうと思います。
 しかしながら,生活保護のように生活を扶助することが制度上明らかなものならともかく,それ以外の給付行政全般について個別に「公の扶助」に当たるかどうかを判断するのは難しいことだと思います。実際,他の税の減免だと「公の扶助=生活保護」を前提にしているものが多いですし。
 さらに「私の扶助」の場合,例えば「子どもから毎月2万円の仕送りをもらっている」ことが該当するかどうかなんて,結局はその人の収入や生活の状況をみて判断するしかないことだと思います。
 そこで当方における国民健康保険税の減免の場合,「公私の扶助」があるかどうかではなく「生活困窮」であるかどうかを減免の判断基準においており,条例・規則においても「公私の扶助」該当による減免は規定せず,専ら収入要件により減免の判断基準を設けています。

Re: 公私の扶助について

初心者 No.11353

TT様
なるほど、なるほどですね。ところで、TTさんの返信、後段にある「公私の扶助」による減免は規定してないということですが、地方税法717条との調整はいかがなんでしょうか。
国が言うには(なんでも国会答弁ということらしいですが定かではありません)親族などから援助をもらって生計を維持するのはいわゆる「私」の扶助にあたり、国保の減額対象となるということらしいのですが。
TTさんは公私の扶助を規定せずに収入要件での減免基準ということですが、大丈夫なんでしょうか(他人事とはいえ心配・・)

Re: 公私の扶助について

TT No.11363

 地方税法717条は「できる」規定であり、「その他特別な事情」も減免できる対象とされていますので、どのようなケースを対象に減免を行うかについては、各自治体の裁量に任されています(もちろん一定の合理性は求められますが。)。

 地方税法にある「貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者」に該当するためには、「公私の扶助を受ける」前にまず「貧困に因る」ことが必要です。つまり単に子どもから仕送りをもらってるだけで対象にすべきではありませんし、逆に扶助を受けたくても身よりも無くて扶助を受けられない人もいます。申請すれば生活保護対象になり得るのに本人が生活保護の申請を拒否しているケースもあります。
 そこで、「公私の扶助」よりもその前提たる「貧困に因る」生活困窮者に対する減免措置を行っているところです。

Re: 公私の扶助について

国保初心者 No.11372

TT様、たびたびのご指導ありがとうございます。とてもわかりやすく感謝します。私のところでは減免に関する条例はありますが、規則にはありません。そこで規則制定している自治体の情報を見ると「私の扶助」を受けて年間160万円以下の収入であれば減免対象となるような自治体もありました。それってあまりに実態とかい離していると思いませんか。減免は国保税の場合応益割について減免するのが原則だと思いますが、所得割を賦課されているような「生活困窮者」って存在するのでしょうか?ちょっと理解に苦しみました。やはりTTさんの言われるように貧困に主眼をおいた規則制定が好ましいのではないでしょうか。

定額給付金について2

あお No.11370

弁護士からの定額給付金の問題点です。参考までに。
http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def6/57808805.html
いつも皆さんのご意見を参考にさせていただいていいます。
当市の水道事業は、水道部を設けず、また、管理者を置かないものとなっており、水道事業は建設部の中にあります。
先般、建設部長が欠員となってしまったことから、副市長が建設部長事務取扱とすることで考えておりますが、水道事業に関する部分についても副市長が事務取扱とすることが可能なのかどうか、皆さんの意見をお願いいたします。
水道事業が、地方公営企業法の適用、非適用で、判断が分かれると思います。

今までは、建設部の中に水道事業(たとえば水道課)があり、水道事業が公営企業法の適用になっていれば、副市長の指揮監督や決裁権は、企業会計には及ばないと思います。

つまり、決裁は通常、水道課長→建設部長→副市長→市長ですが、企業会計部分については、水道課長→建設部長→市長となります。建設部長が欠員であれば、水道課長→市長となります。

ただし、副市長が長の代理をする場合(地方自治法第152条第1項)は、長と同じことができます。

公営企業法の適用を受けていなければ、副市長の事務取扱も可能と思います。

sasaくん 様のご指摘のとおりと思いますが、

簡易水道事業以外の水道事業であれば、地方公営企業法は当然適用されるのではないでしょうか?
ただ、規模の小さい事業であれば、地方公営企業法第7条ただし書の規定により、「管理者」を置かなくてもよいとなっています。
この場合は、長が管理者の権限を行うこととなっていますが、管理者を置かなくても、公営企業の経営のための組織は必ず置かなくてはならないのが原則と思うのですが、「たかたか」さんの市の組織条例がどうなっているのか興味があるところです。
「建設部長」さんは、一般行政に関する補助機関と公営企業管理者の補助機関を兼ねているのでしょうか?
※受け売りですが「管理者も組織も両方置かれない場合は、財務規定のみが適用される企業と公営企業法がまったく適用されない企業に対応する」ということのようです。
副市長はスタッフ職なので(即ち組織の長ではない)固有の指揮命令権はなく、また代決権はあっても専決権はあまり与えないことが一般でしょうか。
事務取扱を考える場合の上級の職とは、(ライン職(即ち組織の長)であれスタッフ職であれ)通常の決裁の流れにいる上級職ぐらいの意味になるのでしょうね。

気になるのは、公営企業法の適用を受けていて管理者を置かない場合、当該事業を副市長の監督する事務として指定することはないのかということです。仮に指定して副市長が通常の決裁の流れに登場している場合は、事務取扱も不可能とは言えないことになる?

あるいは、副市町村長は、理屈抜きでオールマイティの事務取扱可能者という解釈はさすがにないのでしょうね。

そもそも事務取扱という概念自体(私の中で)はっきりしないところがあり、明快なレスにはなりませんで失礼しました。
みなさんありがとうございます。
当市の条例(抜粋)は次のようになっています。

 ○○市水道事業及び下水道事業の設置等に関する条例
第1条(省略)
 (地方公営企業法の適用)
第2条 地方公営企業法(昭和27年法律第292号。以下「法」という。)第2条第3項に 基づき、簡易水道事業及び下水道事業に法の規定の全部を適用する。
第3条(省略)
 (組織)
第4条 法第7条ただし書及び地方公営企業法施行令(昭和27年政令第403号。以下「施 行令」という。)第8条の2の規定に基づき、水道事業等に管理者を置かないものとす る。
2 法第14条の規定に基づき、水道事業等の管理者の権限に属する事務を処理させるた  め、建設部を置く。

-----以下省略-----

ですが、建設部長に欠員が生じたため、要は副市長が建設部長を兼務することは可能か?というものです。
建設部長は水道・下水道事業のほか、都市整備や建築関係等も職務として行っています。一般職員については、Q&Aによれば、部長は一般部局(もしくは企業会計)の部長も兼ねることができるとされていたように記憶していますが、特別職である副市長が部長を兼務できるかという疑問です。
管理者を置いている場合はできないと記憶しています。管理者を置かない場合でもやはり無理なのでしょうか?

あ! 確かにスレタイは“…兼務について”でした。
勘違いというか…。兼務と事務取扱とでは微妙に話が違ってくるかもしれませんね。

兼務が“職”を兼ねるのに対して、事務取扱は“事務”を兼ねるという違いはありませんか。その結果、欠員という事態に対応するのに、事務取扱のほうが融通がきくような気もしますが。

公営企業に関する行政実例において、
「副知事及び副市長は、普通地方公共団体の長を補佐し、その補助機関たる職員の担任する事務を監督し、普通地方公共団体の長の職務を代理する。しかし、法適用の地方公営企業の場合には、一般行政組織から独立した経営組織が存在し、その頂点に地方公共団体の長から相対的に独立した管理者が置かれている。また、一定の場合には管理者は置かなくてもよいとされているが、この場合でも一般行政組織から独立した経営組織が存する点において管理者が置かれている場合と同様である。したがって、副市長又は副知事は、地方公営企業の業務の執行に関し特に留保されている権限の範囲内において、長を補佐し、或いは長の執行を代理するに過ぎず、地方公営企業の業務に関する権限は有しないと解すべきである。(このため、副市長に決裁権はない)」とあります。
さらに、企業管理者の事務の委任については、企業職員ではない副市長にその事務を委任することはできないともされています。
 以上のことから、地方公営企業の業務に関して、副市長に建設部長の職を兼務させることはできないと思われます。
また、地方公営企業以外の建設部長の職務については、ご承知のとおり、副市長は、常勤の職員を兼ねることはできないものの、副市長に一般事務職員の職務を取り扱わせる必要が生じた場合において、その職務の「事務取扱」を命じることができるとされております。以上ご参考になれば幸いです。

追記
 上記については、uzuzさんのご指摘のとおり、簡易水道事業以外の水道事業であれば、地方公営企業法は当然適用されるとの考えに基づく意見です。
「たかたか」さん の市の建設部長は2つのライン上に存在するということですよね。
@ 「市長」→「副市長」→「建設部長」→「課長」
A 「公営企業管理者としての市長」→「公営企業経営組織上の建設部長」

この場合、副市長が建設部長の事務取扱ができるのは、@のライン上の建設部長の事務(一般行政事務部局)のみで、ライン上に無い「公営企業組織上の建設部長」の事務取扱をするというのは、地方公営企業法上、難しいような気がしますが、現実問題として、他の対応策は思いつきません。

すみませんm(__)m