過去ログ [ 166 ] HTML版

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いつも皆さまの見識を参考にさせていただいております。
さっそくで申し訳ありませんが、当市の税条例の「納期限後に納付し又は納入する税金又は納入金に係る延滞金」の規定で、ある税目の条番号が脱落していることが判明いたしました。
 おそらく、合併時の条例制定のときに抜けてしまったものと思います。このあとの税条例改正といっしょに直そうと考えていますが、延滞金については当然、これまで徴収してきました。地方税法において各税目ごとに延滞金を徴収する旨が謳われておりますので、条例に規定されていないからといって、徴収そのものは無効ではないと思っていますがこの考えで間違いありませんでしょうか。

個人情報の目的外使用禁止の例外について

某水道局職員 No.18648

 かねてから物議を醸している個人情報の目的外使用の件ですが,下記の整理でよろしいのかご教示願います。

         記
 各都市個人情報保護条例で目的外使用禁止の例外規定を設けている。この規定を適用しても,下水道使用料徴収のため公用請求した住民票の情報を水道料金の請求のためには使用できない。
 なせなら目的外使用禁止の例外規定は,地方税法の守秘義務を覆すことまではできない。あわせて,平成19年3月27日付け総務省自治税務局企画課長通知の「滞納処分規定を有する債権同士は,相互に情報共有が認められる」との見解からして,滞納処分を有しない債権は情報共有は認められないことになるかである。

Re: 個人情報の目的外使用禁止の例外について

某水道局職員 No.18657

すみません。下記から判断しても,下水道使用料徴収のため公用請求した住民票の情報を水道料金の請求のためには使用できないのは明白だと考えます。


          記

引用元:三重県個人情報保護条例の解釈及び運用

第8条(利用及び提供の制限)
(6) 実施機関の内部で利用し、又は公的機関に提供する場合で、当該実施機関又は公的機関の適正な事務の遂行のために必要な限度で利用し、又は提供することについて相当の理由があると実施機関が認めるとき。

 「相当の理由がある」とは、行政機関の恣意的な判断を許容するものではなく、少なくとも、社会通念上、客観的にみて合理的な理由があることが求められる。
 利用及び提供制限の例外として「相当の理由がある」かどうかの判断については、本項の第5号を参照のこと。なお、税法や統計法等の個別の法律で守秘義務が課されている場合は、一般的には「相当の理由がある」とは認められない。


保育所運営委託料について

はなくそ No.18621

 保育所運営委託料は、毎月月初めの保育所の児童の人数から算出され、当該月の委託料を確定払いで支払っています(本当は概算払いで、当該月終了時に清算手続きをすべきと思いますが、月初めの児童数で支払う金額が確定するので確定でも問題無しと近隣市町の取扱にならって当市でも確定払いで支出しています)。
 さて、21年度の人事院勧告で、賃金等にかかる金額が4月にさかのぼって減額になったことをふまえ、運営委託料も、4月にさかのぼって減額することになりました。当市でも減額相当分を帳簿上何とか辻褄を合わせ(つまり、来月以降の支払額で調整する)ようと考えていますが、会計事務担当者から遡及減額分については、それはそれで戻入して精算すべきだと指摘され苦慮しています。
 毎月払いの委託料で、前月の過払いは翌月の支払額で調整して精算(相殺)して何ら問題ないと感がいているのですが、当市の会計担当は頭が固くて納得してくれません。何とか会計担当者氏を説得できる理屈がないかと考えています。どなたか教示願います。

Re: 保育所運営委託料について

ぺんのすけ No.18627

反問権の公使ではありませんが。

あれ?人事院勧告で「遡って」減額なんて書いていましたか?

Re: 保育所運営委託料について

酔客 No.18628

保育所の管理運営委託事務についても、全くのしろーとのため人件費単価まで委託元で指定して契約していることにびっくりしてます。

官製ワーキングプア防止のために人件費の最低基準を定めて契約している団体があることは、新聞等で聞いたことがありますが…

さて、ご質問の件ですが、人事院勧告の考え方からは明らかだと思います。
給与については、マイナス改定の場合には遡及適用はできないからです。
その意味からはご質問の内容「4月にさかのぼって減額になったこと」、「営委託料も、4月にさかのぼって減額すること」が誤っていると考えます。

具体的には、今回の勧告ではマイナス部分の計算はたしかに4月からの給与・ボーナスを元に行っていますが、実際には12月期の期末手当の減額となって反映されています。
ちなみに期末手当で引ききれない場合はそれ以上引かれないという制度になっています。

これを はなくそ様のご質問にあてはめると、委託料の中の人件費相当額からのマイナスとするのであれば、以下のとおりの手順となると考えます。
@人事院勧告を踏まえた、はなくそ様の団体の条例改正日以降
A委託契約の変更契約締結日以降
B委託先が従業員との就業規則変更?した後
C従業員への次期給与支払い日以降からの反映

従って、すでに支払った給与を遡って従業員から給与返還させるべきものではありません。
そのため、従業員がこの取り扱いに納得しなければ、返金しないで退職する選択肢も残ると考えます。その場合の危険負担は市がするのか委託先がするのか…市でしょうね。人事院勧告でも法改正後の期末手当から減額するため、その前に退職した人はもらい得になります。

いろいろ書きましたが、どちらにしても将来に向かって委託料を減額することが適当と考えます。

Re: 保育所運営委託料について

元帳 No.18632

これは、えんどうたかしさんの出番かな?

Re: 保育所運営委託料について

えんどう たかし No.18634

 ご指名に預かり光栄です。

 以下は、「委託」が、他の行政機関(近隣自治体や一組)への委任(権限代行)ではなく、民間(公益法人等を含む)への委託だという前提で考えてみました。

 本件は、人事院勧告とは無関係の、親事業者からの委託料の単なる減額要請なのではないでしょうか・・・。

 そもそも>21年度の人事院勧告で、賃金等にかかる金額が4月にさかのぼって減額になったことをふまえ、運営委託料も、4月にさかのぼって減額することになりました<・・・とあります。
 しかし、委託料は双方の合意により決せられる私契約であって、一方、人事院勧告は国家機関をその権限の範囲で拘束し、これが地方自治体の法規裁量により地方公務員にも援用されるものでしょうから、私契約を拘束することはありえないと考えられます。
 したがって、これと運営委託料は相当因果関係が無いのではないかと思われます。もし争いになれば、“単なる委託料の減額を、適法に債務を履行した相手方に対し一方的に求たもの”になると思います。“香典返し”の事後精算のようにはいかないと思います。

 先ず、民間の事業者同士だと、このような減額要請を求めると下請法に抵触する可能性があると思います。

 で、一般に委託料や請負代金は、単純な単価契約ではなく、法人として様々な経費を積算した上で親事業者との交渉(営業活動)により決せられるところだと思います。その上で、親事業者である委託者が、受託者である請負事業者と意思の合致(契約)をし、なおかつ委託業務の増減(例えば成果物の数量などの変更)が事前に予定されている場合には、その精算方法なども事前に取り決めておく必要があるのだろうと思います(禁止行為:下請代金の減額=「(第1項第3号)あらかじめ定めた下請代金を減額すること」http://www.jftc.go.jp/sitauke/oyakinsi.html) 。

 あともう一つ、本件は>保育所運営委託料は、毎月月初めの保育所の児童の人数から算出され<ているので、それ以外の日時や期間における児童の増減は無関係だと考えます。あくまで月初めの児童数に応じて支払う契約(双方の意思の合致)が成立しているものと思いますので、よほどのことがない限り、当月内の増減による事後の精算も不当だと思います。なお民法上の契約については、ここにお集まりの方で詳しい方が沢山おられます。

 ただし、本件の場合、民間同士とは異なり、親事業者が自治体のような公的機関の場合には下請法や独禁法上の「事業者」に当たるかどうかは、公正取引委員会に問い合わせてみる必要があると思います。なお、介護やその他の福祉事業等も民間企業で行っていることからすすと、下請法や独禁法上の事業者性が否定できないとも十分に考えられますので、公正取引委員会に問い合わせてみることをお勧めします(事業者向け相談窓口http://www.jftc.go.jp/sitauke/window.htmlがあります)。

 それから蛇足ですが、労働関係的には、委託事業により保育所の運営を行わせている場合には、当該委託の保育事業者は、あくまで別法人格(社会福祉法人ないしは個人でも)を持つ自治体とは別の人格を持つ者ですから、この者に対し、人事院勧告(公務員の人件費云々)を理由に委託料の減額を求めることは出来ないと考えます。
 それだけでなく、もし仮に、ストレートに保育サービス提供時間数(延べ時間数と、これに対する賃金単価を)を元に委託料を算出している(つまり“労働力”の数になっている)とすれば、それは委託(請負や準委任)でなくて、労働者派遣(つまり、実態は自治体保育部門の人事機関の代行機関にすぎず、委託としての法人格が否定されることとなり、自治体直営の職場に違法に民間人が派遣されていること=地方公務員法にも違反することとなる)に該当するとも考えられます。

 なお労働基準法では、個別の労働力に対する賃金の決定は、その法人(使用者)とこれに属する労働者により決することになっていますし、仕事を何人の労働者で行うかは使用者の裁量ですね。また、人数により労働条件が変わることがあるので、労働条件についてもやはり労使の合意(給与規定と同様に、労基署に提出し受理された就業規則に基づく)が原則だろうと思います(あくまで民間の労働関係ですから)。そのような意味でも人事院勧告と委託労働者の賃金単価は無関係だと思います。
 結局、当初契約で取り決めた委託金額(単価やこれとの併用の場合でも)は、受託者にとっては法的に護られていると見るべきだと思います。

 委託している場合には、保育行政としての公益性や事業の継続性を考えれば、これらの事項を考慮して委託料を決めることが必要なのではないでしょうか(毎年替わる業者でもないでしょうし)。
 理由は、管理権限(法的な運営主体)が自治体に留保されているような運営委託では、おそらく補助金等も自治体に入っているのでしょうから。また、個々の具体的業務ではないような運営自体を外部委託すること(つまり運営の法主体が自治体で、これをそっくり委託すること)にも違和感を感じます。公用物など施設の物的財産管理・物の処分権原(限)はどのようになっているのでしょうか。自治に体留保されているのでしょうか。

 あと、以下は独り言ですが・・・
 実質的には議会の議決を経ない“指定管理者モドキ”になっているか、または、委託法人が、単なる保育士人事機関の代行屋(請負人としての法人格否定の法理から)になってしまっているのかなあと・・・いや、そんなことはないでしょうか・・。

 なお、冒頭申し上げた通り、本件「委託」が、民間(公益法人等を含む)への委託とした場合ですが、一つ可能性として、委託法人の保育士全員が保育実施主体である自治体からの派遣(公益法人等派遣法による)であった場合、人事院勧告による同自治体の他の職員の給与減額分を、派遣された職員との生涯賃金上でのバランスを取る必要性があると考えた場合には、整理がかなり複雑になるかもしれません。
 もしそうであれば、人事院勧告による給与の変動分については、自治体から派遣された公益法人職員の給与調整が必要になると解する余地もあるのではないかと考えます。しかし、今回のような委託料(委託法人に入る収入)の途中変更(事後の減額)とは別の問題であろうと思います。

Re: 保育所運営委託料について

むかし法規 No.18636

スレ主さまの思考は、

戻入処理もあるだろうけれど、相殺(的?)処理が簡便で適当である

というふうに読めました。
もし、そうだとすると、“戻入処理と相殺処理の両方が可能な場合に、いずれを選択するか”の自治体ローカルルールの問題のようで、論理というよりも、それぞれの上司の方も交えた協議が、対応として適切だと感じました。

なお、一定の事由があった場合に、既払い分から一定の額を返却するという契約自体は、公序良俗に反しない限り、有効だと思います。

Re: 保育所運営委託料について

DON No.18637

ご苦労様です。

運営委託料の減額は4月に遡及して適用することに決まっているのですね?
だとすれば、保育所を運営している団体等との変更契約の締結内容を決めるだけの話と感じました。

おそらく、会計担当者は「4月に遡及して適用」という決定内容から、戻入して精算すべきと主張されているのでは…。
いずれにしても変更契約が必要で、その内容については、はなくそ様と会計担当の考え方は、どちらの方法でも違法とはいえないでしょう。

私が、はなくそ様の立場だったら、近隣市町村でどのような取り扱いをしているかを調査して、対応策を考えていきます。

Re: 保育所運営委託料について

えんどう たかし No.18649

むかし法規様

 私の方が薮蛇かもしれませんが(汗!)・・・

>一定の事由があった場合に、既払い分から一定の額を返却するという契約自体は、公序良俗に反しない<

・・という「一定の理由」とはどのような場合になるでしょうか(倒産・破産・財政破綻の場合?踏み倒し?)?
 また、仮に人事院勧告を理由として4月にさかのぼって減額する契約(払戻し契約)を締結した場合、公序良俗違反ないし、個別法(例えば、委託事業者の責に帰すべき理由がないにもかかわらず発注後に減額すると違法となる「下請法4条1項3号」、あるいは優越的地位の濫用http://www.jftc.go.jp/dk/itakutorihiki.htmlなど)には当たらないのでしょうか(意思の合致があっても、その意思が自由意志ではなく、「払戻し契約を了承しないと来年度の契約はしないぞ!」という風な優越的地位により強要されている場合には当たらないのでしょうか)?
 http://www.jftc.go.jp/dk/lawdk.html

 仮に、本件が民間同士の委託契約であった場合、取引事業者の規模や地位の優劣により(取引当事者間に取引上の地位の優劣があるか否か、取引上優越した地位にある事業者が当該地位を利用して正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えているか否かなどの基準によって)優越的地位の濫用・下請法4条1項3号違反という、2つに当たる可能性のあるケースだと考えられますが、自治体と民間との契約ではこれに当たらない(適法)とされる理由はあるのでしょうか。

Re: 保育所運営委託料について

元帳 No.18650

私自身は民間への委託だと思いこんでいたのでえんどうさんに話を振ったのですが、事務委託(地方自治法第252条の14)なのでしょうか?

民間委託なら減額の余地なし(理由はえんどうさんのおっしゃるとおりです)、事務委託なら減額できる(というかすべき)と思います。

その上で(事務委託だとした場合)、4月にさかのぼって減額するという契約も可能だとは思いますが、人事院勧告が給与をさかのぼって減額するものではないのですから、この場合は、不適切だと思います。

Re: 保育所運営委託料について

むかし法規 No.18652

委託費の算定方法として、
直営であったとしたらかかるであろう経営費用の考え方を取りこみ、
うち人件費については、
人事院勧告あるいは人事委員会勧告に沿った給与改定を行った場合の、
直営であったなら増額or減額となる人件費を算定の基礎とする結果、
確立した制度として12月期の支払いで“精算”を行う
(増額の場合もあるし減額の場合もある)
という条件で相手が同意し、契約あるいは協定を結ぶことは、特段の事情がない限り、
私の感覚では公序良俗に反しないのですが。

“常識的”に考えて、スレ主さまのご提示の方法は、このようなものだと推察したのですが、みなさん、なかなか厳しい。

その結果を被用者の給料に反映させるかは、法令と就業規則に則っるところの、受託者側の問題でしょう。

なお、結果的に直営より相当安くつく主因は、職員の年齢構成の違いでしょう。

Re: 保育所運営委託料について

chibita No.18653

 私立保育所の運営委託ということで、スレ主さんは、どこの市町村でもあることであまり正確に書かれていないところを皆さんにつかれて、なかなか本題に入れませんね

>21年度の人事院勧告で、賃金等にかかる金額が4月にさかのぼって減額になったことをふまえ、運営委託料も、4月にさかのぼって減額することになりました

 正確には、厚生労働省の定める児童一人当たりの国庫補助基準単価が人事院勧告を反映し、12月に改正された(つまりは4月分から)ですよね。この基準は保育士等の実給与の反映ではなく、あくまで児童一人当たりの保育単価が減額になったもののはず。
 毎年この時期に国庫補助単価が見直されるので、契約上も国庫補助基準額(+α)で契約しているはずで、国庫補助基準額が変われば、ほぼ自動的に児童措置単価が変更されることについては、制度上そうなっているので双方ともに異論のないところで、特に問題視すべきことでもないような気がします。

>会計事務担当者から遡及減額分については、それはそれで戻入して精算すべきだと指摘され苦慮しています。

 事務の効率性以外で、説得するすべはないような気がしますが、昔のことでさらに施設措置の扶助費ですが、同様の戻入が発生した場合、支払伝票から戻入納付書を口座振込み時に相殺し相手先の事務負担の軽減を図っていました。

Re: 保育所運営委託料について

むかし法規 No.18654

あ、なるほど納得!
一時、保育所関係の業務に携わったことがあるのに、
すっかり失念していました。

なんか落ちがついたような気もしますので、
管理人さま、今年は楽しく遊ばせていただき、ありがとうございました。
皆さま、良い年末年始を、!

Re: 保育所運営委託料について

元帳 No.18655

とりあえず民間委託に限定した話にしますが、

人事院勧告により給与が減額、厚生労働省が定める保育単価が減額、いずれの理由にしても、委託料を減額するのはいかがなものかと思います。
どちらも委託者側の事情ですから、受託者側が割を食う形になるのは納得いきません。

直営の場合を考えれば、保育単価が下がったからといって、光熱費や食費などの必要経費を安くしてくれとは言えないはずです。直営の場合は、給与が下がるので問題ないのですが、民間委託の場合には、給与を下げるわけにはいかないでしょうから、会社が損をかぶれと言っているに等しいでしょう。

私が受託者であれば、「公務員の給与であれ、保育単価であれ、予算が幾ら確保できるか、国から幾らもらえるかという委託者側の事情であり、こちらには関係ない。そのようなリスクは委託者側が負うべきである。」と主張すると思います。

chibitaさんの
>制度上そうなっているので双方ともに異論のないところで、
や、むかし法規さんの
>その結果を被用者の給料に反映させるかは、法令と就業規則に則っるところの、受託者側の問題でしょう。
という書き込みには、違和感を感じます。
「制度上そうなっている」のは、国と自治体との話で受託者には関係ありません。納得の上で契約しているというかも知れませんが、優越的地位の濫用に当たらないか、当たらないにしても非常識な契約を強いていないかという視点は必要ないのでしょうか?
「被用者の給料に反映させるかは受託者の問題」というのも、いささか傲慢な話です。受託者としては被用者の給料に反映しない限り、利益を維持できません。「委託料は減らすけど、社員の給料減らすのはお前の責任な」と言ってるのと同様です。保育単価が減額されたときのリスクは、委託者側が負うべきです。

民民の契約で、「委託者側の給料が下がったら減額」とか「委託者側の資金調達がうまく行かなかったら減額」という契約はありえるんでしょうか?

Re: 保育所運営委託料について

G No.18656

国家公務員の給与より高い自治体は、特別交付税減額や補助率の引き下げがあるように、地方公務員より高い民間企業・団体への委託は、なんらかのペナルティがあるべきなんでしょう。(棒読みでお願いします)

という心情は同意できますが、実務的には、>元帳さまに1票。

ただ、chibitaさんの
>制度上そうなっているので双方ともに異論のないところ
について、基本契約で補助金や人件費単価にあわせて委託料変更がありうる、という規定があるとか、じっさいにそうした運用がなされてきたか、というところでは、少しまぎれがあると思います。今回のケースでは引き下げ方向ですが、逆に年度当初より引き上げ方向だった場合、委託料を増やして、しかも増額分は受託者側の労働者の給与を上げる義務を課するでよいのかどうか、ですね。

休暇について

初心者 No.18651

いつも参考とさせていただいています。初心者と申します。 休暇について年次有給休暇の1日の取得は勤務時間となり、特別休暇の1日の取得は暦日で取扱うこととなっていますが、その理由はなんでしょうか? また特別休暇について、暦日で取扱うということであるので、12時をまたいで勤務時間が割り振られている場合に12時まで休み、途中から出勤することも可能ということになるのでしょうか? 基本的なことで恐れ入りますがご教示ください。
指定期間満了前に、指定の取り消しを行う場合、
募集要項や協定書に、その旨(このような場合に取り消しますという内容)
を明記しておかなければ、いけないものなのでしょうか?
お互いが協議しておればいいものなのでしょうか?
もしダメであれば、それは、条例違反、法律違反どちらになるのでしょうか。
>指定マンさんのところで、期間満了前に指定の取り消しを行いたいのだけれど、「円満」に行う術を探されているのでしょうか?

このご心配についていえば、いくら条例で指定取消要件を書いていて、それに従っていても、先方が訴えにでる可能性はあります。条例の規定もふくめて裁判で判断されることになるでしょう。また、協議の決裂(一般的には、期間満了前指定取り消しにともなう「補償金」交渉や、翌年度の指定管理料の交渉など)ということもありますよね。
いずれにせよ、「期間満了前に指定の取り消しをしたい」という判断がどれだけ強固なものかにかかわる案件だと思います。
あまり詳しく書くと、どちらの団体かバレてしまうからだとは思いますが、指定の取り消し理由等がわかると、もうすこし具体的に回答ができますが…

指定管理者に業務執行能力がなく、行政目的を達成できないという状況だったとしたら、行政側が指定管理者の責任を無視して「お互いが協議して」取り消しすることは、住民にとって、他のライバルとなり得る業者にとっての利益を害することにならないのか疑問があります。

取り消しすべき相当の理由があるのでしょうか。

Re: 指定期間満了前における指定の取り消しについて

どげんかせにゃいかん No.18635

指定の取消しの要件については、自治法に規定されているのではないのでしょうか?

「指定管理者が指示に従わないとき」の要件は、指示自体が違法、不当でないときは、明らかに要件違反が認定できますが、「管理を継続することが適当でないとき」については、注意が必要でしょう。

いずれにせよ、募集要項や協定書に要件が記載されていないからといって、取消しが違法になることはないと考えます。取消しの理由が重要であり、その理由が法律の要件に該当すること、裁量権の逸脱にあたらないことが重要です。

指定の取消しは、不利益処分に該当すると思いますので、行政手続法に基づく「処分基準」(努力義務ですが)に基づき判断すべきであり、あとは、不利益処分に関する手続を遵守する必要があります。
 どのような状況で指定を取消すかは、分かりませんが、地方自治法第244条の2第11項に規定があります。

【地方自治法第244条の2】
(略)
10 普通地方公共団体の長又は委員会は、指定管理者の管理する公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して、当該管理の業務又は経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、又は必要な指示をすることができる。
11 地方公共団体は、指定管理者が前項の指示に従わないときその他当該指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて管理の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

また、質疑応答集に以下のものがありますので、ご参考までに

【指定管理者の取消し】
Q:指定期間中に、もっぱら地方公共団体側の事情により指定を取消すことは可能か。

A:指定管理者が地方公共団体の指示に従わない場合その他当該指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるときには、当該地方公共団体は当該指定を取り消すことができるものとされている(法244の2J)。
 ただし、指定を取り消すことができるのは、指定管理者の責めに帰する事由がある場合であり、指定管理者の責めに帰する事由がないにも関わらず、指定の期間の途中で指定を取消すことは想定されていない。
 仮に、指定管理者の指定を取消した場合や、業務の停止を命じた場合等、指定管理者による公の施設の管理がなされない場合には、設置者である地方公共団体が責任をもって管理を行い、住民による当該公の施設の利用に支障がないようにする必要がある。

【指定管理者に対する調査権・指示権等を行使できる場合またはその担保手段】
Q:A市の公の施設の指定管理者となっている団体が、利用者に対して正当な理由がないのに当該施設の利用を拒んだような場合、A市長は当該団体に対して地方自治法第244条の2第10項の指示をすることができるか。
 また、当該団体がA市長の指示に従わなかった場合の担保手段はあるのか。

A:地方自治法第244条の2第10項においては、普通地方公共団体の長又は委員会は、指定管理者の管理にかかる公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して、当該管理にかかる業務又は経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、又は必要な指示をすることができることと規定されている。
 この指示権等が発動されるケースについては、
@利用者に対し正当な理由がないのに施設の利用を拒んだり、不当な差別的取扱をするようなとき
A施設の形質を勝手に変更するようなとき
B経営効率を重視する等のあまり、要員の配置や施設の管理が当該施設の設置目的を効果的に達成するために適切なものとなっていないとき
C承認料金制をとる場合、明らかに値下げ申請をする場合にもかかわらず、これをしないとき
D災害等緊急時において当該施設を使用するとき
などが考えられよう。
 これらの場合には、A市は指定管理者の指定を取消すことも考えられるが、そうしなくとも当該不適切な事実の是正が図られれば足りる場合もあることから、指定管理者に対する指示権等のような規定も意味があるものと考えられる。
 設問の場合についてみると、公の施設は、普通地方公共団体が住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するために設ける施設であり、その利用に関し、普通地方公共団体(指定管理者を含む)は正当な理由がない限り住民の利用を拒むことができず、また、不当な差別的取扱をしてはならないこととされている(法244)ことから、これに反するような公の施設の指定管理者の行為は、支持権等が発動されるケースと考えられる。
 次に指定管理者がA市長の指示に従わなかったときであるが、法律上は、命令権、罰則等の規程は設けられていないが、指定の取消しなどの措置が考えられる。

と、ありますので、どげんかせにゃいかん様のおっしゃるとおり、募集要項や協定書に要件が記載されていないからといって、取消しが違法になることはないと考えます。

 指定の取消しにあたって、指定管理者に対し、貴地方公共団体様がどのような対応をなされ、それでも是正の見込みがなく、これ以上当該指定管理者に業務を継続させることによって住民に不利益又は施設の目的が達成されないと判断されれば、指定の取消しを行ってよろしいのではないのでしょうか。
スレ主さまの関心に沿って考えれば、

指定行為を行政処分と位置付けてしまったので、
協議による指定の解消はあり得ず、
法令の規定及び行政法学の一般的な行政処分の取消しの原則に従う

ということでしょうか。
当事者双方が納得し、住民にも格別迷惑を及ぼさないという場合にも、
“行政処分の取消し”という劇を演じる制度なのでしょう。
両者が指定の解消を合意する場合も、法令にいわゆる
「当該指定管理者による管理を継続することが適当でない」
に当たると言ってしまえば楽なんでしょうけどね。
自治体側の同意に住民の利益が代弁されていないはずはないのですが。
当市において保育園を建設する用地を探しており、現在、指定管理者が管理を行っている施設の用地(ここは保育園ではありません)としてどうかということになり、今回質問させてもらいました。
質疑応答でもあるように、今回は、こちら側の一方的な理由で、期間満了前に指定管理を取り消すことになるため、やはり取り消しはできないということでしょうか。
 上記、質問の趣旨を理解してなくいろいろ書いてしまいました。ごめんなさい。

 要するに、今指定管理者が管理している公の施設を(指定管理期間中に)廃止して、同土地に保育園を建設するということですね。

 私的な見解で恐縮ですが、自治法上、指定管理者の責めに帰する事由がない場合に指定を取消すことを想定していないので、そういう場合は他の法律(例えば民法)の契約の解除ということになるのではないのでしょうか。(民法に詳しくないのでごめんなさい。)

詳しくないので、あまり書けませんが、自治体側が指定管理者に残期間分の委託料を補償してあげるなど、損害分を補償してあげればいいのではないのでしょうか。

詳しくかけなくて、ごめんなさい。

指定マンさま

結局、現行の奇妙な制度設計ですと、そのような帰結になってしまうのかなと。
因果を含めて指定管理者さんのほうから“自主的”に指定の辞退届(返上願?)もどきを提出していただき、それに基づき指定取消しをするという猿芝居になるのでしょうね。

指定管理者の指定も含めて、相手の同意を前提とする行政処分という類型が存在するわけですから、相手の同意に基づく処分取消し(指定取消し)という類型があってもよさそうなものですが、実務の範とするに足る見解は公にされていないと思います(文献的知識、法務の現場を離れて久しく、正直、自信がありませんが)。
というか、指定管理者の指定を行政処分と構成した制度設計の責任。許可の辞退手続を定めた法令もあったような気もしますが。

(追記)スレ主さまのケースだと、指定取消しにこだわらず、“条例で公の施設を廃止しちゃったよ、ごめんね!”という乱暴な手法も一応考えられますか。取り消さないけど、施設がなくなっちゃから、指定は当然に消滅すると。
いずれにしても、相応の損害賠償あるいは損失補償をしないと、指定管理者さんは納得しないと思われますが、その支出の法的構成も必要になりますね。なんと説明するのでしょう?
あとは、それに伴い指定管理者さんの被用者さんが解雇されようとした場合、労使交渉の相手方として組合が自治体を指名する可能性はけっこうありそう。労働委員会あるいは裁判所が労基法上の使用者と認定するかは別の話ですが。
突然で済みません!現在民法を勉強中ですのでご教示願います。
■下水道使用料を関係の無い方(接続不可能地域)に6年間誤賦課した場合、使用料を徴収した分全額返金は可能でしょうか?
※通常法的根拠のある還付の場合は、地方自治法が適用され5年間と思われます。
しかし、次の@からBの法的根拠で処理されるのが正しいと考えますがいかがでしょうか?
@民法第703条を適用(不法利得)
A民法167条(10年間)の適用
B民法404条(利息)の適用
NO.5704(地方自治法における下水道使用料還付金の消滅時効)で詳述されてます。
参考になると思いますよ。

Re: 下水道使用料誤賦課者への返金方法について

どげんかせにゃいかん No.18609

下水道使用料の還付について「地方税の例による」という解釈の問題が気になります。

「過誤納金の還付に関する地方税法の規定は、民法上の不当利得の特則を定めたものであるか民法上の不当利得としては返還できない」との裁判例もあることから、不当利得と構成するよりは、不法行為と構成して還付したほうがよいのではないでしょうか。

本設例では、下水道区域以外の住民に対して下水道使用料を賦課したという事実から国家賠償法上の過失は十分認められると思います。固定資産税に関する裁判例が参考になると思います(浦和地裁平成4年2月24日)。
どげんかせにゃいかんさん

反論ではなく純粋な疑問です。

こうしたケースで「不法行為と構成して還付」とのことですが、自治体側から積極的に過失を認めて損害賠償金を相手に支払うという方法は本当に可能なのでしょうか?

私も個人的には議決さえ得られれば何ら問題はないという気はするのですが、行政法の解説本で、こうした課税ミスによる法的救済方法としては、納税者の側から国家賠償請求訴訟を起こすしかないように書かれており、このため、横浜市では、苦肉の策として地方自治法232条の2を適用して救済を図ったように記憶しています。
  
これに関しては、自分も以前から気になっている問題ですので、もし、実例等をご存じであれば教えてください。

Re: 下水道使用料誤賦課者への返金方法について

どげんかせにゃいかん No.18615

市太郎さん。当然還付を行う根拠としては、寄附又は補助となると考えています。

その理論構成(公益上の必要性)として、不当利得よりは不法行為の方がよりよいと考えているだけです。

本事例のような場合、相手方から還付請求を受けたときに消滅時効を理由に還付しなくても、損害賠償請求がなされれば、損害賠償しなければならない可能性が高く、また、このような重大な過失ある事務処理をについて、積極的に還付する方が市民の信頼回復と相手方の損害を補填するという公益上の必要性があると考えるからです。

私の自治体でも税に関して、消滅時効を超える部分を還付する要綱を制定していますが、制定当時、法規担当者であった私は反対をしたのですが、前掲の裁判例や、実際になされている誤賦課の過失の程度をみると、要綱に基づく支払の理論構成としては、前述のとおりに考えるしかないと、今は考えています。

Re: 下水道使用料誤賦課者への返金方法について

むかし法規 No.18623

なるほど、これが自治体実務のスタンダードですか。
スレ主さんの整理でよろしいのでは、と単純にレスしたくなる自分の感覚とはかけ離れていて、ちょっと驚きました。

http://houmu.h-chosonkai.gr.jp/jireisyuu/09/kaitou09-11.htm
正確な回答ができない状況で失礼いたします。
論点整理としてお許しください。

そもそも地方税法18条の3(及び同法18条2項)が還付金の消滅時効を「その請求をすることができる日から5年」と定めた趣旨は,法律関係の早期の安定を図るものと考えられるため,それを超える部分について,一切時効によって遮断する趣旨であると考えることができます。
したがって,それを超える部分について,任意に支払えるのか,それとも支払うことが同条によって禁止されているのかについては,司法による公権的判断によらない限り判断ができない状況であり,行政にその判断を委ねることを法は予定していないのではないか,と考えます。

どげんかせにゃいかんさんのおっしゃるとおり「寄付又は補助」とすることについては,どのような要件を満たした場合にそれが認められるか,という要件論の前提として,そもそも明確な支払義務があるのか,という問題があると思います。
「明確な支払義務がないから寄付又は補助」というのであれば,住民から徴収した税がその財源となる以上,少なくとも議会の議決又は条例による必要があると考えます。

したがって,市太郎さんのご疑問とほぼ同趣旨ですが,支払うためには一般法である民法又は国賠法を直接適用できるかどうかの明確な根拠が必要なように存じます。

Re: 下水道使用料誤賦課者への返金方法について

むかし法規 No.18626

このテーマに関して判例も引用されているようですが、スレ主さまの設定条件においては、原理的に裁判例は求め難い事例ではないでしょうか。
自治体も、相手も納得して、不当利得として返還し、受領している場合、誰が、どのようにして、裁判で争うのかという疑問です。もし、自治体と相手側が争ったケースを判例として援用するとすれば、ちょっと違うような。

かろうじて想定できるのは、おなじみ住民訴訟。
自治体が5年を超えて返還しちゃった場合、債務がないのに相手に支払ったのは、不当利得なので返還請求せよというパターンでしょうか。
その場合でも、自治体が“地方税の例により5年を超えては支払義務なし”という主張を一切する気がなかったにもかかわらず、裁判所は、“実体法的なレベルでの債務の存否”を判断するのだろうかという疑問を抱いてしまいました。

住民訴訟の原告さんは、“地方税の例により5年を超えては支払義務なし”の主張を自治体が主張しないのは違法と主張することになるのでしょうが、スレ主さまご提示のような事情の下では、自治体がそのような主張をしないことは必ずしも違法とはいえないと裁判所は判断したりして。
そのような裁判の結果を予想した上で、不当利得として支払うことは、自治体の行動としてそれなりに健全のような気もします。

Re: 下水道使用料誤賦課者への返金方法について

市という村の法担 No.18633

> 下水道使用料を関係の無い方(接続不可能地域)に6年間誤賦課した
というのは、一体どのようなケースなのでしょうか。(下水道が接続されていないのに、下水道使用料を支払うなんて、普通では考えられません。)誤請求してしまった行政に落ち度があるのは当然ですが、払ってしまった側にも全く過失がないとは言えないような気がします。
下水道の使用料は、公法上の債権で、消滅時効は自治法236条1項により5年間となるのはご承知であることを前提として…、この問題は、各市町村で対応が異なっていると思われます。

@消滅時効に基づいて、5年分を返還する方法
Aそもそも公法上の債権が成立していないので、使用料を全額返還する方法

いずれにしても、このような事例が他にないか、内部で調査することをお勧めします。
そして、使用料の賦課状況の全体を把握し、具体的な対策を検討すべきでしょう。
>DONさん

 この事案についてまだ具体的な検討までできておらず、横槍気味で申し訳
ないのですが、固定資産税の法定外過年「還付」に反対をしているとある市
の法規担当です。
 というのも、5年を超えて還付する場合の法的根拠について、「そもそも
公法上の債権が成立していない」と言えないのではないかという疑問がある
からです。
 行政法の法理の話になりますが、行政処分には公定力があるとされていま
すので、例え結果的に誤った課税処分を行っていたとしても、無効事由でな
い場合行政側が取り消しをしない限り法的な安定性を維持していると思いま
す(ただ、スレ主さんの場合は一見明白な瑕疵といえないこともなく、訴訟
になれば無効な行政行為と判断される余地はあると思います。)。
 よって、公定力があるがゆえに処分は有効であることから、住民監査請求
に耐えうるのかという懸念が払拭されず、積極的に支払うべきなのかという
思いがあります(近時の行政訴訟事情を考えると国家賠償請求は認められる
可能性は十分にありそうですが。)。
 また、実務としても、行政としては財務書類は5年保存の自治体が多いで
しょうから、相手方及び行政側共に資料が残っているかいないかによって同
じ事案であっても対応が異なる可能性があり、公平な「還付」取扱ができる
のかという制度設計への懸念もあります。

 ただ、この形式的な考えによると、具体的方策=謝るだけ。ということに
なってしまうのが難点というか歯がゆいところでして、、難しいですね。
>Seizo様

ご指摘のとおり難しい問題だと思います。
法的安定性と具体的妥当性の間で、各市町村のご担当は苦労されていると思います。

市民の皆さんが、気持ちよくとまではいかなくても、納得して、税、使用料等を納めていただけるよう、常日頃から気を引き締めて仕事をしたいと思っています。
公益法人改革に合わせて、財団設立時の出えん金の一部を自治体に戻せる手法がありませんでしょうか。
たとえば、特例民法法人(財団)同士を合併させ、その際、消滅する法人の財産を全て存続する法人に承継せず、一定額を自治体に寄付させ、スリム化させるといったことは可能でしょうか。
ちなみに存続法人は、公益認定を予定しています。

その寄付は、寄附行為で定められた法人の目的の範囲内の行為なのでしょうか?

(追記)明らかに目的の範囲外なのに、やっちゃったら、理事さんが背任罪に問われる可能性もありますね。
むかし法規さん、返信ありがとうございます。

現行法で財団法人を設立しようとすると300万円で設立可能なので、現在の法人の業務執行に必要な基本財産額に変更し、残余は市に戻せないかとの考えです。億単位で出えんしてますので…。

返す方法については何でもよいのですが、正規の形で基本財産を減額・市に戻したいのですが。
特例民法法人同士の合併後の一般財団法人(あるいは公益財団法人)における定款で、基本財産を減額してスタートすることあたりのノウハウ、可否を知りたいのですが。
合併制度の簡単な解説を見た限りでは、スレ主さまが意図されていることに活用できる特段の措置はないような気がしますね。
寄附行為に伴う出えんには贈与に関する規定が準用されますから、一度財団法人が有効に成立した後は、出えん者といえども、(事実上の影響力は格別、)法的には特別な扱いはされません。となると、“出えん者たる自治体”に“出えん金”の一部を戻すというテーマではなく、単に、他者に財産を贈与できるかというテーマになってしまうのではないでしょうか(法人の設立目的の範囲内の行為と評価されるならできる)。

なお、今般の法人制度改革に伴う業務には全くタッチしてませんので、詳しい方からの誤りの指摘・補足等を期待します。
むかし法規さん、ありがとうございます。

従前の財団法人が公益認定を受けず一般財団法人になった場合にも、公益目的財産額を公益の為に支出していく必要があり、「公益目的支出計画」を策定しなければなりません。が、公益目的事業を行うほかに国または地方公共団体等の公益的団体に寄付してしまうことも制度上OKになっています。・・・そんなこともあり、法人自ら基本財産をスリム化して出えん者たる自治体への主体的寄付もありかなと。

どなたか、公益法人改革詳しい方や、わが社ではこうしたみたいなことがありましたらよろしくです。
私も、その筋のものではありませんが、参入。

当該の財団法人の公益目的はどうなったのでしょう? そのために、自治体としても出えんしたはずですよね。それを達成したかどうか、その必要がなくなったのかどうか、あるいは、その財団が公益目的を達成する能力に欠けているのかどうか、などの検討はあとからついてくるのですかね。
法人二つを合併させる方針のようですが、清算して残余財産を市に帰属させ、新たな一般財団法人を設立するというのはまずいのでしょうか。
債権債務・人員等の引き継ぎが、恐ろしいことになると思いますが。
都道府県さんであれば、所管官庁であることをいいことに、お手盛りで、移行期間内に、いいように寄附行為の変更認可をして、寄付なり、残余財産処分なりで、自己に法人財産が移転するようなことを淡々とやって…いるはずがないですよね(やっちゃったとして、ぎりぎり適法?)。

(追記)妥当性の検討だと、独立した法人格である財団の財産の処分を、他人である自治体が当然のごとく決定しようとしている状況がそもそもおかしいという、建前論になってしまいそうですね。
皆さん、ご意見ありがとうございます。

G様
>当該の財団法人の公益目的はどうなったのでしょう? 

引き続き初期の目的達成のために法人は必要であり、法人が不適格ということはありません。単に基本財産が過大だろうと考えているものです。(出えん額は当時の県の指導で決まったものですので)

ジョー様
>法人二つを合併させる方針のようですが、清算して残余財産を市に帰属させ、新たな一般財団法人を設立するというのはまずいのでしょうか。

出えん金の問題とは別に、合併したほうが、効率的な運営ができるだろうとの判断をしているものです。

むかし法規様
>妥当性の検討だと、独立した法人格である財団の財産の処分を、他人である自治体が当然のごとく決定しようとしている状況がそもそもおかしいという、建前論になってしまいそうですね

そのとおりです。あくまで法人の理事会での主体的な承認を前提とした話です。
麦星さま

>あくまで法人の理事会での主体的な承認を前提とした話です。

であるならば、シンプルな話だと思います。
「基本財産が過大であるときは、当初の出えん者である自治体に、過大な分を寄付することができる」という項目を寄附行為に追加する変更を行えばよいでしょう。

それが適切であれば、所管官庁さんは変更認可するでしょうし、認可されなかったとしたら、そもそも適切ではなかったということになると思います。
所管官庁さんの判断が不当・違法と考えるならば、不服審査あるいは訴訟で争うと。

もっとも、「寄附行為の変更はしないで」という条件付きのお題なのでしょうね。

実は、真っ先に頭に浮かんだのは、人件費とか事務所費とかで自治体がこれまで便宜を図っていたとすれば、それを不当利得として返還させるという手法(住民訴訟で似たようなケースがときたまありますね)。両当事者が額も含めて争わず、不当利得と納得すれば問題はないような。ちょっと奇手すぎて…
財政難のおり、出えん金を埋蔵金として目をつけたのでなく、当該財団法人の公益性と出えん金がみあっていないという判断であれば、話はいたってシンプルだと思います。
>むかし法規さんに一票です。

2つの法人を合併したほうが効率的である、というのは「余計なお世話」という感がいなめませんが、それも監督官庁のほうで判断されるでしょう。

昇格後初めての昇級は、何号給か?

よしのやま No.18616

 本市職員は、1月1日前、1年間におけるその者の勤務成績に応じて昇級させることになっています。
 本市の勤務成績基準で、「勤務成績が良好な職員」に該当するC君。
 基準によりますとC君の昇級は、4号給と規定されていますが、C君は、今年の4月1日に昇格しました。
 来年1月1日の昇級は、昇格した号給になってから9ヶ月しか経過していませんが、昇格前の3ヶ月においても勤務成績が良好な職員と認められるため、4号給昇格させようと考えていますが、この考えでよいものでしょうか?
 ちなみに、4月1日の新規採用者については、3号給の昇級となります。

Re: 昇格後初めての昇級は、何号給か?

しろーと No.18617

実務者ではありませんが

お見込みのとおりだと思っております。
勤務成績は,あくまでも基準日前1年間であり,昇格の有無は関係ないかと。。。

Re: 昇格後初めての昇級は、何号給か?

よしのやま No.18622

 ありがとうございました。
 また、ご教示をよろしくお願いします。

台数が異なる入札条件

こまったくん No.18532

 機器の新規導入計画があり性能等を検討比較したところ、適合メーカーが数機種あるため入札金額の低い機種を導入するものですが、そのうち1メーカーの機種は他の部署から譲渡が可能につき少ない台数で良いので、例えばA社製なら5台、A社製以外なら6台を総額で比較する入札条件は無効でしょうか。
1台当たりの価格(単価契約)と言うのも必要台数が決まっているので、適切ではないと思います。
よろしくお願いします。

Re: 台数が異なる入札条件

宙太 No.18544

1 5台で入札を行い契約後、変更契約により1台追加する。
2 発注予定数量5〜6台とし、単価による入札を行う。
3 入札とはせず、随意契約とし見積合わせで総額が安価なものと契約する。
  (競争入札に付することが不利と認められるとき)条件の不統一のため、総額が高くなる場合がある。
以上の手法のいずれかでしょうか?

1及び2は、結果的にA社製5台より、6台の方が総額が高い場合もあり得るので、3の手法になるのでしょうか?

これって、購入なのですか?賃貸借なのですか?
メンテナンス(保守)費用は考慮しなくてもかまいませんか?

Re: 台数が異なる入札条件

こまったくん No.18569

宙太さん ありがとうございます
物件は備品として購入予定です
メンテナンス費は想定しておりません
ご教示のほどよろしくお願いします

Re: 台数が異なる入札条件

宙太 No.18576

総額を低く抑えるには、3の随意契約見積り合わせ(A社は5台分、他社は6台分)で行う。(随意契約は、上記のとおり)

入札重視(「随意契約は、すべて悪」とする上司が案外多い)なら、1または2
2のほうが事務手続きが楽だと思いますが、決済がおりるかどうかちょっと疑問です。

Re: 台数が異なる入札条件

のっち No.18602

 もし、入札で実施するというのであれば、宙太さんの「2」の意見に賛成です。

ちなみに、機器についてどのように仕様書に記載されるのですか?(随契でも必要かと思いますが)「A社(PC−型番)と同等以上のもの」として、数量で「A社の機器の場合:5台 それ以外の会社の場合:6台」となるんですかね?

もし、私が宙太さんの「1」の方式で入札を行うのであれば、逆に6台で入札を行い業者がA社のPCを選定した場合は、1台減の契約変更をします。
(うちの場合は、増額の変更契約より、減額の変更契約のほうが話がとおりやすいので)また、入札を実施する場合、業者がA社製の製品を取扱っているところがどうしても有利になってしまいますよね。

でも、随契でできるのであれば、それが一番よいと思います。入札を行う場合、入札自体は無効にはならないと思いますが、入札参加業者に誤解、疑義が無いように、仕様書等には、十分注意を払う必要があるかと思います。

私的な意見で恐縮です。

Re: 台数が異なる入札条件

No.18605

入札について全くど素人なので興味深く読んでおります。
皆様にお教えいただきたいのですが、前提として、入札で2種の仕様を示して選択制にするのは出来ないという事なのですか?
なんだか勿体無くて、なぜなんだろうと思っているのですが。

Re: 台数が異なる入札条件

むかし法規 No.18606

私の場合は、機種を統一するという判断が合理的であるとすれば、より踏み込んで、特定のメーカーの機種ということで“機種選定”し、5台で入札すればよいのではないかと考えました。格別違法でも、不合理とも思えないのですが。
たとえば、ワープロソフトで、○○を広く庁内で使用していた自治体が、見切りのタイミングが難しく、○○を買い続けることもやむを得ないのと同じような(議会で指摘してもらうと速やかに替えるのでしょうが)。
結果的にメーカーが固定されますが、著しく不当とまでは言えないような気もします。

(追記)なお、スレ主さんお考えの手法には、適法性とか妥当性とかは別次元の違和感を感じました(適法だとは思います)。
まず、同一性能の機種と評価した上で、「A社製5台合計額」と「B社製6台合計額」を同列で比べることが、自治体が当事者となる漠然とした取引の品位らしきもの(あるとすればですが)に反していないかということ。
次に、モノは、通常は多ければ多いほどいいわけですから、その手法を一般化すると、いろいろな条件設定が考えられ、“合理的な物品調達とは何か”という問題に直面しそうな気がします。

Re: 台数が異なる入札条件

宙太 No.18607

こまったくんさま

読み違えていたかもしれません。
調達する機器は、業者さんが複数のメーカーを取り扱えるものでしょうか?
それとも、1つのメーカのみ取り扱っているのでしょうか?

自分は、1つのメーカーしか取り扱わないと解釈していました。

複数のメーカーを取り扱うのであれば、Hさまの手法も有りだと思います。

Re: 台数が異なる入札条件

No.18618

>むかし法規様
確かに、普通に
(よくわからないけど、こういう入札ができると仮定して)
 次の仕様のいずれかによる入札
 ※仕様1・・・A社製 5台
 ※仕様2・・・メーカー不問 6台

という感じだと「オイオイA社以外は6台と競合ってなんだよ」という気分になり、むかし法規さんのおっしゃる「取引の品位らしきもの」を考えてしまいますが、

 既存の1台に追加のため A社製5台の入札を行う。これを仕様1とする。
 ただし、他メーカーであっても仕様1よりも安価に6台納入できるとする場合は
 仕様2としてそれによる入札を認める。  
 ※仕様1・・・A社製 5台
 ※仕様2・・・メーカー不問 6台

というような前フリ付きだと、「同列で比べるわけじゃないんだよ、今後の事があるから参入したいって方どうぞ〜」・・・というニュアンスになると思うのですが。どうでしょう?

Re: 台数が異なる入札条件

むかし法規 No.18619

>Hさま

そうすると、

「アンタ、いったい何台ほしいんだよ!」

となって、違和感理由(その2)になってくるんですよね。安く買えるなら、今のうちに余分に買っとくか、というのも自然のような気もしますが。
単なる慣れの問題かも。うちの団体は、あまり品位なんか気にしないし…

Re: 台数が異なる入札条件

No.18620

>むかし法規様
それは、まずは必要な台数ってものがあって、それを基本に予算の執行をしていくべきじゃないか・・・というお話でしょうか?
なるほど、他の部署から譲渡可能なA社製品は(仮に使用中だとしても)本来無くてもいい余分って事ですしね。他メーカーが6台入るとA社製品は今後また余り続けるわけだ。
う〜ん、・・・でも、やっぱり「いかに安く上げるか」に視点を置いてしまいますねぇ、貧乏だし・・・。

議案の原本証明について

サル No.18600

よく担当課より、議案の原本証明がほしいといわれますが、
皆さんの市町村では、どのような手続きで証明をしていますでしょうか。
参考までに教えていただきたいと思います。

Re: 議案の原本証明について

さすらい人 No.18601

うちは、議会事務局に議決証明の依頼書と議案(該当部分のみ)を提出し、当該議案に議長名(&議長印)で議決証明を受けております。

が…、議案の原本証明とはそのようなものとは違うのでしょうか?
(担当課さんは、如何なる目的に使用されようとしてみえるのでしょうか?)

Re: 議案の原本証明について

しろーと No.18608

すみません。回答ではありませんが

自分も経験はあるのですが,
議案の原本証明でなく,予算書の原本証明ではないでしょうか?

福祉関係の業務をしていたとき,国県の負担金を請求するときに
予算書の抄本を添付しなければならなかったかと。。。

Re: 議案の原本証明について

蘭州麺 No.18610

お疲れ様です。

議決証明は議長が行いますが、議案は誰が提出するのでしょうか?
議案の原本証明とはちょっと変ですね!

Re: 議案の原本証明について

素人 No.18614

「議決証明」のことでは?

「平成○年○月○日可決 □□市町村議長 ▲▲ ▲▲」

…のようなモノのことではないのか…と。

住民税の賦課

yorugao No.18482

初めまして。
私は某市町村で住民税の賦課事務を担当しているのですが、以下の問い合わせがありました。

平成22年2月から1年間カナダにワーキングホリデーで滞在するがこの間カナダで得た所得(給与)に係る課税はどうなるのか?

鰍ャょうせい発行の「市町村税実務提要」P156以降に、ワーキングホリデーの目的は休暇であり、旅行中と考えられるので、賦課期日(本件ではH23.1.1)現在出国中であっても出国前の住所地に住所があるものとすべき旨記載されています。これによるとワーキングホリデーは昭和41年の通達「外国人等に対する個人の住民税の取扱いについて」11(1)の「その者が法施行地外において、継続して1年以上居住することを通常必要とする職業を有する場合」には該当せず(該当すれば法施行地に住所を有しないと推定してさしつかえない)、居住者扱いとなり、国外での所得も日本の課税対象になるように読めるのですが、この解釈で正しいでしょうか?

初歩的な質問かもしれませんが、御回答よろしくお願いいたします

Re: 住民税の賦課

No.18485

「市町村税実務提要」のお示しの箇所をみるかぎり、居住者扱いとして日本で課税するという解釈でよろしいと思います。

当該の方の課税をどうするか、についての「回答」ではありませんが。

Re: 住民税の賦課

1159 No.18515

私も住民税担当しているものです。

出国の場合は、当初決定している滞在期間が1年以上か1年未満であるかが、ポイントになってきます。
鰍ャょうせい発行の「市町村税実務提要」の回答では、Aで当初6ヶ月の目的という記載がありますので、1年未満の目的となり通達「外国人等に対する個人の住民税の取扱いについて」11(1)には該当しないことになるので、質問のような解釈で正しいと思います。
ただ、仮に当初から1年以上の目的ということであれば、同通達11(1)に該当し非居住者になると思われます。

また出国の場合は、当初決定している滞在期間で判断されるので、たとえ1年以上の滞在期間で結果的に1年未満になっても遡って居住者になることはありません。
逆に入国の場合は、同通達8により遡ることができます。

住民税の課税標準額の算定は、所得税と原則同じなので税務署で確認されると確実です。

Re: 住民税の賦課

yorugao No.18525

皆様 回答ありがとうございます。
「市町村税実務提要」のAについてはワーキングホリデーの一般論を記載したもので例示の事案については「問」にあるように「1年程度」という想定だと思います。「答」の中で期間については一切触れられていないため、ワーキングホリデーの場合は期間が1年以上であっても出国前の住所地に住所があり、居住者扱いになると私は解釈していました。
 しかし所轄の税務署に問い合わせたところ、所得税法施行令第15条第1項第1号に該当し、非居住者と言われました。(所得税基本通達2−2に再入国した場合、在外目的が一時的なものであれば在外期間中も引き続き居所を有するものとする旨規定されているが、上記施行令第15条第1項第1号に該当する場合は除かれるとのこと)「市町村税実務提要」の記述も説明しましたが所得税にはそのようにワーキングホリデーを特別扱いするルールはないので関係ない、という感じでした。しかし所得税と住民税で居住者・非居住者の扱いが異なることは基本的にないはずであり、果たしてどうしたものかと考えています。恐らくこのケースは仮に課税対象となるべきだとしても現実には本人が帰国後に申告しなければ判明しないため、実務上問題になることは殆どなかったのでしょうが…御意見お聴かせ下さい。

Re: 住民税の賦課

むかし法規 No.18527

たまたま手元にある「地方税 質疑応答集」(地方財務協会編集兼発行人 H3.3.20刊)の995(ホームステイによる出国者に対する住民税の課税について)では、ご提示の通達を引きながらの問いに対し、次のように回答しています。もっともだと感じました。
“ワーキングホリデーを特別扱いする”合理的根拠はないのでは? 
実質で判断するしかないと。その判断の結果が、税務署と自治体で違ったとしても、それはやむを得ないと思います。

【答】(前略)仮に、然るべき学校等に入学するなど客観的に語学研修という明らかな滞在目的が認められ、かつ、その目的を踏まえて特定地に居所を定め、当該特定地に一年以上も滞在する予定であれば、単なる旅行とは認められず、出国後の居住地に生活の本拠があると認められることから、平成二年度分の住民税は課税できないものと解します。 

Re: 住民税の賦課

yorugao No.18545

ホームステイのケースに関しては前述した「市町村税実務提要」に御指摘の内容と全く同じことが書かれています。同じ本の中でワーキングホリデーとホームステイについて逆の結論を導いているので、少なくとも同書としては両者は区別していると理解していました。この区別自体が妥当かは悩ましいですが…

Re: 住民税の賦課

むかし法規 No.18571

ご引用の書籍を読んでいないのでなんとも言えないのですが、ご提示の部分は、“職業を有する”といえるかの視点からのみの記述(ワーキングホリデーはそれに当たらない)のように思えました。
その結果、旅行となり、ホームステイと同じ土俵に立ち、先のレスの判断基準で考えると。
結局のところ、“住所を有する”の法文解釈(生活の本拠はどこか?)となってくるわけですから。

   地方税法
(市町村民税の納税義務者等)
第二百九十四条  市町村民税は、第一号の者に対しては均等割額及び所得割額の合算額によつて、第三号の者に対しては均等割額及び法人税割額の合算額によつて、第二号及び第四号の者に対しては均等割額によつて、第五号の者に対しては法人税割額によつて課する。
一 市町村内に住所を有する個人
(後略)

Re: 住民税の賦課

1159 No.18599

再度回答します。

外国人に対する課税については、通達「外国人等に対する個人の住民税の取扱いについて」が基準です。っていうかこれしかありません。

出国の場合、当初決定している滞在期間が1年未満なら居住者。1年以上なら非居住者になります。滞在期間がわからない場合は、同通達12により所得税と同じです。
所得税では、基本通達3−3により「在留期間が契約等によりあらかじめ1年未満であることが明らかであると認められる場合を除き1年以上必要とする職業を有する場合に該当」とあるので、わからない場合は非居住者になります。

ワーキングホリデーだからと特別視することはないと思います。要は1年以上か1年未満かです。(特例の根拠もありませんし・・・)
実務提要の回答は6か月を想定しています。1年以上なると最初からわかっていれば回答は違ってくると思います。
 町内の県立学校のウェブ関係の生徒に、町に触れ親しんで、また若者の感性でまちをPR、そして人材育成も兼ねて「町をPRするHPの作成を依頼できないか」検討しているところですが、果たして自治法上可能でしょうか?
 こちらとしては委託で随契と考えています。補助金であるため適正化法の視点からも回答していただけたら幸いです。


 現状として、私立学校法人であるなら可能かなと思っていますが、県立学校は法人にあたるか否かと見解に困っています。また、教育は専門外のため、これが営利目的にあたり学校教育法に抵触するかどうかも疑問です。

 さらに付け加えるのならば、この県立学校が得た収入は県の収入となり、学校の子ども達には残らないものになるのか?

Re: 公立学校へ委託契約をすることについての可否

どげんかせにゃいかん No.18567

委託の相手方は、生徒個人なのか、学校つまり県なのかですか?。

生徒個人であっても、当該業務を処理する能力があれば法定代理人の同意があれば、可能です。ただし、授業外で、学校長の許可を得て行う必要があります。

委託の相手方が県(学校は教育機関であり、法人ではないので当事者能力はない)の場合、なぜ、委託の相手方が県でないといけないのか、契約の相手方の決定に留意する必要があると思います。特命随意契約は無理だと思います。生徒個人の場合も同様ですが・・。

学校教育法との関係は、あまり詳しくはわかりませんが、業務の趣旨からいえば、授業で行おうが、実施研修として行おうが問題ないと思います。

県が契約の相手方であれば、当然、県の歳入となります。


 早速の返信ありがとうございます。
 委託相手はウェブデザインの先生とその生徒です。授業外で部活動の一環で行うとしていました。必要経費として機器一式は委託料で支払い、その中に人件費としてバイト代を含めて(もちろん法定内でちょっとした額)ただ働きにはならないように。

 作成協力者に学校名を添えて、生徒たちの実績と自信そしてまちづくりとのかかわりを創るのが目的だったのですが、学校事務から疑義がでまして「県に付属する教育機関ですので、契約先は県となるのでは?収入は県に入り私たちには残らないのでは?」と言われました。それでこの状態です。

 巷では産官学連携とよく言われているので、どうにかしてできるのではと考えていたのですが、やっぱり難しいですかね・・・・・?

 何か他にいい方法ありますかね?
先方である高校側の意向が気になります。ボランティアではやっていただけないのでしょうか? 「制作・○○高校ウェブデザイン科」といれるのは当然として。

自分が担当だとすれば、以下の手順で行います。

県立高校長あてに依頼文書
校長経由で部活顧問・生徒の同意を得る
部活顧問・生徒をウェブ制作者として委嘱
必要経費は、町が直接支払う
部活動として行うので、人件費は支払わない

国の補助金のようですが、補助対象業務はどんなくくりなのでしょうか?
それが不明のまま適正化法の視点からは、コメントできません。
 ありがとうございます。

 「必要経費を直接支払う」というのは委託料ではなく、かかる経費ごとに支払う。ということですよね?
 PC機器→備品購入費、ソフト→消耗品費etc・・

 補助事業というのは、国の経済対策でH21地域活性化事業で地域活性化基金に充てたものです。H21で基金に積み立てH22で取り崩し事業の主旨にあったものに充当し行うというものです。
 まぁ、緊急経済対策ですからほぼ何でもありのような事業なんですが・・・・
 
蛇足ですが、経験を一つ。

学校のクラブにある業務を委託したことがあります。そのときにはクラブの顧問の先生に契約上の代表者になってもらったのですが、副業禁止の問題やら所得税の問題などで面倒になったことがあります。
そのあたりまで調べられたほうがよろしいかと。

懲戒免職について

OKJ No.18531

職員が、犯罪をし、懲戒審査委員会で、懲戒免職という結論がでました。
そこで質問ですが、懲戒免職処分をする場合、公平委員会に事前に、通知しなければならないでしょうか。
労基法20条但し書きでは「労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。」とあります。労働者の責に帰すべき事由を認定するのは、町長だと思っていたのですが、公平委員会が認定するような気もしないでもありません。
懲戒免職処分すること自体が、そうそう無いケースですので、手続きを含めて、考え方を整理したいと思っております。
どなたか詳しい方、よろしくご教示お願いします。

Re: 懲戒免職について

えんどう たかし No.18536

 公務員の労働関係については素人ですが、>懲戒審査委員会<という付属機関があるのでしょうか?それとも長の補助機関でしょうか?

 懲戒免職の場合、地方公務員法から言えば、長が人事委員会(置かない場合は公平委員会)に解雇予告の適用除外を申請して、認定が得られた場合に退職手当を支給しない解雇(懲戒免職)を行うことになるのだろうと思います。
 認定が得られない場合は、「予告を受けない退職者の退職手当」を支給することになると思います。

 長の下す決断の前段で“合議機関”が存在するのでしょうか?


 ご参考:関係法律

 地方公務員法第28条、第29条(施行については条例に規定されていると思います)
 公務員等の懲戒免除等に関する法律


 《追記》

 なお最近の裁判の傾向では、懲戒免職が取り消されるケースが結構多いようです。
 基本的には犯罪を犯しても、刑が確定しない限り推定無罪ですから(勿論、わが国の刑事裁判の場合、起訴されると99%以上が有罪になることとも関連し、国家公務員などの例では、起訴された段階で懲戒免職処分を行っているようです)。
 ただ、公務員の場合、懲戒免職になると氏名が公表されるので、社会的には通常の行政罰以上の効果があり、このため、二重刑罰(再就職も難しくなるなど、行政処分と刑罰とは目的が違うとの説明では整理できないほど社会的に排除されてしまう)ではないか?との批判もあるようです。

Re: 懲戒免職について

半鐘 No.18538

えんどうさま

>懲戒審査委員会
 投稿主は問題としておりません。また、投稿主の疑問を考える上での前提要件とも思われません。

>地方公務員法から言えば
 地公法の「どこ」にその旨があるのかが投稿主の疑問と見ますが、「どこ」でしょうか。

>(ご参考:関係法律)公務員等の懲戒免除等に関する法律
 何がどう参考になるのでしょうか。

Re: 懲戒免職について

どげんかせにゃいかん No.18539

本市では、地方公務員法29条4項に基づき「懲戒の手続及び効果に関する条例」を定め、その中で任命権者は懲戒処分を行ったときは地方公務員法49条の説明書の写しを公平委員会に送付しなければならないと定めています。これは、被処分者が公平委員会に不服申立てを行うことが予想されるためだと考えています。ですから、事前通知ではなく、処分後に通知すればよいと思います。なお、免職の事前予告については、その必要性の有無は任命権者が認定すればよいと思います。公平委員会にそのような権限はありません。

Re: 懲戒免職について

YYS No.18540

当自治体でもどげんかせにゃいかん様と同様に条例を定めております。
しかし、
>任命権者は懲戒処分を行ったときは地方公務員法49条の説明書の写しを公平委員会に送付しなければならない
との規定はありません。

内部でも「公平委員会(県へ事務委託しております。)へ報告しなければならないか?」との疑問も出ましたが、上記規定がないので公平委員会へ通知はしませんでした。
被処分者が不服申立てをしなかったので、公平委員会からの問合せも特になかったです。

なお、OKJ様も当然ご存知かと思われますが、労働基準監督署への解雇予告除外認定申請は行いました。

Re: 懲戒免職について

むかし法規 No.18541

労基法20条の一般的な説明はこちらで。
http://www.jil.go.jp/kikaku-qa/taishoku/K02.html
「なお、これは労働基準監督署において認定されるものですから、社内の懲戒解雇事由に該当すれば常に本条にいう「労働者の責に帰すべき事由」にも該当するというわけではありません。」

なお、公務員の場合、次のような判例もありますね。
http://www.zenkiren.com/jinji/hannrei/shoshi/04310.html
「解雇予告手当を退職手当に含めている場合は、解雇予告手当を支払わずになした解雇も右退職手当の支給により治癒されるとした事例」

おっと、例によってこちらできれいに整理されていました。
http://houmu.h-chosonkai.gr.jp/jireisyuu/kaitou65.htm
「つまり、町村の非現業の職員にかかる上記認定は、町村長が行い、現業職員の場合(船員を除く。)は、労働基準監督署長が行うこととなります。」

(追記)なお、船員については、昨年の法改正で特別扱いがなくなっている可能性がありますので、ご注意。ご提示のケースは現業の船員さんではないと思いますが。
←法文確認したところ、ここは変わっていないようです(船員法44条の3)。

Re: 懲戒免職について

えんどう たかし No.18574

半鐘様・他の皆様、

 説明が足らなかったようですみません。
 なお、私の整理はここにお集まりの皆さんの中では少数派だと思います。しかし、労働法を学ぶ者のなかではそうでもないと思っております(汗!)。

 で、先ず妥当な行政解釈(実例)として、『地方公務員法第二九条第一項の規定に基づく懲戒免職処分に対する労働基準法第二〇条の規定の適用について(昭和四一年一〇月二七日(基発第一一五五号都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長通達)』というのがあります(最近この通達が忘れられているのではと・・・)。

 以下、重要な部分を引用すると、・・一部の地方公共団体において、労働基準法第二〇条所定の手続を経ないで、地方公務員法第二九条第一項の規定に基づく懲戒免職処分を行なつたため、国会等において問題となつた事例が生じていること等にかんがみ、貴局管下の関係地方公共団体機関に対して、下記の事項を十分徹底させ、今後このような事態が発生しないよう、その指導方について特段の配慮をされたい。・・<中略>
 以下は、別添資料として(国家公務員の現業職に関する国の解釈を援用しています)・・・しかしながら、そもそも労働基準法第二〇条第三項が、同条第一項ただし書の「労働者の責に帰すべき事由」の有無の認定を使用者のみに委ねることなく、行政官庁の認定にも係らしめているのは、労働者保護の観点からその認定の公正を期そうとするところにあるから、五現業職員についてとくにこの手続を排除しなければならない理由は見出しがたく、しかも国家公務員法第八二条各号に掲げる事由が一般的にいつて国家公務員の責に期すべきものであるとしても、その事由と労働基準法第二〇条第一項ただし書の「労働者の責に帰すべき事由」とは、それぞれ異なる観点から規定されたものであるから、前者が当然に後者に該当すると断ずることはできないであろう。したがつて、労働基準法第二〇条第一項本文の手続をとることなく国家公務員法第八二条の規定によつて五現業職員を免職しようとする場合には、労働基準法第二〇条第三項の行政官庁の認定を受けるべきものといわなければならない。

 http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=tsuchi&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=6288

 上記の通り、国の解釈(なお私は、これは労基法の立法意思・これに対する反論までも検討し、よく理解した妥当な整理で、この解釈を争うのは難しいと思います)では、そもそも使用者の利益を代表する者による予告しない場合の手当不支給の一方的な認定(決定)は不当だと言うことです。

 次に、地方公務員法の成文規定です。
 (人事委員会又は公平委員会の権限)
第八条  人事委員会は、次に掲げる事務を処理する。
九  職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する措置の要求を審査し、判定し、及び必要な措置を執ること。
2  公平委員会は、次に掲げる事務を処理する。
一  職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する措置の要求を審査し、判定し、及び必要な措置を執ること。

  http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO261.html#1000000000002000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

 とあり、この成文規定は、任免権者が行おうとする個別の職員に対する処分についても監督庁たる行政庁(つまり労基署です)が判断すべきことを整理したうえで、案件を労基署まで送付して認定させる必要があるものと思います。

 つまり、@任免権者→A公平委員会(ないし人事委員会)→B労基署・・・認定の可否
 でなければならないだろうと考えております。

 なお、任免権者に代わって、別の合議機関が決定するのもおかしいのではないか?、と思いますが如何でしょうか。
 懲戒免職に相当するか否かを決定する手続きの問題を検討するスレッドのご趣旨だろうと思ったものですから・・・  

 あと むかし法規様 労基法20条の適用除外は地公法になかったように思いますので、ご案内のhttp://houmu.h-chosonkai.gr.jp/jireisyuu/kaitou65.htm による、この部分は誤った記述のように思いますが。

Re: 懲戒免職について

むかし法規 No.18577

…ん? “適用除外”はしていませんよ。
(長い引用失礼。はじめから条文を列挙すればいいのでしょうが、それも野暮な気がして)
なお、“五現業職員”についての古い通達をもって本スレのテーマを語るのは、(私の感覚からすると)相当強引。“解釈、いろいろ!”ではありますが。

   地方公務員法
(他の法律の適用除外)
第58条
5 労働基準法、労働安全衛生法、船員法及び船員災害防止活動の促進に関する法律の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定中第3項の規定により職員に関して適用されるものを適用する場合における職員の勤務条件に関する労働基準監督機関の職権は、地方公共団体の行う労働基準法別表第1第1号から第10号まで及び第13号から第15号までに掲げる事業に従事する職員の場合を除き、人事委員会又はその委任を受けた人事委員会の委員(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の長)が行うものとする。

   労働基準法
別表第1
1.物の製造、改造、加工、修理、洗浄、選別、包装、装飾、仕上げ、販売のためにする仕立て、破壊若しくは解体又は材料の変造の事業(電気、ガス又は各種動力の発生、変更若しくは伝導の事業及び水道の事業を含む。)
2.鉱業、石切り業その他土石又は鉱物採取の事業
3.土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体又はその準備の事業
4.道路、鉄道、軌道、索道、船舶又は航空機による旅客又は貨物の運送の事業
5.ドック、船舶、岸壁、波止場、停車場又は倉庫における貨物の取扱いの事業
6.土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業
7.動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他の畜産、養蚕又は水産の事業
8.物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業
9.金融、保険、媒介、周旋、集金、案内又は広告の事業
10.映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業
11.郵便、信書便又は電気通信の事業
12.教育、研究又は調査の事業
13.病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業
14.旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業
15.焼却、清掃又はと畜場の事業

Re: 懲戒免職について

むかし法規 No.18580

連投失礼。
立法経緯と労働法学からのアプローチについて興味がある方には次の論考が参考になります。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/komurodo.html
「これに対して、狭義の非現業職員(労働基準法第8条第16号の「前各号に該当しない官公署」)及び教育・研究・調査に従事する職員については、上の二つに加えて、労働基準監督機関の職権を人事委員会又はその委員(人事委員会のない地方公共団体では地方公共団体の長)が行うという規定(地方公務員法第58条第3項)が加わり、労働基準法の労災補償の審査に関する規定及び司法警察権限の規定が適用除外となっています。人事委員会がない場合には、自分で自分を監督するという、労働基準監督システムとしてははなはだ奇妙な制度です。
 もっとも、地方自治庁からするとその方が当然であって、現業職員に対して労働基準監督署の監督を存置した理由について、「主として沿革的及び実際的の考慮に出たものに他ならない」と述べています。「沿革的というのは、労働基準法施行以前の工場法時代から、地方公共団体の経営する工場、事業場については工場監督官の監督を受けていたこと」、「実際上の考慮というのは、現業的職員の勤務条件は非常に種々雑多であって、特に安全及び衛生の点について考慮しなければならないのであるが、これを確保するのには、労働基準行政において相当程度の知識と経験を有する専門家であることを必要とする」というわけです*8。」

Re: 懲戒免職について

えんどう たかし No.18581

  http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=tsuchi&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=6288
通達の趣旨は地方公務員の懲戒免職の問題に関するものですが、通達では、法解釈に関し、国の所謂“五現業”を援用して本通達の「別添」としているので誤解があるかもしてませんが、地方公務員についての通達であることであることに留意すべきだと思います。

 労基法58条3項 後段 
 「ただし、労働基準法第102条の規定、労働安全衛生法第92条の規定、船員法第37条及び第108条中勤務条件に関する部分の規定並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第62条の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定は、地方公共団体の行う労働基準法別表第1第1号から第10号まで及び第13号から第15号までに掲げる事業に従事する職員に、同法第75条から第88条まで及び船員法第89条から第96条までの規定は、地方公務員災害補償法(昭和42年法律第121号)第2条第1項に規定する者以外の職員に関しては適用する。」

 との規定(その外、同法第88条 「この章に定めるものの外、補償に関する細目は、厚生労働省令で定める。」)は、司法警察員の権限と、労働災害・疾病保障についての監督庁の権限になると理解しております。
 しかしながら、労働契約・その他の労働条件についての監督庁としての権限については労働基準監督官に留保されていると反対解釈出来ます。なぜなら、労基法58条各項は全て列挙主義で規定されている、と、文理上理解できるからです。
 ご案内の立法資料にもそのように書かれていると解釈できるように思われます。

 したがって、列挙される以外の部分についての労働基準監督官の権限については留保されており、ことに本件のような“労働者の責めに帰す場合”の認定について自治体の機関に委任できる(委任されている)と解することこそ相当無理があるというべきだと思いますが。
 行政庁の権限の委任は、法律の明文規定(少なくとも法任意)がなければ不当だというのが行政法学上の通説ではなかったでしょうか。

 なお、ご案内の後段部分・・・
 >もっとも、地方自治庁からするとその方が当然であって、現業職員に対して労働基準監督署の監督を存置した理由について、「主として沿革的及び実際的の考慮に出たものに他ならない」と述べています。「沿革的というのは、労働基準法施行以前の工場法時代から、地方公共団体の経営する工場、事業場については工場監督官の監督を受けていたこと」、「実際上の考慮というのは、現業的職員の勤務条件は非常に種々雑多であって、特に安全及び衛生の点について考慮しなければならないのであるが、これを確保するのには、労働基準行政において相当程度の知識と経験を有する専門家であることを必要とする」というわけです*8。」<・・・については、労働者の安全衛生・災害防止の観点から素直に理解できます(明文列挙されているので)。


《追記》

 スレ主さまの再投稿後の追記になってしまいますが・・・
 念のため、私の申し上げたいことを再度確認したいと思います。
 地方公務員法58条5項が指し示す“人事委員会(ないし長)による労働基準監督機関の職権”の適用範囲は、同条『〜第3項(指し示す条文は地方公務員法58条3項)の規定により職員に関して適用されるものを適用する場合における職員の勤務条件に関する労働基準監督機関の職権〜』という列挙された規定(強行規定)範囲についてのみの人事委員会(置かない場合の長)への法律による授権(ないし委任条項)である、ということに留意する必要があると思います。

 地方公務員法58条3項(後段ただし書き部分)
 これにより指し示された授権範囲は、抜粋すると・・「〜労働基準法第102条の規定、労働安全衛生法第92条の規定、船員法第37条及び第108条中勤務条件に関する部分の規定並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第62条の規定並びにこれらの規定に基づく命令の規定〜」・・・を適用する場合の司法警察員の職権・船員名簿の提出義務・労災疾病の保障の認定等であると解せます。

Re: 懲戒免職について

OKJ No.18582

皆様ありがとうございます。
非現業職員がこのたびの対象者ですので、労基法20条については、町長が認定するものであり、公平委員会が認定するものではないと整理しております。
ただ、処分の通知については、「不服申し立て」のこともありますので、通知することはまちがいではないものと考えます。

えんどうさま
懲戒審査委員会については、懲戒処分をするにあたり、町長の諮問をうけ、どの処分が相当なのかを審査する機関でして、今回は「懲戒免職」することが相当であると町長に答申するものです。最終判断は町長がします。
私の書き方がまずかったので、審査委員会があたかも処分を決定するかのような表現になり、誤解をあたえてしまいました。すみません。

Re: 懲戒免職について

むかし法規 No.18588

スレ主さまが締めた後の贅言。

>ただ、処分の通知については、「不服申し立て」のこともありますので、通知することはまちがいではないものと考えます。

今回のテーマがそういうことであったとすれば、個人情報の取扱いの問題でしょう。
行政機関相互に合理的な範囲で情報をやりとりすることは通常ですが、処分という、個人にとって不名誉かつ社会的影響の大きい個人情報を、法的根拠なく他の機関に提供する場合には、個人情報保護の観点からの理由付けを用意しておかなければならない時代なのかなと。

なぜ、“「不服申し立て」のこと”があると、“通知する”必要があるのか?

一時借入金で

公僕戦士 No.18537

一時借入金で、年度を越えることができないが出納閉鎖期間までに返済すればいい
と規定されているようですが

4月5月は2つの年度の会計があり 通算して管理
している自治体が多いと思います。


4月3日以降とかに資金不足のため借入れする場合には
新年度の借入れであると判断するべきなのでしょうか?
それとも資金不足がどちらが多いか新旧年度の比較をして
そちらの、年度の借入れと判断するのでしょうか??

Re: 一時借入金で

素人 No.18560

4/1〜5/31は前年度の会計を整理する期間としているだけで、
その期間に借りた一時借入金がどちらの年度のモノ?と思う必要はないのではないでしょうか?

4/1〜翌3/31に借りるものの返済期限が整理期間末(5/31)まで…解釈すればいいのではないでしょうか?

最遅3/31に借りたら、5/31には返しなさいという感じでしょうか?

「年度を越えることができない」のに、4/3になって借りた行為が古い年度に遡る…という考え方は、いささか疑問を覚えます。

新しい年度がスタートしている訳ですから、新年度扱いとし、そこで発生した利息は新年度予算で執行すべきかと思います。

Re: 一時借入金で

公僕戦士 No.18566

んと

借入れの必要があった年度に 借入れする ということで

3月1日に借入→同年5月31日までに返済

4月1日に借入→翌年5月31日までに返済

するとすればいいのですね??

Re: 一時借入金で

素人 No.18594

最初にご質問されていた趣旨がどうしても前提にあるため、

>借入れの必要のあった年度に、借入れする

…の意味を真っ直ぐ理解できず申し訳ありませんが、とにかく、
年度に拘っておられること自体をおやめになられては?…と感じます。

そもそも最初に例示しておられた「4月3日借りる場合」について
整理期間だからと言って、どちらの年度の借入?
…と考える必要がない…というか、古い年度の借入れとすること自体
不可能ではありませんか?

一時借入金は予算を伴わない借入ですよね?
出納室、会計課の資金繰りの話です。
この行為で予算措置を伴うのは利息の支払いのみ…でしょうか?

年度の概念が求められるのは、その利息の属性だけです。

ちなみに当方では、借りる際に予め定めた期間分の利息を払って借入れします。
つまり、4月3日に借りるお金の利息支払いは、新年度で支払う訳です。

もし、そうではない団体があれば断言しかねますが、
少なくとも、当方の処理方法では、
一時借入の利息をどちらの年度で払うのか…については、
借入日の属している年度で払う…となるだけです。

4月3日に借りる場合は、
例えそれを、古い年度の事業費の支払いに充てたいからと言っても
その借入にかかる利息は新年度で払うしかあり得ない訳です。

お困り、お悩みのことは出納整理期間だとどうすれば?
…という趣旨でしたよね?

あまり、出納整理期間に頭を引っ張られない方が良いです。

「借入れの必要のあった年度」ではなく、
「借りた日が属する年度」で処理していると思えば良いはずです。


ちなみに、蛇足ですが、最後にお書きの、
3月1日に借入れて3ヶ月後の5月31日に返済…はあり得るでしょうが、
4月1日に借入れて、14ヶ月後の5月31日に返済するというような、
そんな“一時”借入れが…ありえない(存在しない)とは思いますが…。

あと、返済するタイミングですが、当方では、
大抵、交付税が入ってきたら返済に充てたりしています。

つまり、3月31日に借りても、4月1日に借りても、
5月末までに返済できるタイミングは必ず到来すると考えて間違いないかと。

議会の専決処分事項の指定について

なべちゃん No.18558

住宅使用料の滞納者に対し支払督促の申立を行ったところ、異議の申立(分割納入)があった。異議の申立があった場合、通常訴訟へと移行し、議会の議決を要するとあるが、議会へは「訴えの提起について」または「和解について」のどちらで提案すればよいのでしょうか?
また、今後の事案として、専決処分したいのですが、専決処分をするには専決処分事項として指定しなければ処分できないのでしょうか?
@前段について
 支払督促に対する異議申立があった場合は、「訴えの提起について」になります。
 和解が成立しているのであれば、「和解について」になります。
 
 文面からは判断が難しいので、もう少し詳しい情報があれば(できる範囲で結構です。)、教えてください。

A後段について
 地方自治法第180条の専決処分についてのご質問のようですが、この場合、あくまで軽易な議決事件に限られるので、「訴えの提起について」を専決処分条例に加えるのは、法の趣旨に反すると考えます。「損害賠償の額及び和解について」であれば、損害賠償の額で上限を条例で定めて専決処分することになります。

Re: 議会の専決処分事項の指定について

さすらい人 No.18561

DON様、
 
Aの関係情報です。
ほんの少し前の調査ですが、
「住宅の家賃等の訴えの提起」につきましては、中核市全41市中18市が自治法第180条の委任専決事項とされておりますので、ご参考まで…。

Re: 議会の専決処分事項の指定について

なべちゃん No.18563

@前段について
支払督促に対する異議申立になります。ただ、相手方は分割納入を希望しており、こちらとしては裁判所を通した和解を希望しております。
支払督促を11月6日付け申立てを行い、2週間以内に異議の申立があったものついて「訴えの提起」として本日開催された議会最終日へ追加議案として提出し、議決されました。
ただ、既に裁判所より出頭命令が届いており、今月17日に和解内容については協議を行ったところです。この場合、和解は成立していないのですが、議会へは「和解について」でも良かったのでしょうか?

A後段について
他の自治体を見てみると金額の上限を定めて「訴えの提起」も含めているようですが・・・。

Re: 議会の専決処分事項の指定について

どげんかせにゃいかん No.18564

設問は、支払督促に対する督促異議の申立てのケースでしょうが、適法な督促異議であれば、裁判所書記官が支払督促を発したときに訴えの提起があったとみなされます。

議会との関係でいえば、支払督促の申立てを行う際に、督促異議を予定して、事前に議会の議決を受けておく方法や督促異議が申し立てられた都度、臨時議会を開催する方法も考えられますが、現実的な処理としては、地方自治法180条1項に基づく議会の委任による専決事項として専決処分の対象としておくことが妥当だと考えます。軽易な事項であるか否かも含めて議会で審議され、議決により指定されることから問題ないと思います。

本市では、既に専決処分事項として指定を受けています。

本例では、既に裁判手続において和解協議がなされており、具体的な和解事項が決定しておれば、当該和解についても議会の議決が必要となりますが、訴えの提起の議案の中に、和解も含めておくのが通常だと考えています。
さすらい人様、ありがとうございます。

公営住宅の家賃については、との地方公共団体でも問題となっていると思われますが、当県内の市では、180条の専決に、訴えの提起は含まれておりません。仮に専決できるとすれば、事務の大幅な簡素化が図られて良いことだと思います。

ただ、専決条例の改正は、タイミングが難しいですね。

人間ドッグ補助

町職員その他 No.18548

いつも問題解決にこのホームページの回答を参考にさせていただいています。

このたび、地方公務員法第42条の福利厚生制度の一環として、勤続20年及び30年の職員の人間ドッグ受診に際し、一部補助(1万円程度定額後払い)をしようか検討中です。
全職員対象でないため、課税対象になることは税務署で確認しました。
ところで、これが条例に基づかない「給与の支給」となり、地方公務員法第25条違反になるかどうかがわかりません。そもそも給与なのでしょうか?

Re: 人間ドッグ補助

さすらいの給与担当 No.18573

まず、地公法上の「給与」とは、職員に対しその勤務に対する報酬として支給される一切の有価物とあり、旅費や共済組合の給付、職員の表彰に伴う記念品の支給などは給与には該当しないようです。
これを考えますと、お尋ねの補助は、誰が行うのか明確ではありませんが、地公法でいう給与には該当しないと考えられます。だって、勤務に対して支払われるものではありませんものね。
ただし、地公法第25条に違反していないことが、即ち適正な公費の支出とはならないことは言うまでもありません。

私の考える回答としては、「給与ではないため地公法第25条には抵触しないが、公費を含む支出をするのであれば何らかの規定が必要」というところです。

一方、所得税法では事業主から従業員に対して支払われる金品については、労働の対価であるかは考慮せずに、基本的には給与等として課税対象としているようですね。

「給与」とか、「報酬」とか、法令により捉えられ方が違うのでわかりにくいですよね。

蛇足ではありますが、「人間ドッグ」→「人間ドック」(Dock)だと思います

Re: 人間ドッグ補助

町職員その他 No.18592

さすらいの給与担当様 ありがとうございました。