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 勉強不足で大変申し訳ございません。
 次の事項について、ご教示願います。

 ある民間会社から建物の無償譲渡を受ける場合、当該無償譲渡の契約中に「当該建物に係る当該譲渡をした日の属する年分の公租公課(相当額)は、市の負担とする。」という条項を規定した場合、当該無償譲渡は、地方自治法第96条第1項第9号に掲げる「負担付きの譲与」に該当しますか?

 なお、当該契約書には、「公租公課(相当額)を市が負担しない場合には、当該契約を解除する」旨の条項は規定されおりません。

 当該建物には、固定資産税が課税されています。

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

むかいのロトト No.28414

負担付き寄附については、私も、以前、少しですが、勉強したことがあります。

本ケースについては、
「譲渡をした日の属する年分の公租公課は、市の負担とする」と規定しても、そもそも市の所有物になれば、非課税になりますので、市の負担というよりも、課税できない(非課税)物件になりますね。

ただし、固定資産税は、1月1日現在の所有者に賦課されますので、結局、この民間会社は、譲渡した日までに支払った税を還付するとともに、その日以降の税の支払いを免除せよと言っていることになるのでしょうか。
それとも、滞納していて、滞納分を免除してくれという意味??

いずれにしても、本ケースについては、負担付きというよりも、指定寄附になるのではないかと考えます。
例えば、教育振興目的に使用することを条件に現金を寄附した場合などと同様に考えれば良いように思いますが…(自信は全くありませんが…)

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

かるび No.28415

通常固定資産税は、1月1日の所有者に課されます。
年の途中で譲渡したとしても納税義務者がかわるものではありません。
民間の契約において通常行われる、固定資産税の負担割合は、固定資産税を按分して行われるものではなく、固定資産税に相当する額を按分して固定資産の譲渡額に上乗せして相手方に支払うもの(納付書をもらうこともありますが。)ですから、今回の取引では、自治体が租税公課として支払うものではなく、契約に基づいて公有財産取得費から相手方に支払うものでしょう。
よって、この場合、固定資産税を自治体が支払うことは適当でなく、相当額を相手方に譲渡するのが通常でしょう。
ここから、無償譲渡にはならないのかな?

(追記)
私の自治体では、固定資産税の性質を考えて負担割合の条項は設けていません。支払うことについては、それぞれの自治体の考え方がありましょうから、このスレでは別の話として・・・

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

むかし法規 No.28441

当事者の意思を合理的に解釈すれば、当該年度の公租公課支払に要する費用は、市がもつということで、格別、不法とも、不能とも思えませんから、民法に規定する“負担付贈与”ではありますね。

その場合、解除条項を契約書に規定しなくても、市が負担を履行しなかったすれば、当然に債務不履行となり、一般原則に基づき、贈与者に解除権や損害賠償請求権が発生することもあるでしょう。

なお、地方自治法上の「負担付きの譲与」に該当するかについては、同法にはトンデモ行政解釈があったりして油断できませんから、不知。

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

かるび No.28450

負担付贈与というと、何かもらう代わりにAさんが持ってる債務をBさんが履行する義務を負うことになるイメージなので、債務者が変わるわけですが、債務自体の形態に変化がないように思います。
このケースだと、債務は固定資産税だと思いますが、自治体が支払う際も固定資産税として支払うのでしょうか。
債務の形態が変化しても、負担付贈与といえるのでしょうか。すいません、民法の要件には詳しくないので・・・

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

むかし法規 No.28452

単に、何か条件がついていれば、負担付贈与です。
お題だと、贈与者さんが、納付通知書を自治体にもってきて、これ払っといてよ、と置いていき、それで自治体が銀行の窓口で払うイメージ。この場合は、第三者弁済になりますが、贈与契約上の合意により、贈与者さんに対して求償権は取得しない。

うっかり支払いを忘れていて、督促状が贈与者さんに届いたりすると、“アッタマきた! 贈与は解除する!”という事態に。

Re: 無償譲渡と負担付き贈与の議決について

かるび No.28454

なるほど。ありがとうございます。

分筆登記について

るーむ No.28391

所有権移転(土地売買契約)は何年か後になるのですが、それに先立って買収予定地の分筆登記を行うことは可能でしょうか。

地権者様の所有している土地(一筆)の一部が事業用地となっており、地権者様から事業用地を譲りたい旨の申出がありました(道路事業ではありません)
事業用地の残地部分は民民での売買で処理したいそうで、早急に売りたいそうです(相続税の支払のため)。
しかし、現状では市に予算はなく、用地購入の補正も通りそうにありません。
正直なところ、地権者様には全筆で民民の売買契約をしてもらって、次の地権者と交渉したいところですが、現況が更地で今確保しておけば補償金も少なくて済みます。地権者様にとっても事業のかかってない土地の方が売りやすいと言っており、利害は一致しています。

用地購入の予算はありませんが、分筆登記等は市で行い、残地を地権者様で民民の売買契約をしてもらい、市の予算がついた段階で改めて官民の売買契約をするという形にしたいのですが、可能でしょうか。

Re: 分筆登記について

G No.28393

3つに分割して、事業用地の大部分(所有者は地権者のまま)、事業用地の一部の部分(今回、予算の通る範囲で、極端な話1平方メートルでも可。したがって所有者は市に移転します)、事業用地にかかわらない地権者が民民で売却したい土地(所有者は地権者のまま)とすると、分筆登記の費用も行政がもてるような気がします。

Re: 分筆登記について

かるび No.28419

土地開発公社に買ってもらってはどうでしょう(最近ちまたでは評判がよくないので、もうないのでしょうか)。

Re: 分筆登記について

むかいのロトト No.28421

現状では市に予算がないということは、売買契約も締結できないのですね。

とすると、分筆登記は、所有権移転登の前に、役所が所有者の登記承諾書によって、代位で登記することになりますが、そもそも、売買契約の締結ができないのですから、登記承諾書も所有者からいただけないのではないでしょうか。

そうであれば、現時点で、分筆登記を市で行うことはできないと思います。

まあ、かるび さまの言われるように、事業用地の先行取得(公有地先行取得事業)によって、土地開発公社が市の債務保証で、金融機関から融資を受け、所有者と売買契約を締結し、分筆登記をし、公社名義に所有権移転登記をすることは可能でしょう。

そして、市に予算が付いた段階で、公社から買い戻しをすれば、可能でしょうね。

Re: 分筆登記について

chibita No.28423

 土地開発公社に依頼して用地を購入するには、債務保証だけでなく、原則債務負担行為が必要だったと思うんですが?

Re: 分筆登記について

むかいのロトト No.28424

本市の場合は、特定の事業、例えば。市道第●号線道路改良事業として、事業用地を公社が先行取得をする場合は、債務負担行為の設定があり、それによって、公社が金融機関から融資を受け、事業用地の買収を行っております。

また、特に、債務負担行為の設定がない場合でも、一般会計で、公社に対する債務保証も行っており、それにより金融機関から融資を受ける場合もあります。

ただ、後者の場合は、公社のプロパー事業の場合かもしれません。

chibitaさま、ご指摘ありがとうございました。

Re: 分筆登記について

OLIVE No.28426

私でしたら、市が随意契約で公共嘱託登記土地家屋調査士協会に発注し、測量経費は市で負担します。そして分筆申請で必要な書類を作成してあげます。ただし、登記申請は個人でおこなってもらいます。測量に関わった調査士が申請することとなるでしょうが、申請で必要な経費は個人負担してもらい、後年の用地交渉がしやすいようにしますね。

Re: 分筆登記について

むかいのロトト No.28432

連投です。

残地部分を、民民売買されるのであれば、先に、その売買をしていただければ、事業用地の売買の際には、分筆登記は不要となりますね。
つまり、図面作成の経費が不要となる。(現在の地積測量図は、残地部分も測量しますから、数量指示売買にも適うでしょう。)

逆に、民民の売買にとっては、役所の方で分筆登記をしていただければ、図面作成が不要となる。そのような思惑もあるのでしょうか。

Re: 分筆登記について

元契約検査室長 No.28444

回答とは言えませんが、アイデアとして

買収予定地を仮登記することにより分筆登記の代位申請ができないでしょうか。
土地調査家屋調査士や法務局の登記官に相談してみてはいかがでしょうか。

財務規則の問題として、仮登記であっても予算のないものの登記ができるのでしょうか。
事業認定がなされていればよいかと思われますが。(都市計画決定)

素人の考えです。うまく出来ましたら教えていただけると今後の参考になります。

地方公務員の職種変更について。

ナース No.28369

公立病院で看護師をしています。

4月に指定管理者制度を導入することが決定し、常勤職員で希望者は、市役所の一般事務職への職種変更が認められることになっています。

指定管理者制度に移行することにより、待遇が悪化することから、看護師、放射線技師、検査技師、薬剤師など、医療従事者のほとんどが公務員としての身分をとり、市役所一般事務職への職種変更を希望しています。

可能であれば、職種変更することなく働き続けたいですが、当局側は一般事務職への職種変更のみしか提示していません。

短期間で指定管理者制度への移行が決まり、組合交渉など行っていますが、解決しないといけない問題が山積しており職場は混乱しています。

交渉次第で一般事務職以外の職種にも変更することはできるのでしょうか。

市役所で医療職の仕事はほとんどなく、思いつくものといえば、公立保育所の看護師ぐらいです。ケアマネの資格を持っていれば、介護保険課への異動も可能性としてはあるかもしれません。

私自身は、保健師の資格を有しており、看護師から保健師への職種変更を希望するのですが、法的に制限などあるのでしょうか。

有利に交渉をすすめられる法令などあれば教えていただけませんか。

よろしくおねがいします。

Re: 地方公務員の職種変更について。

えんどう たかし No.28371

 民間人(素人の・行政法・労働法オタク)ですが、まだ何方からもレスがついていないようなので・・。

 先ずは、ご心中お察し申し上げます。

 さて、現業職、一般行政職に関わらず公務員の皆さん立派な仕事をされていると思いますが、しかし、このような移動のケースは、任用根拠が異なると考えられますので、通常考えられるような人事異動ではないですね。おそらくは『転職』扱いになろうかと。
 現業職以外の一般行政職のなかに技術職員として位置づけられることが可能かどうかで、通常の人事異動で対応できるのか?、または転職選考に合格して転職となるのか?、それとも解雇されるのか?、という3つの可能性があるように思います。

 よくある例として、公立保育所が指定管理者(民間福祉法人による運営)になった場合では、解雇が圧倒的に多いですね(転職は少ないです)。その上で希望者は当該指定管理者法人の採用試験を受けて合格すれば当該指定管理者に新たに採用されるようです。まあ、形式的な採用試験で殆ど採用される例もあるようです(でもこれ、良く言えばトレード、悪く言えば労働者を売り飛ばす??ような・・)。

 ご参考までに地方公務員法上の一般職の分類を以下に記載します。

一般職の分類その@
 ア現業職員(技能職員)
 イ企業職員(公営バス運転手、水道局職員など)
  いわゆる単純労務職員(守衛、電話交換手など)単純と言う言い回しがふさわしいかどうかは「?」ですが
 ウ非現業職員→現業職員以外の職員(般行政、警察、消防、教育職員など)

一般職の分類そのA
 ア常勤職員
 イ非常勤職員
 ウ一般職

 ちなみに[現業]とは、現に民間企業で行われている事業です

 上記のように地方公務員法の任用根拠(該当条文は複数にわたる)を整理すると、上記2つの分類がある(つまり2つの分類のマトリックスになっている)ことがわかる(相当注意深く読みこまないと判りませんが・・)と思います。
 で、問題は「@」の分類によるところを見ると、通常は、異なる定員管理によって、それぞれが異なる採用試験により、異なる任用権者により任用されると思います(異なる採用権限機関から「長」に採用を委任されている場合もありますが・・)。これは、かかる職によって異なるスキル(技能)が必要なので仕方がないと思います。
 そうすると、どのように考えても、このような任用根拠もスキルも異なる職を、通常の人事移動という手段によって配置換えが出来ると解することには、スキル面でも法的な面でも、無理がある(非常に難しい)ように思われます。尤も、看護師や保健士(師?)など技術職の場合、現業職でも行政職(実際、行政職と保健センター兼務職員などのように行政職の籍にもおられますし)でもあまり変わらないということも言えようかと。しかしながら、法的な原則(任用方法の法的な根拠ということ)に従えば、個別の職ごとの採用試験を受けずして別な職にスライドして充てることには法的問題もあろうかと思います(でも、充てられない=失業を意味しますし!)。

 上記については、素人考えゆえ誤りがあるかもしれませんので、地方公務員法の15条〜22条(第2節の条文の全部)をご参照ください。とくに15条・17条各項・18条各項は重要です(17条2項は「欠員の場合」は定めていますが、「余剰人員の扱い」については定めていないと解されようかと)。

 《追記》>有利に交渉をすすめられる<方法でなくてすみません。
 なおエントリ冒頭の>常勤職員で希望者は、市役所の一般事務職への職種変更が認められることになっています。<・・ですが、「希望者は・・認められる」との部分、法的根拠が曖昧なので、鵜呑みにされないほうがよろしいかと思います。地公法15条との関係で、少なくとも選考による合否の決定という手続は避けられないかと思います。


 《追記の追記》技能職から行政職への転職試験(やはり行政職へ転職だと試験、若しくは選考はあるようです・・)を実施している自治体(横浜市人事委員会)の規則がヒットしたのでご参考までにお知らせします。試験に関する部分は10条〜18条、選考に関する部分は19条〜29条(そのうち“転職”に関する部分は『19条3項』のよう)です。転任の制限もあるようです(8条)。
http://www.city.yokohama.jp/me/reiki/honbun/g2021542001.html
資格がいかせる仕事を続けるか、待遇をとるかの二者択一になっているなかで、両方とも維持しようということで、たいへんなお悩みだと思います。

以下、採用の職と資格が混乱してしまわないように留意してください。

当局の擁護ではないですが、指定管理者移行にともない分限免職すべきところ、雇用を継続し事務職への転職を認めることは、彼らなりの大英断だと思います。
そのうえで、これまでも、保育所の民間委託にともない、保育士を一般職として雇用を継続し、「慣れない」デスクワークをさせて辞職させるのもよくあることです。ここに関しえては、事務職として雇用を継続したうえで、保育士資格を生かした仕事を当局に求めることはできるし、おそらくそのような事例もあるでしょう(このあたりは、組合の上部団体の情報をかりる)。

図書館でも、司書資格をもっている職員が、事務職として採用されて図書館に異動するわけです(「司書職」として採用する自治体があると聞いたことがありますけど)。他の保育所の看護師が医療職として採用されていても、事務職で看護師資格をもっている職員が、異動で保育所の看護師として働くことは可能です。
また、市役所で働くほかの保健師さんも、保健所とか保健センターだけではなく、さいきんでは児童福祉課や子育て課、介護保険課などで、かなりの程度の「一般事務」もされているものと思います。

ただ、看護師資格をもつ職員を、保育所に配置するのか、一般事務を行わせるのかの人事権は、当局にのみあります。そして、現状、当局としては、事務職への転職は認めるが、医療職としては雇用を継続しないという判断をしているわけです。ナースさんもおっしゃるいように、市役所には、病院と保育所にしか、医療職を配置する職場がないのでしたら、今後は、医療職として採用した職員は保育所にしかいれなくなる、というのが、当局の心配・不安ですね。
事務職であっても、例えば税金のことならなんでもこいだけれど他には異動したくない、という職員は、むかしは重宝されてましたが、さいきんの人事政策はオールラウンダーを求める傾向が高いです。

労使交渉では、法規の問題ではなくて、他の事務職は事務しかできないのに対し、私(たち)はどっちもできるけれど、どっちで働かせたほうが公務の効率性が高いのか、住民の福祉を向上できるのか? を地道に訴えるしかないと思います。

Re: 地方公務員の職種変更について。

yujin No.28374

自治体立病院は、地方公営企業法の一部適用を受けますが、自治体によっては組織・人事管理も含めて地方公営企業法を適用しているところもあります。ナースさんの病院はどちらでしょう?

なお、いずれにしろ病院の正職員の身分は「その市町村の地方公務員」です。そのために職員の配置は「その市町村の業務量」の制限を受けることになります。地方公務員は、仕事がなければ、その職種の職員の配置はない、というのが原則です。これまで適用された例はありませんが、業務そのものがなくなった場合は「分限免職」ということもありえます。
 したがって、その職種の職員が残れるかどうかは、市町村にその仕事が存在するかどうかにかかっており、ない場合は、市町村は職種変更によって「その人の仕事を作り出す」しかないわけです。

Re: 地方公務員の職種変更について。

むかし法規 No.28380

法律を字義どおり読む限りにおいては、地方公務員の雇用もそれほど保障されているとはいえないのでしょうね(一般的な“整理解雇4要件”の判例法理は適用されるのでしょうけど)。
産業構造の変化などにより、たとえば県レベルであれば、農業改良普及所や保健所などの機関の縮小に伴い、広く“職種変更”は行われているようです。
お題、無芸(大食ではありませんが)ゆえの事務職の身としては、忸怩たる思いがしました。
   
   地方公務員法
 (降任、免職、休職等)
第28条 職員が、左の各号の一に該当する場合においては、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。
 1−3 略
 4 職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合
2-4 略
>yujinさま
分限免職については、30年ほど前の保育所民間委託に際して青森県田舎館村が、さいきんでも、愛媛県西条市周桑病院の指定管理者移行に際して、適用されています。

>ナースさま
上記の周桑病院については、全員が分限免職されたわけですが、約半数が指定管理者のもとで雇用され医療従事者としての仕事を選択、のこりが市の事務職として雇用が継続されてはいます。裁判にもなっています。

Re: 地方公務員の職種変更について。

えんどう たかし No.28388

 Gさま、むかし法規さま、的確なフォローありがとうございます。
 yujinさま、実際の運用問題について解説ありがとうございます。
 (なお、私見によれば、地公法28条については指定管理者への移行が本当に“職の消滅”を意味するのかどうか?)

 ただ、幾つかの判決文を参照(趣味の範囲ですけど)しましたが、所謂“事情判決”ぽいのかなと・・・。
 つまり行政行為一般に援用できるだけの法源と言えるような判例だとは到底思えないので(←これも私見!)、このような結論だけをもってスライド的転職が可能との行政実例を繰り返すとすれば、一国民の立場(私の労働者としての素性は棚上げせざるを得ない??)としては若干異議を唱えたくなるような・・。

Re: 地方公務員の職種変更について。

ダジャレイ夫人 No.28402

 任命権者には職員の人事に関して広範な裁量権がありますから、職員の意に沿わない転任であってもそれがよほど不合理なものでない限り、法的には有効と言わざるを得ません。逆に、保健師の資格を有しておられるので、保健師に転任することに法的な制限はないと思います。

 そこで、転任を受け入れるとして後は条件闘争ということになりますが、保健師の資格を有しておられることから、保健衛生部門もしくは介護部門の保健師を希望されるのが良いのではないかと考えます。それがこれまで市立病院で看護師として勤務されてきた経験を一番生かせると考えるからです。また、給料の上でも行政職より医療職の方が有利です。

 特に当初から保健師で採用された職員の場合、医療の知識は有していても現場での経験を持たない人が多いので、看護師としての実務経験のある保健師が職場に来てくれるのは大変ありがたいと思います。このあたりをメリットとして強調し、行政職ではなく医療職としての転任を希望されてはいかがでしょうか?

Re: 地方公務員の職種変更について。

No.28443

いわゆる当局側として同様の業務経験があり、期間は限られますが出向で対応できないかなども検討しました。しかし例えば行革により全ての現場が消えるような職種の場合、なぜ条例上その職種区分を残さなくてはならないのか、行政職では出来ない仕事なのか、法制側に締め上げられた記憶があり、結局は百人単位で地方公務員の身分を退いていただくことになりました。職種変更ということも検討しましたが、制度的には可能であるとしても実質的に、その規模で増加する事務屋さんの職責や椅子を一挙にご用意することは、万単位の自治体でもなかなか難しいことです。指定管理者制度導入の強引さは別として、指定管理者雇用への転向や職種変更の余地を残しているというのは、かなり用意周到であるとお見受けしました。

病院ですと、指定管理者制度に伴う同様の事例は相当あります。代表的な例ですと佐野市民病院などですが、米内沢総合病院のようにひとつの一部事務組合が丸ごと対象となってしまうようなケースもあります。地方独立行政法人への移行問題などで一時全国的に紛糾しておりましたが、なぜ指定管理者なのか、直営や地独法では出来ないのか、当局側の議論の痕跡をまず把握してみては如何でしょうか。


公務員の休日勤務手当の相殺権について

困った No.28442

公務員の休日勤務手当の相殺権について

公務員の条例には、「毎週の土・日を週休としない職員は、祝日に勤務した場合及び祝日と週休日(土曜日も入る)が重なった日には次の直近の勤務日に休日勤務手当を支給する。又休日勤務手当は、祝日の日の00時から24時まで暦日の正規の勤務時間に勤務した時、支給する。」となっています。

全国には、無○無○の○長がいまだにいて支給していない市町村があります。
支給しない市町村が散見されます。たとえば「平成23年現在、○○市、富○○市・・・・まだまだあります。」

静岡地方裁判所においても「上記の通り支給しなさい。」と判決が出ました。
東京高等裁判所においても「上記の通り支給しなさい。」と判決が出ました。

そしたら、反省するどころか、条例を変えました。
あれま〜なんと非常識な!市役所!でしょうか。
全国で条例を変えた市町村はない。・・・耳にしていないので無いと思う。ありましたら教えてください。

国家公務員法、給与法、人事院規則・・・には「毎週の土・日を週休としない職員は、祝日に勤務した場合及び祝日と週休日(土曜日を含む)が重なった日には次の直近の勤務日に休日勤務手当を支給する。又休日勤務手当は、祝日の日の00時から24時まで暦日の正規の勤務時間に勤務した時、支給する。」となっている。

問題は、過払い金と未払い金が混在していますが、どのように処理をするべきか。

地方公務員法では市役所側に「5年間の過払い金の返還請求権」があり、労働基準法では職員側に「2年間の未払い金の支払請求権」があります。
過去2年間は、お互いに請求でき、過去5年から過去3年までの3年間については、過払い金のみ請求です。

過去5年から過去3年までの3年間については
職員には相殺権があるので、過払い金のみの請求でなく、過払いと未払いを相殺してから、
未払い金が多かった時・・・・職員には市役所に対して「未払い金」の請求権は無い。
過払い金が多かった時・・・・市役所には職員に対して「過払い金」の返還請求がある。
と考えるべきではないでしょうか。

事実、山形市では、
「過去5年から過去3年までの3年間については」相殺をした後の過払い金を市役所側が請求。
過去2年間は、市役所側と職員側両者がそれぞれ、未払い金、過払い金の請求。」でした。

当市側の説明会では職員の「相殺権」を認めず、取るだけ取る。説明でした。
そもそも当市側に間違った条例の解釈した責任があるのに、これでいいのでしょうか。

相殺権があると思いますが、如何でしょうか。今回の場合「過去5年から過去3年までの3年間については」未払いと過払いの相殺は出来ますか?

判例等参考になる資料をおしえてください。

助成金の振分けについて

赤子 No.28386

当方(一部事務組合)が、一括して助成金の交付を受けます。
しかし、この助成金を同一会計内で複数の費目に振り分けなくてはなりません。
助成先に対して当方の振分け事務が発生しないように、複数回で振込をお願いしたところ事務が煩雑になるため、要望には答えられないとの事でした。
この場合、どのような事務の流れになるのでしょうか?
初歩的な質問で申し訳ありませんが宜しくお願いします。

Re: 助成金の振分けについて

H(半角) No.28439

複数回で振込と言っても、事務の流れはそれぞれの自治体ごとのルールがあって、指定金融機関のシステムの都合もあるでしょうから、ここで聞いても役に立たないと思います。

しかし
>この助成金を同一会計内で複数の費目に振り分けなくてはなりません。

それがなぜそんなに手間なのか、また複数回で振り込めば、なぜそれが解消されるのかの方が気になります。
歳入費目を収納伝票でわけるだけなら、むしろ全部一度の方が手間が省けるような気がするのですが。
どのような収納事務をされているのでしょうか。

附則の改正

ダイバー No.28395

新人法規担当のためご教授お願いします。

附則の改正を行う場合は、
@本則で規定された事項に対する特例ないし暫定措置を講じる必要が生じた場合として、制定附則を改正する
A条例・規則の一部改正の際に規定された経過措置等を改正する必要が生じた場合として、一部改正条例・規則の附則の一部改正する
以上の2ケースだと認識はしております。

今回、当市の条例を改正することとなり、新しく条を追加するため、後の条番号がズレることとなります。

この条ズレする条番号の整理をしていたところ、過去の改正附則の中に以下のようなかたちで当該条番号を発見しました。

1 この条例は、公布の日から施行し、改正後の第1条から第3条までの規定(但し、調整手当に関する部分を除く。)は、昭和27年○月○日から適用する。

この場合に、上記の施行期日を定めた改正附則の条番号も改正する必要はあるのでしょうか?ちなみに昭和の時代の改正附則です。

上記のルールはわかっているのですが、頭がパニックになっております…。




Re: 附則の改正

vitz No.28396

その改正附則は、今回の一部改正に影響する箇所なのでしょうか。
例えば今回、一部改正条例の一部改正を行い、そのときの改正附則の規定に影響が出るのなら改正を検討する必要がありますが、単に過去の改正附則にあるだけで、今回の一部改正に関係のないところであれば、改正の必要はないと思われます。

一部改正が溶け込んだことによって元の例規の附則についていますが、そもそもは一部改正条例(規則)を新規に制定していることになるので、あくまでその一部改正条例(規則)の附則となりますから、たまたまそのとき改正した条に今回の改正で移動があるというだけであれば、改正は不要かと。

Re: 附則の改正

ダイバー No.28405

vitz 様

早々のご回答ありがとうございます。

当時の改正附則の規定に影響が出るというものではありません。

単に、下記の例のように、当時の改正内容の施行期日を定めた規定のなかに条番号があるだけで、その施行期日もとうに過ぎているものです。

【例1】
附 則(昭和28年○月○日条例第○号)
1 この条例は、公布の日から施行し、改正後の第1条から第3条までの規定(但し、調整手当に関する部分を除く。)は、昭和27年○月○日から適用する。

【例2】
附 則(昭和39年○月○日条例第○号)
1 この条例は、公布の日から施行し、昭和○年○月○日から適用する。ただし、第4条の改正規定中同条第3項を削る部分は、昭和○年○月○日から施行する。

Re: 附則の改正

vitz No.28407

なるほど。先に書きましたとおり、厳密には、あくまで一部改正条例を制定したときの制定附則なので、今回のケースでは当該附則改正は不要だと思います。

Re: 附則の改正

うさぎ No.28427

 この昭和28年や39年の一部改正条例の附則の規定は、その時(その期間)にその条例を施行させ、改正後の規定の適用関係を定めて、その役割を終えています。一般的に、附則の規定は、その時に意味があって(その時だけ生きていて、あとは言わば形骸として残っている)、その後も何らかの適用がある(生き続ける)というものは、ごくまれです。

 今、この昭和28年や39年の一部改正条例の附則の規定を改正しても、そもそもこの附則の規定が、今、適用になることがないのですから、そのような場合は、そのような形式的な改正は行わないのが一般です。

 蛇足ですが、一部改正条例・規則の附則の規定の中に、今でも生きているものがあるとしたら、重要ですので、そのようなものがあるかどうか、どうしてあるのか、要注意です。

Re: 附則の改正

ダイバー No.28438

vitz様、うさぎ様
お忙しい中、お二人ともご回答ありがとうございます。
内容、よくわかりました。
見直したところ現在でも生きている附則はなさそうでした。
本当にありがとうございました!今後とも宜しくお願いします!

緊急漏水工事の扱いについて

異動直後 No.28326

人事異動で、上下水道課に来たのですが、緊急の漏水工事の扱いが、イマイチぴんとこないんです。まず、緊急なので、指定店に補修工事を施工させ、その後、日付を遡って見積書を添付し起工をあげているんです。緊急なのだから、施工後に請求内容の精査を行った後、完了の決済で良い様な気がするんですが、遡って請け書も交わしているんです。

Re: 緊急漏水工事の扱いについて

いまは審査 No.28328

推測すると次のとおりかと思いますが

>まず、緊急なので、指定店に補修工事を施工させ、
施工前に指定店に電話等により口頭で施工内容を伝え見積額を確認していると思います。

>その後、日付を遡って見積書を添付し起工をあげているんです。(省略)遡って請け書
も交わしているんです。
先の申し上げた内容のものを書面化して財務規則等により契約手続きをしているものです。(緊急的な事態なので遡及しているものと思われます。)

緊急でからと言って、契約手続きは省略することは出来ません。

Re: 緊急漏水工事の扱いについて

G No.28329

>>緊急なのだから、施工後に請求内容の精査を行った後、完了の決済で良い様な気がする

「気がする」レベルであれば、私も同感ではありますが、いくら緊急であっても、施行前に、契約伺い、支出負担行為伺いなどの手続きを省略するわけにはいきませんし、そのために、見積書や請け書があるわけです。

そうした一連の手続きがある前提に、「日付を遡って」というところに疑問をお持ちであれば、この掲示板で幾度となく議論されている「兼伝票」などテーマでのスレをご参考になって、会計課などと協議して、よりふさわしい仕組みに変更される議論をおこされたほうがよろしいと思います。

Re: 緊急漏水工事の扱いについて

異動直後 No.28358

 お忙しいところを貴重なご意見を頂き有難うございました。早速、会計部署と協議して見ます。
 元々別の発注部門に居たのですが、遡り等したことが無く勉強になりました。

Re: 緊急漏水工事の扱いについて

水道 No.28434

当市では緊急修繕の単価契約を管工事組合と交わしています。この場合当初で契約していますので、100万未満の修繕は請書無しで指示書のみで行っています。

免除と減額について

水道 No.28433

 法令に「一部を免除する。」という規定を見かけますが、「一部を減額する。」との違いはあるのでしょうか?
 

基金条例の「現金を有価証券にカエル」

市という村の法担 No.28370

基金条例に、次のような条文があります。
基金に属する現金は、必要に応じ、確実かつ有利な有価証券にカエルことができる。

このカエルは、「換える」と「代える」のどちらが適当なのでしょうか。このカエルは、交換するという意味であり、「換える」の方が適当だと思うのですが、いかがでしょうか。ただし、いくつかの団体の例規を調べたところ、「代える」が多いようです。

なお、現金にカエルは、換えるが一般的のようです。「有価証券を現金にカエル」と「現金を有価証券にカエル」では、字が異なることもあるのでしょうか。

【追記】
スレとは無関係かつ私ごとになりますが、職場のPCでは、この掲示板を見ることができなくなってしまいました。よって、閲覧・書き込みは、夜間・休日にしかできないことをあらかじめお伝えしておきます。
地方自治法施行令第168条の5に、「現金に代えて納付される証券」とあるからじゃないでしょうか。
検索すると、たしかに、「換える」もけっこうありますね。

>>職場のPCでは見れない。
ご愁傷さまです(違)。事情わかりました。忘れていた本質的な感じのことを直球コメントの多い、ご常連のあなたの書き込みがないと寂しくなりますが、このリコメントに限らず、お時間のあるときに楽しみましょう。

Re: 基金条例の「現金を有価証券にカエル」

洋々亭 No.28422

>職場のPCでは、この掲示板を見ることができなくなってしまいました。

うわあ、そうなんですか。

職務専念義務の遵守という理由で、職員のネットへのアクセスを制限する企業や自治体が増えているようですが、本フォーラムが見れない制限は、どのレベルなんでしょうか。
ブログ、掲示板は一括ダメ、というポリシーならやむを得ませんが、本フォーラムを個別指定だったら、すごく・・残念です・・・orz

このような動きが広がっていくようなら、本サイトの有り方も考えていく必要があるかもしれませんね。
 うちでも,以前に掲示板やブログなどが一斉にアクセス禁止になったことがあります。
 細かい検証もなく,とにかく全部禁止というやり方だったので,例えば宝塚市例規集のラブホテル規制条例ですら有害情報としてアクセス禁止になるという有様でした。
 そこで,システム担当課と協議してフィルターから外してもらうなどの措置をとってもらい,ある程度改善されました(それでもブログは,いまだに一切禁止です。)

 システム担当課としても,事前に一件一件のサイトを見て判断できませんから,「とにかく一旦網をかけて,文句が出たら個別に対応する。」というスタンスが一般的だと思いますので,個別にサイトの有益性を主張して,フィルターから外してもらうようお願いするのがよろしいかと思います。
 その上でダメだと言われれば,それはもう仕方ないですけど。
はじめまして。自治体で水道料金の担当をしている者です。

現在、本市では水道料金の不納欠損を行い、簿外の管理を行っているところですが、
今回、市町部局全体の債権管理条例が出来ることで、簿外管理していた水道料金について
債権放棄を行う予定です。

しかし、今までは本市の財務規則で下記の通り定めてあり、
歳入が、次の各号の一に該当する場合は、不納欠損として処分することができる。
(1) 権利の放棄について、法第96条第1項第10号の規定による議会の議決があつたとき。
(2) 法第236条、地方税法(昭和25年法律第226号)第18条第1項又はその他の法律の規定により消滅時効が完成したとき。
(3) 地方税法第15条の7第1項の規定による滞納処分の停止が3年間継続したとき。
(4) 地方税法第15条の7第5項の規定により滞納処分の停止後直ちに納税義務を消滅させたもの。
(5) 令第171条の7第1項及び第2項の規定による免除がなされたとき。

現在、水道課と財政課との間で、「今までは財務規則に反して(条例上正しくないが方針決裁により債権管理条例が出来るまでは不納欠損→簿外管理を行っていた)不納欠損を行っていた過年度分については、一度不納欠損を取り消して、債権放棄→不納欠損という手続きを取る必要があるのでは?もしそれが不要であれば根拠は何か?」ということになってます。

不納欠損はあくまで会計上の処理であり、また過年度ですでに不納欠損処分をしているものを取り消す…ということは会計上考えにくいのですが。我々としては「あくまで過年度分は債権放棄の議会への報告だけでよい」と考えたいところです。

最近、同じようなケースで過年度の不納欠損処分を行われた自治体の担当者様や法律等詳しい方、ご教示お願いします。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28350

単なる興味ですが、「債権放棄」はどのような形式で行う予定ですか。
「債権放棄」とは、抽象的な用語で、債権を実体法的に消滅させるためには、(債務者に到達して法的効果が発生するところの)債務免除の意思表示(民法519条)が必要だと思いますが(債権管理条例ができても事情は変わりようがない)。
なお、いわゆる私債権について、時効期間が経過しただけでは、(2)にいう「消滅時効が完成したとき。」に当たらないという考え方が前提ですね。

(追記)あ、「過年度分」だから、そもそも時効期間が経過していないと。

(追々記)あと、単に、自ら定めたルールで、対外的な取引の安全などを考慮する必要がなければ、ルール違反の行為の“効果”(要するに内部的な意味づけ)をどう評価するかは団体さんの裁量で、“取消し”という言葉が適当かどうかは別として、そもそも“効果”は生じていなかったと整理する(内部的に、そのような行為はなかったと考えることにする)ことはあるでしょう。この場合も、債権管理条例の有無とは、無関係のように思えますが。
財政課さんの真意は、なんでしょう?

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

市太郎ver.2 No.28360

債権管理条例があれば、私債権を放棄するのに議会の議決が必要なくなるため、現実には回収不能な価値のない債権について、積極的に債務の免除や放棄の規定を活用して、欠損処理を進めることができます。
そういう意味で債権管理条例の有無により事情は大きく変わるでしょう。

 ところで、私の認識だと私債権は債権放棄や免除をしてから不納欠損は行うもの、又は同時に行うものと思っていましたが、いきなり不納欠損により調定減してしまうのは、財務規則違反というより自治法に違反していませんか?
それと、私が不勉強なだけかも知れませんが、既に不納欠損してしまったもの、特に決算認定が終わったものまで過去に遡及して取り消すことはできないのでは?

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28365

>市太郎ver.2 さま

自治法のどの条項に、どのように違反しているかの明示がないと、スレ主さんとしても答えようがないと思いますが。
むかし法規様 市太郎様 回答ありがとうございます。

債権放棄と不納欠損の関係性については、このフォーラム上でも何度か取り上げられていると思います。
私の認識では、自治法上で不納欠損の定義はなく、あくまで行政の会計上の処理である…
と考えてます。(債権放棄は自治法96条の10ですね)
よって、H15年の最高裁の判決後、今でも「水道料金は民法の2年の時効適用→その後不納欠損し、債権放棄せずに簿外の管理で支払の申し出があれば雑入で受ける」という処理をしている自治体が多くあります。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28381

議会の“権利放棄”議決はともかくとして、その後の債務免除の意思表示(要するに、実体法上の債権の存否)については、特に考慮しないという前提ですね。であれば、特にコメントはありません。失礼しました。
なお、不納欠損の認識については、概ね同感ですよ、はじめから。

(追記)「簿外の管理で支払の申し出があれば雑入で受ける」の意味は、受領しても不当利得にはならない(要するに、翻意した相手が“返してくれ”と言ってきても返さなくていい)ということでしょうが、議会で“権利放棄”の議決をしても、債務免除の意思表示がなければ、債務は消滅せず、結局、(債権管理条例を制定すれば、いちいち議決を経る手間は省けるとしても)債権の存否については、何も変わらないのではないかという疑問でした。
むかし法規様
するどい指摘ありがとうございます! 
債権管理条例(案)
第○条 市長及び管理者は、市の私債権について、消滅時効の期間が経過したときは、
当該市の私債権及びこれに関し既に発生した履行の遅滞に係る損害賠償金その他
の徴収金を放棄することができる。
2 市長及び管理者は、決算を議会の認定に付する際に、前項の規定により放棄した私債権に
ついて議会に報告するものとする。

とされており、
●「債権放棄」とは、抽象的な用語で、債権を実体法的に消滅させるためには、(債務者に到達して法的効果が発生するところの)債務免除の意思表示(民法519条)が必要だと思いますが(債権管理条例ができても事情は変わりようがない)。
⇒これについては全く考慮してないみたいです。(焦)

●あと、単に、自ら定めたルールで、対外的な取引の安全などを考慮する必要がなければ、ルール違反の行為の“効果”(要するに内部的な意味づけ)をどう評価するかは団体さんの裁量で、“取消し”という言葉が適当かどうかは別として、そもそも“効果”は生じていなかったと整理する(内部的に、そのような行為はなかったと考えることにする)ことはあるでしょう。この場合も、債権管理条例の有無とは、無関係のように思えますが。
⇒正にその通りだと思います。結局これに関してはほぼ内部的な問題ということでしょうね。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

市太郎ver.2 No.28397

私法上の債権に係る不納欠損処分については、従前は時効の完成により議会の議決を要せず不納欠損処分を行い得るとされていましたが、昭和46年の最高裁判決以降、時効による消滅の判断ができないため、それに係る不納欠損処分に当たっては「権利放棄」に係る議決を経て、この債権を不納欠損として整理することが必要であるとされています。
この意味において、自治法違反ではないかという指摘をさせていただきました。
また、この点について過去にも議論があったかも知れませんが、地方財務実務提要2巻5521〜5522頁にはそのように書かれています。
 なお、不納欠損した金額は、調定減額しないということと、議会の決算認定後も議決を経て修正が可能であるようですので、この2点については上記私の書き込みが間違っておりました。お詫びして修正します。

私も財務の経験がなく、詳細な実務については承知しておりませんが、大変失礼ながら、むかし法規さんも同様と推察いたします。
できれば、財務に長けた方のご意見をぜひ伺いたいと思います。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

楽天イーグルス No.28401

すでに、過年度収益修正損か何かで会計上、処理しているんですよね。
債権放棄→不納欠損という手続をとる際には、貸借対照表などはどのようにするつもりなんでしょうか?

個人的には、既に会計上処理しているものであれば、そのような手続は今さらできないと思いますが。

会計上は処理したけれど、債権としてはまだ持っているということで、債権放棄のみの手続になるのではないでしょうか?

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28404

市太郎ver.2 さま

最高裁が、地方自治法の解釈として、不納欠損という会計処理をするためには、権利放棄の議決を必要とする、と判断したということでしょうか? 
時効期間の経過の客観的な認識は、議会で議決すればできるといものでもないので、もっぱら、今後は積極的には徴収に努めない(要するに、会計上未収金とは取り扱わないこととする)という、自治体の意思の決定の面?

結論だけはなく、簡単でも、論理過程を示していただければ、ありがたいのですが…。
ネットの匿名掲示板という限界はありますが、それなりに論理的な議論をしたほうが楽しいという趣味にすぎませんけど。

>昭和46年の最高裁判決以降、時効による消滅の判断ができないため、それに係る不納欠損処分に当たっては「権利放棄」に係る議決を経て、この債権を不納欠損として整理することが必要である

(追記)ネットの匿名掲示板、楽しみを超えてリアルの仕事の参考にするということであれば、手元で確認可能な具体的な文献・判例の引用と、各人が自分の常識に照らし共感できる論理ぐらいでしょうか。もちろん、経験を踏まえた論理は説得力に富みます。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

市太郎ver.2 No.28410

むかし法規さん

大変失礼をしました。
不納欠損に関するものではなく、おそらくむかし法規さんもご承知の判例です。
参考文献としてあげた書籍には詳細に書かれていますが、判決の要旨を要約すると、
私法上の金銭債権の消滅時効については、民法145条が適用され、当事者が時効を 援用しない以上、時効による消滅の判断をすることができないというものです。

つまり、むかし法規さんが最初にご指摘していたことです。

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28417

>市太郎ver.2 さま

お手数おかけしました。感謝。

この問題、
1 時効期間が経過してしまった債権については、回収の見込みが乏しいので、予算から落とす
2 時効期間経過前に、事情があって、回収しないこととしたい債権については、予算から落とす
の、1については恣意的な運用の心配は少ないので議決事項としない、2については恣意的な運用が懸念されるので議決時効とする、
かつ、いずれにしても、その後も納めてもらえれば、それにこしたことがないので、あえて債務免除までする必要はないから、「簿外管理」する、という取扱いが合理的であることは明らか。それを端的に不納欠損と呼べればよかったと。
(なお、2については、相手の不安定な立場に配慮し、場合によってはきちんと債務免除までするというバージョンもあり?)

ところが、自治法が、民法学では実益はなく、詳しい解説書で趣味的に論じるところの、「権利の放棄」なる概念を議決事項として定めてしまったのが混迷の第一。権利放棄もしないで、回収をあきらめるわけにもいかないだろうと。
さらに、そもそも、民法と民事訴訟法の両法を合わせ見れば、(私の感覚では、)時効とは、訴訟において、相手の請求を封じるための抗弁として援用されるところに意味があるところ、訴訟を離れた状況で考えてしまうことが混迷の第二(訴訟外での時効の援用により、実体法的に、完全に債務が消滅するという考え方、民法学で通説でしたっけ? 実益がないので、本気で論じられていなかったような記憶が…)。

「時効の援用」あるいは「債務免除」により、債権が、自然債務的意味においても消滅しなければ、不納欠損としないという考え方(あるとすれば)の見直しが出発点だと感じています。
ただ、「権利の放棄」という明文の規定を、「時効完成前の債権を予算から落として簿外管理する意思決定」とまで解釈することは、裁判所は躊躇せざるを得ないのでしょうね、当然ですけど。判決による立法になってしまう。

>SSE さま

上記の意味で、債権管理条例で、債務免除までやらない、考えない、というスタンスは、きわめて常識的だと思っています。
自分用の覚え書を兼ねてますので、長文失礼。自治法の制度設計と、それをその場しのぎで適当に弥縫している行政実例の悪口になってしまうのは、いつものことですが。
議論が大分出たところで恐縮ですが、
@「簿外管理の債権を一度不納欠損を取り消して、債権放棄→不納欠損」とあるのは
楽天イーグルスさんの言うように
「会計上は処理したけれど、債権としてはまだ持っているということで、債権放棄のみの手続になるのではないでしょうか?」に同感です。
企業会計上、要は不良債権を抱えたままでは、荷が重いので簿外管理して権利放棄しているということではないのでしょうか。会計上の問題であって簿外管理自体は根拠は乏しいと考えています。
本来は簿外ではなく、毎年の会計上で権利放棄して欠損する方が、より適切ではないのでしょうか。

A「過年度分は債権放棄の議会への報告だけでよい。」とあるのは、権利放棄を議会の議決にかからしめるのでなく、条例で権利放棄を規定した以上は長限りで権利放棄できることと考えます。
議会への報告は義務ではありませんが、行政側の恣意的な放棄とならないような一つのチェックのあり方と考えます。
しかし、権利放棄できる事由が問題で、自治体の債権も国の債権管理取扱規則30条のみなし消滅と同様の事由でなければ恣意的な権利放棄がまかり通ることになると考えます。
(自治体も国もどうにもならない債権は同様です。国と違って自治体の場合は1件ごとに議決を得るか、権利放棄の規定を条例規定するかどうかです。)

なお、誤った不納欠損の債権は、不納欠損自体が行政内部の扱いであるため、復活して調定することは差し支えないと考えます。
判例も確か同様の復活できる旨を示唆しています。(H19.8.8水戸地裁)
「不納欠損処理は,納税義務が消滅した場合や,租税債権の確保の見込みがなくなった場合に,既に調定された歳入を表示するために実施される措置であり,自治体の内部行為にすぎない。また,これに関する一連の事務手続も,地方自治体の会計上の内部的帳簿手続の問題であり,納税義務を消滅させたり,租税債権を放棄したりする効果を有するものではない。」

Re: 債権管理条例制定後の不納欠損処理について

むかし法規 No.28428

閑話になりますが、
債権管理条例の法的興味といえば、議会の議決によらない「権利の放棄」の方式。
「権利の放棄≠債務免除」と整理した場合(常識的にはそうなりますね、議会の議決だけで債務免除の効果が生じるはずもない)、一般的には、権利の放棄はできないはずはない、というぐらいの言及で、その方式は確立していないはず。
議決であれば、「次に掲げる債権は、放棄する」というような議案で可決すればいいだけですが、首長さんは、どうやって“権利放棄”するのか。
「権利の放棄」、私法上の概念というより、自治法が創設した概念と理解すればいいだけなのですが、そうすると、議決という方式以外でそもそもできるのか? という疑問が生じてしまいます。
実務的には、通常の起案・決裁により、“権利放棄”しているのでしょうかね、外部的には表示されることなく。
むかし法規さま 市太郎ver.2さま 楽天イーグルスさま あお様
大変貴重な意見ありがとうございます。
私の知識の範疇を超えた議論でしたので、皆様の回答をじっくり勉強させていただきます。

所有者死亡の不動産差押えについて

びっき No.28418

 いつも、勉強させていただいております。
 標記の件についてですが、滞納者Aは、平成19年度課税分から、現在に至るまで、住民税、固定資産税、国保税を計四十万ほど滞納しており、本年1月に死亡しました。
 そこで、滞納経過もあるため調査したところ、A 名義の不動産が債務不履行により抵当権者から、任意売買されそうな状況であることが分かったため、登記簿上の所有者でもあるAの不動産の一部差押えを執行したいのですが、差押えの実務はどういった形が適正でしょうか?
 なお、当方としては相続人に納税承継(確認)させて、納税義務者とし、代位登記で相続人に所有者更正してから差押えになるという流れで考えておりましたが、もっと簡易な方法や、適正な処分方法があるのではないか?という気がしております。
 当方の処分の可否と実際の事例や実務、根拠法令等をお持ちの方はどうぞご教示ください。
 AB共有不動産につき、当初、「A外1名」を宛名として納税通知していたところ、Aが滞納しだしたため、共有者のBに対し連帯納税義務者として納税通知を行った結果、Bから納付があった場合の延滞金の計算方法と表示方法をご教示ください。
 19年度の固定資産税1期50000円とします。

@これをもし平成22年10月にAが全額納付したとしたら、延滞金は12000円になるものとします。しかし、Bが平成21年に連帯納税義務者として納税通知を受け、平成22年10月にBが納付したとしたら、延滞金は5000円になるものとします。
 この場合、現在のAの滞納明細表には、19年度の固定資産税1期の本税ゼロ・延滞金5000円と表示されるものと思います。

Aもしも、AがBの納付の前に一部納付していたとしたらどうなるのでしょう。Aが22年5月に20000円一部納付していたとして、さらに平成22年10月にBが残額の30000円を納付したとしたら。
この場合、現在のAの滞納明細表には、どうのように表示すべきなのでしょうか。

 ややこしい例で申し訳ありません。
自信ありませんが・・・。

延滞金はA及びBのそれぞれに生じている。その延滞金はそれぞれが納付義務を負う。
また、BはAについて生じている延滞金の、AはBについて生じている延滞金の連帯納付義務がある。ただし、納入の告知が必要。
AがAについて生じている延滞金を納付すれば、Bはその納付義務を免れる。
BがBについて生じている延滞金を納付すれば、AはBが納付した延滞金に相当するAの延滞金の納付義務を免れる。

Aの滞納明細表には、Aについて生じている(Bの残額納付による本税債務の消滅までの)延滞金を表示する。Bが納付した延滞金があればそれを控除した残りの額がAの延滞金となるのではないでしょうか。

追記
@の22年10月のBによる本税全額納付、Aの22年10月のBによる本税残額納付により、本税債務の消滅の効果はAにも生じ、Aの延滞金の計算の基礎となる本税額がなくなるので、Aには具体的に延滞金が発生しないかもしれません。
参照:東京税務レポート2011年新年号『考証「連帯納税義務の疑義と法展開」』70〜71頁
ここでは、BがBの納税義務をその納期限までに履行した場合の事例となっていますが。
既にご存知かもしれませんが「市町村事務要覧税務1総則T」771〜773頁と「地方税総則実務提要」183・3〜184頁にこんなものがありました。

連帯納税義務者に対する延滞金、加算金の取扱い(抜粋・・・事例としては同じです。)
「Bが納税通知書に示された期限までに全額を納付したときは、Bには延滞金は生じないし、また、Aについて生じた延滞金についてBのみならずAからも徴収できない。また、Bの納付が遅れて延滞金が生じた場合、Aの延滞金の額とBの延滞金の額とは相違するが、Bから徴収する場合はBについて生じた延滞金のみをもって満足することとなる。」

「延滞金は、本税額が完納されることによって具体的に確定する」(「地方団体の徴収金の端数計算について」の5(2))とされているので、Bの納付によって完納となった場合は、Bについてのみ延滞金が確定するということでしょうか。

傷い疾病

くろねこ No.28313

いつもお世話になっております。教えていただけないでしょうか…。
古い例規で「傷い疾病」とあるのですが、「傷い」は何と読むのでしょうか??
できたら意味も教えて頂けたら、幸いです。
あと、改正する必要があるのでしょうか??
基本的な質問でしたら、大変申し訳ありません…。

Re: 傷い疾病

H(半角) No.28314

「傷痍」の「痍」を平仮名で表記したものでしょうかね?
だったら「しょうい」ですけど。

怪我で障害が残っている状態と想像。

Re: 傷い疾病

むかいのロトト No.28354

くろねこ さま

戦傷病者とか、傷痍軍人とかの用語を聴かれたことはありませんか?
恩給の関係で、私は、聴いたように記憶しておりますが・・・

Re: 傷い疾病

H(半角) No.28367

「傷痍」だとするとWeb辞書で見る限りでは
障害があるなし関係なく「きず、けが」だけみたいですね。

http://www.weblio.jp/content/%E5%82%B7%E7%97%8D

「傷い疾病」は「傷病」と同義語と思います。

今後誰も読めなくなりそうなら改正の方が良いと思いますけど。

Re: 傷い疾病

かわうそ No.28399

「しょうい」と読みます。
今でも、
企業職員の給与準則(昭和41年自治企一第4号)では、「傷い疾病」という表現が残っています。

また、これよりも前、
退官、退職手当支給準則(昭和22年3月29日大蔵省給与局通牒第475号)では、第3条で「傷痍疾病」と漢字を使っています。

うちの自治体では、残って入れば、改正のつど、「傷病」と言い換えることとしています。

傷い疾病〜(ありがとうございました!)

くろねこ No.28413

皆様、ご丁寧にありがとうございました。
とてもよく分かりました。今後ともどうぞよろしくお願いします。
現在、地域振興に役立てるための補助金をを検討しています。
そこでお尋ねですが、一般に、補助金での用地取得、賃借、補償は行われていないようなのですが、これには何か理由があるのでしょうか?
例えば、「補助金で用地を取得しても、その後永遠にその補助金の目的どおり維持されるわけではないので、補助金の対象とすることは適当ではない」というような常識があるのでしょうか?また、別途、法律の制限があったり、根本的に手続きが難しかったりするのでしょうか。

個人的には、上記の理由で用地取得はダメかなと思いますが、賃借くらいは(1年等、期間を区切れば)良いように思います。
素人すぎる質問ですみませんが、ご教示お願いします。
補助対象経費に土地の取得費用は含めないという考え方が一般的だとすれば、
土地は耐用年数が観念できないものと取り扱われている(たぶん)結果、
一般的な補助金制度と不整合的だからでしょうか。

そのような考え方が合理的かどうかは、別の話として。

なお、使途を限定しない補助金であれば、何に使っても自由。というか、お金に色はついてないので、どの収入にどの支出が対応するかの認定は、原理的に不可能。

ところで、一年程度の土地の賃借の費用も補助対象経費には含めないという、一般的な傾向があるのですか。
ポチ様 質問よろしいでしょうか。

1.地域振興に役立てるための補助金とは、答えられる範囲で結構ですので誰に対するどのような補助金でしょうか。

2.1と重複するかもしれませんが、その補助金は、地域振興に役立てるためになぜ用地取得、賃借、補償を行うのでしょうか。
むかし法規さま

早速の御回答ありがとうございます。

今考えているのは、使途を限定しない補助金ではなく、
もちろん、一定の政策目的で使ってもらうためのものですので
事業の中で、何に使うか(事後的には使ったか)を
報告してもらうことになります。

>ところで、一年程度の土地の賃借の費用も補助対象経費には
>含めないという、一般的な傾向があるのですか。

いいえ、当方で持っている補助金の交付要項をいくつか見ると、
「用地の取得、賃借又は補償に要する経費」が対象外経費として
あげられていたので、それが一般的なのかどうかわからず
お尋ねしたものです。
いまは審査さま

1について
 今のところ検討しているのは、
 市町村及び民間団体に対する、移住促進のための補助金です。
 移住関係の取り組み(例えば、おためし移住施設の整備や交流ツアーの実施)
 に対して補助できればと考えています。

2について
 あくまで想定ですが、こんな事例があるのかなと考えています。
 用地取得:おためし移住施設整備用地
 賃借:おためし移住施設を建てるための土地賃借料
    (用地取得しないで賃借で済ませるとき)
 補償:用地取得や賃借をしておためし移住施設を作るとき
    適地に何らかの物件がある場合の移転補償

どうぞよろしくお願いします。

まちづくりがメインで、しかも自治体等が事業実施主体となる事業については、用地取得費を補助対象としているものが多いと思われます。
(補助金交付要綱 用地取得費で検索して頂くと結構あります。) 
ただし、補助対象となる面積についてはもっと合理的な面積とすることが通例かと思います。(所有権移転登記完了が前提ですが。)補償費についても、用地取得に際し必要な物件補償等にかかる経費等であれば、補助対象となっておりますし、賃借料については、用地取得が困難な場合等は補助対象となっております。

交付要項等については、事業成果へ得るために必要となる経費を網羅する事により、実施主体のやる気と事業効果の向上が望まれるものではないかと思います。
たとえば、国の補助金だと、格別土地の取得を対象外にはしていないように思われますが。
自治体の方針であるとすれば、それはそれでしかたがないということになるのでしょう。

   補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令
 (処分を制限する財産)
第13条 法第22条に規定する政令で定める財産は、次に掲げるものとする。
 1 不動産
 2-5 略
ふるさと島根定住財団の取り組みが、どんぴしゃで参考になると思います。
みなさまありがとうございました。
まずは定住財団のHPを見てみます。

月60時間の超過勤務時間の積算について

びぎなー No.28352

来年度から、「月60時間の超過勤務時間の積算の基礎に日曜日又はこれに相当する日の勤務の時間を含めることとする」という内容の人事院の報告がありましたが、

このことに伴い、もし、人事院規則一五―一四(職員の勤務時間、休日及び休暇)が改正されるとしたら、

(超勤代休時間の指定)
第十六条の三
2  各省各庁の長は、勤務時間法第十三条の二第一項の規定に基づき超勤代休時間(同項に規定する超勤代休時間をいう。以下同じ。)を指定する場合には、前項に規定する期間内にある勤務日等(休日及び代休日(勤務時間法第十五条第一項に規定する代休日をいう。以下同じ。)を除く。第四項において同じ。)に割り振られた勤務時間のうち、超勤代休時間の指定に代えようとする超過勤務手当の支給に係る六十時間超過月における給与法第十六条第三項の規定の適用を受ける時間(以下この項及び第六項において「六十時間超過時間」という。)の次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める時間数の時間を指定するものとする。

中の「(休日及び代休日(勤務時間法第十五条第一項に規定する代休日をいう。以下同じ。)を除く。第四項において同じ。)」という部分が削られるということでよいのでしょうか?

Re: 月60時間の超過勤務時間の積算について

かわうそ No.28398

ご指摘の部分は、休みの日に、超勤代休時間を重ねてあてても意味がない(すべきではない)との趣旨ですから、今後も必要です。
よって、削除されることはないと思います。

歳入の年度振り替えについて

ぱふぃ No.28387

事業の受益者負担金(納入日は、現年度)を翌年度の歳入として、調定を振り替えすることはできるでしょうか?事業自体も翌年度から着手となります。

Re: 歳入の年度振り替えについて

H(半角) No.28389


繰越事業なら繰り越せば良いだけですが。

Re: 歳入の年度振り替えについて

ゆみ No.28394


そもそも事業も始まっていない?(いる)
    請求もしていない?(した)

歳計外においとけばよいのでは  というのは暴論でしょうか。

審議拒否?と継続審査について

tok No.28362

はじめてお世話になります。
当市の議決で下記のとおりとなりました。

1.市長提案の議案として議員定数削減条例案を上程
2.修正動議が出され継続審査となった。
3.継続審査ではあるが、附則で次期一般選挙による新議員に結論を任せた。
4.ということは、現議員は継続審査をする意思はない?

市長は、再議に付することを考えていますが、継続審査中であれば、再議はできないような気がします。しかし、地方自治法第176条第4項に抵触する議決であるとすれば市長は再議に付さなくてはならないと考えますが、いかがなものでしょうか。そもそも議会運営がまずいとも思いますが、なにぶん新米なものでご教授お願いします。

Re: 審議拒否?と継続審査について

GM局 No.28385

再議についてはお見込みのとおり、継続審査中ですからできません。
そもそも「継続審査」は「議決」ではなく、会期中に議決に至らなかったために例外として会期が終わっても委員会が審査できるということなので、違法でも何でもないし、議決していないので再議の対象とはなりません。


文章を見る限り、
○議員定数削減条例案が提案され、委員会付託された。
○委員会で修正動議が出されたが、採決には至らずに継続審査を本会議に申し出ることとなり、本会議で継続審査と決定した。

そういう理解でよろしいのでしょうか?


「附則」というのがよくわかりませんが、付帯決議的な決議をされたんでしょうか?
可決していないので付帯決議はではないと思いますが、そういう意思表示を委員会もしくは本会議でされたのでしょうか?

任期満了前最後の議会で継続審査として、そのまま任期満了を迎えれば廃案になりますから、審査をする意思がないというふうに受けとれないこともないですね。


市長としては新しい任期が始まった議会に再度提案するしかないと思います。

今話題の専決処分も考えられなくはないと思いますが、ことが議員定数、住民の代表を何人にするかということですから、首長の専決処分ではちと強引過ぎるかなというのが個人的な感想です。

様式の枝番号について

のまはーと No.28349

いつも参考にさせていただいております。

さて、別記様式が複数ある場合において、その途中に様式を加える場合について、お聞きします。

例えば、別記様式第3号の次に別記様式第3−2号を加える場合の様式第3号の扱いですが、

 @別記様式第3号を別記様式第3−1号に改めた上で、別記様式第3−2号を加える。
 A枝番号のついた条を追加するのと同様に別記様式第3号のままで、様式第3−2号を加える。

という2つの方法が考えられるのですが、いずれが適当でしょうか?

もちろん、追加する様式以降の様式を繰り下げる方法がベターかと存じますが、様式が相当数あり、本則はもちろん、他例規にも影響が出ることもあり、枝番号をつけた方法で行えないかと考えています。

Re: 様式の枝番号について

TT No.28357

Aが適当かと思います。
地方税法施行規則などが参考になるかと。

Re: 様式の枝番号について

のまはーと No.28375

TT さま

ありがとうございます。
地方税法施行規則も確認しました。

Re: 様式の枝番号について

うさぎ No.28378

「別記様式第3号の2」という表記が一般的だと思います。

繰越事業の起債発行額について

ぐー No.28363

 はじめて投稿します。
 昨年度から今年度に繰越(明許)した学校改築事業について、国の交付金が当初の決定額より減額されそうな見込みになりました。
 財源として、交付金のほかに起債と一般財源がありますが、交付金の減額分を起債の増額により対応することはできるでしょうか。起債はすでに同意を得ており、繰越明許費の計算書上は同意額を下回る額で設定おりました。工事終了後に借入実行をするものです。 繰越計算書上の財源内訳が変わることで問題はありますか?
 新米担当者ゆえ、なにとぞご指導をお願いいたします。

Re: 繰越事業の起債発行額について

ぺんのすけ No.28368

起債の同意(許可)の範囲内でしか起債できませんが…それから、年度末の借入額チェックはどうなさってましたでしょうか。資金の種類はなんでしょうか。

Re: 繰越事業の起債発行額について

ksimo No.28377

財源内訳が変わることは有り得るとは思いますが、昨年度予算書で最終的に2表地方債
で議決を受けた限度額との関係は大丈夫ですか?
たとえば、
予算額200,000千円 国90,000千円 地方債90,000千円 一財20,000千円で予算計上し、
同意を90,000千円で受けておいたが、最終補正で
予算額100,000千円 国45,000千円 地方債45,000千円 一財10,000千円での減額補正を
行い、2表の限度額も45,000千円とした場合、同意額と議決限度額で差異が出ます。
なので、同意額まで借入出来るということではなく、最終的な2表の限度額以下かどうか
が問題になるのではと思います。
初投稿です。お知恵を貸していただきたいと思います。
公の施設で、2つの自治体(AとB)の施設が合築された複合施設があります。一方の自治体Aが指定管理者Cに、当該施設のA部分について管理をさせることになりましたが、もう一方の自治体Bは、その指定管理者Cに、B部分の管理のうち窓口業務を委託(随意契約)しようと考えています。この場合、Bの職員(正規・非正規含め)はまったく当該施設にいなくなります。このような状態での管理は直営と呼べるのか、そうだとすればその根拠は何なのか、がわかれば教えていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

Re: 窓口業務を委託しても直営となりますか?

むかいのロトト No.28353

へい さま

AとBの合築された施設の窓口は、1箇所なのですね。
そして、B施設の申込みなどの窓口部門についてのみ、B自治体がC指定管理者に委託する。
片や、A自治体は、A施設の窓口部門を含めた一切の施設管理・運営をC指定管理者に委託する。
窓口部門のみの管理であるのに、当該施設には、B自治体の職員は全く配置されていない。

職員が全くいないのに、直営???

私の個人的な考えですが、B施設にいなくても(現場にいなくても)、B自治体のある部署に配属されている職員が、B施設の職員として、兼務辞令が出ている。
無論、施設の長も、その部署の課長が兼ねている。

そして、普段は、B施設にはいなくても、適宜、B施設を巡回する。
緊急事態が発生した場合、C指定管理者の窓口を担う職員が、B自治体の兼務担当者にその旨の連絡を入れ、対応を依頼する。
タイムラグはありますが、そのような流れが出来ているのであれば、好ましくない、適当でないとの意見はあるかもしれませんが、「B施設は直営」であると言えるのではないかと思います。

※ 追記
ただし、B自治体がC指定管理者と協定を結ぶ際には、施設の管理で問題等が発生した場合に、B自治体の担当に連絡を入れる旨の業務を明記しておく必要があるでしょう。例えば、軽微なものであれば、電灯切れでしょうか。(ただし、このような連絡をさせることがあれば、窓口部門だけの委託と言えるのでしょうか?)
「直営」の定義ってありましたっけ?

普通、私が耳にする「直営」の反対概念は「委託」ですね。
指定管理者を導入しているA自治体にとって、指定管理者は「委託」ではないので、「直営」といえるかもしれません(私自身は、指定管理者の職員に対して、公務員が直接指揮命令ができると考えておりますので)。
また、窓口業務を委託しているB自治体にとっては、窓口はチケットセンターのような窓口であって、受付とか相談機能がなく清掃や警備のようなものと考えられるならば、「直営」といえるかもしれません。

もっとも、100%公務員が業務を行っている職場・施設のことを「直営」という狭義の考え方もあるでしょう。これでいえば、どちらも「直営」とはいえないでしょうし、さいきんでは、役場も「直営」とはいえないようになっていますね。


Re: 窓口業務を委託しても直営となりますか?

市という村の法担 No.28366

「管理のうち窓口業務を委託」とのことですが、
1 「窓口業務」とは、具体的にどのような業務でしょうか。
2 窓口業務以外の管理は、だれがどのようにして行うのでしょうか。

Re: 窓口業務を委託しても直営となりますか?

いまは審査 No.28376

窓口業務とは、地方自治法158条に規定されている私人への公金取扱についてでしょうか。

過大給付による介護保険給付費の返還請求について

まだまだ2年生 No.28298

 いつも参考にさせていただいています。介護保険担当2年目にして、ちょっと考えさせられる事案が出てきましたので、よろしくお願いします。
≪事例≫
 A事業所において、会計検査院による会計実地検査により過大給付について指摘を受け、都道府県による事実関係調査のための介護保険法24条に基づく実地指導の結果、平成17年11月以降のサービス提供分について過誤請求が認められました。
 過誤請求分について、A事業所は自主返還を申し出ています。
 給付費(9割)は、過誤申し立てにより国保連合会を通じ保険者に返還される予定です。また、利用者の自己負担分(1割)は、A事業所から直接利用者に返還予定です。
≪疑問≫
 利用者の自己負担分(1割)に対して、高額介護サービス費として一定額を超える分について保険者から補填しています。A事業所からの返還により利用者の自己負担が減額となることから、利用者に返還を求める必要がありますが、利用者に対しても平成17年11月分から返還を求めることができますか。介護保険法200条による時効2年の該当にはなりませんか。
門外漢の机上の論ですが、
返還を求める法的根拠は民法上の不当利得(民法703条)の返還請求権であり、
一般債権10年時効としかいえないような。
介護保険法200条の文理解釈で、それを含めるのは無理ではないですか。
時効制度は取引の安全に関わってくるものなので、罪刑法定主義とまではいかないにしても、法文の厳格な解釈が常識でしょう(つまり、私が利用者さんの取引の相手方であれば、(法文の素直な文理解釈により)“10年分の返還債務がある者”として、その資産状況を判断するということ)。

平成17年11月分からというのは、まさか自治法の5年時効とか? 仮にそうであれば、住民訴訟に耐えうる法的論理はありますか?

   介護保険法
 (時効)
第二百条 保険料、納付金その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によって消滅する。
2 保険料その他この法律の規定による徴収金の督促は、民法第百五十三条 の規定にかかわらず、時効中断の効力を生ずる。

Re: 過大給付による介護保険給付費の返還請求について

まだまだ2年生 No.28361

むかし法務様 ありがとうございます。

ご質問の「平成17年11月分からというのは、まさか自治法の5年時効とか? 仮にそうであれば、住民訴訟に耐えうる法的論理はありますか?」は、
「介護保険法第22条3項の規定による返還金及び加算金は、民法上の不正利得(第704条)の特則である。
 返還金及び加算金に係る返還請求権の消滅時効については、当該債権は、金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利であることから、地方自治法第236条第1項の規定により5年である。」(平成18年10月6日厚生労働省老健局介護保険課事務連絡「介護保険法第22条第3項の返還金等の取扱いに係るQ&Aについて」より抜粋)
を根拠としています。

…ん?
悪意の不当利得者の話だったですか?
介護保険法22条の債権は、“法律”の規定により定めた、民法という“法律”で定めた不当利得の、特則ではあるとは思いますが。
お題は、「偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた」場合ではないようなので、特に法律の規定がないケースでしょう。一般原則によるしかないかなと。

なお、先のコメントは、オーダーにより、“利用者からの徴収”についてですよ。

   介護保険法
 (不正利得の徴収等)
第二十二条  偽りその他不正の行為によって保険給付を受けた者があるときは、市町村は、その者からその給付の価額の全部又は一部を徴収することができる。
2 前項に規定する場合において、訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション若しくは短期入所療養介護又は介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防通所リハビリテーション若しくは介護予防短期入所療養介護についてその治療の必要の程度につき診断する医師その他居宅サービス若しくはこれに相当するサービス、施設サービス又は介護予防サービス若しくはこれに相当するサービスに従事する医師又は歯科医師が、市町村に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その保険給付が行われたものであるときは、市町村は、当該医師又は歯科医師に対し、保険給付を受けた者に連帯して同項の徴収金を納付すべきことを命ずることができる。
3 市町村は、第四十一条第一項に規定する指定居宅サービス事業者、第四十二条の二第一項に規定する指定地域密着型サービス事業者、第四十六条第一項に規定する指定居宅介護支援事業者、介護保険施設、第五十三条第一項に規定する指定介護予防サービス事業者、第五十四条の二第一項に規定する指定地域密着型介護予防サービス事業者又は第五十八条第一項に規定する指定介護予防支援事業者(以下この項において「指定居宅サービス事業者等」という。)が、偽りその他不正の行為により第四十一条第六項、第四十二条の二第六項、第四十六条第四項、第四十八条第四項、第五十一条の三第四項、第五十三条第四項、第五十四条の二第六項、第五十八条第四項又は第六十一条の三第四項の規定による支払を受けたときは、当該指定居宅サービス事業者等から、その支払った額につき返還させるべき額を徴収するほか、その返還させるべき額に百分の四十を乗じて得た額を徴収することができる。