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下水道使用料の不服申立てについて(再)

新人B No.32842

 いつも参考にさせていただいています。
 下水道使用料の不服申立てについてお尋ねです。
 内容は、下水道使用料についての不服申立てについて、地方自治法229条3項以下の手続による必要があるのかということです。
 このことについては、過去ログ17128、29212(回答はあっていませんが)にもあるのですが、よく理解ができません。
 過去ログ17128では「手元の解説では「各法において負担金制度が規定されている場合は、その賦課処分に対する不服申立ては地方自治法によらず原則行政不服審査法によるものと解する。」とありました。それならば下水道法第20条の規定に基づく条例で定める下水道使用料及び同法第25条の規定に基づく条例で定める占用料については、地自法229条3項の規定は適用されず不服申立て期間は60日になるのではと思うのですが・・」とあります。
 他方、北海道町村会の法務相談においては「下水道事業受益者負担金に係る教示文について」の回答では、下水道事業受益者負担金は、自治法228条の分担金と解され、教示文については、自治法229条3項により30日以内にしなければならない旨を記載すべきとあります。
 私は、過去ログ17128にもあるように、下水道使用料についても下水道受益者負担金と同様に自治法229条3項以下の適用を受けないと理解してもいいと考えますが、違うんでしょうか?
みなさまどう考えますか?

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32846

各処分の根拠法令としては、
@ 使用料の徴収に関する処分(下水道法20条)
A 使用料の督促処分(自治法231条の3第1項)
B 延滞金の徴収に関する処分(231条の3第2項)
C 滞納処分(231条の3第3項)

なので、自治法229条3項以降の適用を受けるのはA〜Bだと思います。
ちなみに下水道法には、出訴期間の定めがないかわりに、43条に『異議申立てに対して決定をすべき期間』が定められています。

(修正)A〜Bは231条の3第6項ですね。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.32852

審査請求期間は、30日だと思います。

地方自治法上の使用料には、
@行政財産の目的外使用に係る使用料(225条)
A公の施設の利用に係る使用料(225条)
B旧慣による公有財産の使用に係る使用料(226条)
があります。
下水道法第20条の使用料は、上記Aの使用料であると解します。

また、ほとんどの自治体において、下水道条例に、「詐欺その他不正の行為により、使用料の徴収を免れた者については、その徴収を免れた金額の五倍に相当する金額(当該五倍に相当する金額が五万円を超えないときは、五万円とする。)以下の過料を科する旨」の定めをしています。このような罰則規定は、地方自治法第228条第3項の使用料に、下水道法第20条の使用料が含まれると解さない限り、定めることができません。
(地方自治法第228条第3項の使用料に下水道法第20条の使用料が含まれるのだから、同法第229条第3項の使用料にも下水道法第20条の使用料が含まれると思います。)

(追記)
さらに、下水道法第20条の使用料が地方自治法上の使用料に含まれないと解すると、同法第243条の制限により、下水道法第20条の使用料の徴収又は収納を私人に委任することができないことになってしまいます。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32857

下水道使用料が自治法225条の使用料に該当することには異論ありません。
下水道使用料の賦課決定処分に限って言えば、直接の根拠は下水道法20条1項になるのではないかと思うのです。そうでなければ下水道法20条1項の存在意義がわかりません。
ということは、
使用料の納入通知書の際には自治法229条による教示を、
使用料の督促の際には自治法231条の3の規定による教示をすればよいということでしょうか?
勉強不足により理解がいまいちなんですが・・・。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32881

不服申立期間は、納入通知書は行審法45条、督促・滞納処分等は自治法231条6項の規定によります。
ただ教示文としては、

『この通知書に記載された事項について不服がある場合は、この通知書を受け取った日の翌日から起算して○○日以内に市長に対して異議の申立てをすることができます。また、この通知書の記載事項の決定の取り消しを求める訴えは、この決定の送達を受けた日の翌日から起算して6か月以内に市を被告として(市長が被告の代表者になります。)提起できることとされています。』

このようなものが一般的と思います。処分内容により60日と30日を使い分けることになります。
『行政不服審査法第45条の規定により〜60日以内に〜』等の記載は不要だと思います。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.32882

>新人Bさま

下水道の使用料に関する審査請求又は異議申立ての期間は、
納入通知の際には、地方自治法第229条第3項の規定により、30日以内、
督促の際には、地方自治法第231条の3第6項の規定により、30日以内ですので、
いずれの場合も「30日以内」と教示することになります。

>元下水担当さま
>そうでなければ下水道法20条1項の存在意義がわかりません

下水道法第20条の規定においては、第1項の存在意義はないに等しいと思います。同条第2項及び第3項の規定が重要なのです。下水道の使用料が一般の使用料と異なるのは、定める際の基準があるということです。「徴収することができる」と下水道法に定められていること自体は、ほとんど法的な意味がないのです。

>下水道使用料の賦課決定処分に限って言えば、直接の根拠は下水道法20条1項になるのではないか

「直接の根拠」の意味が明らかではありませんが、下水道の使用料は、下水道法第20条第1項の規定に基づき定める条例の規定により、徴収するものです。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32884

>「直接の根拠」の意味が明らかではありませんが

「直接の根拠」というのは、日本代表さまのコメントにもたびたび登場する「下水道法第20条の使用料」というときの、「下水道法第20条」の部分のことです。

>下水道法第20条の規定においては、第1項の存在意義はないに等しいと思います。同条第2項及び第3項の規定が重要なのです。下水道の使用料が一般の使用料と異なるのは、定める際の基準があるということです。「徴収することができる」と下水道法に定められていること自体は、ほとんど法的な意味がないのです。

むしろ下水道法20条に規定されたことにより法的な意味が生じたように思うのです。

下水道法43条に「この法律の規定により公共下水道管理者がした処分についての異議申立てに対する決定は、異議申立てを受理した日から30日以内にしなければならない。 」というのがあります。
下水道法20条に使用料を徴収することができると規定されているにも関わらず、使用料の賦課決定処分は自治法に基づくものなので下水道法43条の適用を受けないというのは違和感がありますので、私は下水道使用料の賦課決定処分は同法43条の適用を受けるものと思っています。

自治法229条3項の規定を受けるとなると、自治法229条4項・5項の規定により議会が20日フルに使って決定に関する意見を述べることを視野に入れてスケジューリングした場合、不服申立てから10日間で決定書を作成しなければならず、かなり厳しくなってしまいます。
 No17128でお世話になりました雪男0(HNがダブったようなのでゼロをつけます。)です。
 その節はお世話になりましたが、自分の考えを整理しているうちに過去ログに入ってしまい、お礼を申し上げることができませんでした。この場を借りてご意見をお寄せいただいた方々に感謝申し上げます。
 さて、改めてどの辺が問題なのかというと、

  地方自治法第239条第3項以下の規定が適用されるか否かは、地方自治法の規定に基づく条例により使用料を定めているか、他の法律の規定に基づく条例により使用料を定めているかによると解される。

  他法の制度により定められた使用料であれば、地方自治法の使用料であっても例外的に(というより本来の姿に戻って)行政不服審査法の規定による。

という考え方が正しいのかどうか。
 下水道受益者負担金の賦課については行政実例が示されていますが、根拠や論理が示されておらず、下水道使用料の賦課に関しては自治体によって対応が異なるのが実情です。
 私個人としては地方自治法第229条第3項以下の規定は適用されないと考えています。
 ただ根拠は?と問われると松本版逐条地方自治法の解釈以外になく、下水道使用料の不服申立てに関して議会に諮問している自治体もあるようですので「うちではこう解釈するんだ」としか言いようがありません。
 なお、蛇足ですが北海道町村会の法務相談でいう「下水道受益者分担金」は都市計画法に基づく受益者負担金ではなく、地方自治法の規定に基づく分担金です。(都市計画事業認可によらないで整備した区域にかける分担金だそうです。)

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.32905

【審査請求期間及び異議申立期間に関する一般法(原則)】
行政不服審査法第14条第1項本文(審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内(中略)に、しなければならない。)
行政不服審査法第45条(異議申立ては、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければならない。)

【審査請求期間及び異議申立期間に関する特別法(特例)】
地方自治法第229条第3項(分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法第14条第1項本文又は第45条の期間は、当該処分を受けた日の翌日から起算して30日以内とする。)

元下水担当さまも認めているとおり、下水道の使用料は、公の施設の使用料です。要するに、「下水道の使用料」も「使用料」なのです。
地方自治法第229条第3項においては、「分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分」と定められており、例えば、「分担金、使用料(下水道の使用料を除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」とか、「分担金、使用料(他の法律で定めるものを除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」などとは定められていません。
よって、地方自治法第229条第3項の「使用料」には、すべての「公の施設の使用料」が含まれると解釈するのが普通です。当然、下水道の使用料も含まれます。
(もちろん、法律で特別な定めがあれば、この限りでありません。)
どこかに、地方自治法第229条第3項の使用料には、下水道の使用料を含まないという旨の定めがあるでしょうか。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32909

民法第604条
『賃貸借の存続期間は、20年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、20年とする。』
借地借家法3条
『借地権の存続期間は、30年とする。』

この場合、民法604条には『他の法令に特別の定めがある場合を除き』等の規定はありません。

下水道受益者負担金は自治法224条の分担金とその性質をほぼ同じくするものですが、行政実例においても地方自治法第229条第3項以下の適用はないとされております。これは受益者負担金が、都市計画法75条に徴収の根拠となる規定があることに起因しているのだと思われます。
都市計画法は、都市計画事業により利益を受ける者がある場合、その事業の費用をその者に負担させるときの、自治法に対する特別法であり、『自治法224条の分担金』ではなく『都市計画法75条の負担金』と認識されることとなるのではないかと思います。

下水道法20条に『徴収することができる』と規定のある下水道使用料と、受益者負担金のどこが違うのでしょうか。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.32920

難しく考えすぎです。
地方自治法の第229条第3項に、「分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法第十四条第一項本文又は第四十五条の期間は、当該処分を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。」と定められているので、下水道の使用料の徴収に関する処分についての審査請求期間及び異議申立期間は、30日以内なのです。

>雪男0さま
>地方自治法第239条第3項以下の規定が適用されるか否かは、地方自治法の規定に基づく条例により使用料を定めているか、他の法律の規定に基づく条例により使用料を定めているかによると解される。

まず、「第239条第3項」は、「第229条第3項」の誤りですね。それはさておいて、そのように考えること自体がナンセンスだと思います。下水道条例の下水道使用料の規定は、下水道法の規定と地方自治法の規定の両方に基づいて定めることが可能だからです。例えば「地方自治法第225条及び下水道法第20条第1項の規定に基づき、使用料を徴収する」と条例で定めた場合には、どのように解釈するのでしょうか。

>元下水担当さま
1 民法と借地借家法のコメントについて
何か少し勘違いをされているようですね。存続期間に関する一般法である民法の規定に「他の法令に特別の定めがある場合を除き」等の定めは必要ありません。そのような定めがあってもなくても、特別法である借地借家法の規定が優先されます。一般法にそのような定めがなくても、特別法がある場合には、特別法が優先されます。何を説明するためにそのような例に挙げたのかが不明です。
2 下水道受益者負担金と分担金について
単なる参考意見に過ぎないあやしい行政実例を鵜呑みにするのは、今の時代、やめるべきです。それはさておいて、その行政実例は、「都市計画法第75条第2項に基づく市条例による下水道受益者負担金」は、「特別な負担金」であって「分担金」ではないから、地方自治法第229条第3項の適用はないというものであり、地方自治法第229条第3項の「分担金」から「下水道受益者負担金」を除くという趣旨(地方自治法の分担金と他の法律の分担金を区別するという趣旨)ではないと思います。
また、この行政実例(参考意見)を支持するにしても、この行政実例には、下水道使用料については、何も触れられていません。この行政実例を持ち出して、下水道使用料のことを説明するというのも私には理解できません。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32923

>存続期間に関する一般法である民法の規定に「他の法令に特別の定めがある場合を除き」等の定めは必要ありません。そのような定めがあってもなくても、特別法である借地借家法の規定が優先されます。

個人的には、、「分担金、使用料(下水道の使用料を除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」とか、「分担金、使用料(他の法律で定めるものを除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」等の定めも同じく不要なのでは、と考えた次第です。

>地方自治法第229条第3項の「分担金」から「下水道受益者負担金」を除くという趣旨ではない

例えば、

自治法231条の3第1項
『分担金、使用料、加入金、手数料及び過料その他の普通地方公共団体の歳入を納期限までに納付しない者があるときは、普通地方公共団体の長は、期限を指定してこれを督促しなければならない。』
都市計画法75条3項
『前2項の規定による受益者負担金(以下この条において「負担金」という。)を納付しない者があるときは、国、都道府県又は市町村(以下この条において「国等」という。)は、督促状によって納付すべき期限を指定して督促しなければならない。』

自治法231条の3第1項中『分担金』に該当しないとしても、『他の法令に特別の定めがあるものを除き』等の規定がないので、受益者負担金は『その他の普通地方公共団体の歳入』に含まれ、都市計画法に基づき行った(つもりの)受益者負担金の督促処分に対する異議申立期間も自治法231条の3第1項の規定により処分したことになり231条の3第6項以降の規定を受け期間は30日・議会への諮問を要するということになるのでしょうか。

自治法と都市計画法ともに督促に関し同じような規定がある場合、
受益者負担金の督促処分は都市計画法75条3項に基づく処分→都市計画法には不服申立期間に対する規定がない。→行政不服審査法60日(自治法231条の3第6項以降の適用はない。)

と同じように、下水道使用料に関しても、自治法と下水道法において同じような規定があるので、

下水道使用料の賦課決定処分は下水道法第20条に基づく処分→下水道法には不服申立期間に関する規定がない。→行政不服審査法60日(自治法229条3項以降の適用はない。)

難しく考えているつもりはないのですが。。。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.32959

>元下水担当さま
>個人的には、、「分担金、使用料(下水道の使用料を除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」とか、「分担金、使用料(他の法律で定めるものを除く。)、加入金又は手数料の徴収に関する処分」等の定めも同じく不要なのでは、と考えた次第です。

(上から目線で申し訳ありませんが、)一般法であることを明らかにするための規定(例えば「他の法令に定めるもののほか」(元下水担当さまの表現では「他の法令に特別の定めがある場合を除き」))と、個別具体的な意味をもつ規定「上の例の「下水道の使用料を除く」や「他の法律で定めるものを除く」)とを区別して考えなければなりません。異なるものを「同じく」と考えてしまっては、正しい解釈はできません。

>下水道使用料の賦課決定処分は下水道法第20条に基づく処分→下水道法には不服申立期間に関する規定がない。→行政不服審査法60日(自治法229条3項以降の適用はない。)

「下水道法には不服申立期間に関する規定がない」とありますが、なぜ、そこで、地方自治法を無視しているのでしょうか。地方自治法には、不服申立期間に関する規定があります。(このスレは、地方自治法の解釈について議論しているのです。)地方自治法を無視せずに、地方自治法の規定を考慮して理論を構築してください。

なお、特別法優先の原理は、矛盾抵触を解決するための原理です。地方自治法第225条と下水道法第20条第1項の規定は、いわゆる一般法と特別法の関係にあります。しかし、主語(「普通地方公共団体」と「公共下水道管理者」)が異なるなど適用範囲の違いはありますが、述語は「使用料を徴収することができる」と共通です。よって、「使用料を徴収することができる」ということに関しては、二つの規定に矛盾抵触はありません。したがって、特別法の規定だけが適用となり、一般法の規定が不適用となるということにはなりません。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.32967

・○○法が▲▲法に対する特別法であることを明らかにするための規定がなければ、一般法・特別法の関係は成り立たないのか。(○○法は▲▲法に対する特別法であることが、主観によらず、だれの目にも明らかなものでなければならないのか。)

・○○法と▲▲法に同内容の規定がある場合、どちらの規定が優先するか・一般法とされる(思われる)法のどこまでが適用され、どこまでが適用されないのか。

>「徴収することができる」と下水道法に定められていること自体は、ほとんど法的な意味がない

法律を専門的に学んだわけでないからなのか、このあたりの根拠がわかりません。こう断言されるからには最高裁判例などの根拠があると思ってここまで来たのですが。あるいは判例等がなくてもそれが世間一般の常識であり、他の皆様も納得しているのでしょうか。

少なくとも法律上既定の事実なのか、今後判例が示されるまでは何ともいえない問題なのかははっきりさせたいと思っています。

今までに経験した実務上の不都合を無視して、「とにかく自治法ではこうなってる。」と上司に説明しても、「小童がえらそうに何を言う。」と言われるだけです。
 ちょっと見ていない間に話が進んでいるようですね。

>地方自治法第239条第3項以下
 タイプミスでしたね、申し訳ございません。お詫びして「第229条第3項」と訂正いたします。

>下水道法の規定と地方自治法の規定の両方に基づいて定めることが可能
 仮に地方自治法に使用料の徴収に関する規定がなくとも、下水道法のみで徴収できます。
 徴収の根拠は下水道法及び地方自治法の両方だとしても、不服申立ての手続きに関して言えば、下水道法を根拠とした場合は行政不服審査法の規定、地方自治法を根拠とした場合は地方自治法の規定、両方が適用されると矛盾する場合は、特別法である下水道法が優先され、行政不服審査法の規定に基づく手続きになると考えます。

 また、下水道法第20条の存在意義は、流域下水道を考えるとわかります。
 流域下水道は都道府県の整備する下水道ですが、市町村の管理する公共下水道からの下水を受ける設備です。
 都道府県の公の設備である流域下水道は使用料を徴収しません。地方自治法の規定上では徴収できるでしょうが、下水道法では流域下水道管理者が下水道使用料を徴収できる規定はありません。
 これは流域下水道に係る費用を含めて公共下水道管理者が下水道使用料として徴収し、流域下水道管理者に負担金として支払うことを下水道法が制度として設計しているからです。

 制度の上では徴収根拠が下水道法にあることから、使用料の決定に関しては下水道法が根拠となり、地方自治法ではなく行政不服審査法の規定に基づく手続きになるというのが私の考え方です。

 私は地方自治法の解釈だけをこのスレで議論しているとは思っていません。また、地方自治法の規定を無視しているのではありません。地方自治法だけでなく行政不服審査法、下水道法の関係を考えて議論しましょう。
はじめてレスします。

日本代表さまの解釈が妥当だと思います。

公共下水道の使用料の法的性質はなんでしょう。

「自治法上の使用料」ですよね。(これについては異論がないはず。)
だとすれば、使用料に関する一般法たる自治法の使用料に関する規定(使用料に関する不服申立の規定も含む。)は、原則として適用になりますよね。
自治法第225条と下水道法第20条第1項には矛盾抵触はありませんので。(日本代表さまがNo.32959でレス済み。)

だとしたら、自治法を飛び越えて(無視して)行服法にワープしちゃだめです。
自治法の使用料に関する不服申立の規定は、「不服申立」という観点からは、行服法の特別法ですので、なおさら、当該規定が適用になります。

なお、使用料徴収条例の制定文や第1条で、自治法第225条を引っ張っていなくても(下水道法第20条第1項だけを引っ張っていたとしても)結論は変わりません。条例の書きぶりにかかわらず、自治法の規定は、この世に存在する「自治法上の使用料」をカバーするのですから・・・。
下水道法20条1項は、同項の使用料が地方自治法の使用料だなんて書いてませんが。別途、条例事項にしてるし。
仮に地方自治法がなかったとしても、同項を根拠に、同項の使用料は徴収できると思いますけど。
>下水道法20条1項は、同項の使用料が地方自治法の使用料だなんて書いてませんが。

横槍を入れるようですが、地方自治法は地方自治体の基本的な、いわば一般法に当たるのだと思います。
使用料や地方税についての規定もありますし(なお、地方税法でいう地方税が、地方自治法に規定する地方税だなどとは、当然書かれていませんが)。
で、具体的な使用料や地方税の決定方法等について各々の法律があり、これらの法律は地方自治法に対する特別法になるのだと思います。
一方、地方自治法には行政不服審査法に関する規定があるので、行政不服審査法に対しては特別法に当たると思われます。
そうすると、下水道法→地方自治法→行政不服審査法というように読んでいくのが自然だと思いますが。
 論点となっている使用料ではなくて恐縮ですが、下水道使用料支払督促処分の取消請求に関し、平成20年10月3日東京地裁判決(平20(行ウ)362号)や、古い裁判例ですが、昭和60年6月28日東京地裁判決(昭54(行ウ)65号 ・ 昭54(行ウ)66号。被告○○市長は、異議申立期間を60日と教示したとある。)では、どちらも自治法が定める不服申立て期間の30日を徒過しています。
使用料の督促については、明確に自治法231条の3第6項で30日と定められているのに、裁判では当該期間は全く問題になっていません。
 その理由は、行政不服審査法第19条にあり、つまり、処分庁が教示した期間の方が長ければ、誤っていたとしても審査請求期間とみなされるためだと思われます。
とすると、無責任な意見をいわせてもらえば、本当は60日なのに30日と教示することは相手の不利益につながりかねないので、判断がつかないなら、長い期間である60日と教示するほうが無難では?ただ、最終的に議会の答申意見に拘束されるものではないものの、議会への諮問をどうするかという課題は残りますが・・・。ちなみに、上記平成20年の事件では、議会への諮問もしています。
これまでのお二方の丁寧な議論ぶりに照らし、審査さまのような説明のしかたのほうが誤解がないと思いました。いずれの結論を支持するかは別ですが。
自治法には、「法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入」(第231条の3第3項)という表現もあるので。
お二方の議論の行方、興味深いです。お邪魔しました。

補足になりますが、これまでの議論に触発され、自治法上の使用料と見られるものの徴収(根拠)・督促・滞納処分(の例による)について別途法律がフルセットで定めているときは、それらの処分に対する不服申立は、すべて「徴収に関する処分」として自治法229条適用になってしまうのかなと考え出したら、わからなくなってしまったので。最初の賦課処分(?)だけ同条適用というのも変なように思えて…
いくらか頭が整理できました。
たとえば道路占用料の性格を自治法上の使用料と見る見解は多いと思いますが、うちの場合の教示は60日だったはずで、なんとなく自然に思えます(30日にされている自治体さんもあるのかもしれませんが)。

法律で定める徴収金の性格を、いちいち自治法上の使用料かどうかを判断するのは、自治体職員はプロだし、仕事なので、しかたがありませんが(それでも私には難しいです)、国民にそれを求めるのは、基準があいまいすぎて酷なような気がします。それぞれの処分の、その処分性の根拠が自治法であるものに限り、不服申立についても、自治法の特則が適用されるという基準の方が、ずっと国民にとってわかりやすいでしょう。
一般法・特別法という説明は、具体的な法解釈の場面では、ある結果の妥当性を後付けで補強する理屈であろうという思い込みもあります(国法体系は、それほど整然とはしていないだろう)。

結果的に、元下水担当さまの考え方に近いのでしょうか。あくまで、今の時点での野次馬的思いつきに過ぎませんが。何度も邪魔してすみませんでした。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.33004

 新人Bさまの疑問は、「下水道使用料についての不服申立てについて、地方自治法229条3項以下の手続による必要があるのか」です。要するに、それは、地方自治法第229条第3項以下の条文の解釈の問題です。

 最初から、解説し直します。
 地方自治法第229条第3項は、次のように規定しています。
3 分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分についての審査請求又は異議申立てに関する行政不服審査法第十四条第一項本文又は第四十五条の期間は、当該処分を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。

 そして、「分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収」に関しては、例えば、「この法律の規定に基づき徴収するものに限る」とか、「他の法律の規定に基づき徴収するものを除く」とか、ましてや「下水道の使用料を除く」などの限定の文言はありません。したがって、書いてあるとおりそのまま解釈すれば(文理解釈をすれば)、この条文の「使用料」は、「使用料」であり、「使用料(下水道の使用料を除く。)」ではありません。「使用料の徴収に関する処分についての不服申立期間」は、この条文が(行政不服審査法の規定の)特例規定として適用され、下水道の使用料も使用料なので、この条文が適用されると解釈されます。

 ところで、「この条文の使用料には、下水道の使用料は含まれないのではないか」との疑問が生じたとしましょう。要するに、書いてあるとおりではなく、書いてあるよりも狭く解釈する(縮小解釈する)必要があるのではないかと考えたとします。縮小解釈をする場合には、なぜ、書いてあるよりも狭く解釈するのかその理由が重要となります。例えば、下水道の使用料の徴収に関する処分の不服申立期間が30日以内だと、何かしらの不都合があり、かつ、その不都合がこの条文の趣旨に反しないような場合などに、縮小解釈が許されます。

 ここで、この条文(地方自治法第229条第3項)の趣旨について考えてみましょう。「分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収に関する処分」については、不安定な期間(争える期間)を最小限にすることにより、早期の確定を図ることが望ましいなどの観点からこの条文が定められていると推測します。
 そうであるとすると、例えば、一般の使用料については早期の確定を図ることが望ましいが、下水道の使用料については、○○の理由で、早期の確定を図ってはおかしいなどの仮説が成り立つ場合に縮小解釈が許されることになります。
 しかし、少なくとも、私は、縮小解釈をすべき理由は、ないと考えます。

 また、「分担金、使用料、加入金又は手数料の徴収」という表現は、同法の第228条第3項にもあります。全く同じ表現なので、両者の意味は、同じであるのが普通です。つまり、第228条第3項の使用料と第229条第3項の使用料は、同じ意味であるのが普通なのです。そして、ほとんどの地方公共団体において、第228条第3項の規定に基づき、下水道の使用料の徴収を免れた者について、過料を科する規定を設けています。要するに、ほとんどの地方公共団体が第228条第3項の使用料に下水道の使用料が含まれると解釈をしているのです。それにもかかわらず、第229条第3項の使用料には、下水道の使用料が含まれないと解釈するとしたら、よほどの理由が必要なのです。

 なお、下水道受益者負担金の行政実例についてですが、当行政実例は、下水道受益者負担金は、「分担金」でも「使用料」でも「加入金」でも「手数料」でもなく、「特別な負担金」である。そして、地方自治法第229条第3項には、「特別な負担金」の定めがないのだから、同項の規定の適用はないと、文理解釈をしたものであると理解することができます。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.33005

>雪男0さま
>不服申立ての手続きに関して言えば、下水道法を根拠とした場合は行政不服審査法の規定、地方自治法を根拠とした場合は地方自治法の規定、・・・

>徴収根拠が下水道法にあることから、使用料の決定に関しては下水道法が根拠となり、地方自治法ではなく行政不服審査法の規定に基づく手続きになる

その思い込みが誤りの原因なのです。何法の何条に、そうだと規定されていますか。あえて繰り返します。それは、解釈ではなく、思い込みです。

【追記】
雪男0さま、挑発的な表現になってしまったこと、反省しております。どうかお許しください。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.33007

自治法における「使用料」に関する規定も数が限られていますので、ちょっと違った角度から。

地方財政法
(公営企業の経営)
第6条 公営企業で政令で定めるものについては、その経理は、特別会計を設けてこれを行い、その経費は、その性質上当該公営企業の経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費及び当該公営企業の性質上能率的な経営を行なってもなおその経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費を除き、当該企業の経営に伴う収入(第5条の規定による地方債による収入を含む。)をもってこれに充てなければならない。

同施行令
(公営企業)
第37条 法第6条の政令で定める公営企業は、次に掲げる事業とする。
13.公共下水道事業

下水道法
(使用料)
第20条 公共下水道管理者は、条例で定めるところにより、公共下水道を使用する者から使用料を徴収することができる。2 使用料は、次の原則によって定めなければならない。
1.下水の量及び水質その他使用者の使用の態様に応じて妥当なものであること。
2.能率的な管理の下における適正な原価をこえないものであること。
3.定率又は定額をもって明確に定められていること。
4.特定の使用者に対し不当な差別的取扱をするものでないこと。

上記を踏まえ、下水道使用料の賦課決定処分に対する異議申し立ては、

・使用料の金額について(使用水量の認定方法・料金体系のあり方)
・能率的な管理、適正な原価の検証
・そもそもなぜ合併浄化槽等の個別処理で不自由を感じていないのに下水道使用を義務付けられるのか
・自治体の財政がひっ迫する中においても、莫大な費用を要する下水道を整備しなければならないのか
・将来的な経営見通し

等、下水道事業の根幹をなす問題に関する疑問・不服が含まれることになる場合が多々あります。(下水道計画の策定・下水道条例の制定等に対する異議や訴えは訴えの利益がないとして棄却される傾向なので、賦課決定処分の際提起される可能性が高いと思われます。)
このような異議申立書を30日で作成することは、下水道の専門知識を持つ者にも至難の業です。市民はそれを自らしなければなりません。

また下水道担当者は、下水道事業の将来計画・見通し、他の汚水処理施設との経済比較等などを駆使し、下水道事業の優位性を示しながら、下水道法43条の規定により、異議に対する決定書を30日で作成しなければなりません。(上述しましたが、自治法229条4・5項の規定を受け議会への諮問を要するとなればますます時間的余裕がなくなります。)

これに対して、督促、滞納処分等に対する異議申立ては、手続き上の瑕疵や、差押財産の
選定方法等、わりと決まり切った内容・事実認定がほとんどで、異議申立書、それに対する決定書の作成ともにそれほど時間を要しないと思われます。(もちろん程度の差はありますが。)

下水道使用料以外のありとあらゆる使用料を熟知しているわけではありませんが、下水道使用料は使用料の中でも特別な色合いを持つものと(元)下水担当としては思っております。下水道事業に携わった者特有の思い込みと思っていただいて結構です。

これが「よほどの理由」になるかどうかは私にはわかりません。しかし今のところ誰にもわからないでしょう。
スレを伸ばしてすみません、結論だけ確認させてください。

1 自治法229条の「使用料」とは、その徴収根拠が自治法にある徴収金である使用料である。
2 下水道使用料の徴収根拠は、下水道法にあり、自治法にはない。
3 ゆえに、下水道使用料は、自治法229条の「使用料」ではない。

が、今のところいいんじゃないかと感じている解釈ですが、日本代表さまの解釈だと、

1 自治法229条の「使用料」とは、その徴収根拠が法令で使用料という名称が付せられた徴収金である。。
2 下水道使用料は、下水道法で使用料という名称が付せられた徴収金である。
3 ゆえに、下水道使用料は、自治法229条の「使用料」ではある。

ということになりますか。
高度な法的概念のような気がする使用料は、各法がそれぞれ要件・効果を付与している徴収金で、名称そのものにはあまり意味はないだろうという“思い込み”があります。
自治法が、国法横断的な、「使用料」という概念を創設する動機に“懐疑的”ということも。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.33012

>野次馬さま
>上1 自治法229条の「使用料」とは、その徴収根拠が自治法にある徴収金である使用料である。
→違います。地方自治法上の使用料です。徴収根拠を基準にするのではなく、法的な性格によって判断します。

>上2 下水道使用料の徴収根拠は、下水道法にあり、自治法にはない。
→誤りです。徴収根拠は、下水道法にも、地方自治法にもあります。

>下1 自治法229条の「使用料」とは、その徴収根拠が法令で使用料という名称が付せられた徴収金である。
→違います。名称を基準にするのではなく、法的な性格によって判断します。なお、名称も法的な性格を判断する一つの基準ではあります。

>下3 ゆえに、下水道使用料は、自治法229条の「使用料」ではある。
→違います。名称を基準にするのではなく、法的な性格によって判断します。

野次馬さまもそうですが、なぜか(明確な根拠もなく)、徴収根拠にこだわり過ぎです。
再度乱入しますが、自治法で規定されていない使用料を徴収する根拠法として下水道法があるわけではないと思います。
自治法で使用料を徴収することが出来ると規定した上で、では公共下水道については、こういう使用料を徴収しましょう、という規定をしているのが下水道法でしょう。
仮に自治法で規定する使用料でない「下水道使用料」があるとするならば、「地方自治法の規定にかかわらず、下水道使用料を徴収することが出来る」という規定がなければなりません。
例えば地方税についても、自治法に地方税を課することができる規定を設けています(第223条 普通地方公共団体は、法律の定めるところにより、地方税を賦課徴収することができる。)。

どちらにしても、「60日(あるいは90日でも)」と教示してしまえば、行政不服審査法や他の法令の規定日数にかかわらず、教示された期内なら不服申立ができるので、多めにしておいてもかまわないでしょうが、自治法第229条3項4項も該当するという前提で事務を進めることも必要だと思います。
念のための確認でした。ご教示ありがとうございます。
となると、その解釈では、たとえば、道路占用料も、名称にはこだわらず、その法的性格から、自治法229条適用ということになりますね、自治体実務はともかくとして。そのへんが、ちょっと気になってました。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

日本代表 No.33016

>審査さま
>再度乱入しますが、・・・

乱入なんて、とんでもありません。簡潔かつ的確なアドバイス、恐れ入ります。冗漫なスレに目の覚めるようなスパイスが、とても効いています。今後とも、どうぞよろしくお願いします。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

とうしろう No.33022

附則で、
第六条
 他の法律で定めるもののほか、第二百三十一条の二第二項に規定する法律で定める
使用料その他の昔通地方公共団体の歳入は、次に掲げる普通地方公共団体の歳入とする。

 三下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)第十八条から第二十条まで(第二十五条の十
において第十八条及び第十八条の二を準用する場合を含む。)の規定により徴収すべき損
傷負担金、汚濁原因者負担金、工事負担金及び使用料

と、あえて規定しているのが気になるところです。

下水道法には詳しくないので、地方税法を例にとってみると、地方税法では不服申立に対し、特則を設けた上で、これ以外は行政不服審査法によると規定し、自治法による不服申立に関する規定を一切排除しています。
このように、個別の法律の規定の仕方によって、それぞれ考えるべきではないでしょうか。
レスを拝見した限り、下水道法では特に料金関係の不服申立についての特則はないという前提のように感じました。
具体的な判断のメルクマールが(今のところ名称以外は)示されないままなので、「法的な性格」なるものが何か判然とはしませんが、いずれにしても、全ての、法律に徴収根拠を有する徴収金一つ一つについて、その「法的な性格」を吟味し、自治法229条適用の有無を、自治体も、住民も、判断していくことになりますか。
自治体ごとに、個人ごとに、判断が区々になることも当然予想されますが、それも地方分権なんでしょうね、自治体職員にとっても、住民にとっても。

>→違います。名称を基準にするのではなく、法的な性格によって判断します。なお、名称も法的な性格を判断する一つの基準ではあります。

なお、とうしろうさまご引用の条項は、自治法が一般的な「使用料」を観念している例証ともいえ、自説に不利なので、見ないふりをしてました(笑)

念のため、補足で確認ですが、
使用料とは、使用料たる「法的な性格」を有する徴収金である、
というご見解ではないですね。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.33026

ここでまた受益者負担金の話をすると長引くかもしれませんが。

受益者負担金は都市計画法75条に基づくものであり、下水道事業等の都市計画事業により著しく利益を受ける者があるときは、その利益を受ける限度において、その者から徴収するものであります。
「法的な性格」としては、自治法224条の分担金に該当します。
市街化調整区域において下水道事業を施行する場合、都市計画事業として行うか、都市計画事業以外の事業として行うかは自治体の裁量であり、都市計画事業以外の事業として行うと決定した場合は、条例を定めて自治法224条の分担金を、その受益の限度において、徴収することになります。
受益者負担金との違いは、事業が、都市計画事業か、都市計画事業以外の事業か。それだけです。

行政実例では、受益者負担金は自治法229条3項以降の適用は受けないとされており、これを、自治法229条3項中「分担金」から除くという趣旨であるかどうかは判断の分かれるところですが、少なくとも自治法231条の3第1項
「分担金、使用料、加入金、手数料及び過料その他の普通地方公共団体の歳入」
及び第3項
「分担金、加入金、過料又は法律で定める使用料その他の普通地方公共団体の歳入」

の2項中「分担金」か「(法律で定める)その他の普通地方公共団体の歳入」

には該当することになると思います。
受益者負担金は、都市計画法75条に督促処分、滞納処分に関する規定があり、それに対する異議申し立ては、行審法45条の規定により期間は60日、自治法231条の3第5項以降の適用は受けず議会への諮問は不要というのが一般な考えです。

賦課 → 自治法224条 ・ 都計法75条1項・2項
督促 → 自治法231条の3第1項 ・ 都計法75条3項
滞納処分 → 自治法231条の3第3項 ・ 都計法75条5項

自治法・都計法ともに、根拠となりうる条文がありますが、自治法231条の3第5項以降の規定を適用しないのは、ひとえに都市計画法に各処分に関する規定があり、それを優先させているから、ということになるだろうと思います。
下水道使用料の賦課に関しても同じことが言えるのではないでしょうか。

いや「受益者負担金=60日、諮問不要」が間違いで、「受益者負担金=30日、要諮問」だと断言されてしまうとまた堂々巡りですが。

ちなみに今さらですが、過去ログ13544でも似たような議論がされていました。
そこで示されている参考文献を持ってないのでお持ちの方もし良かったら。。。
日本代表さま

 下水道受益者負担金が「特別な負担金」となる根拠をお教えください。(日本代表さまのお考えで結構です。)
まだ伸びすぎストップがかかりませんね。このスレ、とても有益なので、後に資料となることを意識した蛇足です(まあ、つぶやき)。

民事の給付訴訟の請求権競合とは異なり、法律で創設する(少なくとも一方が税法の滞納処分の例による強制徴収付き)徴収権を競合させる実益はなく、お題の下水道使用料だと、端的に下水道法が根拠と言えば済むはず。
あえて、自治法上の使用料でもあると考える実益(?)といえば、自治法229条を下水道使用料に適用させること(ができるかもしれない)ぐらいで、その合理性がわからない。
もっとも、適用説論者さんが、自治法229条の使用料を、
「自治法225条の使用料」と解釈しているのか、あるいは、そうではなく、
「国法全てを横断する、使用料という名称が付されることの多いなにものかである徴収権」
と解釈しているのかは、今のところ不明。
仮に、後者であるとすれば(そのようなものが、法的概念として一般的に存在している、あるいは自治法がそこまで企図している、と考えるなら)、(具体的な解釈指針として使える)そのメルクマールを示した方が、説得力があるでしょうか。
>「国法全てを横断する、使用料という名称が付されることの多いなにものかである徴収権」
だれもそんなこと言ってませんよ・・・。
公共下水道は、地方自治法第224条の「公の施設」なんだから、その使用の対価たる使用料は自治法上の使用料だ、と言っているんです。
「法的な性格」を考えるとは、こういうことです。

この前提が無いままに議論が進んでいたんでしょうか。

>地方自治法第224条
失礼しました。タイプミスです。
第244条でしたね。
要するに、自治法225条の使用料ですね。
であれば、先のレスの後半は廃棄ということで。
あえて、自治法上の使用料でもある、とする思考法が異質に感じたゆえの誤読でした、失礼。

ある公法上の債権が、形式的にあてはめ可能な複数の法令に基づく債権のいずれでもあるとする思考法と、現に賦課の根拠としている法令にのみ基づく債権であるとする思考法の、どちらがなじむかの違いなのでしょうかね。
自治法が、自らの規定を根拠として賦課した使用料に係る不服申立のみならず、他法を根拠として賦課した使用料に係る不服申立にも関心をもって規定しているとすれば、その動機が気になります。元来、その意図を忖度し難い規定が多いと感じる法律ですけど。

Re: 下水道使用料の不服申立てについて(再)

元下水担当 No.33057

「使用料」とは、行政財産の目的外使用・公の施設の利用に係る行政サービスの対価でありますが、そもそも債権の発生は公共用地・庁舎等の利用申し込みによるものです。
公の施設である下水道も、汚水処理サービス利用の申込みによりその対価たる使用料債権が生じるものでありますが、他の使用料との差異は、その選択不可能性にあります。

公園・体育館等を使用してイベント等を行いたい、市有地(行政財産)に電柱を建てたい。このような利用申込みは申請者の自由意思に基づくものであり、他の施設・用地でも代用可能です。
下水道事業は民間参入は認められておらず自治体の独占事業となっており、公共下水道の供用区域(排水区域)及び下水の処理開始区域においては、下水を排除するための施設(排水設備)の設置が義務付けられ、義務の履行がなければ下水道法の規定による、使用義務の履行命令、罰則(下法46条・48条)、代執行も可能であり、施設の使用に関する規定としては異例のものとなっております。

「特別な負担金」という言葉を使用するとき、何をもって特別というのか、
「法的な性格」をどんな基準で判断するのか、少なくとも今のところ明らかにしていただけません。
単に法の規定ぶりの問題なのか、本当に性質まで見極めてこれらの言葉を使うのか、皆様それぞれ異なっているのだろうと思います。

私の基準からすれば下水道使用料は充分「特別な使用料」といえますし、自治法を根拠に使用料を徴収できるにもかかわらず、改めて下水道法にわざわざその賦課に関する規定のみが規定されているのも納得できます(その不服申立てに関し自治法229条3項以降の適用を受けないことも)。
また、「法的な性格」により判断すると言っておきながら、肝心な下水道法の規定がこのスレでは、20条1項以外はほとんど見向きもされていないのも納得しかねるところです。
変な言い方で、あるいは失礼かもしれませんが、元下水担当さまが悩まれるのは、まあ、仕事だからしかたがないとして、
国民の権利利益保護の手続的基本法であるところの、行政不服審査法の、
自治法上の特則の解釈で、
国民に、地方自治法上の公の施設該当性、その利用の対価該当性などについて自ら判断して行動しなさい、という方向の解釈は、ちょっと違うのではないか?
という“思い込み”はありますね。
最高裁判決も、制度的に権威ある一つの“思い込み”であると思っていたので、自分は“思い込み”から解放されているという考え方に立っているらしいコメントなどは、興味深いものがありました。余談になりますが。

ところで、スレ主さまも(終了宣言、論点絞り、など、)口を出しにくくなってしまった展開でしょうか?

例月現金出納検査時の残高証明書について

会計管理人 No.32972

いつもお世話になります。
皆様のところでは、例月現金出納検査時に銀行の残高証明を添付されていると思われますが、その範囲についてお尋ねします。残高証明書添付の必要性は、出納簿残高と銀行残高が一致しているか否かの確認ですが、その際求める銀行残高に別段預金の分まで求めているのでしょうか。原則としては、現金出納簿に記載されることが必要という点からは、指定金融機関、あるいは指定代理金融機関に入金されたものが対象となるという点から両金融機関の残高証明だけで十分かと考えるのですが(収納代理金融機関に定期預金等があれば対象となりますが)、収納代理金融機関に入金されたものも公金という性格からは出納検査の対象となり、別段預金としての残高証明書も必要という考え方もあり苦慮しております。皆様のところではどのようにしておりますでしょうか。

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

住民監査請求担当 No.32986

本市では、指定(代理)金融機関のみから残高証明をとっています。
月末時点で指定(代理)金融機関にいくらあるのかを基準に検査しているためです。

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

会計管理人 No.33003

住民監査請求担当さん、有難うございます。一般的にはそのような形だと思います。たまたま、本市の場合、収納代理金融機関にある別段預金をどのように扱ったらよいのかという点の議論が深まったものですから、でもトータルで見たときに月末時点で全体の資金がいくらあるのかという資金繰りの視点で考えると、参考的に表示してもとは思うのですが。また、内部で議論してみます。

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

監査 迷人 No.33008

ところで、初歩的で恐縮ですが一般的に残高証明書の発行には費用がかかりますが例月現金出納検査の際に自治体が費用負担しているのか又は金融機関が提出書類として添付しているのでしょうか。また、指定金融機関から毎月、残高を記載した提出書類(日計表など)を残高証明に替えることはできないのでしょうか、

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

元会計担当者 No.33010

私どもでは、例月出納検査時の残高証明書はとっておりません。
監査委員事務局の職員が会計課に来て、預金通帳の残高及び定期預金証書を確認しています。確認をもって残高証明書に代えています。

別段預金については、歳入金の受け口の性格上から入金があったときは、直ちに歳計現金へ振り替えています。

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

会計管理人 No.33049

監査 迷人様 当市ではゆうちょ銀行を除いて各行から残高証明が無料で配布されているようです。ゆうちょ銀行は1通あたり幾らという単価があるようです。

Re: 例月現金出納検査時の残高証明書について

監査 迷人 No.33056

金融機関の通帳は、ときより日付など記載の訂正があります。通帳だけで信用したいところですが公に検査する上で残高証明が必要と思われます。ただし、これに代わる書類として、月末残高の記載された書類に金融機関の押印があれば例月出納検査の際の残高確認ができると判断しています。
別段預金が把握できるのなら残高証明は必要でしょう。

うちは、別段預金の額などを、末日現在の額を末日で把握できませんので、証明などはつけていませんでした。

市営駐車場の料金改定について

500 No.33041

駅前広場市営駐車場の料金改定について伺います。
現在の料金設定は1時間100円で上限が無いため、出張等で2日間駐車場を利用した場合4800円と高額になり利用者から見直しの要望が多数あるため、1日当たりの上限を設定したいと考えています。
金額を改定することによる利用者の増減が把握できないため、1〜2年施行期間を設定し利用者を把握したいと考えています。その場合、市の条例を改定しないで、施行期間の間料金を変更するにはどのような手続きを取ると良いか御教示願います。

Re: 市営駐車場の料金改定について

むかいのロトト No.33043

使用料については、自治法で条例で規定することとされておりますので、ご面倒でも、条例改正は必要かと思います。

結果、改正した使用料が適当ではなかった場合は、再度の改正もあり得るでしょう。

Re: 市営駐車場の料金改定について

TT No.33044

同じく,条例改正で対応すべきに一票です。
あえての手法を考えると,条例に減免規定があれば,施行規則において減免という形で対応するという手もあるかもしれませんが,それにしたって条例の規定を潜脱する方法だと思いますので,お勧めできません。
「条例改正をしない」とする理由はなんでしょうか。議会議決が得られない公算が強いとか?
又は,試行的に上限を定めたいのに,議会において恒久的な措置を要求されると困るとか?

Re: 市営駐車場の料金改定について

住民監査請求担当 No.33059

条例を変えるべきです。
自治法にも定めがありますし、変えずにやってしまうと、議会を軽視したと批判されます。

駐車場の日額に上限があるのは、いまやよくあることですし、日額上限の採用がどのような結果につながるかは、すでに採用済の周辺市町村に確認すれば教えてくれるでしょうし。

非常勤職員等に関する法適用について

えんどう たかし No.33024

休憩時間の考え方 「中秋の名月さま - 2011/09/12(Mon) No.32956」 のご投稿に関連し、新規スレッドをお許しください。

 特別職非常勤職員の任用根拠は「地公法3条3項」であり、3号に臨時または非常勤の顧問、参与・・・これらの者に順ずる者の職・・とあり、この報酬・費用弁償の根拠は・・・
 自治法203条の2
 1項<略>非常勤の職員(短時間勤務職員を除く)に対し、報酬を支給しなければならない。
 3項 第1項の職員は、職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる。
 ・・・とされております。
 上記については「地公法」は非適用と言う考え方に争いはないと思います。なお、その労働者性(の強弱)に対応して労基法が全部または一部適用され、任用根拠が地公法3条3項である限り、ここには地公法の一般職規定が入り込む余地はないのではないかと思います。

 一方、例えば地公法17条1項(欠員)の場合の任用・任命については、正規職員の欠員を補うためとの趣旨から考えると、地公法の一般職の規定は適用されると解すべきだと思われます。

 さて、上記の任用根拠が整理されていない場合、即ち、定数条例では欠員はないが、事実上・実態上職員が足らず、前者である特別職非常勤として任用し、なお且つ所属長の指揮命令の下時間的拘束を伴って短時間のみ働かせている場合(つまり委員や顧問・参与・調査員等これらの者に準ずる者にあたらない場合です)。あると思います。
 で、法の趣旨を逸脱しているかどうかはさて置き、形式的に地公法非適用とした場合には、その労働実態から言って民間労働者とまったく同様に労基法が全面的に適用になることが予想されます。
 ところが、自治体の長と職員には労使自治(2者のみ)において就業規則を改変したり協定を自由に締結する権能はなく、さらに事業場区分から言って監督機関も労基署ではないため、法の狭間に位置する状態ではないかと思います。

 結局、一般職たる公務員を縛る(労基署による監督も非適用にする)ために後者である“地公法17条1項の欠員が生じた場合の法適用関係”にすることと、これに、報酬・費用弁償・労働条件等については使用者の裁量を広くできる部分につき地公法や給与条例を非適用とする地公法3条3項の任用という、言うなれば“混合解釈(つまみ食い)”になっているように思われます。

 これらをどのように整理されますか?、それとも私の思い過ごしでしょうか?
お久しぶりです。
せっかくのお題ですので私見を述べさせていただきます。

>自治体の長と職員には労使自治(2者のみ)において就業規則を改変したり協定を自由に締結する権能はなく

運用上ないだけで、労働基本権は保障されていると思われます。
ただし、首長側の譲歩範囲は条例規定の範囲内ですので、報酬の増額要求などは首長側が承諾できないことになるのでしょう。(要求に従って条例改正議案を提案し、認められれば増額を認めるプロセスですかね)

端的に言えば、特別職の非常勤職員はストライキ可能だけど権利行使していない状況と認識しています。

Re: 非常勤職員等に関する法適用について

えんどう たかし No.33052

酔客 さま 久々のレスありがとうございます。

 >運用上ないだけで、労働基本権は保障されていると思われます。

 ごもっともで、労働基準法112条で「この法律及びこの法律に基づいて発する命令は、国、都道府県、市町村その他これに準ずべきものについても適用あるものとする」と規定しています。
 ところが、裁判官でさえ“公法私法二元論”にとらわれてか誤った判断をしてしまうほど法整理が出来ていないわけです(例えば奈良地判平21.4.22労判986号38頁)。

 これは、自治体における任用方法が言葉は悪いけれど脱法的に運用しており、このたびのお題である非常勤などの非正規任用者に対しても、恰も正規公務員と同じように適用除外があるように半ば偽網も同然ではないかと。その証左として、非常勤に適用される条例によらない部分を「就業規則」や「労使協定」とすべきところを「××市非常勤職員の任用及び取扱要綱要綱」などとしています(その一部は「××条例△条の規定を準用する」などの規定も散見されます。←“準用するのが条例だから労使自治だけの問題ではないうえ、条例が改正されると自動的に非常勤の労働条件も変わる!”という説明がされる??)。

 さらに不思議なのは、その“要綱”には下記のように・・
 第1条 この要綱は、非常勤職員の任用、給与その他勤務条件に関し、基本的事項を定めるものとする。
 第2条 この要綱において「非常勤職員」とは、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第3項第3号に規定する職にある者(顧問、参与、嘱託員、調査員等を除く。)をいう。
 <以下省略>
 ・・上記は明らかに地公法3条3項3号の者を言っているのに、カッコ()でこれをすべて除くとなっています。

 これ、普通に読めば、該当する職員は存在しないと思います。不思議です。 

地方自治法について

初心者 No.33030

 条例の制定及び改廃について記載のあった条文、252条の17の11は生きているのでしょうか?改正によってなくなったのでしょうか?

 単純な質問ですが、ご返答いただける方がいれば幸いです。

Re: 地方自治法について

TT No.33031

 当該規定は,いわゆる地域主権改革3法案のうちの一つである,地方自治法の一部を改正する法律が,平成23年5月2日に公布,同年8月1日に施行されたことによって,既に廃止されています。
 この規定は,条例を制定改廃したときは,市町村にあっては都道府県知事に,都道府県にあっては総務大臣にその旨を報告する義務を定めていたものですが,法改正により,報告義務はなくなりました。

 ところで,8月1日前に制定改廃した条例については,8月1日以降でも報告義務があるのか,それとも8月1日以降はもはや一切報告する必要が無いのか,その辺りの経過措置が見当たらず,どうすべきなのか疑問ではあります。(まあ,うちは該当する条例の制定改廃は無いので別に支障は無いんですけど。)

Re: 地方自治法について

vitz No.33032

5月2日の官報(特別号外)に掲載されている平成23年法律第35号を御覧ください。

「第二百五十二条の十七の十一及び第二百八十一条第三項を削る。」の一文があります。
なお、附則で「この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する」とされています(8月1日施行)ので、現在、既にこの条文はありません。



(以下、追記)
>TT様

8月1日からの施行なので、7月31日までに公布された制定改廃条例は、その条例が公布された段階ではこの条文が有効であったため、その時点では条例公布日から30日以内に報告義務があると考えられるのではないでしょうか。

条例公布段階で義務があったわけで、それ以降送付しなければ「送付しなかったもの勝ち」、ちゃんと送付していれば「送付損」(例えば送料、紙代、コピー代等)となりかねず…。

確かに仰るとおり、経過措置がないためどうなのか、この辺の適用を明確にして欲しかったところですね。
実質的な影響がないと判断されたのか(実際、どこまでこれが守られていたのか疑問)…と。
当市の属する県では、過去長らく県から指摘もなく、5年くらい前に突如、守られていない市町村があるので報告を行うようにという旨の通知があったくらいです。

Re: 地方自治法について

TT No.33038

>vitz様

おそらく,そう考えるのが妥当なのでしょうね。
「これくらい,経過措置に書くまでもなく論理的帰結ですよ。」
ということでしょうか。
この規定,今まで条例の報告を受けていた都道府県がまともに内容を見ていたとも思えませんし,無駄な規定だったとは思います。
手間や紙代,送料も節約できるし,無くなって良かったです。

Re: 地方自治法について

むかいのロトト No.33048

>この規定,今まで条例の報告を受けていた都道府県がまともに内容を見ていたとも思えませんし,無駄な規定だったとは思います。

いまから15年ほど前の話ですが、市町村職員の研修という名目で、県の地方課(市町村課というところもありますが・・・)へ派遣され、行政係に配属されていたことがありました。
そのとき、この条例の報告が市町村から送付されてきましたが、全く、目も通さずに、段ボール箱に投入。公印が押してある公文書も、受付すらしない。無論、供覧もせず。

全くもって、無駄なことです。
当の市町村の担当者は、県の地方課 様々ということで、法令どおり、きちんと報告しているのに・・・

今回の改正で、義務的なものがかなり廃止されましたが、当然と言えば当然でしょう!!

同一字句の一括改正と表の字句改正

法制未熟者 No.32893

いつも、参考にさせていただいています。以下の事例について、ご意見をいただければと思い投稿します。

 条例における同一字句の改正をまとめて行う場合で、併せて別表中の字句を改正することは可能でしょうか。2776と28618を参考にして、次のような改め文を考えています。
【A案】
 □□□条例の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
   ○○○条例
 「□□□」を「○○○」に改める。
(中略)
 別表中「△△△番地」を「▲▲▲番地」に改める。
   附則
 この条例は、公布の日から施行する。

「□□□」は施設の名称であり、別表に規定されている複数の施設名称をまとめて改正するとともに、そのうちの一施設の所在地を変更しようとするものです。(別表は、横の区切りが1種類で、数件の項で構成)
この場合、表の字句の改正の場合の「他の改正が中途に加わらない限り、まとめて行う。」(法制執務詳解P367)との取り扱いがあることから、特定語を一括して改正する場合においても別表中に他の字句の改正があるときは、

【B案】
□□□条例の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
 ○○○条例
本則中「□□□」を「○○○」に改める。
(中略)
 別表を次のように改める。
―――――――――――――――――――
|   名称    |   位置    |
―――――――――――――――――――
|  ××○○○  |  ●●●番地  |
―――――――――――――――――――
|  **○○○  |  ▲▲▲番地  | 
―――――――――――――――――――
(以下の項は略)
  附則
 この条例は、公布の日から施行する。

とすべきなのか迷っています。どちらが適切でしょうか。また、他に良い案があれば御教示くださいますようお願いします。
A案は、題名を改正した上で、本則のみならず別表の同じ文言を一気に改正して、別表の残りの改正箇所を改正するというものだと思われます。

ただ、「本則中」の表現を使わないと、どこを指しているのか分からない気が。

また、改正の基本原則に立ち返ると、やはり違和感があるのではないかと。
(例外的な事例はありますが。)
仮に、複数条等にまたがる同一文言を改正する場合ですが、
 第○条及び第□条中「A」を「B」に改める。
 第□条中「C」を「D」に改める。
とはせず、
 第○条中「A」を「B」に改める。
 第□条中「A」を「B」に、「C」を「D」に改める。
としますよね。

したがって、本則中に他の改正がないなら、本則中の同一文言はまとめて「本則中」でくくって改正し、別表の改正を一文で行う(本則と同一文言の改正もここで行う)方式のB案が適切かと思われます。

なお、別表の改正については、改正文のボリューム次第で
・別表の全部改正
・別表の改正箇所を項欄等で特定し一部改正
・別表の線で区切られた特定箇所を四角で抜き出して特定し一部改正
と、方法がいくつかあるので、ベスト又はベターと思われる方法で改正するのがよろしいかと。
ワークブック問151乃至145を参照されたい。
>C様

補足ありがとうございます。
これは私も確認済みでしたが、まさに例外的事例なんですよね。
以前に担当していたとき、どの本で読んだか忘れてしまったのですが、こういった事例でこのような手法は好ましくないと書かれていた記憶があり、原則的なやり方でやっていました。
明確に間違った改正手法ならいざ知らず、こういう例外的手法は、使うべきか使わざるべきか(分かりやすさ、改正文の量どちらを優先するか?)悩みます。

Re: 同一字句の一括改正と表の字句改正

法制未熟者 No.32981

>C様 ご回答ありがとうございます。

名称等の表現を変えるような場合に一括して字句を改正したく、ワークブック問145の例外を使えないかと思った次第です。

>vits様、具体的なご提案ありがとうございます。
>以前に担当していたとき、どの本で読んだか忘れてしまったのですが、こういった事例でこのような手法は好ましくないと書かれていた記憶があり、原則的なやり方でやっていました。

参考になる図書があればご教示いただけないでしょうか。

法令における一部改正の例も調べたのですが、字句の一括改正を別表までまとめて行っている事例が探せていません。ご指摘のとおり既存例規における用語の概念をこれまでと変更する必要があり、それと併せて改正分の量をコンパクトにしたいというのが、本音です。字句の一括改正を行う場合でも、他の改正が伴うのであれば、この例外は採用できないのでしょうか。もう少し時間がありますので、事例、ご意見がいただきたくお願いします。


>法制未熟者様

基本は法制執務詳解とワークブックをバイブルにしていましたが、職場にある色んな本かどこかの資料で見たか…曖昧です。なので申し訳ないですが、明確な根拠は示せません。

ただ、個人的見解として述べるなら、ワークブック問144の答1(6行目の「したがって」以降)にあるように、「数多く用いられた用語をすべて他の同じ語に改めるとともに、他にも多くの改正があり順を追って改正すると非常に煩わしくなる場合に例外として」用いる手法なので、いたずらに用いるべきものではないと考えます。

「悪用」とまではいいませんが、単純な改正程度の場合に、この事例だけをみて一括改正するのは法制手法としては少々横暴なのかなと。解説のところにある部分のほうが重要だと思います。まぁ、「間違い」ではないですし、結果として改正できるなら方法論の1つとドライに割り切るなら、これもありでしょう。


次に字句の一括改正を別表までまとめて行っている例ですが、同じくワークブック問144の例2の事例とその解説ですね。
(もし、この例示のとおりの程度の改正であれば、この手法は疑問です。)

改正分量をコンパクトということを前提にする場合ですが、共通の改正以外で別表の他の改正内容&数はどれくらいでしょうか?

最初に例示されたものだけなら、
 題名を次のように改める。
   ○○○条例   
 「A」を「B」に改める。
 別表○の項●の欄中「C」を「D」に改める。
になるかと。
(別表の改正文は、あくまで特定するための例示です。)

別表の改正が多岐に渡るなら、先のレスで書いた3つの方法を全部作ってみて一番分量の少ないものを使う方法で。その上で、別表の全部改正をするなら、
 題名を次のように改める。
   ○○○条例
 本則中「A]を「B」に改める。
 別表を次のように改める。
になるかと。

要は、別表の一部改正でやるなら、本則中と示さずに改正することは可能ですが、別表の全部改正をするということは、本則中と示さないと、本則で別表を改正し、改めて別表を改正している(つまり二重の改正をしている)ことになりますので、示す必要があります。

論点は戻りますが、問144の解説にもあるとおり、本当の例外ケースに当たるほどの事例かどうか、まずはそこからじゃないでしょうか。
それに併せて別表の改正も考えるということで。
「可能かどうか」それだけの考えでなら「可能です」としかいえませんが、事例だけ拾って安易に簡単な方法を取るのは、解説内容を無視して都合の良いところだけ選んでいるだけだと思えます。
「たかが方法論、されど方法論」…そう思います。

長くなりましたが、御容赦ください。

Re: 同一字句の一括改正と表の字句改正

TT No.32993

国の事例として,1件だけ見つかりました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(地方税法第三百四十九条の三第五項の規定の適用を受ける機械設備等を定める総理府令の一部改正)
7 地方税法第三百四十九条の三第五項の規定の適用を受ける機械設備等を定める総理府令(昭和三十一年総理府令第二十七号)の一部を次のように改正する。
 題名及び本則中「第五項」を「第六項」に改め、本則及び別表中「重要物産」を「新規重要物産」に改める。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 古い(昭和36年)事例ですし,法律ではなく府令の改正なので,あまり参考にならないかもしれませんが,一応ご紹介まで。

それはともかく,別表の部分ですが,施設名称は固有名詞ですよね?
○や×だと分かりにくいので,例として「公民館条例」を「市民センター条例」に改正する事例としますと,別表の部分は

海山公民館 → 海山市民センター
空星公民館 → 空星市民センター

というような改正であろうと思われるのですが,名詞を改正する場合,その名詞全体を捉えて改正するのが原則であることも併せて考えると,別表部分は本則とは別に改正するほうが適当だと思います。つまりB案ですね。

Re: 同一字句の一括改正と表の字句改正

法制未熟者 No.32998

>vitz様 様々なパターンの例示等ありがとうございます。

 当方の説明が足りず、物議をかもしだしているようで失礼しました。
実は、施設の名称としての概念を変更するために条例全般に及ぶ字句の改正を行うとともに、他の役割を付与するための目的規定の改正や利用時間等の改正、条を削る改正、それに伴う条の繰り上げなどを同時に本則中で行うものです。そのため、この例外を採用しようと試みています。誤解させてすみませんでした。
 そのために本則、別表(10か所以上)に規定されている施設の名称を一つの概念として字句の一括改正を行い、別表中の一つの項の位置の欄に規定されている番地を改正したいと考えた次第です。この場合、別表だけを捉えると10か所以上の項の字句改正が行われますが、その中途にある番地の改正が生じ、事例となる法令も探せなかったことから、皆様のお知恵をお借りしております。ご理解ください。この場合でも可能と思いますか?


>TT様、事例の提供、改正案の例示、ありがとうございます。

ご指摘のようなケースです。当方では、施設の名称を一つの概念として捉え、条例上の字句を一括改正しようと考えた次第です。この場合、施設ごとに当該概念のついた固有名詞とするというより、施設の名称としている概念自体の名称を変更するという趣旨でその部分だけを改正しようと考えたのですが、無理がありますか?

Re: 同一字句の一括改正と表の字句改正

TT No.33001

>施設の名称としている概念自体の名称を変更するという趣旨でその部分だけを
>改正しようと考えたのですが、無理がありますか?

個人的には,無理があると思います。
国の事例を見てみますと,「防衛庁」が「防衛省」に変更された際の法令改正(例えば「防衛庁設置法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関する政令」など。)では,まとめて『「防衛庁」を「防衛省」に改める』とはせず,法令名など「防衛庁」を含む固有名詞の改正は,名詞全部を捉えて改正しているようです。
>法制未熟者様

そういった事例であれば、一括して改正の場合には合致しますね。
全体を見ないと見えてこないものがたくさんありますが、こういったスペースでの制約上、実際質問する側も回答する側も説明が難しいものだと思っています。


今回の事例の場合なら、
1 題名の改正
2 「本則中」でまとめて字句の改正
3 それ以外の箇所を順に改正
4 「別表を次のように改める。」で別表の全部改正
が適切でしょうね。


別表の全部改正の理由は、まさにTT様御指摘の部分です。
固有名詞は分解せず1つの言葉として捉えて改正するという原則ですね。

>施設ごとに当該概念のついた固有名詞とするというより、施設の名称としている概念自体の名称を変更するという趣旨でその部分だけを改正

は難しいと思われます。
TT様の書かれた例示のように「名称」はそれで1つの固有名詞と捉えるのが一般的でしょう。
例えば、施設に関する個別の設置管理条例の中でも、「○○○市×××センター」などというように、それをまさに1つの固有名詞として正式名称を掲げており、これは当該条例で略称を設けなければ分解不可能な固有名詞だと思われます。
施設でなくても、「○○○×××△△△審査会」などという場合に、かなり長い名称であっても、「×××」が「□□□」に改められる場合は、抜き出して改正するのではなく、審査会の名称をまさに固有名詞として改正することになります。
また、ちょっと考えを変えて、例えば現在「○○○市立×××センター」だとします。
このとき、
◎合併とかによらず市名だけが変わる場合、「○○○市」だけ抜き出して改正するか(残りをまとめて「立×××センター」と捉えられるか?又は、「○○○市立」とここだけ分解できると考えるか?)
◎施設の概念が変わる場合、「×××センター」を「□□□センター」とここだけ抜き出せるか(裏を返せば、「○○○市立」だけ分解して1つの言葉と考えられるか?)
というように、一見屁理屈にも思える言葉のパズル問題が出てきます。前を変えるなら、後で1つの言葉と見れるか、その逆も然りか…

すべてまとめて固有名詞として捉えるか、分解可能(たまたまつながっているだけ)かは、そのケースごとの判断でしょうけれど、この事例なら分解不可能な固有名詞でしょう。その事例だけに捉われず、「これが、もしこうだったらどうなるか?その場合でも同じ考えが成り立つか?」だと思います。

もっとも、一番大事なのは改正の方法論ではなく、改正の内容(趣旨)が適切かどうか、なのはいうまでもありません。

長くなりましたが、こう考えていくと、結果的に残る改正方法は上で書いたようなB案に則った方法だと思われます。

Re: 同一字句の一括改正と表の字句改正

法制未熟者 No.33020

>TT様、vits様、ていねいなご回答ありがとうございました。

別表で規定している施設の名称ですので、固有名詞と捉えるのが適切と理解しました。
非常に分かりやすい解説までいただき感謝いたします。

B案の別紙の全部改正方式で進めたいと思います。ありがとうございました。

住民税還付遅延の不作為性について

初心者 No.33015

教えてください。
A氏は、H23.1月に過年度の所得税を修正申告しました。税務署からの情報により住民税の還付が発生しましたが、市では還付処理を行っていなかったところ。同年8月にA氏から連絡があり、還付の事実に気づき処理に着手し、8月3日に還付決定通知書を送付しました。
ところがA氏から9月5日に不作為の異議申し立てが提出されました。
不作為の内容は、還付処理を長期間怠ったことです。


この件について、不作為性が存するのかおたずねします。
還付処理については、行政手続法の標準処理期間の適用除外であり、還付加算金により、損害を補填するしくみがあるため不作為性はないと考えます。
また、提出された意義申し立てについては、却下とすべきと考えますがどうでしょうか。

Re: 住民税還付遅延の不作為性について

日本代表 No.33018

この法律において「不作為」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらず、これをしないことをいう(行政不服審査法第2条第1項)。です。

@異議申立書に、記載事項である同法第49条第2号の「申請の内容及び年月日」は、書かれているのでしょうか。

A税関係にうといのですが、住民税の還付について、「法令に基づく申請」はありますか。

以上の2点が明らかになってから結論を出すべきなのですが、見込みによる仮の結論です。
第52条第1項で準用する第21条の補正命令は、おそらく必要ないと思いますので、第50条第1項の規定に基づき却下ということになると思います。

Re: 住民税還付遅延の不作為性について

審査 No.33019

不作為に係る不服申立に対しては、「何らかの行為をする」か「書面で不作為の理由を示す」の二種類の対応しか取れませんが、A氏が決定通知書を受けた後には、既に不作為は存在しないので、決定では却下しかないと思います。
通常でも、不作為の不服申立があったときには、とっとと処分を行ってから、却下するのが普通だと思いますが。

発言通告した議員が本会議を欠席した場合の処理

ダジャレイ夫人 No.32985

 一般質問の通告をした議員が何らかの事情で本会議を欠席した場合、発言通告の処理をどうすれば良いでしょうか?
 
 ウチの会議規則では、「発言の通告をした者が欠席したとき、又は発言の順位に当たっても発言しないとき、若しくは議場に現在しないときは、その通告は効力を失う」と規定しています。これによれば発言通告した者が欠席したら、自動的に発言通告自体が効力を失うため、議会としては特段の処理をする必要がないとも思えます。

 しかし、議運を開いて取扱いを協議した上で、事務局が本会議を欠席するに至った経緯などを説明し、発言通告を取り消す取扱いとした方が良いように思うのですが。
うちの会議規則も標準仕様なので同様の規定になっております。

欠席の届出に関する規定に基づき、当日の開議時刻までに正当な理由を付して議長に欠席の届出があれば、ダジャレイ夫人様が最初におっしゃってみえるように特段の処理をする必要はないと思います。

「通告しておいて休むのはけしからん」という向きもあるかに思いますが、正当な理由があるものまで議運でどうのこうの言われるのは、どうかなぁと思いますので、議長の裁量で客観的に理由があると判断するものは特段の処理をせず、議長の裁量のみで判断しかねるもののみ議運で協議すればよいのではないかと思います。

正当でないと判断されたら、懲罰の対象になりますよね。

Re: 発言通告した議員が本会議を欠席した場合の処理

ダジャレイ夫人 No.33009

 なるほど、欠席に正当な理由があるならあえて議運を開く必要はないということですね。

>「通告しておいて休むのはけしからん」
 そうそう、こういう声もあるんですよ。まあ、質問は議員の重要な仕事の一つですから、そういう声が上がるのも分かるんですが。

休憩時間の考え方

中秋の名月 No.32956

 はじめまして。いつも皆様のご意見は参考にさせていただいております。
 さて、労務管理の基本的なことでお恥ずかしいのですが、休憩時間の考え方について念のため確認させてください。
 勤務時間が7時間の非常勤嘱託員を任用しており、休憩の時間帯は定めておらず、勤務の途中に45分間取らせることになっています。
 この場合、1時間以上の年次有給休暇を取得した非常勤嘱託員については、休憩を与えなくても違法とはならないのでしょうか?
 つまり、この労働時間とは、実態をみて6時間を超えるか否かで判断すればよいということでしょうか。ご教示願います。

Re: 休憩時間の考え方

事由空艦 No.32958

そうすると
「早く帰りたいんで、年休2時間もらいますね」
「それじゃ実労働時間が6時間以下になって、昼の休憩いらなかったな。
与えて損しちゃった…」
てことに?


非常勤か常勤かは、この場合関係なさそうですね。

Re: 休憩時間の考え方

H(半角) No.32966

労働条件って雇用時に定めているもので、その日の状況で変わるものでは無いんじゃないですか。
あと、労働時間7時間だけ定めて、拘束時間を○時〜○時ということは定めていないのでしょうか。
休憩を取らないということは通常より45分早く帰れるって事ですよね。

Re: 休憩時間の考え方

中秋の名月 No.32969

コメントありがとうございます。
拘束時間は、9時〜16時45分といった具合に要綱で定めております。
一方、休憩時間は上記勤務時間の途中に45分間を与えることとされているのみで、時間帯までは定めていません。
極端な話、半休が認められているので、この場合は休憩は与えなくても良いような気がしています。
そうすると、やはり1時間休暇を取得した時点で6時間以下の労働時間となり、労基法上の休憩は与えなくても良くなりそうです。
それとも、非常勤の要綱に45分間の休憩を与えるように規定しているので、労基法は度外視して休憩を与える必要があるのでしょうか。。。

Re: 休憩時間の考え方

えんどう たかし No.32970

 素人ですが・・・

 以下は労基法の休憩時間の与え方の一般的な解釈になります。

 休憩時間を与えなくてもよいとされているもの
@ 運輸及び郵便の事業に利用される者のうち列車、自動車、航空機等の運転手、車掌、給仕等の乗務員であって長距離にわたり継続して乗務する者
A 屋内勤務者30人未満の郵便局において郵便、電信又は電話の業務に従事する者

 上記のカテゴリに公務員とそうでない者という区分は存在しないので、同一事業所とみなせる場所では、原則として一斉に与えなければならないことになるので、正規職員の休憩時間に合わせて与えることになるように思います。

 なお、非常勤嘱託員とのことなので、権力的業務には従事していないでしょうから、労使協定締結(もちろん労基署に受理されることが用件)により、下記の取り決めが可能かと。
@ 一斉に休憩を与えない労働者の範囲
A 一斉に休憩を与えない労働者に対する休憩の与え方

 なお、朝起き掛けに書き込んだもので、地航法の労基法の適用(除外)関係とは照らし合わせてはいませんが・・・。

Re: 休憩時間の考え方

H(半角) No.32971

6時間以下になるので、そこだけ抜き出せば与えなくていいと思います。

ただ拘束時間があるなら、計算上与えた形にしないと労働時間が合わないと思います。

(追記)
間である必要は無いけど前後ででも与えないと、労働時間+有給が7時間45分になるということです。

Re: 休憩時間の考え方

中秋の名月 No.32978

確かに休憩を与えないと労働時間が合わなくなりますね。
大変参考になりました。ありがとうございました。

Re: 休憩時間の考え方

えんどう たかし No.33006

 下記の条文について、非常勤の公務員への適用関係を整理する必要があるのではないかと。また休憩時間は原則事業場ごと且つ一斉ですので、下記2項についてはどのようになるのでしょう。嘱託員に対する業務の労働基準監督機関が人事委員会(地公報58条の適用関係置かない場合は「長」)であると解してよいかどうかも疑問が残るような・・・。
 若しくは、公務員を昼飯を食らえる公務員と、そうではない公務員に別ける方法の議論になっているような・・・。
 また、この場合の非常勤嘱託員は、労基法別表1の何号になるとお考えでしょうか?。

 労基法
 (休憩)
 第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
 (2)前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
 地公法
 (この法律の適用を受ける地方公務員)
 第四条  この法律の規定は、一般職に属するすべての地方公務員(以下「職員」という。)に適用する。
 (2) この法律の規定は、法律に特別の定がある場合を除く外、特別職に属する地方公務員には適用しない。

 以下は短時間任用を可能とする法律です。

 地方公務員の育児休業等に関する法律
 (育児短時間勤務に伴う短時間勤務職員の任用)
 第十八条  任命権者は、第十条第二項又は第十一条第一項の規定による請求があった場合において、当該請求に係る期間について当該請求をした職員の業務を処理するため必要があると認めるときは、当該請求に係る期間を任期の限度として、短時間勤務職員(地方公務員法第二十八条の五第一項 に規定する短時間勤務の職を占める職員をいう。以下この条において同じ。)を採用することができる。
 <以下省略>
 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律
(定義)
 第二条  この法律において「職員」とは、地方公務員法 (昭和二十五年法律第二百六十一号)第四条第一項 に規定する職員(法律により任期を定めて任用することとされている職を占める職員及び非常勤職員を除く。)をいう。ただし、前条及び次項においては、同法第四条第一項 に規定する職員をいう。
 (2)この法律において「短時間勤務職員」とは、地方公務員法第二十八条の五第一項 に規定する短時間勤務の職を占める職員をいう。
 <以下省略>
 地公法
 第二十八条の五  任命権者は、当該地方公共団体の定年退職者等を、従前の勤務実績等に基づく選考により、一年を超えない範囲内で任期を定め、短時間勤務の職(当該職を占める職員の一週間当たりの通常の勤務時間が、常時勤務を要する職でその職務が当該短時間勤務の職と同種のものを占める職員の一週間当たりの通常の勤務時間に比し短い時間であるものをいう。第三項及び次条第二項において同じ。)に採用することができる。
 (2) 前項の規定により採用された職員の任期については、前条第二項から第四項までの規定を準用する。
 (3) 短時間勤務の職については、定年退職者等のうち第二十八条の二第一項から第三項までの規定の適用があるものとした場合の当該職に係る定年に達した者に限り任用することができるものとする。

 短時間任用は、確か上記規定に基づくものだけですよね。

 で、そもそも地方公務員法に非常勤職員の定義はないので、例えば、地公法3条3項3号に基づき採用されたと称される特別職非常勤職員は、地方公務員でありながら地公法が適用されないわけです。
 それでは民間労働諸法が全面的に適用されるのかといえば、パート労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)、労働契約法、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)なども適用されないわけですね。
 なお且つ、民間の就業規則・労使協定にあたる規定について条例ならまだしも、非常勤嘱託員・臨時的任用職の労働条件は要綱でしょうか?。これでよい(適法だと)とお考えでしょうか???。

 尤も、実態としては、臨時的任用の職や、短時間任用のものを準用(解釈適用)している例はあるのでしょうけれど。

 話が横道になりましたが、そもそも休憩時間を与える目的は、法律による最低基準があるからではなく、労働者のモチベーションを維持し、業務の効率化を図るための方策(その前提として“人たるに値する生活を・・”〜以下省略)。なので、本来、当事者である労働者の意見をよく聞き、少なくとも同一事業場・同一労働条件の労働者に対しては不平等とならぬよう策定されるべきだと思います。
 4〜5時間働かせるのなら一般人の平衡感覚から言って昼休みくらい与えるべきかと。そうでなけりゃ、正規の職員も昼飯がノドを通らないと思いますよ!。 

 機会があれば根本の議論をやりたいですね。

 追伸

 ところで・・
 休憩=労働者が事業場から自由に離れることが保証される時間
 休息=労働条件の向上を図るため設けられる時間で、通常は労働時間とみなされ、事業場内に拘束されることが多い

 差別的取り扱いの禁止その3 福利厚生施設 <労基法第11条>
事業主は、すべてのパートタイマーに対して、次の福利厚生施設の利用の機会を正社員と同等に与えなければならない。<パート労働則5条>
 @給食施設
 A休憩室
 B更衣室
年次有給休暇
<労基法39条B> 所定労働時間によって付与日数
(1)週所定労働時間が30時間以上の場合 →正社員と同様
(2)週所定労働時間が30時間未満の場合
 @所定労働日数が週5日以上または年間217日以上の場合 →正社員と同様
 A所定労働日数が週5日未満以上または年間217日未満の場合 →比例付与

 労働条件明示義務
 絶対的明示事項
 @ 契約期間
 A 勤務場所、職務内容
 B 出社退社時間・残業の有無、休憩時間、休日、休暇
 C 給与・昇給
 D 退職、解雇事由
 上記は書面交付<法施行規則5条>

 ・・・です。

 したがってご提示の事例>勤務時間が7時間の非常勤嘱託員を任用しており、休憩の時間帯は定めておらず、勤務の途中に45分間取らせることになっています。<・・・だと、労働条件明示義務のBに違反していると考えられます。

農地転用について

農地主事 No.32996

皆様、お世話になります。

早速ですが、質問があります。
農地を宅地に転用する場合は農業委員会、県知事の許可が必要ですが、
農地を溜池にする場合、転用許可が要るのでしょうか?要るとして、
それは県知事まで許可が要るのでしょうか?

農政に携わる諸先輩方、宜しくご教示下さいませ。

Re: 農地転用について

a No.33000

質問からは、県から転用許可について、
権限移譲を受けられているか、また
転用面積がわかりませんが…

農地を溜池にされる場合も、農地を非農地に
することなので、転用許可が必要です。
転用許可の権限移譲を受けていれば市町村、
受けていなければ県知事許可案件になると思います。


公売価格について

サンデーサイレンス No.32997

町税の滞納処分として、別荘分譲地の公売を実施しました。不動産鑑定で得た評価額80万円を30%程度の減価して実施しましたが、応札するものがありません。不動産不況の中では、何度実施しても難しいかなと思っておりますが、このままでは、鑑定委託料すらも回収できないで終わってしまいます。
当該物件は、管理費用の滞納があるので、落札者は管理費用(20万円)の負担が発生します。そこで、次回の公売においては、落札者が負担すべき管理費用を控除した金額から30%の減価を行い、実施したいと考えております。この方法だと公売特殊性減価で許されている30%を超えてしまいますが、可能でしょうか。

病気休暇の影響

給与初心者 No.32939

基礎的な質問で申し訳無いのですが、条例等を読んでも分からなかったので教えていただきたく投稿いたします。

病気休暇として7月中旬〜9月30日まで休む職員が居ます。給与はそのまま支給していたのですが、その他の影響についてです。
・期末手当
・勤勉手当
・昇給(1月1日)と昇格(先の話です)
これらがどのような取扱いになるのか、お願い致します。

Re: 病気休暇の影響

松菊 No.32949

給与・服務関係は、団体ごとにかなり取扱いが異なるので、上司や前任者に聞くのが一番なのですが。

一応、条例・規則が国準拠の場合で、病気休暇の期間以外は通常勤務と仮定すると、次のようになろうかと思います。

・期末手当
影響ありません。
人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第5条第2項を参照

・勤勉手当
影響ありません。
人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第11条第2項を参照

・昇給
影響あります。昇給区分Dになります。
人事院規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準)第37条第4項第1号を参照

・昇格
影響ありません。
人事院規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準)第20条第2項各号を参照
もっとも、昇格は勤務評価が前提ですから、病気休暇の原因によっては、昇格させられる勤務成績が得られるか疑問の場合もあり得ますが。

上記規則条項のほか、関連規定も参照の上、ご自分の団体の条例・規則により、ご判断くださいね。

Re: 病気休暇の影響

事由空艦 No.32955

>条例等を読んでも分からなかったので

ということですが、たとえば次の参考書はお読みでしょうか?
「国家公務員の給与―その仕組みと取扱い」
「俸給関係質疑応答集」
多くの自治体は国の職員の給与に係る法令・取扱いを参考にしていると思われるので、
ぜひ(本当は「絶対に」と申し上げたいところですが)お読みください。
(すでにお読みでしたら失礼いたしました。)


号給の調整も考慮する必要が出てくるかもしれませんね。

Re: 病気休暇の影響

一組代表 No.32987

勤勉手当については、人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第11条第2項第8号の規定(負傷又は疾病により勤務しなかった期間)として、30日を超える病気休暇は除算期間の対象となるのではないでしょうか。

Re: 病気休暇の影響

松菊 No.32994

一組代表 様

>勤勉手当については、人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第11条第2項第8号の規定(負傷又は疾病により勤務しなかった期間)として、30日を超える病気休暇は除算期間の対象となるのではないでしょうか。

そのとおりです。

自分で、「団体ごとにかなり取扱いが異なる」と書きましたが、人事院規則を引きながら、自分の団体の罠に引っかかってしまいました。
うちの団体は「90日を超える部分」を除算の対象としていますので。

訂正して、お詫びいたします。

登記済通知書の取扱い

税メン No.32924

地方税法の規定により、法務局から登記済通知書が送られてきますが、
これを税以外の部署、地籍調査の業務に活用することはできるのでしょうか。

また、皆さんの自治体では、登記済通知書は、何年くらい保管していますか?
法務局が作成した通知なので、3年もあればと思ってしまいますが。また、かなり古い通知書は、歴史的価値のある文書と言えると思いますか?

質問ばかりですいません。よろしくお願いします。

Re: 登記済通知書の取扱い

むかいのロトト No.32925

かなり以前ですが、登記関係部署におりましたもので・・・・

法務局からの登記済通知書については、単に、「登記が完了しました」というお知らせですし、登記簿(現在は、登記事項証明書とか、登記事項要約書といいますが・・・)が誰でも、閲覧とか、交付申請が可能ですから、他の部署でこれを活用しても全く問題ないのではと思います。
例えば、税務担当課が課税上必要なため、公用で、登記簿を請求し、取得した。
これを、税務担当課以外の部署が、活用する。
こんなこともあるでしょう。

本ケースも、これと同様では?

また、法務局が作成した通知書が、歴史的価値のある文書???

例えば、私が、税料金を滞納している。
●●市役所税務課から、「早く支払ってください」という督促状が届く。
でも、知らん顔をしている。
何度も、何度も、督促状が送られてくる。

まあ、私が、ノーベル賞でも受賞したら、「ノーベル賞受賞の●●さん、過去に税料金を滞納!!」と、スキャンダルの材料として活用されるでしょう。
そうなれば、証拠文書として、マスコミにとっては、価値のあるものになるかもしれませんね。

この督促状は、ワードで作成したもので、用紙は、古紙混合100%の再生紙。
これが、100年経過したら、歴史的な文書として、価値が出てくるでしょうか?

Re: 登記済通知書の取扱い

こてんかかり No.32931

登記の内容は誰でもが閲覧できるものなので、他部署に提供することに支障はないでしょう。

また、通知書の内容は登記に記録されており、「通知書」そのものも単なるデータの出力ですから、歴史的価値は気にせず廃棄して良いと思います。

ちなみに我が市では税務課内に地籍調査部署があります。
登記済通知書の保存年限は1年としています。

※歴史的価値を気にされるということは、もしかして登記済通知書(副本)のこと?

Re: 登記済通知書の取扱い

G No.32935

守秘義務という観点から、あるいは個人情報保護法で使う概念としての、情報の取得や保有についての目的外使用ではないかという観点からも、消極的に判断します。

まして、登記所に行けばだれでもみれる情報だからOKというのは根拠としては違うでしょう、と思います。

Re: 登記済通知書の取扱い

ウォーレン No.32938

税メン 様

 前半、うちではやっていません。私自身も出来ないと思います。
 業務上必要であれば、証明や閲覧の制度を作れば(すでにある?)いいと思います。
 後半、うちでは年度終了後1年です。
 歴史的価値については、この制度が変った後、このような制度があったという資料にはなるでしょうが、市町村が気にすることではないと思います。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32941

業務上知り得た秘密というのは、例えば国税徴収法141条に基づいて行う質問・検査等を行使しなければ知り得ない情報や、公務員でなければ知り得ない情報のことを言うのではないでしょうか。
また、法令に基づいて行う業務のためであれば、目的外使用も認められるのでは。と思うのですが。

個人情報保護法
(利用目的による制限)
第16条  個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。
3  前二項の規定は、次に掲げる場合については、適用しない。
 一  法令に基づく場合

Re: 登記済通知書の取扱い

canopus No.32943

個人情報について整理してみますと・・・。

自治体の個人情報保護については、個人情報び保護に関する法律第11条により、各自治体の定める条例によりルール化されます。(法律が直接適用されるわけではない)

(地方公共団体等が保有する個人情報の保護)
第十一条 地方公共団体は、その保有する個人情報の性質、当該個人情報を保有する目的等を勘案し、その保有する個人情報の適正な取扱いが確保されるよう必要な措置を講ずることに努めなければならない。

そして、多くの自治体の条例では、個人情報業務の届け出制をとり、そこで届け出されている収集の目的の範囲を超えた利用は原則禁止しています。

ただし、例外として、本人同意や、法令等の定め、すでに公表されている事実などは利用OKとしています。

この場合でも、通常は、目的外利用の届け出を行うこととされ、自治体によっては審議会のへの報告事項となっているかもしれません。


なお、税法上の守秘義務はまた別の問題と思います。
たとえば、仮に税通上の所有者は公表できたとしても、課税台帳上の所有者名は、納税者の信頼確保の意味からも公表できないのではないでしょうか。

Re: 登記済通知書の取扱い

ウォーレン No.32946

元下水担当 様

 法令に基く場合であっても、所定の手続が必要であると思います。
 手続が定められていない場合は、新たに定める必要があるでしょう。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32947

当市の条例には次のような規定があります。
各自治体によって条例の内容等若干の違いがあるでしょうから
もしかしたら皆様の団体の条例とは異なるかもしれませんが、

(個人情報取扱事務の届出)
第○条 実施機関は、個人情報取扱事務を開始しようとするときは、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した届出書(以下「個人情報取扱事務届出書」という。)により市長に届け出なければならない。
(1) 個人情報取扱事務の名称
(2) 個人情報取扱事務を所掌する組織の名称
(3) 個人情報取扱事務の目的
(4) 個人情報の記録項目及びその目的
(5) 個人情報の対象者の範囲
(6) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項
2 実施機関は、前項の規定により届け出た事項を変更し、又は個人情報取扱事務を廃止したときは、規則で定めるところにより、遅滞なく、その旨を市長に届け出なければならない。
3 市長は、個人情報取扱事務届出書を一般の閲覧に供しなければならない。

同条例施行規則
第○条 条例第○条第1項の規定による届出書は、個人情報取扱事務届出書(様式第1)とする。
2 条例第14条第1項第6号に規定する規則で定める事項は、次に掲げる事項とする。
(1) 個人情報の収集先
(2) 条例第○条第1項各号のいずれかに該当する利用又は提供を経常的に行うときは、その収集先
(3) 略

ここでいう届出とは、ある課ではある業務のためにこんな個人情報を取り扱っている、ということを住民に知らしめるための目録のようなものを作成するために必要なものなのではないかと理解しています。住民が特定の個人情報を開示請求したい場合、その情報を役所で取り扱っているか・取り扱っているとしたらどの部署で取り扱っているかを知りたいときに使うような。

ですから例えば、税務課及びA課が土地所有者の氏名・住所・地目・地積等の情報を取り扱っている場合、
税務課の情報の収集先:登記所(登記済通知書)、提供先:A課
A課の収集先:税務課

とだいたいこのような感じで届け出ればよいという理解でよろしいでしょうか。

Re: 登記済通知書の取扱い

ウォーレン No.32950

元下水担当様

 問題は、法令に基き地積調査を行っているかではなく、地積業務の調査権が税情報に及ぶかということだと思います。
 お書きになった届出をするには、それなりの根拠が必要であると思います。
 届出のみを根拠(法令の裏づけが無いとして)に見せろといわれても、固定担当としては難しいです。
 基本的に税情報は、個人情報保護法ではなく、地方税法の下にあると思っています。

Re: 登記済通知書の取扱い

canopus No.32952

元下水担当様

届け出だけでは、税務課が自らの届け出に基づき収集している個人情報をA課に提供することはできないのが一般的な条例の規定ぶりです。
目的外利用を定めた条文が別にありませんか。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32954

canopusさま

当方の条例には

(利用及び提供の制限)
第▲条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために個人情報を利用し、又は提供してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 法令等の規定に基づくとき。
(2) 本人の同意があるとき。
(3) 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。
(4) 審議会の意見を聴いた上で、公益上の必要その他相当な理由があると実施機関が認めたとき。

このような規定しかありません。

先程も引用しましたが、
同条例施行規則
2 条例第○条第1項第6号に規定する規則で定める事項は、次に掲げる事項とする。
(1) 個人情報の収集先
(2) 条例第▲条第1項各号のいずれかに該当する利用又は提供を経常的に行うときは、その収集先

収集先を届出書に記載しておけば、目的外利用の際の申請等の手続きは不要かと。
実際には課長名で依頼文書等は出してますが。
皆様方の条例には外にも手続きが定められてるのでしょうか。

ウォーレンさま
届出のみを根拠としているわけではありません。もちろん法令の根拠があるうえで届出していることが前提です。
登記事項である所有者氏名・住所・地積・地目は税情報でしょうか。

Re: 登記済通知書の取扱い

canopus No.32957

元下水担当様

目的外利用の届出規定はないんですね。
そして、第▲条の届出に税務課が収集先である旨書くということですね。了解です。

第▲条第1項各号の中に「公になっている情報」というのがありませんから、第4号により審議会に諮る必要性がありそうですね。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32960

次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(1) 法令等の規定に基づくとき。

『次の各号のいずれかに該当するとき』とありますが、
『法令等の規定に基づくとき』に該当する時点で審議会に諮る必要がなくなるのではないでしょうか。

Re: 登記済通知書の取扱い

納税義務者 No.32963

地方税法の規定による登記所のからの通知は、土地・家屋の異動を土地課税台帳・家屋課税台帳に記載・記載事項の訂正のための規定です。
目的外利用については、その通知事項を記載(訂正)した土地課税台帳・家屋課税台帳を対象とするのが筋だと思います。

ちなみに電子通知の実施にあたり法務局と取り交わした覚書には

(目的外使用の禁止等)
・・・土地課税台帳及び家屋課税台帳の訂正に関する事務以外の目的に使用し、又は他に漏らしてはならない。

という文言があります。

Re: 登記済通知書の取扱い

canopus No.32964

元下水担当様

「法令等の規定に基づくとき」とは、地籍調査の業務において、税通の情報を利用することが法令等に規定されている場合、ということですが。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32965

>納税義務者さま

第382条  登記所は、土地又は建物の表示に関する登記をしたときは、10日以内に、その旨を当該土地又は家屋の所在地の市町村長に通知しなければならない。
3  市町村長は、前2項の規定による登記所からの通知を受けた場合においては、遅滞なく、当該土地又は家屋についての異動を土地課税台帳又は家屋課税台帳に記載(当該土地課税台帳又は家屋課税台帳の備付けが第380条第2項の規定により電磁的記録の備付けをもって行われている場合にあっては、記録。以下本項において同じ。)をし、又はこれに記載をされた事項を訂正しなければならない。

土地・家屋の異動を土地課税台帳・家屋課税台帳に記載・記載事項の訂正のための規定であり、台帳への記載以上の目的に利用する余地がない。
というようには思えませんが。
法務局と取り交わす覚書の内容は、法務局への説明・交渉次第という気がします。

余談ですが、当自治体では、月1回程度法務局に出向き、紙ベースで通知を受け取っているようで、記載事項の訂正等に時間がかかります。

canopusさま
例えば、ある条例において、『○月○日現在の土地の所有者からその土地の面積に応じた金額を負担させる。』という規定がある場合、税務課の保有する所有者に関する情報(税通・課税台帳共に)等を「法令等の規定に基づく」業務を行うため利用するとは言えないのでしょうか。

法令等に基づき、名指しで「税通」や「固定資産台帳」やその他個人情報を利用できるとする法令があるんでしょうか。

※すいません。私は地籍調査・税務の担当ではありませんので、スレ主様のお聞きになりたい内容とはズレが生じているかもしれません。

Re: 登記済通知書の取扱い

納税義務者 No.32968

元下水担当 様

平成18年3月31日総税固第23号総務省自治税務局固定資産税課長
平成18年3月31日法務省民二第740号法務省民事局民事第二課長

の通知において、電子通知により提供されるデータについて、目的外に使用することがないよう<特に>留意することとなっています。

電子データは、紙媒体に比べて情報漏えいの危険性が高いので、<特に>留意すべきとしていると思われます。紙媒体においても適切に運用されることが前提だと思いますが。

また、覚書もこの通知の別紙(案)に倣い取り交わすこととなっており、前記の趣旨から交渉により、目的外使用を認めることはないと思われます。

Re: 登記済通知書の取扱い

canopus No.32973

元下水担当様

>例えば、ある条例において、『○月○日現在の土地の所有者からその土地の面積に
>応じた金額を負担させる。』という規定がある場合、税務課の保有する所有者に関
>する情報(税通・課税台帳共に)等を「法令等の規定に基づく」業務を行うため利
>用するとは言えないのでしょうか。

税務課の情報を使う根拠としては、私は漠然としすぎているかなと思いますが、元下水担当様のような解釈もあるかと思います。

>法令等に基づき、名指しで「税通」や「固定資産台帳」やその他個人情報を利用で
>きるとする法令があるんでしょうか。
ないので、審議会が必要、というのが私の考えです。

※この件については、個人情報保護制度に精通した方のフォローを期待します。

手続きは別にして、税務課で情報提供が可能かという視点ですが、税通を直接利用するか、それを反映した土地台帳を作成していればそちらを利用すべきと思います。
課税台帳の情報を提供するとなると、所有者というよリも納税義務者の情報を提供することにもつながるので、難しいのではないかと思います。

Re: 登記済通知書の取扱い

田舎者(久々) No.32976

スレ主様不在でかなり活発に議論が交わされているようですね。
スレ主様の登場はまだでしょうか?

いくつか気になることを書いてみます。

まず、ほとんどの方はご理解されているでしょうが、
地方自治体職員が拠り所とするのは「個人情報保護条例」です。
「個人情報保護法」は日本国全体(民に対して)、
「行政組織の…云々…」法は、国の行政機関の拠り所です。

さて…

端的な表現をされてますがかなり深いG様の見解に私も同意です。

どなたのどの部分というより議論されている事項にフォーカスします。

>誰でもが閲覧できるものなので、
>他部署に提供することに支障はない

…はちょっと筋が違いますね。
土地台帳は誰もが見てもいい…となっているなら
それを閲覧してもらうことは良いかもしれませんが
登記済通知書…という書面を見ることはいいのでしょうか?

それなら情報を出してきた場所である法務局に行って
地籍調査担当が収集すればよいのでは?…と感じます。


>届出やら審議会やら

…これは過去にもいろいろ、ここでも出た見識ですが
そもそもやってはいけないことがあるとします。

それを「届出をして」「審議会がいい」と言えばOK!
…なんて解釈するのはいかがなものでしょう?

届出をすればいいのか?…ではなく

収集する側の課としては「収集の方法」として正しいのか
提供する側の課としては「提供の方法」として正しいのか

…そこを「是」とクリアーされて初めて
やれ「届出」なり「審議会に…」なりです。

「ダメだと思うのでなんとか審議会で…」
などという手続きは何をかいわんや!です。

もちろん、届出制をとっている意義は、
元下水道様が書いておられるとおり、
自分の情報がどこでどのように収集されて
どのような目的で何に利用されているのかを
本人(個人)が知りえるために閲覧できる体制を
取ることが個人情報保護の前提であり、
その手続きの最初に届出の仕組みを置くことで
その考えが欠落しないようにしてあります。

まぁ、その届出をせずに新しい事務をされては
もともこもない…という話ですが。


>利用及び提供の制限

…について議論は提供元の議論であり、
このような事例の場合「提供したい!」という
動機づけはあまりありません。

ほとんどの場合は「ほしい!」の方に
その動機が存在しています。

本件は、まず地籍調査担当側が、
登記済通知書をもとに個人情報を収集する
その理由、根拠を示すべきです。


>『法令等の規定に基づくとき』

…その根拠として、事務の根拠となる法令等に
仮に「○○から情報を取得する」等の規定が
既に存在していれば、個人情報保護条例が出る幕ではありません。

各市町村で転入済み通知がやりとりされるのも、
本人不在で特徴納税者の収入情報が雇い主と市町村や税務署で
やり取りされるのも…そのように手続きが定められているから。

情報収集にしても、利用及び提供にしても、
この「法令等の規定に基づくとき」と規定しているのは
「個人情報保護条例」の礼儀正しさです。



…と、やりとりされている幾つかの事項に関して
感じることを書いてみましたが、
そもそも「調べるのが面倒くさいから」とか
「法務局に出向くのが大変だから」とかでは
話になりません。

あと、「収集」&「利用及び提供」の原則の中の大前提に。。。
「本人の同意がある場合」という意味の定めが必ずあるはずです。

ご本人がその収集方法を是とするのであれば
1つ壁はクリアーし、
ご本人がその利用及び提供を是とするのであれば
さらに壁はクリアーする…という姿勢があります。

但し、中にはご本人がいくら「是」とおっしゃっても
見せることができない…提供することができない…
という情報もあります。

個人情報保護。。。という分野は、
「楽して収集しよう。。。」という姿勢を一番嫌います。

スレ主さまも、他の方も、
そこを一番にお考えいただければ…と思います。

Re: 登記済通知書の取扱い

ウォーレン No.32980

元下水担当 様

 田舎者様がおまとめになりましたが、私への問いかけにお答えいたします。

 登記事項であろうと、税のために提供された情報ですので、税情報であるという考えです。

それから、横からですが
>例えば、ある条例において、『○月○日現在の土地の所有者からその土地の面積に
>応じた金額を負担させる。』という規定がある場合、税務課の保有する所有者に関
>する情報(税通・課税台帳共に)等を「法令等の規定に基づく」業務を行うため利
>用するとは言えないのでしょうか。
 について、canopus様は一部理解を示しておられますが、私はまったく反対いたします。
 「法令等の規定に基く」は「業務」ではなく、「利用」に係らなければ意味がありません。
 そもそも、税務課の資料は市役所全体の共有物ではありません。「調査」または「情報提供」について特段の定めが必要と考えます。

Re: 登記済通知書の取扱い

元下水担当 No.32983

テーマが地籍調査のために利用できるか、でしたので奥歯に物の挟まったような
言い方しかできませんでしたが、せっかくの機会のなので個別具体的に質問させてください。

条例

○月○日現在の土地の所有者に、その土地の地積に応じた金額を負担させる。

同施行規則

算定基準となる地積は、地方税法(昭和25年法律第226号)第341条第10号に規定する土地課税台帳その他の公簿に登録された地積(条例第2条第2項の規定による場合は、仮換地指定の地積)とする。

という規定があります。
税通の閲覧は無理としても、ウォーレン様のおっしゃる「特段の定め」にあたり、課税台帳の閲覧又は情報提供(収集)は可能と考えてよいでしょうか。

Re: 登記済通知書の取扱い

ウォーレン No.32991

元下水担当 様

 この場合は、問題なく課税台帳中、地積情報の提供を受けられると思います。
 根拠は、個人情報保護法関連の法令ではなく、ご提示の条例規則です。

水道事業の減額補正について

水道 No.32951

 一般会計は減額補正を行えは他の財源の確保にもなるので意味があると思いますが、水道事業のような独自の特別会計(他会計に関連する補助金や負担金などはこの質問から除外することとします)で減額補正を行う必要性があるのでしょうか?

Re: 水道事業の減額補正について

ゴン No.32979

年次計画による修繕や物品購入などは、予算にあるということは「やる」という意思表示だと思います。何かしらの理由でそれを中止するならば、減額補正というのはすべきと考えます。
固定費や変動費で予定額に達しない見込みのものの減額補正は、特に必要性は感じませんが。

国保加入者の住所地特例

へしこ No.32977

いつも参考にさせていただいてます。
社保離脱から国保に加入する親子(父、母、子)がおりますが、子(23歳)は父母と別のA市にある児童福祉施設に入所してすでに住所も移しています。
今回、この子の保険証を交付するにあたり、当町では住所がないため住所地特例にはあたらないと思うのですが、「昭和56年4月1日付け国民健康保険課長内かん」により、児童福祉施設入所児童で扶養義務者があるものについては、扶養義務者の世帯に属する者として扶養義務者の住所地の当町の国保の適用を受けるものとして取り扱いしてよろしいでしょうか。
それとも、住所地特例の原則にもとづき、A市の国保に加入にするべきでしょうか。
本日、新規スレがありレスしたのですが、スレごとまるまる削除になってしまいました。

スレ主様が削除されたのか、管理人様が削除されたのか分かりませんが、レスした者としては、向学のためにも一部始終を知りたいものです。
このように一方的に削除されるスレが過去にもあったような気がするのですが、公序良俗に反しないようなスレの突然の削除は何とかならないのでしょうか?
>K66さま

おそらく、心ないスレ主による削除でしょう。私にも削除された経験があります。余程のことがない限り、管理者さまが削除をすることはないと思います。
洋々亭管理人です。

経過は不明ですが、スレ主の方が削除されたのだと思います。
私のほうでは「よほどのことがない限り」スレを削除することはいたしません。(というよりそこまでフォローする余裕がない(^ ^;)

これまで、本フォーラムの性質上、投稿を取り消さざるをえない場合も考慮して、スレッドの削除を可能にしていました。
ただ、あまり連続するようなら、削除できなくすることも検討したいと思います。
>日本代表様、管理人様

ありがとうございました。了解しました。
運営についてはこれ以上申し上げる立場にありませんが、今後ともよろしくお願いします。

温泉施設無料入浴券の交付

支援 太郎 No.32906

町が建設した温泉施設を町が出資する振興公社に管理運営委託をしています。この施設の無料入浴券を町が独自に印刷して特定の団体へ謝礼として交付すことができるでしょうか。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

日本代表 No.32907

1 「町が建設した温泉施設」は、公の施設ですか?
2 支援太郎さまは、どのようにお考えですか?

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

支援 太郎 No.32910

公の施設です。なお、町が出資する振興公社が指定管理者となっています。
公会計上、金銭負担の伴わない支出は、総計予算主義の原則から問題があると考えています。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

G No.32911

追加的にのっかった質問です。
3 「この施設の無料入浴券」とありますが、この施設の入浴料は町の歳入なのでしょうか。「無料」の規定、ないしは減免規定は、条例として規定してあるのでしょうか。
4 当該温泉施設は、入湯税非課税なのでしょうか。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

支援 太郎 No.32913

施設の収入は指定管理者である振興公社の利用料収入です。
条例上、減免規定はありません。
入湯税の課税施設です。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

G No.32915

少なくても、入湯税課税であれば「入湯税も含めて無料」はおかしいということは、支援太郎さまはともかく上司やほかの方には理解いただけるのではないでしょうか。
 まあ、入湯税は間接税ですから転嫁しなくてよい、ということであれば、それはそれで税としての理屈はとおりますけれど、明日から、他の利用者はみんな150円の支払いを拒否することでしょう。

 で、前段の「利用料」なのであれば、なんで「第三者が無料を宣言することができるか」ということで上司そのほかの方を説得できるでしょう。先ほどの支援太郎さまのコメントのように、総計予算主義の観念から、自治体として無料券を発行することは(実務上は指定管理者の事前の了解のうえで)、その券を持ってきた方の利用料を肩代わりすることに他なりません。隣の町の入浴施設の無料券を予算措置なく配ろう、なんて言うのは物笑いのタネでしょ。
 もっとも、「町が紹介したもの(紹介の証拠として「無料利用券」を持ってきた人)からは利用料金をとらない」(町は肩代わりもしない)という規定を指定管理者さんでつくることはあってもいいですが、それはあくまで、指定管理者さん内部の問題です。町からそんな規定を作ってよ、と提案することはできますが、指定管理者として、それを応諾する義務はありません。
 財務会計や予算措置はこれでクリアしますので、あとは、無料券を特定団体に配ることの是非という政治判断の世界になると思います。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

支援 太郎 No.32927

個人的には、町予算の謝礼又は交際費から振興公社の入浴券を購入し、相手団体に渡すことが収支が明確となり入湯税や振興公社にも迷惑がかからず良いと考えますがいかがでしょうか。今回の例は、民間オーナーが運営会社を通さず、特定の団体に無料券を配る独善的なものであり、町が直接経営している温泉施設の場合であっても、結果相殺されても支出と収入を別々に計上し、入湯税も納税すべきと考えますがいかがでしょうか。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

G No.32936

前段はそのとおりですが、有形無形の圧力をうけて、あるいはそうでなくても、振興公社が赤字覚悟でサービスする、というのはあり得ます。でも、その判断は、あくまで振興公社の判断です。たとえば、スタンプにでもして10回利用したら1回サービスします、というサービス向上策もありえます(使用料ではなく利用料金制のメリットの一つですね)。
入湯税も同様で、あえて利用者に転嫁しないという選択と判断は振興公社の判断としてはありえます。でも、100人利用者のうち無料券が10枚あったとして、利用人数を90人で申告ことはありえません。振興公社が身銭をきって補てんすべきものです。

民間オーナの件は、オーナーが独善的だからではなく、そんなオーナーを内部的に処理できない、自由にさせっぱなしの状態を改善できない指定管理者の団体自治にかかわる問題です。

Re: 温泉施設無料入浴券の交付

支援 太郎 No.32937

大変参考になりました。ご教示ありがとうございました。この温泉施設は主に町民の保養を目的に建設したものであり、この目的のため、町と振興公社が協定を締結し、振興公社が減免(利用料金の割引などのサービス)する場合が一般的な方法と考えます。
 施設の目的達成のため、このような特典を与える措置は有効と考えますが町が無料券を交付する方法は可能であっても町は課税する側でもあり、この温泉の近くには他の民間温泉もあるため、公の施設である以上は慎重な対応が必要と思います。