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 下水道使用料の不当利得返還請求権に関するえんどうさまのご意見[39776][39783]に関連する質問です。以前から疑問に思っていたことなので、別スレでお願いします。

 えんどうさまのご意見は、「素人」考えではなく、いまや権威ともなりつつある「自治体のための債権管理マニュアル」にも全く同じことが書かれています。

 「受給資格がないのにもかかわらず、誤って児童手当を受給する」(不正受給ではない)者から自治体が返還を求める場合について、次のように書かれています。

「個々の支給処分を取り消す行政処分を行わなければ、行政処分の公定力からいって、返還義務が生じない。したがって、既払い分についてこれを取り消す処分が必要である。」(P224)
「本債権は公法上の不当利得返還請求であるから、上記取消処分が過誤払金受給者に到達した時に返還請求権が発生し、そのときから遅滞に陥る」(同)

 時効の起算点については何も書かれていませんが、当然、取消しの通知が受給者に到達した日の翌日からとなります。

 しかし、この説はかなり異説と思うのですが、いかがでしょうか。
 皆さんが担当者だったら、この説に従って処理されるでしょうか。
ご提示の内容からだと、債権債務関係に、公定力ドグマを、裏口から、こっそり忍ばせて、木に竹を接いだような感じですが、一般的な自治体実務参考所見としては、「異説」ではないのでしょう。

※現実の訴訟過程で、取消訴訟を経ずに、いきなり不当利得返還請求しても、却下、あるいは棄却には、なるのでしょうね。通常は、住民さん側から、「取消の訴え」+「返還の訴え」、で提起し、利息は、「過支払の日の翌日」から算定したものを請求してたかな、と。
「請求認容、ただし、利息はこの判決確定の日の翌日から算定する」という判決は、寡聞にして知らない。取消は、不当利得返還の、単なる露払いっぽいんですけどね、私のイメージだと。
なお、お題、利益衡量的には、住民さん側に有利で、妥当な結論? 起算点、利息と時効では、利害が対立しますか…

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

えんどう たかし No.39803

 重要なご質問で、少々ビビッております。

 一般論として、先ずは賦課という税金類似(というか同様)の行政処分について考えたわけです。

 つまり、行政処分の瑕疵について、行政法の教科書だと、瑕疵ある行政行為の内、@「無効である行政行為」では権限外行為を中心とした重大な瑕疵であるとされます。
で、問題はA「取消し得べき行政行為」であろうと。
 私の理解では、例えば、民法の法律行為も、瑕疵があるから常に無効であるという扱いはなされていないわけで、例えば民法第94条によると、通謀虚偽表示は無効である。そのようなものを有効として扱うべき理由が存在しないから。しかし、通謀虚偽表示をもって善意の第三者(すなわち、事情を知らない第三者)に対抗することはできない(法律行為の無効を主張することはできない)。
また、第96条によると、詐欺や強迫をきっかけとする法律行為(意思表示)は、当初から無効なのではなく、取り消しうるにすぎない。従って、詐欺に引っかかったことによって何らかの意思表示をした場合、本人が取消の意思を表示すれば、法律行為は成立当初から効力を失うが、本人が追認すれば法律行為は確定的に有効になる。すなわち、取り消しうる法律行為(意思表示)はさしあたり有効だと。

 行政法学上(自治法の寄って立つ理論)は、上記のような民法規定を援用していると考えられます。即ち、公務員の行為についてその統治権(漠然としてはいますが・・)を根拠に権限が割り振られているわけで、当該権限に基く行為については、市民が「事情を知らないことを前提として一般化している」と考えられます。それが公定力だと。
 その意味は、行政行為が違法である場合であっても、無効である場合を除いて、取消権限のある者(行政行為をした行政庁、その上級行政庁、不服審査庁、裁判所)によって取り消されるまで、何人もその行為の効力を否定できない。このようなことを指して、行政行為の公定力と表現する。
 公定力は、行政行為の効力の代表的な存在であって、行政行為には他にも効力が存在するが、何らかの形で公定力とつながっている。(例えば、最三小判昭和30年12月26日民集9巻14号2070頁)

 ところが(こんがらがっちゃうのですが・・)、損害賠償請求との関係では、行政行為によって私人が損害を受けた場合、通説・判例は、直ちに国家賠償請求訴訟を提起してよいとする(最二小判昭和36年4月21日民集15巻4号850頁)わけです。

 で、ここから何を読み取るかというと、ざっくりですが、 行政行為が成立すると、それは行政機関そのものに対する拘束力を有する。そして、相手方に対しても同様の拘束力をもつ。ここから、行政行為の無効とは、行政行為の効力のうち、拘束力が欠けた状態のことであると。
 何を言いたいかというと、拘束力がなくとも私人に被害があった場合の想定です。

 つまり@「無効な行政行為」は、最初からなかったことにするんじゃなくて、有効だけど拘束力が無いだけだよ!。と。この理論でいけば、拘束力と公定力は別もんで、無効な行為でも公定力があると解する余地が出てくるわけです。・・・これもなるほどです。

 ただ、別な有力説もあって、拘束力を行政行為の効力としてとくにあげる必要はないとする見解もあるようです。
 たしかに、私人に対する法律上の拘束力は公定力によって説明をなしうる。しかし、公定力自体によって行政行為をなした行政庁自身に対する拘束力を説明することはできないからである。・・・なるほどそうも考えられます。

 なお、私としては前者です・・・。つまり公定力として存在する限り、すでに公定力の存在している前の効力の変更として、取消しという公定力の効力発生時点からカウントすべきだと。異論はあるでしょうけど。私の理解はとりあえずこれです。
要は、一般的な公定力概念を前提とすれば、権利を行使することができるのは、取消しの効果が生じてからなので、時効の起算点も、それによる、と考えるのが、素直ではないでしょうか。
その場合、過払いの時点で、不当利得債権が発生していても、それは、取消を停止条件とする債権である、と説明することになるのかなと。

なお、(取消+返還)訴訟を提起して、勝訴すると、利息については、過払いの翌日分から算定してもらえるという、メリットが、なぜかある。

※次のえんどう たかしさんのコメント後の追記になりますが、徹底的に機能的に考えて、「公定力」とは、訴訟において、行政側が提出する、(結果的に「無効な処分」と認定されて、失敗することもある)抗弁の一つにすぎない、という認識(私的には好みかな)だと、訴訟でない場面で公定力を持ち出すのは、ちょっと変ですけどね。

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

えんどう たかし No.39805

 私はそう考えています。
貧書生さま
>一般的な自治体実務参考所見としては、「異説」ではないのでしょう。

>お題、利益衡量的には、住民さん側に有利で

 本題は、下水道使用料の過徴収と違い、給付業務における過誤払の事例に入れ替わっています。

 したがって、児童手当の過誤払に係る不当利得に公定力を持ち込むと、行政が誤支給の処分を取り消さないと消滅時効が進行しないので、証明さえできれば、15年前の誤支給についても返還請求権を行使できることになり、行政側に有利です。

えんどうさま
 レスありがとうございます。
 上記の結論でよいのでしょうか。

 また、[22272]で紹介されている最高裁判決では、誤った課税処分(5年より古い)による損害の賠償を求める訴訟では、公定力なんて考えないという考え方を示しています。
 公定力から考える説は、この判決との整合性を説明できるのでしょうか。
提示された例は、「誤って児童手当を支給しても、これを取り消して初めて返還請求権が生まれる。つまり、支給を取り消さない限り返せとはいえない」という、しごく当たり前のことをいっているだけのような気がします。
しかも、自治体が誤支給した手当を返せという場合です。
(1)本人が返したいと申し出、調査の結果申出が正しければ、そこで支給を取り消して還付を受ける。
(2)自治体が調査したら受給権がないとわかった場合は、返せと意思表示して初めて受給者に還付する義務が生じる。
なにかおかしいのでしょうか。

当初の話は逆だったのですよね。
調査の結果、誤徴収と判明したら減額する、その通知を受け取ったら還付金請求権が生じる、という話ではないのかな?変かな?
お題で引用しているのは、「遅延利息」の算定に直結する「遅滞」の説明で、その面からは、住民さんに有利でしょうか。

あと、訴訟において、行政側の、公定力の抗弁が容れられない場合も、当然あるわけで、裁判所は、訴訟過程での当事者の主張、裁判官の語法の癖などに応じ、「無効」とか、「不存在」とか、その他の言葉で、行政側を諭すことになるでしょう。
私的には、戦前の行政法学からのしがらみを捨てきれない(ような気がする)、行政法学の伝統もあり(といっても、最近の標準的なテキストは読んでませんが)、行政実務の場で、伝統的な公定力概念を用いる思考法は、重宝だし、やむを得ないのかなと。

なお、訴訟での個別の救済を超えて、自治体判断による、伝統の枠にとらわれない、住民さんの利益を考慮した、解釈運用は、あっていいと思いますよ。
もっとも、自治体側が、自ら、積極的に、「無効」、「不存在」を、認定していけば、伝統的な公定力概念を維持したままでも、ある程度対応できるのかな。このスレの元スレにしても、よく考えたら、処分は、はじめから「一部無効」だったので、直近10年分の不当利得を返還しますよ、でもよかったわけで。…そういえば、元スレ、「返還」に際し、利息はつけないのでしょうね、「補助金」だから。

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

えんどう たかし No.39814

税外担当さま

 私の理解はここまでなんです。これ以上考えようとすると頭がクラクラするわけですが、行政処分=統治行為だと考えると、公定力云々という考え方が出てくる、というか、これで矛盾を棚上げしているだけなのかもしれません。本当は。

 さらに、個々の判例も所謂事情判決だと言えなくも無い(貧書生さまの言われた>住民さんの利益を考慮した、解釈運用<というやつ)とか。
 しかし、後付け理論というか、そこ(つまり事情判決っぽいやつ)を深読みしていくと、例えば処分に重大な瑕疵があっても、その後に別な法律行為として存在するような場合もある。例えば、介護認定なんかだと、認定を根拠として介護事業者との契約が成立してしまった場合、その他の別な法律行為に転換されている場合も想定されるわけです。
 で、責任論的に誰がリスクを負うか?という争いになった場合に、“公定力のある公務員の仕業(シワザ)です!・・・という方が都合が良いと。

 要するに、責任という出口論まで考えた、後付け理論が「公定力」という考え方・・・←いやこれは妄想かも?、それとも土曜日朝の放送大学「行政裁量論」の聞きかじりで勘違いして覚えちゃっているかも、私?、

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

代理人なかい No.39815

審査様と同意見です。
行政行為が違法であっても無効となるべきものを除いては、適法に取り消されない限り効力を有するため、お題の場合、はじめに誤った児童手当の支給決定が取り消されなければならないことは当然の論理と考えますが、私の理解力不足でしょうか?
ただし、不服申立手続(地方税法432条1項本文に基づく審査の申出及び同法434条1項に基づく取消訴訟等)を経ない国家賠償請求の是非が争点となった訴訟で、最高裁は納税者の請求を棄却した原判決を破棄し、名古屋高裁に差し戻す判決(平成22年6月3日判決言渡 平成21年(受)1338)が出されたことは、えんどう様ご指摘のとおりです。
そもそも過払い児童手当の返還請求権の時効の起算点は、取消しの通知が受給者に到達した日の翌日からということで議論されていますが、行政行為の職権取消しは遡及効を有しますから、違法な児童手当が受給者に支給された日からとなるのでは?これも私の勘違い?
公定力もあまり難しく考えず、前スレでは、還付通知に誤った使用料を取り消して使用料額を更正した旨の文言とそれぞれの使用料額がきちんと付記されていれば問題ないと考えるのは、単純すぎですか?
訴訟レベルでは、行政事件訴訟法による取消判決を経ないで、いきなり返還請求してもダメですよ、
実務レベルでは、一般には、形式的な取消しの手続を経てから、返還するのが合理的ですよ、
というあたりまでは、おおむね共有できる認識だと思うのですが、
それを超えて、実定法に根拠のない、「公定力」概念を使って、なにがしかの法的効果を説明する実益があるのか、というと、判断は分かれるだろうな、とは感じています。今までずっと使ってきて、みんななじんでいるから、今のところ、実益はあるだろう、だけでは、物足りないかもしれませんね。
 皆様、いろいろご意見ありがとうございました。

 公定力議論になってしまいましたが、阿部泰隆教授のように「公定力は幽霊」(「行政訴訟の新しいしくみの提案」
http://www.hiraoka.rose.ne.jp/B2/jusr-vwpz04abe.htm)とまで言い切る勇気はありません。

 私の疑問は、時効の起算点についてであり、「自治体のための債権管理マニュアル」は価値のある本ですが、「上記取消処分が過誤払金受給者に到達した時に返還請求権が発生し、そのときから遅滞に陥る」という部分はどうなのかな、それでは時効にかかる返還請求はないことになるのでは、ということでした。

 これに対し、

>その場合、過払いの時点で、不当利得債権が発生していても、それは、取消を停止条件とする債権である、と説明することになるのかなと。(貧書生さま)

>そもそも過払い児童手当の返還請求権の時効の起算点は、取消しの通知が受給者に到達した日の翌日からということで議論されていますが、行政行為の職権取消しは遡及効を有しますから、違法な児童手当が受給者に支給された日からとなるのでは?(代理人なかい さま)

 とのご意見をいただきました。結局、5年を経過した過誤払は請求できないというご意見です。
 前掲書の記述はそのままでは受け取れない、つまり補足が必要というご意見だと思いますので、私の疑問は共有していただけたと解釈しています。

 それにしても、行政処分がらみの不当利得では、不当利得返還請求権の消滅時効は過誤払の翌日から起算するという、民法学では当たり前となっている結論に到達するのに、一般住民には理解できないような理論を駆使しなければならないのが公定力のせいだとしたら、公定力概念をどうにかしてほしいという気持ちになったことは事実です。

 法解釈は「だれにも分かる」ことが必要ですよね。理想ですが。
もう雑談になってもいいのかな、ということで、
民法の場合の、取消とか解除の形成権、その行使に伴って発生する返還請求権は、それらの「遡及効」に関わらず、形成権行使の時点が時効の起算点とされ(私の感覚だと、常識的な解釈)、事案によってはあまりに相手に不利益なので(19年目に取消権を行使して、それから時効10年とか)、信義則による時効期間の制限が、論点になっていたかと。
行政法学の発想として、処分の性格が、一方的な意思表示により法的効果を生じる形成権と類似するからか、「行政処分の論理」に、形成権の論理をこっそり借用してるな、と、学生時代、行政法の講義を受けながら、感じた記憶はあります。

なお、阿部泰隆先生の行政法学(+住民訴訟でのフィールドワーク)、概ね共感しているところです。

※「公定力」は、大昔の行政法学の栄光時代の遺物ということで、適当にあやしながら、付き合ってるんでしょ、裁判所は。
連投失礼。あちこち、ばらばらにコメントしたことの一応の私見のまとめ。
民事だと、
過払い(あるいは、過徴収。以下同じ。)を原因とする不当利得返還請求(時効の起算点は過払いの時)と、
取消しを原因とする不当利得返還請求(時効の起算点は取消しの時)は、
一般には、きれいに区別されるでしょう。
行政処分だと、
当初の処分そのものが誤っていた場合でも、単なる過払いの場合でも、
不当利得返還のためには、その前提として、行政庁自らの取消しか、判決による取消しかを必要とする制度設計をしており(その現象を、あえて、「公定力」の効果と呼ぶかは趣味の問題)、
処分の取消し一般について、不当利得返還請求の時効の起算点を、民事の取消しと同様に、取消しの時と解釈するのは、私の感覚だと、常識的です。
もちろん、過払いの場合における処分の取消しを別に考えて、その時効の起算点を過払いの時とする解釈はあっていいわけですが、そうすると、過払いより5年経過すると、およそ処分の取消しは、(返還請求は既に時効だから、)ほとんど意味はないということになってくるのでしょうね。

要は、過払いのときでも、返還の前提として、取消しを要することとした制度設計の、アフターケアとして、社会通念上、いずれの解釈が妥当か、という問題。
過払いの究極は「全額過払い」と考えると、区別できるのか? という気もします。

※「自治体のための債権管理マニュアル」のスレ主さんご引用の記述は、そのままでも、「異説」とは、感じられない、私の感覚だと、という当初の所感の再確認?
行政処分による場合、過払いを原因とする不当利得返還請求を、いきなり提訴することは通常できません。
できるのは、原則として処分の取消請求(しかも税なら不服申立前置)だけです。
そうでなければ、処分の無効確認訴訟又は国賠訴訟でしょう(ハードルは高い)。

しかし、住民から過徴収ではないかとの苦情が来たときに再調査し、誤りであれば取り消すのは、行政庁としての責任ですから、当然どこも調査するでしょう。
そして、過徴収であれば取消処分を行うべきであり(処分は行政庁の単独行為)、その結果、過誤納となった金員を還付することになります。
このとき既に行政庁には具体的な還付義務が発生しています。なので、住民が新たに還付請求権を行使する必要はないというのが私の考えです。住民にあるのは、還付金を実際に受け取る権利でしょう。
なので、住民が提出するとすれば口座振込申出書しかないと思います。
※仮に追徴となった場合、徴収権の時効は追徴通知から5年であることを考えれば、当然と思います。還付のときだけ住民に不利というのは変です。

ただし、取消を決定できる場合には取消処分という新たな行為が行われ、還付義務が発生するのですが、例えば課税制限期間や時効の規定により、取消処分が禁止されてしまうと、取消不能=還付不可ということになります。

これについて、法律の規定だから国賠請求や無効確認訴訟で負けたときだけ支払うのか、又は補助金という形ででも救うのか、ここは各自治体の判断です。
審査さまの上のコメント、元スレの流れですね。
下水道料の還付の場合、「地方税の例による」結果、還付、すなわち、実質「取消+返還」、できる期間が法律で5年と制限されている結果、5年を超えて返還できないわけで(たぶん。すなわち、5年を超えて返還できないのは不当利得返還請求権の時効消滅の結果ではない)、
取消しの期間の法律による制限がなければ、(信義則等によるその制限は別として)いつまでも取消しできて、その時から不当利得返還請求権の時効期間が開始する、と思っていました、私も。
「取消権の行使期間の法律による制限」と、「債権の時効消滅期間」が、議論で、なんだか、ややこしく、からみあってるような感じ。

>例えば課税制限期間や時効の規定により、取消処分が禁止されてしまうと、取消不能=還付不可ということになります。

※正確には、地方税法第17条の5第2項により、「5年」? 「下水道料」の場合は、ここまで「地方税の例」によってましたっけ。
貧書生様 皆様

スレ違いですいませんでした。

なお、本題で言えば、児童手当を過払いしてしまった場合(請求できる期間内に支給処分の一部取消を行い)過払分を請求したときの、請求権の時効の話でしたね。

私が思うに、
(1)過払分の還付請求の意思表示=支給の一部取消≒調定
 請求期間に制限があれば、期間経過した部分は対象者に対し還付請求できないが、それ以内なら取消処分は有効
(2)一部取消後
 一部取消という新たな処分が行われた後に、徴収権の時効が進行する。

請求できるかと徴収できるかは別です。

このへんは、税の世界だと法整備されているので当たり前ですが、もしかすると税外では特別な理由付けが必要(法整備されていないかも?)かもしれませんね。

例:不動産取得税(法律上随時課税で、いつ課税すべきかは法定されていない)
・課税は、課税制限期間(不動産の取得から5年、中断事由なし。徴収権の時効もここから進行する)内であれば有効
・徴収権は、課税から納期限までの期間、時効中断するので、そこから5年の時効が進行する(督促・差押・猶予・承認等の時効中断事由があれば中断する)。
 減額や増額の決定は、課税制限期間にかかる(例外は地方税法第73条の24に基づく還付請求だけ)

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

えんどう たかし No.39858

 行政処分の取消しにかかる時効スタートについては、凡そ前掲のお二人のご見解に異論はありません(但し下水道賦課は10年との余地も私はあると思っていますが)。

 即ち公定力云々(なお、私としては公定力なる言葉もあながち違和感は持っていませんけど・・)は置いておいて、取消し得べき行政処分も、無効な行政処分(←こちらは拘束力は無いとしても)も、行政庁が瑕疵を認めない限り、二進も三進もいかないところがある。その意味では公定力なる概念で、取消し(ないし無効)を宣言して、それから時効カウントがスタートする・・・と考え方が妥当だと思います(つまり無効要件となるような重大瑕疵にもかかわらず住民では到底気がつかない場合もあるので)。

 但し、ややこしくちゃって申し訳ないのですが、ここであと一点ですけど、・・・
取消しや変更という新たな行政処分のうち、申請者(ないし下水道のように申請なくしても)たる住民の、
  ●「利益変更となる処分(賦課の減額等)」と、
  ●「不利益変更となる処分(給付の減額等)」とで、
差異がなくても良いのか(取消しにかかる行政庁自身のハードルの高さは同じでよいか)?、・・・という疑問はあります。この辺如何でしょう。
[39851]
>処分の取消し一般について、不当利得返還請求の時効の起算点を、民事の取消しと同様に、取消しの時と解釈するのは、私の感覚だと、常識的です。(貧書生さま)


 民事ではそのようですね。
 
 民法126条の取消権の行使期間内に不当利得返還請求権も行使すべきという学説の大勢に反し、「判例は民法126条は取消権の行使期間を定めたにとどまり、取消しの結果として発生する給付目的物の不当利得としての返還請求権は、取り消した時から10年の一般民事債権の消滅時効が適用されると解している(大判昭10・11・9民集14―1899)。」という情報があります。

 「マニュアル」は、20人の弁護士が寄り集まって作った本なので、確固たる民法理論に裏打ちされているというわけですね。

[39815]
>そもそも過払い児童手当の返還請求権の時効の起算点は、取消しの通知が受給者に到達した日の翌日からということで議論されていますが、行政行為の職権取消しは遡及効を有しますから、違法な児童手当が受給者に支給された日からとなるのでは?これも私の勘違い?(代理人なかい さま)

 「マニュアル」とも民事の判例とも違うようです。
 
 私の「不当利得返還請求権の消滅時効は過誤払の翌日から起算するという、民法学では当たり前となっている結論」[39833]もとんだ間違いでした。


[39855]
>取消しの期間の法律による制限がなければ、(信義則等によるその制限は別として)いつまでも取消しできて、その時から不当利得返還請求権の時効期間が開始する、と思っていました

 私の疑問はそこです。

 「15年間前の児童手当の誤払いに今気づいたら、返還請求ができるか」というのが根本的な問です。
 「マニュアル」や貧書生さまによれば、「できる」とも読めてしまうのですが、その結論でよいのかという疑問があります。

 ご意見をいただく中で気づいたのですが、同じ公法上の不当利得の問題でも、徴収行政と給付行政では、全く別個に考えないといけないと思うようになりました。

 徴収行政における還付では、自治法第231条の3第4項により地方税の例によりますから、地方税法第17条の5や第18条の3により妥当な結論を得られますが、給付行政において処分を取り消して返還を求める場合には、民法理論を応用するしかない。

 とすると、15年前の給付処分を取り消して返還させる権利がある?

 「取消権の行使期間の法律による制限」[39855]って、行政処分の取消しにあるんでしたっけ?
>「取消権の行使期間の法律による制限」[39855]って、行政処分の取消しにあるんでしたっけ?

税の賦課関係以外では、思い当たりませんね。下水道使用料にしても、「還付について地方税の例による」という文言から、取消しまで例によっていいの? という気がしてきて。

それはともかく、金がからむ事件だと、裁判所は、行政庁を一方の当事者とする場合でも、ほぼ民事と同じ感覚で、利益衡量して、社会通念を、発見するでしょう。ただ、文句あったら訴訟提起してよ! というのも乱暴な話で。

民事の場合の、取消権や解除権は、所詮、金銭請求権行使の露払いのための法技術ですが、行政処分の取消しだと、金銭がらみでない処分の取消しも併せて考えてしまうので、なんだか重苦しい法技術になってきますね(20年経ったら許可の取消しはできない、というわけにもいかない)。
私的には、地方税法が、「金がらみ行政の一般法」にふさわしいけれど、実定法の規定ぶりが追いつかず、妥当な結果を志向すると、苦しい法解釈になってしまうのかなと。

※なお、一般的にはそのとおりで、間違いではない。取消しの場合は別、というか、民事では、「過誤払い」、普通、取消しとからまない、というか、取消しの結果の不当利得を、「過誤払い」していた、とは認識しない。錯誤(一部)無効の支払いが、「過誤払い」。

>私の「不当利得返還請求権の消滅時効は過誤払の翌日から起算するという、民法学では当たり前となっている結論」[39833]もとんだ間違いでした。
審査さま

>なお、本題で言えば、児童手当を過払いしてしまった場合(請求できる期間内に支給処分の一部取消を行い)過払分を請求したときの、請求権の時効の話でしたね。

>請求期間に制限があれば、期間経過した部分は対象者に対し還付請求できないが、それ以内なら取消処分は有効

 「請求できる期間」とか「請求期間」というのは、児童手当法に書いてあるということでしょうか。
税外担当 様

>「請求できる期間」とか「請求期間」というのは、児童手当法に書いてあるということでしょうか。

いえいえ、私は門外漢ですので「そのような期間制限があるなら」という意味で使いました。
児童手当法や地方自治法、民法等を適用してゆくのではないですか?
多分、時効などない、というのは刑事事件(そのうちでも殺人とか)くらいじゃないですか?
100年後でも、児童手当の過払いが判れば対象者や相続人に請求してゆくというのは、常識的には考えられなかったので。

P.S.
今見直していて、税外担当様の関心は、「そもそも返還請求する権利があるか」なのかと思い直しました。お題の例は、あくまで「還付請求後の徴収権」についてのものだったので、それに捉われてしまいました。
そもそも「児童手当」は、過支給した場合には「その後に支払うべき児童手当の内払とみなすことができる(児童手当法13条)」し、「偽りその他不正の手段により児童手当の支給を受けた者があるときは、市町村長は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる(同法14条)」けれども、今後支払う予定もなく、不正受給でもない(市の誤り等)場合には過払金を徴収する術はない、ようにも見えますね。
 審査さま、返信ありがとうございます。
 結論的には期間制限が必要ということですね。

 ところで、私の

>徴収行政における還付では、自治法第231条の3第4項により地方税の例によりますから、地方税法第17条の5や第18条の3により妥当な結論を得られます

 は、どうやら間違いのようです。
 「ぎょうせい」の自治六法では自治法第231条の3第4項の関連条文に「地税17〜17の4」と書かれており、17条の5以下は書かれていません。
 例によって松本「逐条」は、税法の何条が準用されるのか全く触れていません。

 貧書生さまが、

>税の賦課関係以外では、思い当たりませんね。下水道使用料にしても、「還付について地方税の例による」という文言から、取消しまで例によっていいの? という気がしてきて。

 と疑問を持たれるのももっともです。
 そうだとすると、徴収行政と給付行政を分けて考える必要はない?
 税外債権では長期間さかのぼって取消しができることになるのでしょうか。

 振り出しに戻ると、行政実例は、
 徴収行政については、過誤納金に係る歳入があった場合、その返還債務の消滅時効の起算点は、「地方公共団体が歳入を受領した日、すなわち、不当利得返還請求権が行使できる時点から起算される」(地方財務実務提要3巻P6520)としています。

 給付行政についても、給与を過払いしたときは、職員が受領した日の翌日から消滅時効が起算すると言っています。

 児童手当の過払いの返還請求は処分取消通知後から起算する。(「マニュアル」及び本スレの大勢)

 やっぱり違和感があります。
 整合性のある説明は可能なのでしょうか。

Re: 児童手当の過誤払返還請求権の消滅時効の起算点

ダジャレイ夫人 No.39869

 お題と関係あるかどうか分かりませんが、次のような資料を見つけました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001t1hj-att/2r9852000001t1j0.pdf

 この資料によると、国の方針は、「年金の支給に関し、裁定が誤っていることが判明した場合には、原則としてこれを取り消した上で再裁定を行い、その結果、年金が減額となる場合には、既に支払った年金の過払い分は、不当利得として返還(時効にかからない過去5年分)を求めているところである」となっています。これは公平の理念から過払い分については返還を請求するのが当然であるが、信義衡平の原理から制限される場合があるという過去の裁判例を踏まえた上での運用のようです。

 年金と児童手当では立法趣旨も目的も異なりますが、これをそのまま当てはめると過払い分となった支給開始決定は、それが発覚した時点で職権により取り消せるが、遡って5年分までしか返還請求できないということになりそうです。
>給付行政についても、給与を過払いしたときは、職員が受領した日の翌日から
>消滅時効が起算すると言っています。(A)
>
>児童手当の過払いの返還請求は処分取消通知後から起算する。(「マニュアル」
>及び本スレの大勢)(B)
>
> やっぱり違和感があります。
> 整合性のある説明は可能なのでしょうか。

同じ「請求」という言葉を使うので非常に判りにくいものですが、(A)と(B)では異なることを言っているのではないでしょうか。
請求権の行使についての時効(A)は請求するまでの期間の問題であり、いったん請求したら、これに対する具体的な債務の時効(B)はそこから進行するのではないですか。

たとえば、還付請求訴訟を提起し、判決まで数年間かかったとしても、判決の時点では時効だから棄却、なんて判決はしないでしょう。

時効が5年として、10年目に発見したら1〜5年分は時効で請求できず6〜10年分は請求できる(A)。そして、いったん請求権を行使したら、入金がなくても請求権の時効によって権利が失われるわけではなく、徴収権の時効問題(B)となる、と考えるべきだと思うのです。
スレがだいぶ伸びてしまったことを気にしつつ…
制度一般についての考察ということであれば、
今まで継続してきた定期的な給付、あるいは、徴収に限定せず、
6年前、あるいは、11年前の、1回限りの給付、あるいは徴収の、原因となった処分に瑕疵があり、
その処分を取消しできる期間に、法定の制限がない場合には、さて、どうしたものか、
というケースも視野に入れることになるでしょうか。
潔くあきらめる?

ちなみに、民法だと、15年前の詐欺売買を取消して、支払済みの代金の返還を求めるケースなどを、まず想定して議論しているのでしょう。

※6年前の話をいまさら蒸し返したくないな、と思えば、実は瑕疵が重大明白で、始めから無効、時効で消滅してました、ゴメン、とシンプルに整理してもいい話?

※※結局、前にも書きましたけど、取消しという、純粋随意条件(!)的条件付きの、不当利得返還請求権を行使できるようになった、取消しの時から、時効期間が開始する、と整理するのが楽なんですけどね。あとは、安易だけど、信義則で、調整。
皆様
 ご意見ありがとうございました。
 長くなったので、収束はしませんが、終息しないといけませんね。

ダジャレイ夫人 さま

 よい資料を紹介していだだきありがとうございます。

 年金では、「時効にかからない過去5年分」としていますから、処分の取消しの前に既に時効が進行していると解していると思います。
 代理人なかい さまの言われる取消しの遡及効でしか説明できないのかも。

 結論は、5年分まで遡る、ですよね。

審査さま

>請求権の行使についての時効(A)は請求するまでの期間の問題であり、いったん請求したら、これに対する具体的な債務の時効(B)はそこから進行するのではないですか。

 取消権の除斥期間(民法第126条)のようなお考えに見えるのですが、このような規定は、行政法では、税法以外ではなさそうなので、税外債権で妥当するのかという疑問があります。

>たとえば、還付請求訴訟を提起し、判決まで数年間かかったとしても、判決の時点では時効だから棄却、なんて判決はしないでしょう。

 時効の中断の問題ではないでしょうか。

貧書生さま

>ちなみに、民法だと、15年前の詐欺売買を取消して、支払済みの代金の返還を求めるケースなどを、まず想定して議論しているのでしょう。

 これは容認ですよね。

>※6年前の話をいまさら蒸し返したくないな、と思えば、実は瑕疵が重大明白で、始めから無効、時効で消滅してました、ゴメン、とシンプルに整理してもいい話?

 「瑕疵が重大明白」かどうかは、突き詰めれば判断者の主観によりますが、とはいえ、言いようでどうにでもなる話でもないと思うのですが。

※※結局、前にも書きましたけど、取消しという、純粋随意条件(!)的条件付きの、不当利得返還請求権を行使できるようになった、取消しの時から、時効期間が開始する、と整理するのが楽なんですけどね。あとは、安易だけど、信義則で、調整。

 年金の運用とは違い、5年分以上遡れると。ただし、「信義則で、調整。」ですね。
このスレッドは全体の4分の1を超えましたので、収束願います。

続けたい場合は、新しくスレッドを立ち上げてください。

家督相続が複数回ある場合の相続権利

ぽんた No.39806

被相続人が、隠居家督相続と死亡家督相続、2回の家督相続を行った場合の相続権利はいか様にとらえるものでしょうか?ご教示願います。

 戸籍を確認すると、被相続人Zは、S10年に隠居家督相続を長男Aに行い、分家した後S20に死亡しその際に四男Dに家督相続を行っています。
今まで私的考えで、この場合S10年までの財産は長男Aに相続され、S10年から死亡するS20年までに間の財産については、四男Dに相続するものと考えていました。
 とある輩から『隠居家督相続』前の財産の一部を持って出て、次の家督相続者へ相続させる場合もある(財産留保?遺留?意味が違いますよね?なんか難しい言葉があった様な・・・)ので、一概に言えない!!と指摘をもらいました。
財産は土地で、登記年月日を基準に考えたもので、現在は、長男A四男Dとも死亡で相続が発生しており、S10年以前の登記物件の権利はどうなるのか、悩んでいる所です。

@S10年までの財産は長男Aに権利があり、S10年〜S20年までの財産は四男Dに権利がある。
A被相続人Z名義の財産は、長男A四男Dに全て権利がある(A・Dの相続関係人全員に権利が及ぶ)=通常の相続と同様に考える?

どちらが正解なのでしょうか?
また、異なる相続方法があるのでしょうか?
用地取得事務経験6年です。(今は別部署です)
当然、@だと思って、事務してました。
旧民法の頃からの相続関係は結構複雑で、家督相続した後の隠居が死亡したときは遺産相続(但し現民法とは異なるそうです)となるし、更には分家のことを隠居と呼ぶ地方もあったようで、今では関係者も多数に及ぶなど個別事情が多すぎて、一般論では無理じゃないかと思いますよ。

参考(Yahoo知恵袋)
Q 分家のことを隠居と呼びますか
A 兵庫県川西市の一部の田舎では次男以下が家を出て新しく家をつくること、つまり分家のことを「隠居」といいました。
横からですが,

>>とある輩から『隠居家督相続』前の財産の一部を持って出て、次の家督相続者へ相続させる場合もある(財産留保?遺留?意味が違いますよね?なんか難しい言葉があった様な・・・)ので、一概に言えない!!と指摘をもらいました。

家督相続は,家長の身分の承継で財産移転は付随的なものですから,隠居のような生前贈与が認められていました。隠居者は隠居しても,なお生存しているわけですから隠居する時に財産の一部を留保することも認められていました(旧民法988条)。ただ,この留保は第三者に対し完全な証拠力を有する確定日付のある証書で作成すべきものされていました。

ですから,「とある輩」氏の発言は,間違っていないと思います。

この留保の手続をしない場合には,無効なのですが,ただ被相続人Z名義の財産が隠居後保存又は移転したものであれば,登記上家督相続財産にはならないのは明らであると思います(大2.6.30民132号回答参照)。

旧民法第988条
隠居者及ヒ入夫婚姻ヲ為ス女戸主ハ確定日付アル證書ニ依リテ其財産ヲ留保スルコトヲ得但家督相續人ノ遺留分ニ關スル規定ニ違反スルコトヲ得ス

Re: 家督相続が複数回ある場合の相続権利

ぽんた No.39866

mokkun 様 ありがとうございます
他 皆様 ありがとうございます

旧民法第988条
隠居者及ヒ入夫婚姻ヲ為ス女戸主ハ確定日付アル證書ニ依リテ其財産ヲ留保スルコトヲ得但家督相續人ノ遺留分ニ關スル規定ニ違反スルコトヲ得ス

と書いてあっても、なかなか理解に苦しみますが、

>>隠居者は隠居しても,なお生存しているわけですから隠居する時に財産の一部を留保することも認められていました(旧民法988条)。ただ,この留保は第三者に対し完全な証拠力を有する確定日付のある証書で作成すべきものされていました。

と書いて頂けたので、判りやすくて助かりました。


 今回の案件は、双方の相続関係人の一部の人に相談したのですが、双方とも異口同音に「その様な書面は見たことない。聞いたこともない。」と話されました。
 実際に今回の物件は、小面積の山林であり、課税対象であっても免税点未満で税金は発生しておらず、接触できた相続関係者もその山林の存在を知りませんでした。

 証拠となる書面等が見当たらない(提示できない)状況であれば、通例?で考えられる処理(当初質問させていただいた時の@)で差し支えないということですね。
ありがとうございます。安心して引続き協議に向かえる心構えが出来ました。

 っで、ふと思ったのですが、今回の案件で、仮に隠居家督相続をした長男Aの相続関係者が全員死亡したり、絶家していた場合には、最後に家督相続をした四男Dに被相続人Zの全ての財産が相続されると考えても良いですよね?

 なんか、過去の処理が間違っていたらどうしようか、不安になってしまいした・・・
 つまらない質問ですみません
 スレ主様,少しでもお役に立てたのであれば幸いです。

 >>今回の案件で、仮に隠居家督相続をした長男Aの相続関係者が全員死亡したり、絶家していた場合には、最後に家督相続をした四男Dに被相続人Zの全ての財産が相続されると考えても良いですよね?

 審査様御指摘のとおり,戸主Zが隠居して長男Aが家督相続後,Zは家族の一員になるわけですから,その後その財産は遺産相続により相続されます。この遺産相続の適格者は直系卑属,配偶者,直系尊属,戸主の順(旧民法994条〜996条)になります。よって隠居後の財産については戸主Aよりも四男Dが優先されたのでないかと思います(ちなみに現在の不動産登記においても家督相続と遺産相続は区別されております。)。

 その後Aの死亡(旧民法下において)により家督相続が発生した場合,直系卑属であるAの長男が最も優先されるのでしょう(旧民法970条)が,相続人が不存在(旧法時代これを「相續人ノ曠缺(こうけつ)」と呼んでいました。)で絶家にすることがないよう時には親族会が他家から相続人を呼びよせた場合もあるようです。よって,同家に弟であるDが生存していれば家督相続人になれたことでしょう。


旧民法970条
被相續人ノ家族タル直系卑屬ハ左ノ規定ニ從ヒ家督相續人ト爲ル
一 親等ノ異ナリタル者ノ間ニ在リテハ其近キ者ヲ先ニス
二 親等ノ同シキ者ノ間ニ在リテハ男ヲ先ニス
三 親等ノ同シキ男又ハ女ノ間ニ在リテハ嫡出子ヲ先ニス
四 親等ノ同シキ嫡出子、庶子及ヒ私生子ノ間ニ在リテハ嫡出子及ヒ庶子ハ女ト雖モ之ヲ私生子ヨリ先ニス
五 前四號ニ掲ケタル事項ニ付キ相同シキ者ノ間ニ在リテハ年長者ヲ先ニス
第八百三十六絛ノ規定ニ依リ又ハ養子縁組ニ因リテ嫡出子タル身分ヲ取消シタル者ハ家督相續ニ付テハ其嫡出子タル身分ヲ取得シタル時ニ生レタルモノト看做ス

旧民法982条
法定又ハ指定ノ家督相續人ナキ場合ニ於テ其家ニ被相續人ノ父アルトキハ父、父アラサルトキ又ハ父カ其意思ヲ表示スルコト能ハサルトキハ母、父母共ニアラサルトキ又ハ其意思ヲ表示スルコト能ハサルトキハ親族會ハ左ノ順序ニ從ヒ家族中ヨリ家督相續人ヲ選定ス
 第一 配偶者 但家女ナルトキ
 第二 兄弟
 第三 姉妹
 第四 第一號ニ該当セサル配偶者
 第五 兄弟姉妹ノ直系卑屬

漁業協同組合に対する出資金差押について

カラス No.39870

いつもお世話になっております。

標記について質問させていただきます。

現在、地方税を滞納している漁業者に対し、漁業協同組合に出資している出資金を差押するつもりで調査をしているのですが、漁協の担当者との話の中で、次のようなことを言われました。

・出資金の差押は可能だが、払い出すための法的根拠がなく、本人による脱退の時まで払うことができない。
・全部取立せず、一部換価(減資)について問うが、本人からの申し出があれば可能だと思われる。

払戻の請求については、国税徴収法第74条第1項によって、差押した出資金については可能かと考えており、それを法的根拠として示すつもりですが、一部換価については法的根拠が見つかりません。
水産業協同組合法第31条に出資口数の減少という条文がありますが、差押したことですべての権利があり、この条文を根拠に払い戻しが可能と主張できるのでしょうか?

※水産業協同組合法第31条:出資組合の組合員は、事業を休止したとき、事業の一部を廃止したとき、その他特にやむを得ない事由があると認められるときは、定款の定めるところにより、その出資口数を減少することができる。

わかりづらい文章で申し訳ございませんが、分かる方や経験のある方、ご回答をお願いいたします。
結論からいうと、払戻請求はできると思います。

<国税徴収法基本通達(第74条関係 差し押さえた持分の払戻しの請求)>が参考になるでしょう。漁業協同組合(水産業協同組合法第26条)も該当するとされています。

ググれば国税庁HPがヒットすると思いますよ。
審査 様

ご回答ありがとうございます。
こちらについてはやはり国税庁HPの文章でよいのですね。

では、31条についてはどうでしょうか?減資させることで、一部を換価することは差押を執行したことで権利として発生するとみなせるのでしょうか?
>減資させることで、一部を換価することは差押を執行したことで権利として発生するとみなせるのでしょうか?

すいません。もひとつご質問の趣旨が理解しかねるのですが、もし、本人に代位し減資するという意味でしたら、「法第74条の規定により差し押さえた持分の払戻し又は譲受けの請求ができる場合には、債権者代位権(通則法第42条、民法第423条)により滞納者に代位して行う持分の払戻し又は譲受けの請求をしないものとする。(上記HPの項番10)」とされているので、この場合には債権者代位で減資というのはよろしくないでしょう。
国税徴収法74条の解釈の話なのでしょうか?

法:・・・その組合等に対し、その持分の一部の払戻し(組合等による譲受けが認められている持分については、譲受け)を請求することができる。

通達:・・「持分の一部」とは、第73条関係1の(2)から(4)までに掲げる持分については、1口の出資を除外した残りの持分をいう。

ということで、1口は残ります。

扶養手当の遡及喪失について

COBOL_ODE No.39857

ご教授ください。

扶養手当の受給資格が2年前からないことが判明し、2年間遡って扶養手当を返還していただくのですが、扶養手当は期末手当の算定基礎額になっています。

1.期末手当も扶養手当を除いて正しい金額を計算し、差額分の期末手当も返還していただく必要があるのでしょうか?

2.上記1が必要であるとすれば、期末手当が減額され、共済費も当然下がるため、多く取りすぎた共済費掛金を還付する必要があるのでしょうか?

3.上記2であれば、共済費の掛金は過年度支出すればよいのでしょうか?

4.共済組合への負担金については、共済組合に連絡し、返還手続きをする必要がありますか?

以上、よろしくお願いいたします。

Re: 扶養手当の遡及喪失について

審査 No.39887

数十年前に、数年の経験しかなく僭越ですが、まだレスが付かないようなので。

まず、一番最悪なケースを想定しますと、扶養手当、扶養控除、共済保険も扶養となっている場合です。
※実際、後から返還というのは、税務署から扶養否認を食らって発覚するケースがほとんどでした。
この場合には、確か

1.給与については期末手当も含めて正しく計算する。

2.共済費は、共済組合に連絡し、共済費の清算及び保険診療があったならばこれも清算し、国民健康保険に遡って加入する手続きをする。
保険診療の清算は、共済組合から直接本人に請求されると思います。国保の手続きもしないと、遡りが全額自己負担になってしまいます。

3.年末調整のやり直しをする。

だったかと・・・。

かつてあった実例では、5年遡った上に被扶養者が高額診療をしていて、扶養手当還付額とは桁違いの額を税務署や共済組合から請求された人がいます。

Re: 扶養手当の遡及喪失について

通過待ち No.39889

 私も過去に処理した記憶ですが、審査様ご教示の件以外で
 扶養手当・地域手当・期末手当について、前年度までのものは、財政担当の指示により歳入に科目を設定してそこに納付させました。
 過年度分の共済の掛金は、共済組合から本人に直接返還されました。
 共済負担金も例月分等で清算した記憶がありますが、このあたりは共済組合により処理方法に違いがあるかもしれませんので、問い合わせてみてください。

 蛇足ですが、一般的な例規なら、扶養関係に変更があった場合は職員に届出義務があるはずなので、職員の態度によっては「返還していただく」というより「返還せよ」という目線だったり(笑)。

一般経費で処理できるもの

たまごっち No.39882

新米経理です。

同じ課に経理を知る人がいません。
みなさん、新型文具など便利なものを買っておいてくれと次々言われます。
昨年は同じ課にずっと勤務してきた人間が急遽知らない経理をしたようで、あまり参考にできないようです。
もともと、以前は厳しい担当者でこのような具合ではなかったようです。
新米なので、正直必要なもの、とめなければいけないものをまだはっきり判断できません。

今回は、課で使うティッシュ、洗剤がなくなり、どこで支出するかで悩んでいます。
コーヒーやコーヒーフィルター、お絞りタオル、お茶、おやつは親睦会費です。一般経費(その課の庶務的な費用)の消耗品で落としていいのか、親睦会費なのか。
このあたりの区分はどうなのでしょう。教えていただけませんか。




Re: 一般経費で処理できるもの

asato No.39883

正直なところ、組織の風土による、としか言いようがありません。

一般経費、というのが議会の議決を経た市町村等の予算だとすれば、業務遂行に必要性が認められるのであれば一般経費から支出するのがいいでしょう。業務遂行に必要か否かの判断は、それこそ組織によります。

隣の課ではどうしているのでしょう。又は、部、若しくは全庁的にはどういう取扱いをしているのでしょう。すべてはそれを調べてからだと思います。

児童扶養手当の申請権について

妖怪人間チラ No.39817

 私は、生活保護を担当している者です。
 
 他法他施策活用の観点から児童扶養手当について、お伺いしたいことがあります。
 
 それは、生活保護を受給すると、母子家庭等の場合は児童扶養手当の受給の可否について検討しなければなりません。
 
 児童扶養手当部門に児童扶養手当申請の相談に行くと、異性との交際関係が疑われる場合は「申請できない」と言われ、児童扶養手当の申請ができない状態にあります。
 
 生活保護の申請は申請の意思がある場合は、申請を受理しなければなりませんが、このような対応は、法律上許されることなのでしょうか?
 
 児童扶養手当に精通していないので、みなさまご教示ください。

Re: 児童扶養手当の申請権について

asato No.39821

 「疑われる」段階で申請自体を行えない、というのは法の想定するところではないと思います。
 生活保護法と同様、児童扶養手当法上は、誰でも申請は行えます。その上で、「母の配偶者(事実上の配偶者を含む)に養育されていない」ことについて調査して最終的に支給権者(知事、市町村長又は福祉事務所長)が支給の可否を決定するものでしょう。
 実務上は「付き合っている男性がいると母は手当を申請できない」などと窓口で言うこともありえますが、あくまでポイントは「児童がその男性に養育されているか否か(法第4条第2項第7号)」だと思います。

Re: 児童扶養手当の申請権について

審査 No.39826

制度上でいうと、多分「申請できない」ようなものはないと思います。制度上は、申請はできて、処分として認容したり拒否したりする前提のはずです。
ただ、少し前、生活保護についても「水際作戦」と称して、申請自体を受け付けない方法を取っていて社会問題になったことがありましたね。
このような問題は、問題として取り上げないと(庁内問題か社会問題かはともかく)、内規や従前の取扱といったものがからむため改善は難しいと思いますから、庁内全体の問題として、提起してゆくのは良いことだと思います(摩擦はあるでしょうが)。

Re: 児童扶養手当の申請権について

元児童福祉 No.39842

審査さんのおっしゃるように「水際作戦」でしょうね。
申請ができますが、将来的に「不正受給」になる分子は、何とか阻止したいのでしょうね。

別に受給者が「彼氏・彼女」を作ってはいけないというわけではありません。

しかし、判断基準は難しいのですが、申請者の状況を聞き取りし、すでに「内縁のいい人がいる」場合、「異性と同居している」「お互いの家を行き来している」となれば、市民感覚で客観的にとらえて「一人親世帯」とみなせなくなりますので、「それでは受給できませんよ」と説明し、申請まで至らないといったケースはあると思います。

「彼氏・彼女」がいるということだけであれば、前述のような非該当となる場合を十分に説明して、「返還額が高額になるので、非該当となる状況になったら、いい(幸せな)ことなのだから、すぐに受給資格消滅の届出にきてね」と口すっぱく説明して、申請自体は受理しないと仕方ないと思います。

Re: 児童扶養手当の申請権について

G No.39846

「交際している」「お互いの家を行き来している」程度で、児童扶養手当法第4条第2項第7号の「養育」に該当する、という解釈は正直びっくりです。

過去ログ23705でも、議論したことがあります。
お題ではないですが、再婚相手が無職であるなら、ひきつづき児童扶養手当の支給対象になるべきと私は考えております。

Re: 児童扶養手当の申請権について

貧書生 No.39848

今は、法令に「受理」という特別の行為形式を定めていない限り、単に、申請の到達により、審査・応答義務が生じます、念のため。
いわゆる「水際作戦」、申請の提出(到達?)を、水際でくい止めているのでしょうね。
児童扶養手当、「できない」と言われても、気にせずに、(配達証明で郵送により)提出すればいい、とアドバイスしてもいいわけで。
なお、要件該当性を判断するのは、スレ主さんではなく、そっちのほうの担当者さん。

   行政手続法
 (申請に対する審査、応答)
第七条 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならず、かつ、申請書の記載事項に不備がないこと、申請書に必要な書類が添付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者(以下「申請者」という。)に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。

>生活保護の申請は申請の意思がある場合は、申請を受理しなければなりませんが、

※かつての、「年越し派遣村」と生保の話を思い出しました。

Re: 児童扶養手当の申請権について

元児童福祉 No.39853

よくあるのは、一人親家庭の「こどもさん」がお相手さん(彼氏・彼女)のことを「パパ」とか「お父さん」と呼んでいて、発覚するんですね〜

そんな状況で、客観的な一人親家庭とは言えませんよね(*_*)

タレこみもよくありますが・・・

Re: 児童扶養手当の申請権について

G No.39863

資格がないのに受給していれば、それはもちろん返還させます。

この場合の資格とは、「客観的な1人親家庭なるもの」でも、市や県庁のHPに記載されている事実でもなく(法に根拠がないにもかかわらず書かれているもの)、この場合だと児童扶養手当法に書かれているものだと、私は考えますが、またいつぞやのように、現場を離れている私の知らない解釈の統一があるんでしょうね。きっと。
うちの自治体では「やむを得ない場合は公告期間を短縮できる」とありますが、これは問題ないのでしょうか?

また、他の自治体で同じような規程をを持ち、運用された方はいらっしゃいますか?

予定通り入札をしないと予算を繰り越してしまうものの、予算の整理に問題があり(詳しくは書けませんがあちこちがその科目をあてにしていました…)公告期間の短縮を余儀なくされたため従来の一般競争入札程度の公告期間になる見込みです。

対象にかかりそうなのは一般的に建設サービスと清掃サービスになると思いますが、高額な警備案件などは該当しないのでしょうか?
対象となる業務については制限列挙と制限列挙以外と読みとれるので何はなくとも2500万円を超える委託業務はすべてWTO案件になるのでは?と思いました。

よろしくお願いいたします。
政府調達案件については、下記の外務省Webサイトをご覧になってください。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/shocho/chotatsu/q_a/

対象となる機関は、
中央政府:国
地方政府:都道府県及び政令市
となっていますので、多くの市町村では対象機関となっていません。

対象となるサービスの範囲は、上記の「参考資料1」をご覧ください。

消防車両の法定点検について

消防2年目 No.39850

消防職員2年目です。
緊急車両「救急車・消防車・はしご車・救助工作車」の点検はマイカーと同様、車検時の点検のみでいいのですか。・・走行○○キロに1回・・○○月ごとに1回等しなければならない等ありますか。法定的に教えて下さい。
本消防本部ではマイカーと同様な気がしました。

Re: 消防車両の法定点検について

かんざい No.39852

消防のような特殊車は分かりませんが、マイカーでも車検だけではダメですよ。
法定定期点検は1年ごとに受けなければなりません。
車検と法定定期点検は全く別の検査です。
【道路運送車両法 第48条】 
自動車(小型特殊自動車を除く。以下この項、次条第1項及び第54条第4項において同じ。)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。
1.自動車運送事業の用に供する自動車及び車両総重量8トン以上の自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車 3月
2.道路運送法第78条第2号に規定する自家用有償旅客運送の用に供する自家用自動車(国土交通省令で定めるものを除く。)、同法第80条第1項の許可を受けて業として有償で貸し渡す自家用自動車その他の国土交通省令で定める自家用自動車(前号に掲げる自家用自動車を除く。) 6月
3.前2号に掲げる自動車以外の自動車 1年
いつもお世話になっています。
今までの投稿をいろいろ読ませていただいたのですが、実務的には皆様どのようなことを行っているかどうかをお聞きしたく投稿させていただきました。
ある固定資産なんですが、所有者が昨年死亡しその相続人全員が昨年中に相続放棄を行っているので、今年度の課税は相続財産法人に課税し、正式なのは家裁に相続財産管理人の選任の申し立てをするというのは理屈で分かっているのですが、実務上費用対効果(固定資産税は年10,000円程度・・)で行ってないのが実情です。。
そこで実際皆様、相続財産法人に課税だけども相続財産管理人が定まっていない間の課税はどうしてらっしゃるのでしょうか。
ちなみに担当内では、相続財産法人という宛名で郵送し、当然届かないから返送されるのを待つか、納税通知書を郵送する前に引き抜いてしまうかとか、送付先を市役所宛にして、戻ってくるようにするか、さてどうしようみたいな事になっています。おかしな処理をしていると、将来、管理人が選任された時、その間の滞納分も請求できなくなってしまう場合もありとか。。皆様のご意見がいただければ幸いです。
実務は知りませんが、相続財産法人の一般的な印象として、
現実に管理人が選任されない限り、法律制度の建前上、仮想的に存在する、幽霊もどきに過ぎず、それに対して、意思表示や、(賦課も含めて)処分など、しようもないだろう、という思い込みがありましたけど(お題に即して言い換えると、納税の告知等の、受領能力のない法人?)。
そして、運良く、管理人が選任されたとすれば、その時点から遡れる限度で、債権債務の清算がなされるのかなと。

※私も、実務でどう折り合いをつけているのか、気になるところです。そもそも、相続財産法人成立の認識を、いかにして得るか? も含めて。
そこまではっきり知れているなら、抽象的な納税義務は相続財産法人であることはお見込のとおりであり、相続財産法人については相続財産管理人不存在を理由にした「公示送達」も無理でしょうから、課税保留しておくしかないのでは?
将来相続財産管理人が定まったときに改めて課税するしかないのではないかと思いますが(5年以内であることを祈ります)。
調定だけあげておいても告知しない課税は無効ですから、意味がありません。

私どもの自治体では自動車税が同様で、かつては死亡者課税して知らん振りだったのですが、現在では本人死亡が確認された場合には課税保留してます。件数も多いので、特に相続人調査はやってないみたいですけど・・・。
ま、自動車の場合には車検があるので、その際に随時課税→同時納付→納税証明交付みたいなことをしているようですが。
(納付した第三者が相続人自身であると申し立てているときには自動車税の申告をしてもらっています)
費用対効果を理由として相続財産管財人選任申立てをしていないという話しは確かに耳にしますが、じゃあ、固定資産税が高額の場合なら申し立てているのかというと、どうもそうではない場合もあるようで、「長年にわたりそんな手続きをやってこなかったんだから、何も今やらなくても・・・。」というのが課税担当の本音かもしれません。
なかには課税保留している地方自治体があるのかもしれませんが、地方税法に課税保留なるものの規定は無いですし。悩ましい課題です。
(追記)
たとえ税額が少額であろうと、相続財産管財人選任の申立てをして課税するのが本筋(王道)なんだろうなと思います。特に、土地は半永久的に存在し続けますから。
なるほど。まさにぶっちゃけ話。
違法か、違法じゃないか。
費用対効果か業務怠慢か。

全国のオン○ズマン諸君!
こんな行政が許されるのか、許されないのか。

自分たちで判断してください!


≪注記≫
そのうち削除しますが、ログに残っちゃうかな?
相続財産法人に課税することになるが、送達ができないため無効。

悩ましいですね。これは一種の制度欠陥なんでしょうけど。
 素朴な疑問なんですが、相続人が不存在の場合、相続財産法人のもの?となるのではないでしょうか?

 それで、例えば亡○○相続財産法人あてに、公示送達を行えばいいのではないかとおもったのですが、だめなのでしょうか?
公示送達の要件該当生はひとまずおくとしても、不服申立なり、訴訟で、処分の不当・違法を争う、手続的保障が、フィクショナル的にも、相続財産法人に与えられていない(ような気がする)ので、私の感覚だと、ダメなんですけどね。
もっとも、まさに、それゆえに、強引に手続を、ずんずん進めていっても、最後まで文句をいってくる者は出現しないだろうから、やっちゃえ! という、現実的判断も?

※ブルジョア民法において、法人とは、債務の引当となる、責任財産を作る法技術なんですが、相続財産法人は、なんか、その理念型になってしまっていて、面白いんですよね。管理人が選任されない限り、不死の法人でもあったりして。
それを観念しないと、相続財産が無主の財産になってしまい、不動産は国庫に、動産は無主物先占、債権債務は消滅。まあ、実態は、そのようなもんなんでしょうけど。それに耐えられない利害関係者に、管理人選任申立ての、下駄を預けた。落とし所としては巧みですが、意地の悪い制度設計ではある。
余談でした。
今回の仮想事例の場合、相続人が相続放棄していることから、マイナス財産の方が多いのでしょう。そして不動産を所有していたということは、その不動産に抵当権が設定されていませんか。もしそうであるなら、抵当権設定者が裁判所に対して相続財産管理人の選任の申し立てをするという可能性も残されていると思われます。
また、1年で考えるから費用対効果という話になるだけで、相続財産管理人の選任の申し立てを市が行えば、選任された管財人が不動産を処分してくれて、新しい所有者に課税できるわけで、年税額1万円なら、長い目で見て十分に元は取れると思います。
(追記)
課税保留の根拠法令について、別スレNo.39698 を立てさせていただきました。
うちでは課税課がとりあえず死亡者課税→徴収課で欠損としてますねえ・・・

実務はどうかわかりませんが課税保留の要綱を定めている町もあるようです
http://www.town.kasuya.fukuoka.jp/reiki/act/frame/frame110000951.htm
いろいろとご意見ありがとうございます。
今回の件はどうやら、債権者が資産を処分するために管理人を申し立てる可能性が高いので、家裁との連絡を密にしたいと思います。
いろいろなご意見ありがとうございます。
ここからは完全に仮想の話ですが、もし亡○○相続財産管理人が滞納を続けた場合は、いずれは差し押さえに発展することがあるのでしょうか。そこまでの納税義務は負わないのでしょうか?こういった事例があったらぜひお話お聞かせください。
>もし亡○○相続財産管理人が滞納を続けた場合は、いずれは差し押さえに発展することがあるのでしょうか。

当然、差押等の滞納処分を視野に入れた制度です。
ただし、相続財産法人というのは、相続財産そのものですので、差し押さえられるのは相続財産であり、財産管理人は差押通知の送達先であるというに過ぎません。
死去した人の不動産を差し押さえることはできませんが、相続財産管理人が選任され相続財産法人が外形的に明らかになれば、亡○○相続財産として差押登記の対象となるのです。
>>・・・もし亡○○相続財産管理人が滞納を続けた場合は・・・

まず管理人が立たない場合は、課税が成立しないので、新規滞納は発生しないでしょう。
次に管財人を立てた場合は、財産を整理するために立てるのだと思います。
当然差押および公売の目途があるため立てるものと解しております。

滞納させるための選任はないとは思いますが、公売が成立しないことはよくあります。その場合は滞納となってしまいます。
 あげときます。
 自作した小型特殊自動車はナンバーを交付してもらえるのかと問い合わせを受けました。もちろん各種の基準をクリアすれば交付は出来るとは思うのですが、基準をクリアしたかどうかの判断はどのようにするのでしょうか。市町村の職員がその基準を検査しないといけないのでしょうか。それとも検査する機関があり認定証となるものを発行しているのでしょうか。またこのようなことは陸運局に問い合わせると、ある程度のことが分かるのでしょうか。どなたかご教示下さい。よろしくお願いいたします。
保安基準を満たしているかどうかは、軽自動車税の課税要件には何ら影響がありませんので、排気量・輪距くらいを申請してもらい、ミニカー等で登録すればいいと思います。仮にその車両が保安基準を満たしていなかったとしても、それは道路交通法や道路運送車両法での問題であって、地方税法に抵触するものではありませんので、貴庁がそしりを受ける類のものではありません。
>安基準を満たしているかどうかは、軽自動車税の課税要件には何ら影響がありませんので

正にそのとおりです。とある市のHPでの解説ですが、ご参考までに
------------------------------
軽自動車税は、軽自動車等の所有に対して課する「物件税」です。公道走行の有無や保安基準の適合は課税の要件ではありません。例えば、事業所構内のみで使用し一般の道路を運行することがないフォークリフトや保安基準を満たさない競技(レジャー)用バイクも道路運送車両法第3条にいう小型特殊自動車の基準に該当すれば、軽自動車税の課税客体となります。
------------------------------
課税客体と認められれば、納税標識であるナンバーは交付されますが、かといって公道を走れるか否かは別問題ということです。ただ、一般市民には理解しにくいですね。
県民人さんありがとうございます。
 ちなみに道路交通法や道路運送車両法による保安基準を満たしているかどうかを自作した当人が確認するためには、どのような官庁に問い合わせをすると良いのでしょうか。
 そちらについても教えて頂ければうれしいです。よろしくお願いいたします。
確か陸運局か軽自動車検査協会のどちらかだったと思います。(違ってたらすみません)

小学校の移転に関して

とある市の住民 No.39812

とある市の住民です。

現在、学区の小学校の移転新築工事が行われています。

その移転は、現在地での建替か移転地での新築の2つの選択肢があったのですが、教育委員会が移転地で新築することを内部決定し、議会の予算議決まで得た状況で工事が着工しております。

ところが、市には附属機関として、学校位置及び通学区域審議会が設置されていて、学校位置の選定を所掌事務としているので、本来であれば、教育委員会の諮問に応じてその選定に関して審議することが必要であったと思われますが、その審議会は開催(設置)されませんでした。

また、小学校の位置は、学校設置条例に拠るのですが、その改正も現在までされていないにもかかわらず、工事請負契約には○○小学校新築工事、場所××として、学校設置条例に定める○○小学校の位置△△とは違う場所で契約が行われています。

議会の予算議決はあると述べましたが、これも学校移転の個別の予算議決ではなく、市の年度の予算に含まれた形での議決のみです。

住民は現在地での建替えを望んでいたということもあり、上記論点を中心として、現在進行形で住民訴訟を行っています。

関連しそうな判例等がありましたらご教示ください。

審議会に関しての群馬中央バス事件の判決は確認しております。

宜しくお願い致します。

Re: 小学校の移転に関して

G No.39813

お困りのことだと思います。
ただ、匿名掲示板で、具体的地名をだされると、アドバイスもふくめ逡巡するのが通例ですので、おそらくお望みのコメントは帰ってこないかなあと思います。ましてや、現在進行形で住民訴訟をされているのではなおさらです。
決してこの掲示板の多くのコメンターが地方公務員なので、「身内」をかばっているわけではございません。

諮問についてですが、「教育委員会の諮問に応じ、市立の小学校及び中学校の位置選定並びに通学区域の設定及び改廃に関する事項について審議」することとされていますが、その議を経ていないものはすべて無効ということではないです(ただ、今後この諮問機関の委員になる人はいないでしょうね)。また、もし問題だとしても、諮問しなかった教育委員会の責任であって、市長ではないです。
※ 教育委員会の内部決定ってなんでしょうね。教育委員の正規の会議の議事決定ではないのですね。(確認ではないので、返事は結構です。地元でお調べください)

位置についてですが、設置条例の改正は、じっさいに学校として機能した日付を基準に行われますから、特段おかしくはないです。まあ、すでに改正していて、施行がたとえば平成25年4月1日とするのがふつうですけれど。
議会の議決についても、ほかの事業もそうですが、個別案件を1件ずつ審査するわけではないので、これも問題ではありません。

学校統廃合については、「通学距離及び通学時間の児童・生徒の心身に与える影響、児童、生徒の安全、学校の教育活動の実施への影響等を十分検討し、無理のないよう配慮すること」という文部科学省通知がでているようですが、これをもとに移転そのものの是非を訴えられたほうが、手続きの瑕疵をつくより、本質的な(しかもみなさんの意に沿う)議論ができると思いますが。

Re: 小学校の移転に関して

匿名希望 No.39818

>本来であれば、教育委員会の諮問に応じてその選定に関して審議することが必要であったと思われます

そもそも、そう思う根拠が全く不明です。
法令で必ず諮問することとされてましたか?

Re: 小学校の移転に関して

貧書生 No.39819

単なる興味で申し訳ないんですが、訴状の「請求の趣旨」は、どのようなものですか。

Re: 小学校の移転に関して

とある市の住民 No.39820

Gさま

>文部科学省通知がでているようですが、これをもとに移転そのものの是非を訴えられたほうが、手続きの瑕疵をつくより、本質的な(しかもみなさんの意に沿う)議論ができると思いますが。

手続面のみならず、実体面の検討もしてみます。

今回の移転は、そもそも行政側がきちんと説明していないのが事の発端で、移転地での新築を選択した理由も「小中一貫を実現するため」の一点張りで、その小中一貫も中学校区に3小学校があるのですが、1小学校のみを中学校の敷地内に移転し、一体型一貫校とし、残りの2小学校は現在地のままで中学校から合流するらしいのですが、そのような小中一貫の形式について全国のどの学校の取り組みを検証したかという質問にも教育委員会は答えられないという有様なのです。さらにその中学校は市内で一番荒れていまして、最近でも生徒は逮捕されるは、校長は自殺するはで、そのあたりの事情もあり、住民は非常に不安を感じていまして、PTAとしてもきちんと説明がされるまでは工事を着工をしないように要望を出しても、それも無視し工事を着工するわけです。

元々当該中学校区は平成の大合併で市に合併されたのですが、町の時代から、小中の交流は非常に盛んで小中一貫にするまでもなく、既に連携は市内でも一番進んでいるという状況なのに、なぜわざわざ移転しないといけないのか?小中一貫を隠れ蓑にした単なる統廃合ではないかと。というのが住民の思いなのです。

法律面は精通していないかもしれませんが、そもそも住民自治ってなんだろうと思うわけです。

ちなみに群馬中央バス事件の「行政処分が諮問を経ないでなされた場合」には、今回の件は該当しないのでしょうか?

Re: 小学校の移転に関して

とある市の住民 No.39822

匿名希望さま

審議会規則では、以下のようになっています。市の他の附属機関も同様で“必ず”という記述はありません。
その記述がないからといって、開催の有無を教育委員会の任意で決めていいのであれば、附属機関条例を定めた議会より教育委員会が上に立つことになるので、ありえないと思います。つまり、位置選定の必要があれば、諮問は教育委員会の義務と解釈しました。

(趣旨)
第1条 この規則は、○○市附属機関設置条例(平成15年○○市条例第21号)により設置された○○市立学校位置及び通学区域審議会(以下「審議会」という。)について、必要な事項を定めるものとする。

(所掌事務)
第2条 審議会は、○○市教育委員会(以下「教育委員会」という。)の諮問に応じ、○○市立の小学校及び中学校(以下「市立学校」という。)の位置選定並びに通学区域の設定及び改廃に関する事項について審議する。

Re: 小学校の移転に関して

○○市住民 No.39823

貧書生さま

訴状の「請求の趣旨」は、以下の通りです。

第1 請求の趣旨
1 被告は、○○小学校改築工事事業に関して、一切の公金を支出し、契約を締結し、又は債務その他の義務を負担してはならない。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
との裁判を求める。

Re: 小学校の移転に関して

○○市住民 No.39824

念のため、被告は市長です。

Re: 小学校の移転に関して

貧書生 No.39825

スレ主さま

ご教示ありがとうございました。
さて、お題、手続の不備が、それだけで、その後の行政庁の実質的な行為を違法・無効ならしめるか? というところまで抽象化するとすれば、昨年に自治体関係者の注目する判決は出ています。

最高裁判所平成23年6月7日判決(一級建築士免許取消処分等取消請求事件)

もっとも、事例は、行政手続法で要請する理由付記を欠くと認定して、その後の処分を取消したもので、お題のケースとは相当異なりますから、当該判決の詳細な評釈などがあり、そこで手続の違法一般の分析がなされていれば、あるいは、参考になるかもしれない、という程度。
それなりに話題にはなった判決なので、既にご存知かもしれませんが。

※なお、公開の口頭弁論に提出された訴訟資料であっても、裁判所による事実認定を経ない段階の、一方の事実評価を、実名のままネットに投稿する行為は、一般に不適当(場合によっては、民事または刑事の名誉毀損)だと思うので、せめて自治体名を匿名に修正したほうがいいかな、と。まあ、いずれにしても、スレ主さまの、自己責任。
もっとも、最近は、一方がブログで訴訟の実況中継して、外から揺さぶる、という手法も一般化しているので、今さらですが。

Re: 小学校の移転に関して

中務少輔 No.39827

予算の議決のほかに、おそらく工事請負契約の締結についても議決を得ていると思われます。
ということは、住民の代表である議会も学校の移転新築を大筋で認めていると思われますので、今後提案されるであろう学校設置条例の一部改正議案についても可決される見込みが高いと思われます。
議会を無視して進めているなら問題だと思います。
通学区域審議会の審議を経ていないことが、決定的な手続の瑕疵になるかどうか分かりません。
とりとめのない感想ですみません。

Re: 小学校の移転に関して

G No.39829

小中一貫という論理がでてきましたが、となると、県教委の「意向」も調べてみる必要があります(もっとも、市レベルで、小中一貫をがんばっている例もありますし、東京S区のように、今どうなってるの? 的なところもありますが)。

住民自治とは決めることだけではなく、おっしゃられるところの荒れた学校をどう改善していくか、も含まれると、私は思います。むしろ、「反対」だけではなく、そこをPTAレベルでも有志レベルでも、議論してほしいなあと他人事ながら考えます。そのような、「子どもの最善の利益」から出発して、今のまま何もかえないのがいいのか、小中一貫がふさわしいのか、どこで建替えるのがふさわしいのか、場合によっては統廃合もありうるのか、あるいはそれは絶対にだめなのか。さらには、この「子ども」って、自分の子ども? 今の地域の子ども? 5年後10年後の子ども? ってみんなで考えていくことが、地域全体の子どもの未来を決めると思います。市長にしても議員にしても、「子どもに冷たい」ってものすごいマイナスです。でも、「学校を新しくしたのに冷たいって何」とほかの地域の方が思うような訴え方では、逆効果ですからね。

裁判はあくまで手段でしょうから、その目的がはっきりするならば、ほかの地域の親御さんにもきちんと訴えることができるなら(町内会の方々は共同歩調とっていただいてます?)、今からでも議会の多数を変えることもできるでしょうし、学校が建て替わっても、ものすごい財産が地域に残ると思います。

Re: 小学校の移転に関して

○○市住民 No.39830

貧書生さま、中務少輔さま

ご教示ありがとうございます。非常に参考になっております。
(取り急ぎ、自治体名は匿名にさせていただきました)

>議会を無視して進めているなら問題だと思います。

議会無視は即アウトでしょうけど、仰られる通りの流れで議決は進んでいます。

ただし、議会議決を得ているとしても、その議決に関して行政から適正な報告がなされ、適正な審議がなされていることが前提だと思います。議会議事録を確認したところ、審議の議事も十分にされていないようですし、議員に確認したところ、複数名反対の議員がいるにもかかわらず、そのような議事がなかったので、発言する機会がなかったように述べられています。このような議決が無効であるという判決は出ていますので、その線でも主張はしている状況です。

調べる限り、小中一貫教育を隠れ蓑にした統廃合の判決は無いということもありますので、それなりの判決を得られるように頑張りたいと思います。


Re: 小学校の移転に関して

○○市住民 No.39832

Gさま
コメントありがとうございます。

ほんとうにおっしゃる通りです。
別に小中一貫に反対している訳でもなく、統廃合に反対している訳でもありません。

それを地域で話し合わず、教育委員会の小中一貫・統廃合を進めたいばかりの押しつけで、まともに説明もしないで、虚偽説明を重ねに重ねすすめられているので、訴訟にまで進んでいるのです。

住民は工事が着工した段階で、あきらめの状況になっており、皆、この話をすると本当に悲しい気持ちになります。親がこんな状況で大丈夫かと思いますが。

自分の子供もまだ小さく、影響が大ですので、現時点工事が進んでいる状況では、反対するしか方法はないというのもあるのですが、なんとか頑張っていきたいと思います。

受験料はどの項目から支出がこのましいか?

新人さん No.39778

職員が業務に必要なため講習を受け、その後、資格試験を受けるため受験料の支払が生じました。この場合、支出項目は、「19節 負担金、補助及び交付金」からで良いのか・・・
役務費−手数料かと思います。

負担金で支出するのは、講習などの「受講料」などの場合かと思います。受講して即、資格が付与されるケースなども負担金だと思います。

今回のケースは、別日程で単発の「受験」があるようなので、講習とは切り離して手数料として支出するものと考えます。
講習と資格試験が一対のものであれば、別日程であっても負担金でよさげですが。
一対の定義は難しいですが、実施団体が別であってもいいんですが、思いつくのは、講習を受けなくても資格試験受験可だけど、そのような方々は少ない(自動車免許みたいなもの)ケース。
逆にいきなり資格試験受検可で、合格者もおおいようなケースは、手数料なんでしょうけど、その場合は、前段の講習について公費負担する起案通るかなあ。
追記
「このましいか」という設問なのでコメントしましたが、「望ましいか」でしたら、会計担当部署等との相談ですね。
追記です。

よく、テキスト代込みの受講料が○○円って講習あるじゃないですか。

ウチの方の会計事務だと、受講料とテキスト代が明確に分かれて表記されていれば、それぞれ負担金・需用費で支出します。
逆に、受講料○○円(テキスト代を含む)みたいな表記だと、一括して負担金で支出します。

お題では、支出内容・金額が明確に分かれている印象がありましたので、手数料かなと思った次第です。
K66さま
まあ、お題をみての第一感は、私も手数料で、だから、前段の講習のほうが気になった次第。
前段の講習起案がとっているんだから、一体のものかなあと。このあたりはおこのみでしょうね。

資格試験ではないですけど、地方自治検定直前講座受講料、検定試験料、テキスト:「地方自治検」(仮称)だったら全部一括で負担金、テキストが松本逐条だったら、テキストは別に利用可能でしょといって需用費でもなくむしろ本人負担てな起案をするのが好きです。
あと、判断基準としては、お題には書かれてないですが、受講料3万円、検定料5000円みたいなケースのような、金額としての主従もありますね。

【利害関係者】との関係

安藤 No.39671

取引業者等利害関係者との飲食等は制限されており、(国倫理規定に準じて)年末年始には疑念を抱かれることの無いよう・・・とお決まりの通知がされています。
この【疑念を抱かれる】という抽象的な文言ですが、実際にはどの程度まで気をつければ良いのでしょうか?
以前、研修会では「飲食中に利害関係者を見かけたら速やかに店を変える」とか
実生活上、小さい市町村では無理っぽい事例もありました。

例えば、利害関係者からフェイスブックでの友達申請とか、、
(疑念を抱かれたくなければ拒否することとなりますが、それも・・)
みなさんは、【疑念を抱かれる】こととは具体的にどのようなもので、どのように気をつけていらっしゃますか?
また、利害関係者となるのは、契約期間のみでしょうか?

Re: 【利害関係者】との関係

立米 No.39686

3 禁止行為
七  利害関係者と共に飲食をすること。

個人的には同席するか若しくは挨拶以上の会話をすることですかね。
カウンターの飲み屋とかだと店変えたほうがいいですよね。


フェイスブックの場合は、ただの守秘義務の問題だけじゃないでしょうか?


2 利害関係者
職員に異動があった場合において、当該異動前の官職に係る当該職員の利害関係者であった者が、異動後引き続き当該官職に係る他の職員の利害関係者であるときは、当該利害関係者であった者は、当該異動の日から起算して3年間は、当該異動があった職員の利害関係者であるものとみなすこと。

契約だけでなく、行政指導もありますし。

Re: 【利害関係者】との関係

安藤 No.39701

立米様
ご返信ありがとうございます。人口数万のまちだと、いたるところに知り合いがいますし、親戚も多いので、【利害関係者】との関係に苦慮しています。
国家公務員みたいに大規模な異動(物理的な)はありませんので、なおさらですorz

Re: 【利害関係者】との関係

半鐘 No.39704

国の話ですが、御参考まで

Q&A倫理法・倫理規程
http://www.jinji.go.jp/rinri/qa/index.htm

利害関係者との間で「できること」「できないこと」
http://www.jinji.go.jp/rinri/siryou/dekirudekinai.part1.htm

Re: 【利害関係者】との関係

立米 No.39705

確かに難しい問題ですよね。
親が土建屋で、子が土木職ってのも結構ありそうですよね。
逆に裁判官やマルサのように身分すら話さないようにしているとこもあるでしょうし。
行政区内居住か区外居住も部署次第では真剣に考えないといけないかもですね。
サービスなのかプロ意識なのか・・・

もっと軽く考えたいけど、時代の空気は公務員に冷たいですし。

Re: 【利害関係者】との関係

安藤 No.39716

半鐘様

ご提示のページは存じております。
ただ、【親族、学生時代の友人など、私的な関係がある利害関係者との飲食(利害関係の状況、私的な関係の経緯、行為の態様等により問題がない場合に限ります)例: 学生時代から懇意にしている先輩からご馳走してもらうような場合 】
等の場合、(利害関係の状況、私的な関係の経緯、行為の態様等により問題がない場合に限ります)を誰が判断するか(国であれば事務次官)、また、学生時代に交流が無く、仕事上で知り合いとなった場合はOKなのか?等悩ましいところです。。

Re: 【利害関係者】との関係

G No.39720

でた、後出し(笑)。

お題に「疑念を抱かれることの無いよう」とある主語は住民だろうと判断されますので、その判断基準でよろしいかと。
言ってみれば、むらに飲み屋が1軒しかない地域と東京とでは、住民の意識にも違いがあってよいわけですし、同窓会が強かったり、「先輩、○○期ですか△△先生って昔からあんな感じでしたか?」みたいな文化があるところと、そうでないところとでも違うでしょ。処分等に至るのは客観的基準が必要でしょうけど、客観的基準なるものを、少なくても霞が関で決められたらたまったものではないと考えますけれど。

Re: 【利害関係者】との関係

安藤 No.39727

>でた、後出し(笑)。
いやいや、最初から(国倫理規定に準じて)って書いてるでしょ

Re: 【利害関係者】との関係

半鐘 No.39736

安藤様

御存知ということであれば、さしでがましいことをしました。

書き込みついでで、少しだけ。

倫理保持は自治体・公務員にとって必須のことですが、それをどのくらいのレベルで運用していくかは、自治体ごとの判断もあろうかと思います。
仮に、国レベルでやろうとするなら、「なますを吹く」レベルでやりましょう、ということになりますので、ある意味わかりやすいのですが、
わが自治体ではどの程度がよいだろうかと考えるとなると、それは悩みもするでしょう。
(そこは、自分でがんばるしかないというのが、私ですが。)

なお、問題ないかどうかの判断は、第一義的には、公務員個々人ができなければなりません。なので、国はガイドライン等をつくって具体化を図り、判断を助けているのだと思います。倫理監督官ありきではないと思います。
(自治体で倫理監督者を置くとすれば、副首長か人事ラインのトップでしょうか。ただ、国では専決で権限を降ろしているようなので、そうすると、所属の課長等が事実上の倫理監督者の役割を務めるということになるのかなと思います。)

日頃のレスを拝見する限り、こんな書き込みは不要とも思いますが、所感の一端を述べさせていただきました。お気に障ったらごめんなさい。

Re: 【利害関係者】との関係

えんどう たかし No.39742

 以下は、ディベートとしてですけど・・・。

 「倫理規定」で公務員の私事を縛るには限界というか、もともと無理があると考えます。

 その論理立てで言うと・・・

 要は、賄賂や守秘義務違反・談合罪等の実定法違反にならなければ良いわけで、それ以下でもそれ以上でもないと考えて差し支えないのではないでしょうか。疑いだけで処罰(や処分)されるわけでも無いでしょうし。
 尤も、特別職(長や議員)だと、その“疑念”自体が選挙に反映することがあってもよろしいだろうとは思います。しかし、一般職に、疑念という抽象的な概念を持ちだして、やれ公務員の倫理だというのは如何なもんでしょう。
 
 私としては、法に明示された刑事罰と、長との自立関係を規定するところの条例・規則に基く懲戒処分に威嚇されているだけで十分だと考えています。で、こちらはちゃんとやる。
 反対に、その運用で手心を加えたり、その反対に、世相や長の趣味的な処罰感情で厳罰化される昨今の傾向には、寧ろ危惧を覚えます。

 仕事(公務)と私事の区分を法的(もちろん、法の目的や条理・判例・妥当な範囲での行政実例も法源にはなり得ます。但し、法条以外の不文法である法源は変更もされますが・・)に整理できる範囲(それが限界)でこれを縛る、という厳格な姿勢こそ重要で、それこそが公務員に必要なスキルだと。役所と自宅だけにに潜伏している必要など無いし、そっちの方が怪しい!・・と言ってみるのも良いのではないでしょうか。

 結局、怪しいという他者の感覚や認識だけでは行動の制限は出来ない。“公務員が夜中に徘徊する自由”だってあるわけですよ。

Re: 【利害関係者】との関係

貧書生 No.39750

私も、どこぞやの首長さんの、私的禁酒令と同列の、「酒友選択の自由」という、基本的人権を侵害する、困った通知だと、考えています。人事評価や、場合によっては懲戒処分に連動しないとも限りませんから。
とはいうものの、うちでも早速採用した飲酒運転即免職原則と同様、首長(の意を体しているつもりの人事課)の、社会風潮らしきものからの組織防衛として、過剰かもしれないけれど、それなりに意味がなくもない対応なのかなと、今のところ、認識しています、というか、認識せざるを得ないというか。そのような時代に、公務員やってる、自己責任。

※わが身に具体的な形で、不利益がふりかかってきた段階で、場合によっては、法的手段で争うだろう、ということになるのかな。
…スレのテーマは、「具体的基準の発見」でしたか。失礼しました。えんどう たかしさんに、つられてしまった。

Re: 【利害関係者】との関係

中務少輔 No.39751

>「倫理規定」で公務員の私事を縛るには限界というか、もともと無理があると考えます。
>要は、賄賂や守秘義務違反・談合罪等の実定法違反にならなければ良いわけで、それ以下でもそれ以上でもないと考えて差し支えないのではないでしょうか。

ディベートにのってみます。
倫理規定は、適法・違法の問題ではなく、まさに「倫理」の問題なのに、「李下に冠を正さず」といっているのに、なにもやましいことはしていない(違法ではない)ので「李下に冠を正しても問題ない」と言っているように感じました。

組織としての信頼の保持又は回復のための倫理規定なので、適法かどうかではなく、組織がどのレベルの行動倫理を求めているかによって基準は異なります。
不祥事が続発している組織は厳しい倫理規定(些細なことまで気を付けるように)になるだろうし、そうでもない組織は緩やかな(大らかな)倫理規定になると思います。

よって、スレ主様の問いである
>この【疑念を抱かれる】という抽象的な文言ですが、実際にはどの程度まで気をつければ良いのでしょうか?
については、的確なアドバイスをすることは難しいです。国や他都市を参考に組織・風土にあった基準をおけばよろしいかと。(結局は、トップの考え次第ということになろうかと。)

Re: 【利害関係者】との関係

えんどう たかし No.39784

 スレ主様を差し置いて、ご議論ありがとうございます。

>的確なアドバイスをすることは難しいです。国や他都市を参考に組織・風土にあった基準をおけばよろしいかと。(結局は、トップの考え次第ということになろうかと。)

 落しどころとしては御尤もです。

 そうすると、その倫理規定に職員を従わせるための“飴鞭”、ないし、適当な“餌付け”は存在するのか?、と言うことになろうかと。
 その倫理規定が妥当だとして、では、住民による信頼が「飴」、その逆が「鞭」であれば良し。しかし、長の意のままに節操のある職員になるよう、長が「餌付け」として職員に手心を加えることに対しては、次なる倫理規定が必要になってくる。というオチも・・。その心は・・人間、何らかの動機付けが無いと変われませんし・・(否定の否定byヘーゲル?)。

 

Re: 【利害関係者】との関係

えんどう たかし No.39798

 連投失礼します。

 そういえば、お題と共鳴しあうような、民間企業が以下のような制度を整備しました。明治大学教員(労働政策研究機構研究員でもある)のhamatyanブログhttp://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-c7b6.htmlより引用(元は雑誌『月刊人事労務』7月号)・・・『同社は、会社の価値観に共感する(共感しようと努力する)社員に対しては、安心して長期的に働いて欲しいと考えている。…このように、「働きやすさ」の対象となるのは、「会社の価値観に共感する(共感しようとする)社員」であり、その根源には、会社とベクトルが合っていない社員が成果を上げるのは難しく、成長や昇進の見込みが少ない、という現状がある。社員にとっても、文化や価値観が合わないまま働き続けるのは不幸なことであり、また、この条件を満たしていない社員が恩恵だけを享受し、社内に誤った安心感が蔓延することは望ましくない。そこで同社は、価値観に共感しない(共感しようとしない)社員に対する処遇の仕方を明確化することとした。それが「ミスマッチ制度」である。…半期に一度、各部署内で「価値観7割、成果3割」というウェートで評価した際に、下位5%に位置づけられる候補者を抽出…査定会議を経た結果の1回目のD評価は「イエローカード」と呼ばれ、人事本部長が該当者と面談を行う。…2回目のD評価は「レッドカード」と呼ばれ、D評価者本人が「他部署への異動」もしくは「退職」を選択する。』・・・引用終わり

 いや〜、ある意味キッパリしてますよね。公務員であればアメリカのような“猟管制”といったところでしょうか。世の中ここまで来たか、という感じです。
 スキルだけでもって簡単に再就職できる環境であればそれはそれで幸せですけど。