過去ログ [ 361 ] HTML版

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児童手当の受給者の定義

とくめい No.40733

子ども手当から児童手当にかわり、所得制限もはじまりたいへん苦労している者です。
児童手当は「生計の中心者(=所得の多い人)」が受給者となりますが、そのことについて質問です。
・住民票上、「未届妻」「同居人」「縁故者」となっている場合
 住民票が「父・母・子」であれば父母のうち、所得の多い方が受給者になるということ に異論はありませんが、父母が法律上、婚姻関係にない場合の取り扱いはどうなるので しょうか?外国人の場合、父が世帯主、母と子は縁故者や同居人と表示されていること がよくあるのですが、本人から「住民票では縁故者となっているが実の親子であり、子 どもを監護している」と申し立てをもらえば、父で認定することは可能でしょうか?ま た、未届妻・縁故者・同居人となっていても実際は夫婦であるならば夫婦それそれの所 得確認は必要でしょうか?
・所得が分からない場合
 例えば、配偶者が他市町村に居住しておあり受給者の税法上の扶養に入って居ない場  合、明らかに受給者より配偶者の方が所得が低い場合や、すでに受給者の所得で特例給 付になる場合でも、配偶者の所得証明は必須でしょうか?
・同居優先の定義
 離婚協議または離婚調停をしていなければ同居優先と認められないのでしょうか?
 住民票が別になっており、かつ「自分は子どもを監護していない」という申し立てがあ れば同居優先で認定できるものなのでしょうか?
 母と子が同居、父が別居していて、母は父の居所や連絡先を知らないけれど役所では父 の居所は特定でき、所得を確認したところ、父の方が所得が多くかつ所得超過で特例給 付になるケースがあります。23年特措法のときに母から「父は家を出て連絡がつかな い、そんな状況は子どもを監護しているとはいえない」と申し立てられ、当時は所得制 限が無かったこともあり母で認定したようなのですが、母からの申し立てだけでは同居 母で認定することは不可能でしょうか?やはり父から「監護していない」という申し立 てが必要なのでしょうか?
 子ども手当で所得制限が無くなったことにより、子どもと同居しているという理由で特 に離婚調停等の証明も無いまま所得の低い方を受給者として認定しているケースが   多々、あるのですが、このまま現況届を更新するか否か、迷うところです。
わかりにくい文章ですみませんがご教示願います。

Re: 児童手当の受給者の定義

安藤 No.40737

まずは、本人申請ですよね?
その申請が虚偽だと違法です。淡々とまずは書面で審査しましょう。
※お題では本人がどのように申請したのか?が分かり難いです。

Re: 児童手当の受給者の定義

旧児童手当担当 No.40748

旧の児童手当の時と、状況が少し異なるかもしれませんが・・・

>住民票上、「未届妻」「同居人」「縁故者」となっている場合
こどもさんが「お父さん」「お母さん」と認識しているような状況であり、その母子が、「内縁の父に食べさせてもらっている」かつ「内縁の父がこどもの面倒を見ている」のであれば、その旨について申立書をとるなどして、あとは税法上の扶養関係や、健康保険の扶養関係も加味して、総合的に判断すべきと思います。

>配偶者が他市町村に居住しておあり受給者の税法上の扶養に入って居ない場合、明らかに受給者より配偶者の方が所得が低い場合や、すでに受給者の所得で特例給付になる場合でも、配偶者の所得証明は必須でしょうか
税法上の扶養に入っていない場合は、所得証明を提出してもらう必要があると思います。

>住民票が別になっており、かつ「自分は子どもを監護していない」という申し立てがあれば同居優先で認定できるものなのでしょうか?
監護(監督保護)していないとなれば、そもそも受給資格がありませんので、実際にこどもを監護している者に、受給適格があると思います。離婚前提で別居ということであれば、本市では民生委員に「一人親世帯である」旨を確認してもらい、さらに現在の別居状況について申立書を申請者からもらって、認定しています。







ごみ質検査について

組合新人職員 No.40727

 私どもの組合は、「ごみ固形燃料」を製造しております。
 先輩方からは、ごみ質検査を年4回以上しなければいけないとの指導を受けていますが、「ごみ焼却施設」ではしなければならなことになっているようですが、「ごみ固形燃料化施設」でも必要なのでしょうか。私の調べ方が悪いのかどこにも書いてありません。
 また、しなければいけないとしたら、何故自分の施設に入ってくる、ごみの質を調べる必要があるのでしょうか。

Re: ごみ質検査について

安藤 No.40739

根拠規定は
http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=11000013
ですね。
環境省に聞いてみてください。

ゴミ屋敷

デミタス No.40715


 市営住宅に入居している生活保護者のゴミ処分についてです。
 室内はゴミが蓄積し、寝るスペースもない状態です。
 ゴミ処分費を保護費でみることはできますでしょうか。
 

Re: ゴミ屋敷

おまっと No.40720

出せそうな費目は、【生活扶助】−【臨時的一般生活費】−【家財処分料】くらいしか思いつきませんが、家財処分料が支給されるためには、
@入院又は入所見込期間が6か月を超えることにより真に家財の処分が必要な場合
A敷金の返還金、他からの援助等によりそのための経費を賄うことができない場合
この二つの条件を両方とも満たしている必要があります。

一般家庭ごみや粗大ごみとして、地道に少しづつ出していくとか。

Re: ゴミ屋敷

安藤 No.40726

>室内はゴミが蓄積し、寝るスペースもない状態です。

上記について行政(生活保護事業)が介入する理由があるのでしょうか?
自己責任の範疇だと思いますが

Re: ゴミ屋敷

むかいのロトト No.40728

久しぶりの登場です。

私の性格にもよりますが、このようなケースなら、業者に頼まず、自ら対応します。
まず、役所のトラックを持ち出し、ゴミを搬出。
搬出したゴミは、美化センターへ。無論、ゴミの搬入料は減免申請で免除。

なお、当然、入居者の立会の元、承諾を得て、ゴミ整理""

根拠としては、市営住宅の管理権に基づくもよし、生活保護世帯の生活指導の一環としてするもよし。
いろいろと考えるよりも、まず、行動でしょう!!

こんなケースは、過去に何度か経験し、職員のみで対応してきました。

Re: ゴミ屋敷

安藤 No.40729

>市営住宅の管理権に基づくもよし

室内にも及ぶものでしょうか?
表記のことについてご教示願います。

この度、本町が行った滞納処分について、滞納者から異議申立を受けました。
情報開示にかかる申立であれば個人情報保護審査会が審査するのですが、不利益処分に関する異議申立については、どの部署が申立の審査・決定を行うのでしょうか。

どうか、よろしくお願い致します。
県税事務所と本庁、市税事務所と本庁がある場合で、事務所の処分に不服がある場合は、本庁。これは審査請求だったでしょうか。
もともと本庁しかない場合は本庁(つまり同じ部署)で回答するはずです。
これは異議申立ですね。
異義申立は、処分庁に対してするものなので、誰が担当しても結局町長が決定します。

それはともかく、町の事務分担で「異議申立に関すること」を担当する課(係)があるのなら、そこが担当することになるのでは?
税については税務課(又は徴税係)と規定されているところもあるようですし、それが駄目とも思いませんが(処分庁が自ら処分を見直す制度なので)、異議申立全般を町の総務課が担当するように定められているところもあるかと思います。

ちなみに、審査請求だと第三者が審査する制度なので処分庁とは独立していなければならず、処分庁から弁明書を徴したりしますが、異義申立だとそんなことはありません。
というか、申立を棄却(又は却下)するときには、決定書自体が弁明書のようなものになるのでしょう。
で、これでも不満なら裁判をどうぞ、て感じですかね。
「処分庁」である町の代表者である町長さんの、補助執行として、いずれかの職員さんが、審査することになりますね。どの職員さんとすべきかまでは、行政不服審査法は規定していませんから、町が自由に決めればいい。うちだと、事務決裁の規程で、その処分を担当した課の長が、当然に、異議申立も担当するふうの書きぶりになっています。

なお、「個人情報保護審査会」は、「行政不服審査法上の審査」はしていないと思いますよ。変な答申をいただいたら、尊重の上、無視して、決定してもいいんです。

>情報開示にかかる申立であれば個人情報保護審査会が審査するのですが
税関係の不服申立は、市町村では固定資産評価審査委員会への審査の申出以外には数少ないと思われるので大変だとは思います。頑張ってください。

なお、貧書生様の
>「個人情報保護審査会」は、「行政不服審査法上の審査」はしていないと思いますよ。

に追加しますと、ウチでも個人情報開示請求等の異議申立があると、「審査会に諮問し、審査会の議を経て、当該不服申立てに対する決定又は裁決を行わなければならない。」とされていますが、審査会は答申するだけなので「決定又は裁決」は処分庁又は審査庁が(答申を尊重しつつ)自分で行わねばなりません。
うちでも、処分を行った課が、異議申立も担当します。
当然、担当者も同じです。
したがって、結果も、処分を行ったのと同じ理由で棄却となります。

住民の方はこのことを知らず、異議申立は首長自らが審査すると思っていらっしゃる方もあり、「担当課の誤りを首長に正してもらうために異議申立をする」とおっしゃる方もあります。
あと、滞納処分の異議申立なら、国税不服審判所HPの公表裁決事例集が参考になると思います。
徴収関係は、大体パターンが決まっているので、大変役立ちます。

預金差押について

村の徴収職員 No.40710

預金差押について教えてください。
滞納者Aには、屋号(個人事業主)で◯◯商店A名義の預金口座を所有しています。この場合、通常のA名義のみの差押と変わらずに差押を執行することが可能でしょうか?。差押可能の場合、調書記載の文言で注意すべきこと等ありますか?。よろしくお願いします。

Re: 預金差押について

審査 No.40712

個人事業の場合、法人と代表者の関係とは違って、人格は同じなので問題ないでしょう。
なお、口座名義を特定するために、名義を調書に記載するのがよろしいかと思います。

Re: 預金差押について

おまっと No.40713

預金については、預金の種類、預金原資の出えん者、預入行為者、出えん者の預入行為者に対する委任内容、預金口座名義、預金通帳及び届出印の保管状況等の諸要素を総合的に勘案し、誰が自己の預金とする意思を有していたかという観点から、その帰属を判断するとされています。(昭和48.3.27最高判、昭和57.3.30最高判、平成15.2.21最高判、平成15.6.12最高判参照)
さて、今回の事例ですが、屋号名義の預金口座でも、通帳管理は滞納者が行っていて、滞納者本人へ帰属していると認定できれば、差押えを執行して差し支えないと考えます。
通帳名義が「○○商店A」であれば、基本的にA個人に帰属するとみてほぼ間違いないでしょう。
それが証拠に、金融機関が破綻したときのペイオフでも、「○○商店A」名義の預金とA個人名義の預金とを合算して1,000万円までしか保障されない取扱いになっていいるハズです。
農地法等に無知なものでどなたかご教示いただきたいのですが、
農振法や農地法では、地方公共団体が設置する土地収用法第3条に該当する事業のために供する土地については、開発許可、農地転用許可が不要と聞いていますが
例えば、市が農地に社会福祉施設を整備設置する場合は、農地転用許可は不要と思いますが、そうして施設を設置して、10年以上経過した後、市がその施設を廃止(公の施設として廃止するだけで、建物及び事業自体は民間法人に引き継ぐ)する場合、あらためて転用の許可を受ける必要があるのでしょうか?それともすでに農地ではないとみなされるのでしょうか?併せて、登記上地目が田となっている場合、許可を受けることなく地目変更登記を行うことができるでしょうか?
市街化調整区域だったりしますよね?
田に戻すとかで、地目を現況に合すなら、現況の許可が出ないとダメな気もしますが・・
市街化地域でも趣味の畑はできますよね?
逆に建物あるなら、登記はできそうですよね。
ありがとうございます。都市計画区域は、非線引区域です。
いろいろ考えてみると、農業委員会で現況証明をしてもらえば、宅地に地目変更できそうな気がします。
【市が農地に社会福祉施設を整備設置する場合は、農地転用許可は不要】
その時点での土地所有権はどうなっているのでしょうか?
賃貸借にしても条件付とか?
施設設置の時点で市が地目変更登記を行えばよいでしょう。
 土地収用法第3条に該当していれば、転用許可が不要になりますが、
除外されている施設があります。

 社会福祉施設は除外されていますので、転用許可が必要です。

滞納者の調査について(再掲です)

徴収マン No.40696

以前、以下の質問させていただきましたが、再度投稿させていただきます。

「滞納者の調査のことで皆さんに教えていただきたいと思います。

滞納者(軽自動車税の滞納者)の所在調査において、住民異動の届出をする際に記載する「住民異動届」に記載された電話番号を調査することは、国税徴収に基づく調査権の範囲内になるのでしょうか。

また、この法により可能であれば、個人情報保護条例の目的外利用から除外されることになるのでしょうか。なお、本市の個人情報保護条例の規定では、目的外利用の例外として、「法律または条例の所掌事務の遂行上〜」の規定がありますので、こちらに該当させることができるのでしょうか。」

以上を質問させていただき、多くの方にご回答いただき、調査は可能との判断にいたりました。
ここでもうひとつ、疑問が出てきました。徴収部門が住民票を管轄する部署へ調査依頼する際、その根拠は、地方税法第20条の11になるのでしょうか。地方税法第20条の11ですと、逐条解説等から解釈すると、地方税に関する調査は、滞納者の電話番号調査のためとは解釈できないような気がします。しかし、近隣市ではこの条文を根拠としているところもあり、また、地方税法なのだから、最近条が追加された国税徴収法によるのは、どうかという点に疑問が残るところです。
以前の過去ログでも、話題にはありましたが、実際、地方税法か国税徴収法のどちらが根拠となるのでしょうか。

Re: 滞納者の調査について(再掲です)

平米 No.40706

地方税法か国税徴収法か?
というのは20条の11と146条のことなのでしょうか?
それとも141条の想定でしょうか?

146条のことなら、地方税の調査なら地方税法でいいと思います。


>地方税に関する調査は、滞納者の電話番号調査のためとは解釈できないような気がします。
ここは具体的にはどういう解釈なのでしょうか?
それと近隣市との比較は、調査項目だけじゃなくて、調査目的も同じなのでしょうか?


一応所在調査とのことなので、
もし公示送達のための調査であれば、ただの任意調査になるかと思います。

財産確認や帰属認定等のためなら、141条や142条に関わってくる場合もありますよね。
現実は両方とかもありますが・・・。

Re: 滞納者の調査について(再掲です)

安藤 No.40708

同一自治体の場合届出先が首長なので、すべて業務範囲と考えられませんか?
住民票取り扱い部署と税取り扱い部署が同一の場合もありますし、【ワンストップ】窓口もありますよね?(部署に電話番号を届ける形式ではなく、首長に届ける形式になってますよね?)
※どうしても心配なら、税務担当職員に関係する全ての部署の【兼務辞令】を出すとか。

掲示場に掲示する前文に公印は必要か? (再)

古巣の新人 No.40554

>canopus様
>市太郎様

発言番号40462でお尋ねした者です。
研修に出かけている間に過去ログに入ってしまってお礼を書きそびれてしまいました。
ご助言ありがとうございました。

他団体から届く公告依頼の中に、複数の公印押捺のない前文の改正条例があったものですから公印押捺を省略できれば事務の省力化につながるのでは…と考えてのことでしたが、文書の意思の確実性という観点から考えると、公印押捺の省略は不適切とお考えの団体が多いということでしょうね。
公印省略の前文がついた改正条例を送ってこられた団体に照会をしたところ、
「条例には、条例の公布の際に必要なのは首長の『署名』と規定しており、記名押印とは規定していないから」という回答でした。
ある団体は「写の掲示をもって足りる」とする行政実例にも言及され、
「記名押印は『署名』とも『原本証明』ともイコールではない。掲示場に掲示する文書は当然行政機関の意思を提示したものであり、そこに不確実性は存在しないと考えている。掲示場の数も多く、公印押捺の省略は、事務の効率化に有効な手段だと思う」とのことでした。

もちろん、他団体の判断に異を唱えるものではありません。
その団体にご回答いただいたことは非常によく理解できたのですが、いくつか検索した他団体の公告式条例は、どこも同様の規定だったにも関わらず、公印押捺を省略していない団体の方が多かったものですから、条例以外に公印押捺を省略できない規定があるのでは…と思い、お伺いしてみた次第でした。

今後ともよろしくお願いいたします。
スレ主様のところの条例の公布方法は、「前文の写しを掲示する」方法によることだけが謳われているということで良いでしょうか。

「写し」には単なるコピーも、はたまた判決文の写しや住民票の写しのように原本証明されたもの(法律上これだけで意味のあるもの)も含まれますね。

単なるコピーは、そのへんにおいてあるときには、ただの紙切れであることは言うまでもないですが、掲示場に掲げるのだから、官報や公報に搭載するのと同様、その内容を示せば足りると考えても、あながち間違いとは言い切れないように感じます。
一方、掲示場からはずされたとたんに、単なる紙になってしまわないようにしたいなら、公印押捺すべきではないでしょうか。

なお、公印押捺する場合、長が署名した条例原本の原本証明という意味になるのではないかと思います。
 いまさらですが…
  署名…首長のサインがあれば足り、公印不要
  記名押印…首長のサイン以外によって首長名を記載+公印押捺
  記名…首長のサイン以外によって首長名を記載、押印を求めていないので公印押捺不要(←ウチにはないですが)
と理解しています。
 公告式条例では「署名(記名押印・記名)しなければならない」でしょうから、首長名の表示方式を遵守しなければなりません。

>他団体から届く公告依頼の中に、複数の公印押捺のない前文の改正条例があった
当該他団体の公告式条例において、署名or記名によると定められているのでしょう。

>公印押捺を省略できれば事務の省力化につながるのでは… 
 まずは条例の定めに従うのが前提でしょう。そのうえで省力化が必要なのであれば、公告式条例の改正はアリでしょう。

>文書の意思の確実性という観点から考えると、公印押捺の省略は不適切
 単に条例の定めに従っているだけなのでは。

アラ探しっぽくてスミマセン。。

Re: 掲示場に掲示する前文に公印は必要か? (再)

古巣の新人 No.40569

>審査様

ご助言ありがとうございます。
書き方が悪かったようで申し訳ありません。
当団体の公告式条例は

第○条 条例を公布しようとするときは、公布の旨の前文及び公布の年月日を記載して、その末尾に○長が署名しなければならない。
2 条例の公布は、規則で定める掲示場に掲示してこれを行う。

となっております。
これまで、言葉は悪いのですが、いわゆる前例踏襲主義であまり何も考えず、署名入りの前文を永年保存のファイルに綴り、掲示用には署名の代わりに記名押印したものを使っておりました。
「公が出すものは公印があって当たり前」という感覚ですね。
が、他団体から公印押捺のないものが届くこともあり、遅まきながら「なぜだろう?」と考えるに至った次第です。
「広く知らしめる」ことが目的であれば、公印押捺は必須要件ではないような気もします。

 >公印押捺する場合、長が署名した条例原本の原本証明という意味になるのではないかと思います。

なるほどと思いました。
が、どうやら今回公印押捺のない掲示がすでに出てしまったようで(私は直接の担当ではありません)、どこからも「公印の押し忘れではないか?」という照会がないからという理由で、当団体は今後は「公印押捺なし」の方向で行くようです。
個人的には「省略は不適切っぽい」という思いに傾いていただけに、残念な気がします。

今後ともよろしくお願いいたします。
自治体実務で経験するだろう、行政不服審査法による決定書・裁決書だと、次のとおり決定する・裁決する、という書面に、記名押印して、決定書・裁決書の原本が成立します。当事者に対しては、その謄本に、奥書証明を付けて送付する。
それらの原本の記名押印は、その内容の真性を保証するものでもなく、意思決定の慎重・確実を求めるものでもなく、単に、法律が要請しているから、そうしているだけ。法律の立法動機をあれこれ忖度するのは、また別の話かと。
スタンダードの公告式条例も、それと同じことかと思い込んでいました。すなわち、記名押印を付した前文の作成は必須だとしても(条例が要請してるから)、掲示場に掲示するペーパーの書式にまでは、言及していないのではないか。
もちろん、記名押印なしのペーパー掲示では、住民さんがその真性を疑うという事情があれば、記名押印したほうがいいとは思いますけど。

※上のコメントと同時投稿になってしまいました。スタンダードは、「長の署名」ですね。なお、決定書・裁決書の謄本への奥書証明自体は、法律の要請ではないので、「慣習」でしょうか。

Re: 掲示場に掲示する前文に公印は必要か? (再)

古巣の新人 No.40572

>cube様

ご助言ありがとうございます。
用語の意味は理解していると思っています。
ごめんなさい、私の書き方が悪かったのですね。
煩雑になるので、条例の公布に関する規定に限定しますが、
今回こちらに書き込みさせていただくに当たり、公印押捺のない前文の改正条例が届いた他団体の公告式条例を確認したところ、いずれも当団体と同じ表現になっていました。
つまり「署名しなければならない」です。
「記名押印しなければならない」ではありません。

これまで当団体の掲示用の「紙」は「署名」の代わりに「記名押印」だったのですが、当団体と同様に「署名しなければならない」と条例で規定されている他団体から届いた掲示用の「紙」が「記名(押印なし)」だったので、「うちも『記名(押印なし)』でいいんじゃない?」という話になったものです。
で、「公印押捺しなければならない」って規定があるの?という話になり…と続きます。

それとも、cube様のご意見の「公告式条例における首長名の表示方式を遵守すべし」というのは、「公告式条例を改正しないのなら、掲示場の数だけ首長に署名を求めるのが本当でしょう?そこの手間を惜しむのはダメじゃないの?」ということでしょうか?
だとすると、そういう問題提起があることは承知しています。
スレ主様

誤解していたようですみません。当方は「公報に搭載」形式なので、この方面にうといものですから。

条例上「前文に署名の上掲示場に掲示する」のであれば、そのとおりに長が署名して掲示すればよく、記名押印する必要は、さらさらないでしょう。

なお、「写しを掲示して、原本の掲示に代えることができる」そうですが、これは(1)「(原本を)掲示する」と条例に書いてあっても「写しを掲示してよい」のか、(2)「写しを掲示する」と条例上規定してよいのか、どっちなんでしょう。

「署名した前文の写し」や「記名した前文」だと、(1)と解釈しなければ条例上おかしくなりそうですが。
でもって、写しを掲示するときはどうするかというと、私が先に述べたとおり(原本証明が必要か否か)です。記名でなく署名の写しなら可という考えもあるかもしれません。

いずれにしても「掲示場で確認する人はほとんどいないし、そもそも前文だけの掲示で条例自体を公開しているわけでもないから、ただの儀式でしょ。市民や関係者には別途広報するし」という視点に立つ人もいるでしょうから、問題視されにくいかもしれません。
というか、これを見る限り、掲示の書式については、何の言及もないのかなと。
要は、慣習の発見(あるとすれば)。

>第○条 条例を公布しようとするときは、公布の旨の前文及び公布の年月日を記載して、その末尾に○長が署名しなければならない。
2 条例の公布は、規則で定める掲示場に掲示してこれを行う。

※たとえば、東京都さんの公報に、知事の署名やら、記名押印やら、原本証明が載ってるわけでもない。

   東京都公告式条例
 (条例の公布)
第二条 条例を公布しようとするときは、公布の旨の前文及び年月日を記入してその末尾に知事が署名しなければならない。
2 条例の公布は、東京都公報に登載してこれを行う。但し、天災事変等により東京都公報に登載して公布することができないときは、都庁内の掲示場及び公衆の見易い場所に掲示してこれにかえることができる。

※※「前文+長の署名」とは、誰かに対するものではなく、それだけで、完結する、手続世界。大事に保存するだけ(公布日に開示請求されて、無いとは言えない)。

Re: 掲示場に掲示する前文に公印は必要か? (再)

古巣の新人 No.40592

>審査様

おはようございます。
 >そもそも前文だけの掲示で
ちゃんと、本文も掲示しています(笑)
短いものだと1枚に収まってしまうのですが、書式としては(配置は無視しています)

○○条例をここに公布する。

 平成○年○月○日

           ○○長  ○○○○(←印字) 印

  ○○条例

 (○○)
第1条 ………
第2条 ………

                という感じです。

永年保存の綴にあるのは「○○長  署名」です。

これだと、条例の末尾ではなく、前文の末尾に署名(掲示用の「紙」については記名押印)がありますが、当団体では「その末尾」の「その」は前文だと解釈しているようです。

Re: 掲示場に掲示する前文に公印は必要か? (再)

古巣の新人 No.40595

>貧書生様

おはようございます。
ご助言ありがとうございました。

 >要は、慣習の発見(あるとすれば)。

こちらで、皆様の発言を拝見したりお返事をしたりしているうちに、結局はそういうことなのだろうと思いました。
「公が出すものには公印押捺が当たり前。公印なしなんて『重きがない』」
とすると、「公印を押さない」のがこれからのスタンダードになっていくのかもしれません。

国や県から流れてくる公文書もメール送信が当たり前になり、公印省略のものが多くなってきていますが、メールに添付ファイルとしてついてくる(公印省略)文書で決裁を受けようとすると(当団体では、電子決裁システムはまだありません)、上司から
「公印もない文書で指示しようなんて、怠けてる」と文句を言われることもしばしばです。(そんなこと、私に言われても…)

今後ともよろしくお願いいたします。
スレ主さまが終息されたあとでもうしわけありません。

 スレ主さま オイラの誤解でした。
 「首長名の表示方式を遵守しなければなりません。」については、「公布しようとするとき」であって、掲示する現物への表示方式を拘束するとは限らないのでは? ということに、いまさら気付きました。

「写し」の解釈の広狭の問題であると捉えるなら、ウチは狭義解釈しているようです。(小さな町ですから、公報ありませんし。)
件の他団体さまは、広義解釈の立場を取られているのでしょう。

"掲示場の数だけ首長に署名"の件は、そこまで考えておりませんでした。
(というか、ウチは署名のコピー+契印を掲示していますので。)

追記
 行政処分にかかる通知の公印省略はあり得ないと考えるところ、例規の掲示はどうなんだろう??と考えてしまいます。。
そもそもですが、地方公共団体がその掲示場に自らが発した書面の写しを掲示する(公告する)のに、原本証明なんてする必要は全くないと思いますけどね。
素朴の疑問なんですが、条例や規則を押印なしで掲示している団体は、公示送達も含めて他の告示や公告も全て記名だけなんでしょうか?
今度、裁判所に行く機会があったら、裁判所の掲示板の告示も確認してみようと思います。
>公示送達も含めて他の告示や公告も

少なくとも公示送達で掲示するのは、「送達すべき文書」でも「その写し」でもなく、「名宛人に対し、これこれの文書を保管しているので、申し出れば交付します」という文書(公文書なので公印付き)かと思います。
掲示期間、掲示することだけが目的の文書なので原本を掲示してます(掲示場が沢山あるところもあるようなので、ウチだけかも知れませんが)。
ちなみに、こんな感じです。「次の表の左欄に掲げる者に交付すべき同表の右欄に掲げる書類は、これらの者の住所、居所、事務所及び事業所が不明のため送達できません。これらの書類については当所で保管していますので、申出があればいつでも交付します。」

なお、「写しを公示すれば足りる」根拠が手元にないのですが、「条例・規則の公示」についての見解であって、「公示」全般ではないのかな、と勝手に思ってました。
>素朴の疑問なんですが、条例や規則を押印なしで掲示している団体は、公示送達も含めて他の告示や公告も全て記名だけなんでしょうか?

地方公共団体であれば、地方自治法第16条第4項の規定により、どこも公告式を設けているはずで、それに基づいて公告しているはずです。
>地方公共団体であれば、地方自治法第16条第4項の規定により、どこも公告式を設けているはずで、それに基づいて公告しているはずです。

通常の公告式条例に基づいて忠実に処理するならば、条例の公布で掲示板に掲示する前文には署名が必要なはずですが・・・。
>通常の公告式条例に基づいて忠実に処理するならば、条例の公布で掲示板に掲示する前文には署名が必要なはずですが・・・。

そう条例で規定しているならばそうすべきでしょう。
また、写しの掲示をもって行うと規定している公告式条例も多数あります。

住民情報と捜索願

もるもる No.40600

ご教示ください。

夫が家出をして、妻子は捜索願を出しました。
夫は見つからず、そのまま遺棄状態となったので母子家庭に認定されました。
二年後、他の課の業務の中で家出中の夫の勤務事業所がわかり、当課に連絡がありました。

この場合、警察に通報するべきか、妻に連絡すべきか、なにもすべきでないのかご教示ください。

Re: 住民情報と捜索願

貧書生 No.40622

現に何もしていないようですが、何が気がかりなのですか。
「べきか?」とは、法的義務、職務上の義務、市民としての社会的義務、あるいは、人としての倫理上の義務が、あると、お考えですか。
いずれかの義務があるとして、その義務の履行を妨げるものがあるのですか。
あるとすれば、それは、何ですか。
そもそも、「べきか?」or「べきでないのか?」の二択問題なのですか。

Re: 住民情報と捜索願

安藤 No.40623

私なら、失踪した本人に事情を聴きます。

Re: 住民情報と捜索願

手当担当 No.40628

どのように、勤務先が発覚したのでしょうか?

特徴がらみで、勤務先が夫が主張する住所のある役所へ、給与支払報告書を提出したことによるものなのでしょうか?

とにかく、妻への連絡は絶対に不可です。
個人情報の漏洩ですよね。

手当ての担当者としては、「遺棄」といいながら、いつの間にやら夫が戻ってきて、不正受給状態になっていないか、心配です。

警察への通報も、警察から情報提供の依頼でもあればいいと思いますが・・・

Re: 住民情報と捜索願

G No.40635

なぜ、その方が、行方不明の夫さんだとわかったのでしょうか?
 氏名と生年月日が同じ人くらいたくさんいますねえ。通例、「再就職」されても、偽名のことがおおいでしょうに。

本当に行方不明の方だったとして、2年という短期間で所在が明らかになったこと(おそらく同一自治体で。捜索願だけだしておいて、キャッシュカードの使用履歴もとっていないでしょう)から、不正受給のにおいを感じますが。

Re: 住民情報と捜索願

審査 No.40641

>なぜ、その方が、行方不明の夫さんだとわかったのでしょうか?

本当のところはわかりませんが、ご本人は住民登録をそのままにしていたので、登録上の住所を管轄する市町村に給報がきた、なんてことはありえますね。
これだと、住所、氏名、生年月日が一致します(ただ実際の居所がどこかは判らない)。

Re: 住民情報と捜索願

G No.40648

審査さま
ありがとうございます。

後出しじゃんけんぽくてすみませんが、
仮に「税務担当」だとして、その担当が、その「給報」の方が行方不明者だとなぜ知っているのか? ということにも関心があります。
住民Aさんが、妻子をのこして行方不明、って公知の事実なのかなあ。

Re: 住民情報と捜索願

おまっと No.40662

そもそも、
「他の課の業務の中で家出中の夫の勤務事業所がわかり、当課に連絡がありました。」
って、他課に漏らしていい情報なのかなあ。
あと、昨年の勤務事業所だとしたら、今も勤務しているとは限らない。

Re: 住民情報と捜索願

貧書生 No.40685

「他の課の業務」の担当者さんがスレ主さんに情報を提供しようとしても、気配を察して耳をふさぎ(+「地公法上の秘密を守る義務違反になっちゃうよ」、と忠告してもいい)、
その情報をうっかり見たり聞いたりしてしまったら(お題の場合)、ひたすら忘れて関知しない(+「地公法違反の告発義務はどうしたものか」、と悩んでもいい)、
というふるまいが、個人情報尊重時代の、一つの身の処し方なんでしょうね。

Re: 住民情報と捜索願

平米 No.40693

税務なら確かだめだったはずですよ。
犯罪捜査のために使ったらダメみたいですし。

やっぱり、それより守秘義務違反の問題でしょうかね。

Re: 住民情報と捜索願

No.40699

二年後、他の課の業務の中で家出中の妻(夫からのDV被害者)の勤務事業所がわかり、当課に連絡がありました。
この場合、夫(DV加害者)に連絡すべきか。

ってケースだと迷わず連絡しないんでしょうけどね。

Re: 住民情報と捜索願

貧書生 No.40700

というか、お題、妻からのDVに耐えきれず、夫が逃げ出した可能性もあるわけです。
「国等の債権債務等の金額端数計算に関する法律」では、国等の債権及び債務に確定金額に1円未満の端数があるときは1円未満を切り捨てるとありますが、これは契約金額を減額する場合も適用されるのでしょうか。
具体的に言いますと、年間698,000円(税抜)の賃貸借契約を結んでいたとします。事情により1ヶ月分の減額変更を考えていますが、698,000円/12月すると、58,166.666円となり、1円未満の端数が生じます。この場合、上記法律からいくと、58,166円に消費税をかけた金額を減額変更することになるのでしょうか。

あれっ、税込732,900円だと、12で割り切れちゃいますね。
本当ですね。。。
あー、お恥ずかしい。

税抜金額は端数切り上げして、消費税を切捨てということになりますね。



いつもお世話になっております。

色々と探してはみたのですが、標記についてはっきりしないので質問させてください。

滞納者の雇い主(事業者)に対し、給与差押をお願いしたところ、調書を受け取ることを拒否し、差押に応じたくない旨を伝えられました。

このようなケースでは、罰則規定などの法文が見当たらないのですが、訴訟以外に応じるようお願いするための条文があればご教授ください。

なお、給与照会には応じていただけています。
滞納は税でしょうか?何法を根拠に差押されましたか?
難しいですね。
差押の第三債務者に対し、地方税法上強制する根拠はありませんから、いわゆる民事債権(サラ金と同じ)として請求せざるを得ないでしょう。

なお、国税徴収法141条による質問検査はもとより、「滞納者の財産を所持する第三者がその引渡をしないとき」には、同法142条2項1号により捜索することまでは可能です。

>給与照会には応じていただけています

のであれば、仮に口座振込みなら振込先口座と支払日を確認して預金差押することも可能ではないですか。
平米様、審査様、ご回答ありがとうございます。

滞納は地方税ですので、国税徴収法を根拠に照会等を行っています。

当該滞納者は、振込口座に反対債権が多く、預金としての差押をすれば金融機関が動き、こちらにメリットがありません。

よって給与を直接差押したいのですが、事業主が応じないという状況です。

何か強制力をもっているような条文を提示できれば可能のようですが、「協力」という形では応じないという立場を主張してきます。(給与照会に対する回答でも、国税徴収法による罰則規定を伝えて初めて回答に応じたような事業所です。)

やはり審査様がおっしゃるように裁判所への申立しかないのですかね・・・

Re: 給与差押に対し雇い主が差押に応じない場合

ダジャレイ夫人 No.40383

 全くの門外漢なんですが、第三債務者が調書の受領を拒否しても、その居所に調書を差し置くなどの方法でその勢力圏内に置けば送達したことにはなるんですよね?

 国税徴収基本通達では「第62条関係 差押えの手続及び効力発生時期」の「30 履行の禁止」で、「第三債務者は、債権の差押えを受けたときは、その範囲において滞納者に対する履行が禁止される。したがって、債権差押通知書の送達を受けた後に、第三債務者が滞納者に対して履行をしても、その履行をもって差押債権者である国に対抗することができない(民法第481条参照)」とあります。

 この「対抗することができない」の意味なんですが、私は、第三債務者がすでに債務者に支払ったとしても、そのことを債権者には主張できない、つまり、債権者は、第三債務者から直接取り立てらることができるという意味に解釈しました。

 地方税法には同様の規定はないんでしょうか?この件に関し、地方税法331条6項の適用はありませんか?
スレ主さんの真意は、
差し押さえた後で、雇い主さんが任意に払ってくれないとき、何か効く、法令の条項はないか? というあたりなんでしょうね。
一般債権と同じように、裁判所を通じて強制執行するかもよ、じゃ、今ひとつ迫力に欠けるかな、と。滞納者さんが、給与の支払い請求するのと、同じことですか。
>やはり審査様がおっしゃるように裁判所への申立しかないのですかね・・・

 そうだと思います。

 「地方税総則実務提要」(ぎょうせい)P1154に次のように書かれています。

「債務者が・・・任意に義務を履行しないときは、直接債務者に対して公法上の滞納処分をすることはできず、一般私法関係の手続にしたがってその債権取立てのために必要な措置を講ずることになる。」
>「第三債務者は、債権の差押えを受けたときは、その範囲において滞納者に対する履行が禁止される。したがって、債権差押通知書の送達を受けた後に、第三債務者が滞納者に対して履行をしても、その履行をもって差押債権者である国に対抗することができない(民法第481条参照)」

正にそのとおりなのですが、差押に係る第三債務者の財産に対して差押をすることはできない(当たり前)、つまり、他の一般債権者と同様自力救済権がなく、強制執行のためには裁判所の力により債権の実現を図るしかない、というところで、スレ主様の「裁判によらなければならないのでしょうか」が出てきます。
(市町村民税に係る滞納処分に関する罪)
第三百三十二条  市町村民税の納税者又は特別徴収義務者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、市町村の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2  納税者又は特別徴収義務者の財産を占有する第三者が納税者又は特別徴収義務者に滞納処分の執行を免かれさせる目的で前項の行為をしたときも、また同項と同様とする。
3  情を知つて前二項の行為につき納税者若しくは特別徴収義務者又はその財産を占有する第三者の相手方となつた者は、二年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
4  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して前三項の違反行為をした場合においては、その行為者を罰する外、その法人又は人に対し、当該各項の罰金刑を科する。
5  法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定のあるものについて前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定のあるものを代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

これはどうですか?
平米様

今回の設問では、地方税法332条のどれに該当するとお考えなのでしょうか。

1項は、納税者が対象なので非該当ですよね。また、ここの特別徴収義務者に対する規定は、住民税を特別徴収した者が、その住民税を納入しないときを指すと思います。
2項は、財産を占有する第三者ですが、今回、滞納者の雇用主は滞納者の財産を占有しているわけではないでしょう。滞納者の給料を滞納者本人に渡しただけで、隠蔽や損壊しているわけでもありません。
3項は、1項2項の相手方についての規定なので該当しないと思います。
4項は、法人について前3項の違反があったときに、代表者等を罰する規定です。
5項は、代表者についての規定です。

差し押さえた給料を本人に支払った場合は「無効です」と調書にあるように、雇用主は差押債権者に対抗できるかどうかの問題であり、民事上の債権債務問題となります。
この規定は、滞納者の財産を不正に処分してしまうと取り立てることができなくなるので、罰則を設けたと解釈すべきではないでしょうか。
ゆえに、この規定は無理筋ではないかと思いますが。

Re: 給与差押に対し雇い主が差押に応じない場合

ダジャレイ夫人 No.40430

 国税徴収基本通達第67条関係の4では、「第三債務者が被差押債権をその履行期限までに任意に履行しないときは、徴収職員は、遅滞なくその履行を請求し、請求に応じないときは、3の債権取立てに必要な方法を講ずるものとする」とあり、3では、「給付の訴えの提起」も債権取り立ての方法として挙げられています。これは国税の例ですが、地方税にも当てはまるでしょうね。

 法が想定しているのは差押えを免れるために資産隠しをしたというような悪質なケースなので、単に調書の受け取りを拒否しただけでは罰則の適用は難しいと思います。
 審査さまに同感です。
 
 この問題は、質問検査権の問題ともつながっていて、「第三債務者」=「財産を占有する第三者(正当な権原の有無にかかわらず、滞納者の財産を自己の占有に移し、事実上支配している第三者)」(過去ログ「年金事務所への年金支給額照会について」の[40073]や[40084])というのが平米さまの持論のようです。

 「占有」という語の解釈の問題かと思いますが、刑罰法規の解釈は厳格にしなければいけないはずですよね。
税外担当 様
検査権の話とも繋がる部分ありますね。

審査 様
また私見とさせていただきますが、第2項で始まる感じでしょうか。
2項→3項→1項→4項→5項とケースによっていろいろ該当というイメージです。

あと取立訴訟等によるものは、罰則とは別と考えてます。
給与差押が履行されていれば取立できていたはずのものが、取立訴訟等では取れない場合もあると思われます。
「滞納」というそのものは犯罪ではないです。質問検査権や処分を故意に妨害する行為は犯罪であるというイメージでしょうか。

補足的な話として
地方税法332条と似たものとして、国税徴収法第187条があります。

【基本通達187-3】(滞納処分等との関係)
法第187条の犯罪の成立については、滞納処分を執行したかどうか又は滞納処分の対象となった国税の徴収ができたかどうかは、関係がない。

【基本通達187-2】(滞納処分の執行を免れる目的)
法第187条第1項の「滞納処分の執行を免れる目的」とは、滞納処分の執行の実益をなくそうとする意図をいう。

処罰を受ける者
【基本通達187-9】(納税者の財産を占有する第三者)
法第187条第2項の「納税者の財産を占有する第三者」とは、正当な権原の有無にかかわらず、納税者の財産を占有している第三者をいう。

通達は本質的な法解釈には無意味ですが、運用はこんな感じなのかなと個人的には思ってます。
 法令に使われる言葉は、原則として日本語の辞書を引いて理解できる言葉です。
 法令の中である言葉を日常使われる意味とは違う意味で使うときは、定義規定を置くことになっています。

 国税徴収法には、「占有」という言葉が35か所出てきますが、いずれも「物を現実に所持している、あるいは支配している」という日常用語として使われていると思います。

 ある債権の債務者を当該債権を「占有」する者と呼ぶことは、占有という言葉の日常の用語法から外れた使い方になりますから、占有にそうした意味付けを与えるなら定義付けが必要です。

 「占有」の定義規定がない以上、特殊な意味で解釈することは無理だ思います。

 他方、国税徴収法には、「第三債務者」という言葉が24か所出てきます。
 法第187条が第三債務者を処罰の対象とする趣旨なら、「第三債務者」と明記するはずです。

 繰り返しになりますが、しかも地方税法第332条や国税徴収法第187条は、刑罰法規です。
 罪刑法定主義は「明確性」も要求していますから、安易に言葉の意味を広げて解釈することは許されないと思います。

 

 
債権だと、債権者が、準占有するのでしょうね。

   民法
    第四節 準占有
第二百五条  この章の規定は、自己のためにする意思をもって財産権の行使をする場合について準用する。

※なお、本権がなくても、物を占有できるように(盗人さんとか)、厳密には、債権者でなくても、債権の準占有は可能(民法478条とか)。その意味では、その債権の債務者が、その債権を準占有する、ことも概念的にはあり得ますが、ほとんど言葉の遊び(「オレの債務、自分で、勝手に免除しちゃったよ」)。
www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/backnumber/journal/07/pdf/01.pdf

こんなのもあります(自説を押すものではないです)。
そして、半分くらいわかりません。

給与の場合は、本人の要望にそって(情を知って)、正当な債権者である差押権者以外のところに払ったり(第三債務者自身に払うことも含む)するわけですから、3項の方が先にくるかもしれませんね。
それと一昔前の法と考えるなら給与債権=現金=現物を想定してそうですけどね。

一応、正当な権利者に払わないただのドロボーとして、取立訴訟を併用するのは賛成ですよ。
平米様

第三債務者が差押庁に対し任意に支払いをしないとき「差押庁に支払わなければならず滞納者に支払っても無効」かどうか決めるのは、裁判所であって差押庁ではありません。
差押庁は裁判所に対してその旨主張し、それが裁判所に認められて初めて、裁判所による強制執行を求めることができるのです。

そもそも「借金を返さない(債務を履行しない)」こと自体は犯罪ではありません。
「金を返せ」といわれて「返せない」とか「もう返したはずだ」とか「もらったものだ」と答えること自体は、犯罪を構成しないのです。

なので、任意に差押債権者に対し債務を履行しないことを
>正当な権利者に払わないただのドロボー
ということはできません。
取立訴訟は、犯罪の有無を理由に行うものではないです。
私は、民事訴訟は刑事訴訟と違い、「被害者同士が損を押し付け合う」もので、悪者を懲らしめるものではないと教えられました。

なお、お示しの税大の資料ですが、結構沢山の例示があるのに、第三債務者が滞納者に対して債務を履行したときのことは全く触れられていません。そのこと自体、滞納処分妨害にあたらないことを明示しているとは考えられませんか。

P.S.
余談ですが、税務署の還付金を差し押さえていたところ、電話がかかってきて「間違って本人に支払っちゃったので差押解除してください」といわれたことがあったという話を聞いたことがあります。
審査様

>正当な権利者に払わないただのドロボー
>取立訴訟は、犯罪の有無を理由に行うものではないです。

これは訂正します。民事執行対しての認識不足でした。おっしゃる通りかと思います。

>第三債務者が差押庁に対し任意に支払いをしないとき「差押庁に支払わなければならず滞納者に支払っても無効」かどうか決めるのは、裁判所であって差押庁ではありません。
差押庁は裁判所に対してその旨主張し、それが裁判所に認められて初めて、裁判所による強制執行を求めることができるのです。

法解釈については、判例あってのものだと思います。そういう意味では賛成です。

自力執行権についてのことであれば、裁判所を通すものでもなく、任意でもないと思われます。(今回争点?は除いても)罰則規定もあるわけです。

>なお、お示しの税大の資料ですが、結構沢山の例示があるのに、第三債務者が滞納者に対して債務を履行したときのことは全く触れられていません。そのこと自体、滞納処分妨害にあたらないことを明示しているとは考えられませんか。

資料でも書かれていると思いますが、例示自体は希少です。
そのものの判例がでないと現時点では結論はなんとも言えません。
認められているとはいいませんが、明示されているとも言えないと思います。

>P.S.

これは・・・表にでると危険な話ですよね。
平米さま
>自力執行権についてのことであれば、裁判所を通すものでもなく、任意でもないと思われます。

 第三債務者に対して自力執行権はありません。

>そのものの判例がでないと現時点では結論はなんとも言えません。
認められているとはいいませんが、明示されているとも言えないと思います。

 処罰される住民の側の視点から解釈を検討されたでしょうか。

 もしも、自分が第三債務者で、役所に協力せず(考えにくいでしょうが)滞納者に支払い、滞納処分妨害罪で起訴されたら、「ちょっと待ってくれ。法律を読んでみたけど、自分の行為を処罰する規定は見つからないぞ。」と言いたくならないでしょうか。

 結論は出ていると思いますし、平米さまを説得することは無理だと思いますが、このサイトを見る人に「所詮役人は役人に都合の良い、客観性を失った解釈しかしないんだ。」と思われたくないので、書き込んでしまいました。
税外担当 様

不快な思いをされてたなら申し訳ありません。
要は、スレ主さんに、こんなの、どうですか? と、各自が提示するだけの話ですから、全ては、スレ主さんの御心のままに。多様な見解が並んだほうが、参考になるでしょう。そんな、おおげさなものでもないだろうと。

※このサイトを見て、ヴァーチャル地方公務員に対して、印象をもつとすれば、コメントが意に沿わないのか、言ってることがわからないのか、スレを立てて放りっぱなし、という例が多いところが、なるほど、それらしいかも(これが、噂に聞く、お役所のたなざらしか!)、というもの?
まあ、それも、スレ主さんの、御心のままに。所詮、ネットの掲示板ですから。
カラスさん、はじめまして。
この問題は債権を差し押さえるということの意味を考えてみるとよいと思います。債権を差し押さえるということは、差押債権者(税務当局)が債権者(滞納者)に代わって債務者(雇い主)に対して債権(給与債権)の履行を求めるということです。契約に基づくか強制かという違いがあるだけで、基本的には債権譲渡と同じ構造です。債務者(雇い主)の側からみれば、自分の与り知らぬところで債権譲渡されたり差し押さえられたりしたことで、自分の立場が不利に変更されてしまうことは承伏しがたいでしょう。債権者(滞納者)に主張し得た抗弁は、債権の譲受人や差押債権者(税務当局)に対しても有効に主張できなければなりません。したがって、債務者(雇い主)に対する関係においては、差押債権者(税務当局)は債権者(滞納者)より強い立場には立てないのです。債権者(滞納者)が給与を強制的に取り立てられないのであれば、差押債権者も強制的に取り立てることができないのは当然ということになります。
結局、給与債権を強制的に取り立てるには民事訴訟法の手続によらなければなりませんが、訴訟以外の方法が民事訴訟法には規定されています。382条以下の支払督促の制度です。支払督促→仮執行宣言付支払督促と手続を踏み、債務者から異議の申し立てがなければ、確定判決と同じ効力が付与され、執行裁判所に強制執行を求めることができるようになります。
結局、公営住宅の家賃滞納の取り立て手法と同じことになるわけですね、当たり前ですが。
債権の差押えというのが、いかにも抽象的な制度で、その実効性は、(広い意味での)相手方の規範意識に負うところが大きいのかな、と感じます。物の差押え・実行は、まだビジュアルというか、物理的なんでしょうけど。封印等破棄罪もありましたか。

※そういえば、任意に支払わない、差押え第三債務者さんにも、民事の、遅延利息がつくとすれば、利息が増えるよ、というセリフは、使えるんでしょう、迫力に乏しいかもしれませんが。
刑法(強制執行妨害目的財産損壊等)
第96条の2 強制執行を妨害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、3年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第3号に規定する譲渡又は権利の設定の相手方となった者も、同様とする。
1.強制執行を受け、若しくは受けるべき財産を隠匿し、損壊し、若しくはその譲渡を仮装し、又は債務の負担を仮装する行為
2.強制執行を受け、又は受けるべき財産について、その現状を改変して、価格を減損し、又は強制執行の費用を増大させる行為
3.金銭執行を受けるべき財産について、無償その他の不利益な条件で、譲渡をし、又は権利の設定をする行為

これは裁判所用ですか?
平米さま [40521]
 
 そんなつもりではなかったのですが。

 多様な意見が出るのは結構なことですが、ある種の意見については放置しておく者の責任というのもあるのでは、と思った次第です。

 治安維持法があった時代には、「(政権や公安警察にとって)不都合な相手ならば、ただ生きて呼吸していることでさえ「結社ノ目的遂行ノ為ニスル行為」と見なされ逮捕された。」(Wikipedia)そうです。

 憲法第31条が規定され、建前の上では、国民がどういう理由で逮捕や処罰をされるのか分からないという時代は終わったことになっている、という経緯を踏まえて解釈してほしいという思いはあります。
税外担当 様

いえいえ、私も通達自体に疑義あり質問したことがありました。
(その時は、今の持論とは逆の立場でです。)
別の組織の方針運用をどうこうすることはできないので、判例待ちでございます。

こんなのもありました。
http://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/23/183/ronsou.pdf
平米さまは、要は、任意に弁済しない第三債務者は、「納税者又は特別徴収義務者の財産を占有する第三者」(地方税法332条2項)であるという解釈を採られるということなんでしょ、お題に即していうならば(+任意に弁済しないことは、同条1項の行為に当たると)。

※その解釈だと、対象財産を特定しようもないので、「第三債務者の総ての財産」が、「納税者の財産」ということになってしまうのでしょうね。
なるほど、債権の担保は、債務者の一般財産である、という近代私法の原則の、比喩としては、そう言えなくもないのかもしれません。
平米様

差し押さえた債権について、第三債務者に滞納処分できないことは、平米様もご了承いただけていると思います。

そして、その滞納処分できない債権を任意に履行しない第三債務者に対して、平米様は警察権力の力(刑罰法)により強制できるとお考えのようです。

つまり、借金を返さない人については誰でも「検察に告発できる」というお考えですね(差し押さえた債権は一般の民事債権ですから、差し押さえた税務当局でも本来の債権者でも法的な位置づけは同じ)。

ありえないでしょう。
特に「債務を弁済する相手は誰か」という問題は、完全に民事の問題で、年中民事裁判をやってます。間違った相手に支払ったため、第三債務者は無財産となった、というわけでもないですし。
脅かすだけなら何を言っても良いというものではないので、反対意見が続出してしまうのではないかと思います。

スレ主様

滞納者の雇い主は誰でも、滞納者と税務当局の板挟みになるのは嫌がりますよね。141条の調査も嫌々のようですが、何が何でも拒否というのではないようにも見えます。
そこで、督促の予算を取った上で雇い主さんと交渉されてはいかがですか。そして、それでも拒否されたら支払督促の申立をする。
それまでの手続を遺漏なく行っていれば、すぐに裁判所は支払督促してくれるでしょうし、雇い主さんも、そこで異議申し立てして訴訟に移行しようとまでは考えないのではないでしょうか(仮に訴訟に移行しても勝てますし)。
ただ、あまりガタガタやると、肝心の滞納者が辞めてしまうかもしれませんが。
そんなおおげさなものではなく、淡々と、実定法の文言に照らし、「構成要件該当性」に絞った所見を、交換していくだけの話かと。いずれの所見が適当かは、スレ主さんが判断されればいい。

※平米さまだけが、スレ主さんのオーダー(刑事罰の威嚇をもって支払を促したい)に適する「法解釈」を示されているわけで。平米さまに(勝手に?)期待したいのは、法令の文言を挙げながらの、ていねいな、構成要件のあてはめではあります(私的には、よく理解できなかった法解釈なので)。

  地方税法
 (市町村民税に係る滞納処分に関する罪)
第三百三十二条 市町村民税の納税者又は特別徴収義務者が滞納処分の執行を免れる目的でその財産を隠蔽し、損壊し、市町村の不利益に処分し、又はその財産に係る負担を偽つて増加する行為をしたときは、その者は、三年以下の懲役若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 納税者又は特別徴収義務者の財産を占有する第三者が納税者又は特別徴収義務者に滞納処分の執行を免かれさせる目的で前項の行為をしたときも、また同項と同様とする。
3−5 略
>平米さまに(勝手に?)期待したいのは、法令の文言を挙げながらの、ていねいな、構成要件のあてはめではあります

 「ていねい」とは言えないと思いますが、平米さまの「構成要件のあてはめ」は、年金事務所に対する質問検査権についての[40084]
http://www.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/tomita/yybbs-html.cgi?mode=find&cond=AND&view=50&word=40084
に示されています。

>国税徴収法基本通達141-2では、正当な権原の有無にかかわらず、滞納者の財産を自己の占有に移し、事実上支配している第三者をいう。

>とあります。
なので、滞納者年金の支給管理的(事実上支配)なものも入るのではないでしょうか。
もちろん滞納者と年金事務所が債権債務の関係にあるとみることもできそうですが。

 「占有」の定義は、通達に従っており、年金事務所が受給者を事実上支配しているということのようです。

 次に問題となるのは、「支配」の定義でしょうか。
法令用語の「占有」は、単なる所持を離れて、観念化していることも多いので、その条項ごとに、立法趣旨を踏まえた、目的的解釈も、よく行われますね。刑罰法規でも、横領罪における占有とは、濫用のおそれある支配力、なんてどっかの判例(学説?)が宣言して、登記名義人に不動産の占有を認定しちゃったりするし。
お題についていえば、債務者の一般財産は、(債務不履行になると)強制執行の対象となり、債務の弁済の引当であるから、その意味での「支配力」をもって、債権者は、債務者の一般財産を「占有」している、という解釈論理になるのでしょうかね。裁判所がどう判断するかは興味はありますが、いかんせん、刑事、検察が起訴してくれないと、その機会もない。それでも、まあ、「判例待ち」。

※構成要件は、「占有」だけではないのですが。

※※失礼、間違い。次のように訂正
(誤)「債権者は、債務者の一般財産を「占有」している」
      ↓
(正)「債権者は、債務者の一般財産を「所有」していて、債務者が当該財産を「占有」している」
税外担当様

私は、そこでの税外担当様のレス
>しかし、「国税徴収法精解」(H21改訂版、P875)を読むと、確かに自治体は141条3号の対象者として想定していませんが、「D預金、年金、保険等について滞納者に対し支払債務を負うと認められる者」を想定しています。

> したがって、日本年金機構に対しては、141条が使えると思います。
に納得した者です(3号該当として)。

なので、余計に「占有する者」に違和感があるのです。
国税徴収法141条では「滞納者の財産を占有する第三者(2号)」と「滞納者に対し債権若しくは債務があり、又は…(3号)」を明確に区別しており、上記のことから直ちに「年金事務所が受給者を事実上支配している」と解釈するのは無理があるとは思いませんか。

「滞納者に対して債務のある者」=「滞納者の財産を占有する者」という解釈については、もう少し根拠を教えてもらいたいと思います。

P.S.上記のとおりだと
「滞納者(課税庁に対し債務のある者)」=「課税庁の財産を占有する者」という式が成立しますよね。
繰り返しになってしまう感がありますが、まとめてみますか。

まず完全に納得される説は私では出せません。つまり判例待ちです。
あとはどうしてそういう説がでるかという解説くらいでしょうか。
ただこれをわかってもらうには立場上の解釈がどうしてもいります。
行政視点、滞納者視点、その他納税者視点というのも受け入れてもらわないと堂々巡りになります。それも仕方ないでしょうし、私自身その立場によって言うことが変わると思います。

税法による滞納処分は、私債権による強制執行とは異なる部分があります。つまり滞納処分は裁判所の執行官がする部分も行政庁が行うと言う点です。裁判所の執行官≒徴税吏員となります。ここで考えてもらいたいのは、裁判所の執行官が強制執行をして履行してもらえない場合と同じ立ち位置ということです。
繰り返しになりますが、第三債務者に対して債務名義ととり支払督促、取立訴訟という方法は否定しておりません。しかし、履行しないことが合法であれば無限ループになりかねません。

そこで決して合法ではないという意味で、刑法96条が必要となるわけです。税法と刑法だと特別法と一般法で税法の規定が優先されます。
新しい視点としては、税法で洩れていたとしても、刑法で拾えるなら適用できるだろうという考えもあります。
成立過程を考えると、当たり前過ぎて書いてないととる人もいるようです。

No.40534 の添付の資料によると
納税者の財産を占有する第三者
納税者の財産を自己の所有に移し、事実上支配している者をいう。質権者、留置権者、賃借権者等正当な権限によって占有している者はもちろん、不法な原因に基づいて占有している者もこれに含まれるとされており、結局、正当な権限の有無にかかわらず納税者の財産を占有する第三者を指称するのである。

刑法九六条の二の犯罪主体たるべき者について、「第三者力債務者ヲシテ候庭分ノ執行ヲ免シムル爵係争物ノ隠匿其ノ他刑法第九六候ノ二掲記ノ行鶉ヲ薦シタルトキニ於テモ同法候規定ノ強制執行妨害罪ハ成立スルモノトス」との大審院判例がある。この判例の趣旨から、国税徴収法一八七条の犯罪主体についても、納税者並びに本条第二項及び
第三項に兢定する第三者に限られず、すべての第三者をこれに含ませるという考え方も成り立ち得る。

ここからは私見ですが、
給与支払者=ただの第三者と見ます。給与は金銭債権とみます。現金を不法に占有している第三者との定義をもてるかとも思います。
ここのスレの方は拡大解釈に疑義があるようですが、私はこの不法という点に無理があるのではとかつては思ってました(今も思ってますが)。ここは判例待ちです。

滞納処分免脱罪は滞納処分を免れる目的で財産を隠蔽等した場合の規定であることと、一般法である刑法と比較より、適用可能性はあると思われます。
個別でみるとズレがあるけど、総合的に見ると適用されない方がおかしい。
ここからは行政視点ですが、所詮上記を判断するのは検察を初めとする司法です。
行政視点としては、使えそうなことは使うということです。効率的な方法で最大の利益をあげるという視点です。よって、取立訴訟と免脱罪を両方使うわけです。

あと第三債務者にしても、こういう規定を求めておられる方も一部おられます。滞納者が顧客であったり、部下であったりするわけですので、法があるから仕方ないという言い訳がほしい方もおられるのも事実です。そういう視点もあります。
あと苦しい中黙って納税してる住民視点もありますし。
滞納者?納税者?どの利権を守るのが公平か?司法の判断も行政ですべきか?
さらに可能性で動くのか、可能性があるのに動かなくていいのか?どちらが正しいでしょうか?

ほとんど繰り返しですみません。

あと審査様PSの
>「滞納者(課税庁に対し債務のある者)」=「課税庁の財産を占有する者」という式が成立しますよね。

ある意味、税というシステムはそういう図式はあるとは思いませんか?
そこを逆に厳密に規定しているわけです。滞納は犯罪ではありません。
(滞納処分されるくらいの)財産はある人は滞納処分されます。
正直にもともと何もない人は一応救済されます。
あるのにそれを隠匿した段階で罰則あるということですね。
直接的にはならないように配慮はしてますが、逃げ得にはならない規定ですよね。
そういう図式だからスレ主様のように現場は苦労するわけでもあります。
同じ団体内でも規定が弱い(浸透してない)債権ほど徴収率は落ちます。
平米さま

再説、お手数かけました。
で、解釈論理は、ここだけ、というか、再掲ですね。
給与債権は、金銭債権そのものですが、その金銭債務を負担する雇用主が、突如として、使用人の現金を、不法に占有する第三者として現われる現象が、私がなじんでいる法解釈の世界では、なんとも奇妙なものと感じます。
ともあれ、解釈は、人それぞれ、あとは、スレ主さんのお気に召すまま、でしょうか。

>給与支払者=ただの第三者と見ます。給与は金銭債権とみます。現金を不法に占有している第三者との定義をもてるかとも思います

※余談になりますが、債権生成の物語を思い浮かべてしまいました。
いまだ債権という権利があいまいであった時代、即ち、国家が強制執行という暴力を独占するに至っていないとき、使用人さんが賃金の遅配に業を煮やして、雇用主さんの事務所に乗り込み、金庫を開けて、この金の○○円分、オレの賃金だから、所有権に基づく返還請求権を自力執行するぜ、と嘯き、お札をわしづかみにして、意気揚々と去っていく…
平米様

拝見しました。
ひとつの見解(判例待ち?)だと仰るなら、何も申しません。

ただ、外の皆様も含めて、ひとつ気にかけていただきたいのは、平米様に見せていただいた資料をざっと見渡したところ「第三債務者」=「財産を占有しているもの」≒「滞納者」であると指摘したものは見当たりませんでした。
一方、債権差押は徴税の世界では一般的であり、金融機関以外では任意の取立ては手数がかかることも多く、更に取立訴訟に発展するケースもざらにありますが、このような視点で告発したという話を聞いたことは、私はありません。また、この点を論じたものを読んだこともありません。

第三債務者に言うだけならともかく、もし、少しでも実行しようかという気があるのであれば、検察に事前のお伺いをたてておくことをお勧めします。
仮に、検察に「独自の見解」だとして受理どころか洟も引っ掛けてもらえないことになったら(そうなると裁判どころか事件にもならない)、いわれのない告発をされたと相手から逆告訴(名誉毀損とか)される可能性すらあると思います。

P.S.
141条のような刑事罰を背景に、第三債務者に迫れたらどんなに良いだろうと思ったことのない徴税担当者はいないでしょう。本心としては「大丈夫」という論拠を頂けたら、と願ってやまぬ者の独り言でした。
うーん。何も申さないのに、名誉棄損ですか・・・。厳しいですね。
一つの説としても認めていただけないようですね。
(名誉棄損自体が成立するなら、それも判例ですのでいいですが。)


逆に、市町村の不利益に処分している第三債務者とは、どういう存在なのでしょうか?
不法であってすら、占有している第三者の定義をも必ず外れると言いきれるものでしょうか?

逆に現時点でそれがあるのなら、すぐに説を反転できるのですが。「大丈夫」という論拠を頂けるならありがたいですよ。

収束していないところ恐縮ですが、スレが長すぎますので続きは別スレで。どうぞよろしく。
皆々様、たくさんのご意見をありがとうございました。

恥ずかしながら私の能力ではついていけないようなところまで話が進んでおり、一つ一つを理解するのに苦労しているような状況です。

今後の対応については内部で検討しながら判断していきたいと思いますが、極力裁判所のお力をかりたくはないと考えておりますので、また、事業主と滞納者との間のトラブルが発生し、仕事を辞めるという可能性も高くなりますので、慎重に話し合いでの解決を模索するしかないかと・・・

最後にご指摘いただきましたように、長くなってしまいましたので、いったんここで終了し、もしかしたらまた別の質問をさせていただくかもしれませんが、その際にはまたよろしくお願いいたします。

皆様本当にありがとうございました。

【流用等、予算管理の権限】のスレ

安藤 No.40668

とんぺいさん、どうして消したのですか?
意味がわかりません。

Re: 【流用等、予算管理の権限】のスレ

おまっと No.40671

臨時職員コミュニティの掲示板も、「本人要請により削除」になっていますから、似たようなケースだから参考になればと私が張り付けたものが、同一の方による投稿だったのかもしれません。もし、ご気分を害されて両方とも削除されたのなら、お詫びいたします。
http://www.satogaeri.net/modules/kejiban/index.php?topic_id=211
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