過去ログ [ 362 ] HTML版

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研修期間中の時間外勤務手当について

新米給与担当 No.40870

今日は。4月から某市給与担当となりました。
当市では1人1〜2週間、市内民間企業(ホテルやスーパー
などへの研修派遣を予定していますが、次のことについて、
明確な根拠が得られず悩んでおります。
根拠法令等ご教示いただきますようお願いいたします。


1.平日7時間45分を超えた場合の125/100の時間外勤務
  手当は支給(出張扱いであれば支給しなくてOKなの
  でしょうが、研修派遣が出張にあたるかどうかが不明瞭です)。

2.同一週を超えた週休日振替の25/100の時間外勤務手当
  は支給。

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

貧書生 No.40871

この条項でしょうか。

   労働基準法
第三十八条の二 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
2・3 略

※もっとも研修の場合は、通常は、労働時間は算定できるでしょう。当たり前に給与を支給するだけかと(根拠は、そちらの給与条例)。

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

H(半角) No.40874

出張でも勤務時間を超えたら時間外勤務手当は必要ですね。
出張中でも支給です。

国ならこの規定。
一般職の職員の給与に関する法律の運用方針(昭和26年1月11日給実甲第28号)
第16条関係の3
公務により旅行(出張及び赴任を含む。以下同じ。)中の職員は、その旅行期間中正規の勤務時間を勤務したものとみなす。但し、旅行目的地において正規の勤務時間をこえて勤務すべきことを職員の所轄庁の長があらかじめ指示して命じた場合において現に勤務し、且つその勤務時間につき明確に証明できるものについては超過勤務手当を支給する。

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

事業担当 No.40882

もう少し任用関係を整理してから給与のあり方を考えたほうが良いと思いますよ。
勤務時間中に民間企業の業務に従事することは、服務上どのように考えますか?

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

貧書生 No.40883

余談になりますが、役人が民間に研修にいっても、結局はお客様で、
チヤホヤされて、
オレ、民間でも十分力発揮できるかも、
と、変な妄想抱いて帰ってくるのがオチなんだけどね。

※「県庁の星」が笑えて…

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

事業担当 No.40884

>変な妄想抱いて帰ってくるのがオチなんだけどね。
そういうヤツもいるかもしれないけど、うちではそんなことはないよ。
民間企業の選定や派遣職員の人選に問題があるんじゃない?

Re: 研修期間中の時間外勤務手当について

貧書生 No.40885


語るに落ちる(笑)
本市では、議会からの同意による農業委員を2名選任しております。ただし、条例により、当該定数を定めてはおらず、これまで慣例として2名を選任してまいりました。ただしね今回、その内、1名から辞任の申し出が出るとの打診を受けたものの、後任者が定まらず、このままでは、当分の間、欠員が生じることとなりますが、この件について、法に停止よくするか否かが不明です。どなたか、御指導いただけないでしょうか。
議会選任による委員は、4名以内となっています。
(選任による委員)
第十二条  市町村長は、選挙による委員のほか、次の各号に掲げる者を委員として選任しなければならない。
一  農林水産省令で定める農業協同組合、農業共済組合及び土地改良区がそれぞれ推薦した理事(経営管理委員を置く農業協同組合にあつては、理事又は経営管理委員)又は組合員各一人
二  当該市町村の議会が推薦した農業委員会の所掌に属する事項につき学識経験を有する者四人(条例でこれより少ない人数を定めている場合にあつては、その人数)以内
皆様の御提示に便乗させていただいて、

 四人以内なので、1人でも“違法とまではいえない”。
 しかし、あえて「(条例でこれより少ない人数を定めている場合にあつては、その人数)」と規定されている以上、法は減員する場合は条例制定を想定しているといえるので、“法の趣旨には抵触する”といったところでしょうか。

 よって、そういう状態は避けるべきであり、四人にするか、条例で減員するかのいずれかにすべきですね。
 第2項の( )の意味は、自治体の判断で議会推薦で選任すべき人数を減らしたのならその数を超えて選任してはいけないという意味ではないでしょうか。
 
 条例で減少させる数を決めてないなら4人以内なら適法。

 今まで4人以内の2人でやってきたのに、欠員で1人になったら適切でないというのはどうでしょうか。どちらも4人以内です。

 市の執行部が○名以上選任したくないと考えている、又は貴自治体の議会内で議会推薦の委員の最大数が4人では多すぎるという議論が出ているなら条例改正も良いでしょうが、そうでなければこのままで後任者を探すだけで良いのではないかと思います。

昇格について

新人くん No.40829

お世話になります。

当町では級別標準職務表にて以下の通りとなっております。

3級・・・主査
4級・・・高度な主査
5級・・・班長

人事異動で3級主査が班長に昇任する際に過去の例では、

一度に2級以上昇格しないため一旦4級に昇格させ、次の1月に5級昇格としています。

今回4月に同じように3級から班長へ昇任がするものがおり、4月に4級に昇格させておりH25.1に5級に昇格させる予定ですが、例規を調べてみると「昇格は、現に属する職務の級に1年以上在級していない職員については、行うことはできない。」と
されているためH25.1では4級に1年以上在級していないため5級に昇格できないのではないかと迷っております。

前任に確認したところ4級に昇格させる時点で当該規定を用いているため、5級昇格時は1年未満でもOKとのことでした。

このような運用は有りでしょうか。

どなたかご教示よろしくお願いします。

Re: 昇格について

おまっと No.40831

当方の場合だと、以下のような規定になっていて、ただし書き以下を適用することになりそうです。

「現に属する職務の級に○年以上在級していない職員については行うことができない。ただし、職務の特殊性等によりその在級する年数が○年に満たない者を特に昇格させる必要がある場合であらかじめ○長の承認を得たときは、この限りでない。」

Re: 昇格について

新人くん No.40845

回答ありがとうございます。

おまっと様の回答のようにうちにも同じただし書きがあります。

しかし、うちの別の事例で4級主査から班長へ昇任する際は、

例としてH24.4班長昇任とした場合

H24.1に3級から4級に昇格していると、H24.4時点では4級に1年以上いないということで5級には昇格させずにH25.1に5級に昇格させるといった運用をしております。

なのでH24.4時点で3級にいたほうが結果、上位にいけると思うのですがどうでしょう。

Re: 昇格について

おまっと No.40868

う〜ん。自治体独自の運用・慣例・ローカルルールだと、申し訳ないですが、何とも言えません。

首長の売名行為について

こま No.40722

当自治体では住民向けの有線放送(音声のみ)を毎日行っております。通常は担当職員がアナウンスを行っているのですが、この度、死亡交通事故無事故2000日を達成したことを住民に報告することになり、首長自らがアナウンスしたいと言ってきました。
このことについて、担当職員の一部からは普段アナウンスをやっていないのに、このような時だけ自ら行うのは選挙を目的とした売名行為につながるのではないか、と疑問視されました。
私個人的には、首長個人でアナウンスするのではなく公務で行うのであれば問題無いとは思うのですが。ちなみに首長選挙は来年の4月です。
果たして、この行為は公職選挙法に違反するのでしょうか?

Re: 首長の売名行為について

おまっと No.40723

死亡交通事故無事故2000日達成、おめでとうございます。
きっとこの喜びを、首長自らの声で住民に伝えたいのでしょう。
特に問題はないと私は思います。

Re: 首長の売名行為について

安藤 No.40725

重要事項について、首長が自ら放送することは何の問題もありません。
※告示後は避けたほうが良いと思います。

※というか、問題となるのなら【広報誌】【HP】にも出れませんよね。。

Re: 首長の売名行為について

手当担当 No.40744

まだ選挙まで十分に時間もありますし、内容的にも大丈夫だと思いますよ〜

Re: 首長の売名行為について

ダジャレイ夫人 No.40747

 選挙が近付くと露出が増えるのはどこの首長も同じようで…。首長の行動には法的に問題のあるレベル、道義的に問題のあるレベル、問題のないレベルがあります。お尋ねのケースのレベルでは法的にも道義的にも問題はないと思います。確かに、事実上選挙には有利に働く面もあるかもしれませんが、それが現職の強みでもあるわけで…。

Re: 首長の売名行為について

安藤 No.40749

>それが現職の強みでもあるわけで…。

出しゃばると、反感を買う場合もありますが、、、(レス不要です)

Re: 首長の売名行為について

いつまでたっても選挙担当 No.40755

 選挙運動の期間中については、「何人も、この法律に規定する場合を除く外、放送設備(広告放送設備、共同聴取用放送設備その他の有線電気通信設備を含む。)を使用して、選挙運動のために放送をし又は放送をさせることができない。」(公職選挙法151条の5)とされていますが、選挙運動の期間外においてはこうした制限はありません。
 ただし、「選挙運動は、各選挙につき、・・・、公職の候補者の届出のあった日から当該選挙の期日の前日まででなければすることができない。」(同法129条)とあるように、現時点において、有線放送を使用して「次の市長選挙に立候補しますので、1票をよろしくお願いします。」などと言うことは、法129条に抵触します。
 こうしたことを踏まえると、お尋ねのような内容は、何ら公職選挙法には抵触しないと思います。
 

Re: 首長の売名行為について

おっか No.40758

選挙運動の定義については、公職選挙法上は何らの規定を設けていませんが、判例によると「特定の公職の選挙につき、特定の立候補者又は立候補予定者に当選を得させるため投票を得若しくは得させる目的をもって、直接又は間接に必要かつ有利な周旋、勧誘その他諸般の行為をすること」(最判昭52.2.24)とされています。
要するに「選挙運動」とは、@特定の選挙で、A特定の候補者の当選のために、B直接又は間接に選挙人に働きかける行為をいいます。
つまり、@○○選挙で、A○○候補を、Bどうぞよろしく、との3つの要素が必要になります。
そこで、ご質問の件ですが、発言が単に「無事故達成を続けましょう」的な内容であればまったく問題ありませんね。
しかし、例えば「私の次期任期においても、これまでの△△の施策を引き続き継続して無事故の街をつくりたいので、ぜひご支援を」となると、これはアウトですね。

Re: 首長の売名行為について

安藤 No.40759

どちらにしても、取り締まりは自治体ではないので、やりたいようにやらせたら。
と思います。

Re: 首長の売名行為について

洋々亭 No.40763

管理者です。

このフォーラムは誰でも閲覧できる公開の掲示板です。
自治体が特定できそうな背景説明は、守秘義務にかかわる場合もありますので、ご留意されることをお勧めします。

Re:

税太 No.40799

早速のお返事ありがとうございます!!

皆様の貴重なご教示、大変参考になりました。
その後の経過といたしましては、担当課(税務課)にて審査を行い、首長決裁を経たうえで申立人に文書にて通知をする流れといたしました。

行政が処分したことついて、処分した行政自身が判断するということについて違和感を感じたので、今回投稿させて頂きました。

皆様、大変ありがとうございました。

Re

おまっと No.40862

↑  僭越ながら、お二人ともスレ違いのようですね。(あっ、お一人削除されました。)

Re: Re

H(半角) No.40867

書いてる間に、スレッドが削除されたり過去ログに移動したりすると
こんな感じになるようです。

公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40730

お世話になります。
稚拙なお伺いお許しくださいませ。
色々と他市の例規集を拝見させていただきましたが、
どうしても理解できず、ご教示願います。

地方自治法第244条の2(公の施設の設置、管理及び廃止)によれば
「条例でこれを定めなければならない。」
とされていますが、
条例を持たず、規則のみ・要綱のみで管理運営されている自治体があるように思います。

これは、「公の施設の管理」なのか「事業の実施」なのかでご判断されていらっしゃるからとすると、例えば、運動広場(野球やサッカーを行う)の許可・申請を含む管理などは、
「運動広場の設置」とすると条例が必要となり、運動広場開放規則(要綱)と称して、開放する公の施設を列挙すれば条例は必要ないという解釈でよろしいのでしょうか?

そうであるならば、何だかキツネにつままれたような感じがしております。


ちなみに以下を規則のみで運用することに違法性はありますでしょうか?
●●市運動広場の設置及び管理規則
(目的)
第1条 この規則は、●●市運動広場(以下「運動広場」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めることを目的とする。
(設置)
第2条 市民の心身の健全な発達に寄与するため、運動広場を設置する。
2 運動広場の名称及び所在地は、別表第1のとおりとする。
(管理)
第3条 市長は、常に良好な状態において管理するとともに、その設置目的に応じて最も効率的に、運用を図らなければならない。

※利用できる者は、もちろん市内在住在勤者等です。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

公園内の一部施設扱いではないですか?
または、都市公園法が上位法規扱いで整理とか

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40734

安藤様

 お忙しい中、ご覧いただきましてありがとうございます。
 それが、単独の広場で、どこかの公園の一部広場ではありません。

 また、都市公園法が上位法規扱いか?について。
 はっきり分からないのですが、
 この管理規則は、スポーツ振興課が所管(例規体系も社会体育に分類)しており、都市公園法に基づく広場、公園等であれば、おそらく都市デザイン課(体系は建設あたりに分類)が管轄しているはずと推測しているくらいです。

 ますます分からなくなってしまいました。
 
 公園の中で有料公園としているものは、もちろん条例化されているのですが、
 スポーツの振興ということから発生した広場の管理が曖昧になっているのかと感じております。
 当該規則で管理する広場の取得経緯は、
 ・昔、市民の方の土地で地域の方のみが使用していたが、スポーツ振興の目的で市が買い上げたもの。
 ・学校用地として取得したが、学校はもはやたてられない状況。空いている土地を運動広場として利用しだしたもの。
 なども含まれており、誰も手を付けないまま今に至るのではないかと思うのです。
 しかも、今は近隣住民にも貸出をできる運用となっているのに。。。
 
 こちらのフォーラムにご参加される方の質問内容に比べ、大変に稚拙な内容と思われるのですが、きちんと法令順守した形を作りたいという思いで一杯です。
 
 @きちんと条例を作成して管理するべき
 A事業の実施として、この規則を改正するで足りる
 B別にこの規則一本で管理していても何ら問題はない

 で、迷っております。
 またご意見など承れれば、本当に幸いです。
 よろしくお願いいたします。
 
 



 

 

 

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

えんどう たかし No.40735

>ちなみに以下を規則のみで運用することに違法性はありますでしょうか?
●●市運動広場の設置及び管理規則
(目的)
第1条 この規則は、●●市運動広場(以下「運動広場」という。)の設置及び管理に関し必要な事項を定めることを目的とする。


 かなり漠然とした規則ですが、利用制限(住民以外の利用も含めて)をしない、何人にも自由利用が前提なのであれば問題ないように思います。

 ただ、運動施設の利用を考えた場合、施設の性質上、特定の者に一定期間(一定時間)占有利用をさせる必要が生じた場合(=利用制限をしたい場合)どうするかです。

 >※利用できる者は、もちろん市内在住在勤者等です。<・・・住民等の利用だけに限りたいということでしょうか。

 この場合、いったん一般禁止して、申請に基く許可(=禁止の解除)制とする。或いは使用料(税に類する)を徴収してこれを許可要件とするには、条例でその要件を定めないとデュープロセス(憲法31条)という点で問題があるように思います。長の作成した規則では、機関内部(長と権力関係にある公務員)は拘束できても、一般国民は拘束できないわけです。

 つまり、「条例」=法律に類する、と言うことでこれをクリアーしているわけですね(通説では)。
@がベストだと思います
ちなみに、登記簿上の地目は何ですか?(学校用地?)
そこら辺から整理が必要かと。

また、保険とかどうなってますか?

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40740

えんどう さま

分かりやすくご回答頂きましてありがとうございます。
デュープロセスですね。
言葉を再検索しましたが、なるほどと合点がいきました。

個人的には、条例化はもちろん、有料化したいと考えております。
利用者にとって少しでも快適な施設管理をしなくてはならないし、
近隣住民の方に対して砂ほこり対策もしなくてはならない。

無料だから、粗雑な管理体制でも良いし、条例化もしなくてもよい。
というのは、少々乱暴な気がしておりました。
気がしていただけで、根拠がついてきていませんでした。

さらに資料を一生懸命に集めて、もう一度上司に提案してみたいと思います。
ありがとうございました。

ちなみに、利用者の範囲は近隣市町を含む一定の広域的な地域に在住在勤する者で、
予め、所定の団体登録を行ったものに限る。として運用しております。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40741

安藤様

再度のご返信ありがとうございます。

地目ですか!?
近隣の条例を読むだけで
全くそこまで考えが及びませんでした。
明日、さっそく調べてみます。
条例化がスムーズにいくようにしなくてはならないですね。
地目によっては、現在行っている運用も問題ありとなることもあり得ますかね?

それから、
申し訳ございませんが、「保険」とはどのような保険でしょうか?
利用者が怪我をした場合の管理者責任的な保険のことでしょうか?
そうですね。
これもノーガードでした。
体育館敷地内で起きた事故に対して、保険を適用したことがありますので、こちらを調べたいと思いますが、何せ運動広場の方は・・・。
しかも、事故が起きやすい状態にありますので、保険は大切ですね!

ありがとうございます。
また、お気づきの点、ご教示くださいませ。
よろしくお願いします。



一般論で恐縮ですが、
条例化すべきなのに条例化していない例を見つけた場合、
さてそれでいいのかと悩むとしても、
諸般考えると特異な例であれば、切り捨てるのが妥当であろうし、
条例化しなくていいんだ、と飛びつくのは早計であり危険と思います。
条例を面倒がる声に負けずに、王道を主張してください。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40743

半鐘 さま

コメントありがとうございます。
いやはやおっしゃるとおりで、お言葉、感じ入ります。

運動施設の管理については、
スポーツ振興の課(市または教育委員会)
都市公園法に基づく公園管理の課(市)
学校(教育委員会)

の3セクションに条例・管理・許可申請の委託がまたがり、絡み合って運用されていることが多く、条例及び規則の整備がお互いの課どうしの睨めっことなって、
なおさら「切り捨て」「条例化しなくていいんだ」に飛びつきがちとなります。

ベストだけ尽くしてみます。
>地目によっては、現在行っている運用も問題ありとなることもあり得ますかね?
問題というより、学校用地であれば学校の管理かなと

>管理者責任的な保険のことでしょうか?
お見込みのとおりです。賠償責任保険等にどういう名称・施設で加入しているか?です。
(地番・名称を明示してあるはずなので)

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

貧書生 No.40752

使用料を取らない、自由利用の空間だと、わざわざ公の施設と認識して条例化するのもおおげさかな、という意識は、けっこうあるのでしょうね。庁舎前庭の、住民の憩いの空間と、どこが違うのか、と。
だいたい、今までずーっとそのように供用してきて、うっかりしてました、実は公の施設だったので、今更ですが、条例一本、お願いしまーっす! と議会に提出できるかよ、という、首長、部課長の、政治的判断頭も。
まあ、一職員としては、淡々と、思うところを、主張すればいいのではないでしょうか、逐条地方自治法なんかを引用しながら。その後を考えるは、管理監督者さんたちの職責。
 いつも、お世話になっております。議論が進んでる中、うんと昔のことで、ふと思い出した記憶か、悪夢か、悪例がありましたので、ご参考までに一般的なやつを。

登場人物:ある県庁法規主席主幹、あるオラが村の派遣主事

主幹「君も、県庁で思いっきり研修員として2年がんばりたまえ。」
主事「はい。」

主幹「県庁では、いくら現課がやりたいといっても、法的に見て県知事が謝罪するようなことや、副知事等の首になるリスクが無いように、法規審査、よそでは財政的観点や人的観点をするんだ。それがここ。法規、財務、人事は、原課と本気で徹底的に話し合う。泊りがけもある。そうやって、多角的に死と語をやって、誇りを持っているんだ。ただ一つ悔やまれることがある。まねしちゃいけないよ。」

主事「何でしょう?(内心:県庁は、調整に時間ををかけるなあ。こっちは根回しに時間かな。)」

主幹「たった一つ、とある公の施設の条例なんだが、体裁は公の施設の条例だが、中身を全部規則に落としたものがある。

 なぜそうなったのか、今では不明だ。これだけは、個人的には違法と考える。本来であれば、理由のいかんはどうであれ、住民の福祉、つまり、幸せなどにつながるものは、どこのセクションがやろうと条例で明らかにし、目的、減免、手数料、罰則など入れなければいけなかった。今これを掘り起こされて、議論されたら、議会を軽く見てるということになるな。法規など担当が機能していないと問題になったら、知事は何をやってんだと、何人か(手のひらを首の前で横切らせる)になるね。たとえ、昔の知事のことでも。」

主事「ところで、公の施設って、なんです?」

 その後、主査や周りの人に助けられて、勉強させていただき、勤め上げることができましたとさ。


自治法
(公の施設)
第二百四十四条
普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。

(公の施設の設置、管理及び廃止)
第二百四十四条の二
普通地方公共団体は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、公の施設の設置及びその管理に関する事項は、条例でこれを定めなければならない。
(以下略)

 いずれにしても、無理をするよりは、変だなと思った時点で手を打ったほうがいいし、誰しもいい政策・価値観だと考えていたことは、時代とともに変わる。すると、何が正しいかとは、正しい手続きでやったかだ、思います。

 住民も尊いですが、後輩に迷惑もかけられません。オラが村にも、三つほど入った施設などがありますが、それぞれ、条例化してあります。縦割りなら、三つ作ればいいし、うまくやれば一本の条例でできるような気がするんですが。

 まず、そもそも論、定番、王道を示して、どれだけおかしいか気づかせる。担当と建設的熱い議論をやらないのであれば、悪者になっても仕方が無いので、差し向ける。

 それには、本が早いですよ。自治六法の小さいのとか行政法の有名なのとか。ここに書いてありますよーって。これを守らないと、偉い人に迷惑かかりますよーって。優しい脅迫に近い誘導ですね。それでだめならそこまでだってことです。正しい意安全な道を示したのに、裏道に入っていっちゃうんじゃ、問題を背負い込むことは無いですね。

以上

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

えんどう たかし No.40754

>使用料を取らない、自由利用の空間だと、わざわざ公の施設と認識して条例化するのもおおげさかな、という意識は、けっこうあるのでしょうね。庁舎前庭の、住民の憩いの空間と、どこが違うのか、と。<

 そういうこともあるだろうと思います。実際。

 ただ、ちょっと気になるのは下記。
>管理・許可申請の委託<…って、ひょっとして民間や公益法人への管理委託でしょうか?。許可行為も委託だとすると、使用許可証は誰の名義?、もし市長や教育委員会の名義の公文書を民間人が作成して住民に交付している?。
ちょっとヤバイかもしれませんね。
 つまり、かりに民間にやらせているとすると、公文書は「公の機関(権限が付与された公務員)」が法的な根拠にもとづいて作成するものですので、無権限の作成だから、有形偽造ですよね(刑法155条)。
 で、よくやっちゃうのが、公民館なんかでよくある複写式許可証(1枚目が申請用紙・2枚目が許可証用紙)で、この2枚目の用紙に予め公印が印刷してあって、申請者が書いて受理した人(これもシルバーさんとか窓口委託の民間人さんら)が、定型的に内容だけチェックして、利用日時が他者とバッティングしてなければ渡しちゃう…というやつ。罪になるかどうかは別(公務員が自ら不真正な公文書を惹起した場合に、私人に刑法的責任はあるのか?…と言う疑問があるので…)としても、構成要件には該当ですよね。きっと。

 実例を小生がちょっとまとめたのがあります(メモ程度ですけど)。(下記)
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/sa_saitama/view/200606
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/sa_saitama/comment/20060622/1150908536#comment

 あ、、過去ログにも「 地方自治法244条の「公の施設」の使用許可と管理の委託は適法か?」というのが…
http://www.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/tomita/yyregi-html.cgi?mode=past&pastlog=207&subno=23079

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

貧書生 No.40757

本気で是正したければ、住民の立場で、条例の根拠のない公の施設の管理に一円でも支出するのは不当な支出であるとして、監査請求、住民訴訟の手はありますね。
ただ、お題のケース程度だと、そこまでするのも、なんか、おおげさかな、という思いになってしまうところが、公の施設なる制度設計。立法論になりますけど、確かにおおげさな制度だと感じてはいます、この制度を知ったときから。

※軽く見られてしまう制度のほうにも、それなりの問題はあるんじゃないの? なんていうのは、盗人猛々しい(笑)

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

すみません No.40768

大変失礼なのですが、スレ主様のご質問は「公の施設」という制度の通説的な定義・解釈を踏まえてらっしゃるということでよろしいでしょうか?(つまり、自治体設置の施設の中には「公の施設」ではないものあることとか・・・)

また、過去ログのNo.4636も参考になりますでしょうか。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40774

貧書生さま

「条例一本、お願いしまーっす!」と議会に提出できるかよ、ってのアルアルですね。

正直な係長に「じゃ、今までやらなかった理由はどう説明すればいいんだよ!」と、別件でもよくお叱りをいただきます。私。
貧書生さまのアドバイスで思ったのですが
いっそのこと、使用料徴収で、条例化。受益者負担やらに目をやらせて、だから条例化です!ね(笑♪)。ってもっていく。とか。

・・・・・・
ダメダメ。今日はごめんなさいです。
貧書生様のほか、たくさんの方のコメント頂戴して、全てに返信したいのに、
考えが前に進みません。
ショックで泣きたい気持ちになりました。

実は、このことをうっすら考え出したのは1ヶ月も前で、、、
過去3年間の利用実績、利用団体、利用傾向、使用料を徴収した場合の想定収入。(いくつかのバージョンを備え)団体への根回しルート
経費:収入の割合(現状と使用料を得た場合)等々
を纏めて、
2人の係長に相談したところ⇒条例化するのは大変だから反対だな。のお言葉。(おっしゃるとおり)
で、やんわりと言葉やんわりながらも同様の資料&公の施設なので条例にしたほうが望ましいかと・・・を申し上げたところ、「理由が薄い」と門前払いでしたので、「また勉強してきます♪」と舞い戻る。
ここまでは、いつものことで、想定内なんです。

でも、それから、近隣市の条例&規則を集めて読んでみて。
条例化しなくてよい理由も含めて、下手なりにさぐって、
皆様のお力にすがって、考えていたのに。

今日、回覧された上の会議録(2週間くらい前のもの)の中で、うちの上ったら!
「体育施設の運用については、組織再編・条例規則等の見直しを含めた抜本的な改革が必要であるので、先にはなるが一気にやりたい」
(ちょっと言い回しは忘れましたが、そんなような趣旨のことが書いてありました)

あ〜あ。
やる気全くゼロなんだ。でも、気づいてるよ。をやんわり言ってんだ。
一気にやらなくては!とそのころに、課題だけ積み上げて、定年→先送り。なのかな・・・
上の方ってのは、結局、「仕事をやるかやらないか」ではなくて「仕事をやるふりができるかどうか」ってことだけなんだ。
って思ったら、力が抜けちゃいました。

そんなこともないのかな。
フォーラムの権威が下がっちゃいますね。
ちょっと切り替えて、また頑張ります。

>その後を考えるのは、管理監督者さんたちの職責。
・・・でしたね!




Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

のんの No.40775

本当に法務素人でございます。
一応、公の施設ではない「施設」については、勉強してみました。
当該スレ施設については、公の施設といえると考えております。
理解したつもりが不十分でしたら、やはり申し訳ないのですが。

No.4636も参考になりました。
ありがとうございます。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

えんどう たかし No.40777

 過去ログで言えば、特にNo.4641(http://www.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/tomita/yyregi-html.cgi?mode=past&pastlog=42&subno=4636 残業人さま)レスが、端的によく整理されていると思います(私のレスと違って…!)。
 甘ったれんな。仕事の9割は、思い通りに行かないよ。

 何をやってわからなくて、他力本願でここ書き込む。

 よくあることです。ミスは他人のせい、手柄は自分。もとは、ここみんなの知恵だったり。

 しかし、あんた直感に他に、有能、自分のようにそうでない人たちがいい知恵を考えて、時間をかけたり、調べたり、書き込むまでに見直したりしてるんだ。自分の整理か、興味か人それぞれの理由で。

 ここら辺は、ネットで書く必要があるのかな?

>あ〜あ。
>やる気全くゼロなんだ。でも、気づいてるよ。をやんわり言ってんだ。
>一気にやらなくては!とそのころに、課題だけ積み上げて、定年→先送り。なのかな・・・
>上の方ってのは、結局、「仕事をやるかやらないか」ではなくて「仕事をやるふりができるかどうか」ってことだけなんだ。
って思ったら、力が抜けちゃいました。

 愚痴にしか見えないよ。まだ、その地位にもいないし、地位のある人を動かすことができない時期たっただけ。行動を起こして、この手はだめだと気づいたことはすばらしい。

 先延ばし、いいじゃないですか、あんたが出世して油の乗った時期にやればいいんだよ。それまでもっと勉強できるし。

 行政計画等に入れて、尻に火をつけることだって可能でしょ?自分が書いたけど、巨大な県庁で、法規組織があって、主席主幹ですらおかしいなと思っても、なおらないことはあるんだから。

 さて、幕張だったかな?公務員研修の先生が言ってました。

「これから教える講義は、15年後役立つでしょう。研修を終え、帰り、上司など、力のある人に言っても無駄です。すぐに組織は変わりません。腐らず、ふてくされず、継続は力で、今日これから出会うグループの仲間と連携を取り、切磋琢磨してください。」と。

 なるようにしかならないので、とりあえず、次の仕事をやりつつ、公の施設の本を読むか、黙って、自分の教養と交渉力を養ってみたらどうか?

 三顧の礼もあるし、よく上を観察して、運んでみてはどうか。今回の手は通じなければ別を考える。

 まさか、ここのレスのまま持ってったりしてないよな?プレゼンがそれまでってこと。完璧すぎて相手の顔をつぶしてないか?自分の意見だけで、上司の胸のうちに同意できる部分は無いか?

 今回のを反面教師にして、のんのさんが放り出さずノートなり、将来実行タスクに入れればいいと思います。

 将来に期待してます。

PS.前のレスであいかわらず誤字がありすいませんでした。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

中務少輔 No.40780

当面条例化を見送ることに決定したとして、そこんところをつっこまれたときの言い訳を空想してみました。

「当面利用する予定のない(買い手も借り手もない)普通財産(空き地)があり、寝かせておくのももったいないので、住民が自由に利用できる(使用許可も使用料も必要ない)運動広場として開放することにしましたが、これはあくまでも当面の暫定的な措置なので、条例設置までは必要ないと判断しました。」

まあ、この場合、当面の利用でも条例設置すべきで、当面の利用をやめるときに条例廃止すればいいだけですが、無理矢理言い訳を考えてみました。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

停車場 No.40806

おおっと・・・
その手、使いましたわ〜・・・
「だから、公園ではなく、広場なんです」なんてあやしいことを言ったり・・・

スレ主様には、良い方向性が見出せることをお祈り申し上げます。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

かるび No.40807

無駄に伸ばす気はないのですが、ちょっと質問です。

法律で設置について定められていて、条例で定めなくて良い施設ってありますか?法律で定められた公の施設です。

バカバカしいのですが、条例で定めなくても住民に使用させても問題ないって上司が増えていてあきれてます。

列挙していただけると参考になります。

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

かるび No.40810

追記失礼。

私昼間は書き込みしませんので、夜間のみの返信となります。
昼間は返信しませんので容赦ください。
ご無礼します。
開発行為で義務づけられた公園なんかは譲渡されるけど、都市公園条例に追記してないような気がします。。

※参考になりそうなHP
http://www.city.furano.hokkaido.jp/Files/1/24241/attach/iken-3.pdf
http://houmu.h-chosonkai.gr.jp/siryoukan/shien2.htm

Re: 公の施設の設置、管理及び廃止について

かるび No.40847

ありがとうございます。

うちでも公園や公衆用トイレは条例があったり無かったりですね。

指定管理施設の譲渡について

もしもし太郎 No.40838

 現在,指定管理施設として軽老人ホームを公設民営により運営しています。
 近年,建物の老朽化が進み維持管理費用が年々増加傾向にあります。
 今回,委託先からの申し出により,施設の有償での譲渡を検討しております。
 譲渡後は,民間事業者が施設運営を行うこととなりますが,問題点や手続きとして留意しなければいけない点があれば教えてください。

 
 
 

Re: 指定管理施設の譲渡について

安藤 No.40839

※【指定管理制度】と【施設譲渡】は別です。

委託先から申し出があったからと言って譲渡先に選定するのは公平性に欠けていると思いますね。

施設譲渡する場合の注意点は「議会議決」「譲渡先の公募」「施設整備時の補助金・起債償還」ですかね?

Re: 指定管理施設の譲渡について

鬼怒 No.40840

「老巧化」や「委託先からの申し出」はおいといて、「民間でできることは民間で」のスローガンのもと、特に福祉施設の民営化は、全国各地で行われています。
ネットで検索かけてもいやいうほどヒットします。
実際に民営化した近くの自治体に聞くのが一番ですよ。

Re: 指定管理施設の譲渡について

もしもし太郎 No.40843

安藤様

 アドバイスありがとうございました。

屋外広告物の内容による規制はあり?

ローゼン No.40785

屋外広告物の内容に問題があることを理由として、この屋外広告物の撤去を求めるこ
と、又は強制的に除去することは可能でしょうか。
相談を受けている段階で、頭の体操的な部分はあるのですが、教えてください。

屋外広告物について、外形的・物理的には問題がなかったため屋外広告物表示許可を
出した場合や、電柱の広告のための道路占用許可は出した場合、自己用の広告物で
あった場合に、実際に掲示された広告物を見ると内容が不適切、いわゆるわいせつな
内容であった場合に、この屋外広告物の撤去を求めること、又は強制的に除去するこ
とはできるのでしょうか。
内容については、いわゆるわいせつな内容であること(刑法175条に該当すると思
いますが)を前提として話を進めますが、違法な表示内容を持つ屋外広告物の撤去が
可能なのか、今一つ自信がありません。特に憲法21条との関係もありますので難し
いと思うのですが。

判例なども探してみたのですが、大分県屋外広告物条例違反事件(最高裁昭和62年
3月3日第三小法廷判決)、大阪府屋外広告物法施行条例違反事件(最高裁昭和43
年12月18日大法廷判決)を見ても、都市の美観風致の観点から屋外広告物の表示
について論じており、表示内容そのものについて論じた判決などはないように見受け
られます。

屋外広告物の表示内容に基づいて屋外広告物の表示を禁止したりしている実例ってあ
るのでしょうか。
また、参考になる判例や、条例などありましたらご教授頂ければ幸いです。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

貧書生 No.40795

頭の体操ということなら、事前に表現の内容を審査して、不適切であれば許可しないという手法は、シンプルに、憲法上の検閲の禁止に触れませんか。

※事後的には、場合によっては、刑事告発?
なお、わいせつ物陳列罪が継続犯だとすると、社会的法益を守るための「正当防衛」として、その要件を満たしていれば、誰でも撤去できると。通説では無理だったかな。困ったさんが、街中で、自分の見苦しいものを突如公開したときに毛布を投げて隠すと、暴行罪になってしまう?

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

ダジャレイ夫人 No.40803

 東京都屋外広告物条例第19条1項は、「何人も、形状、規模、色彩、意匠その他表示の方法が景観又は風致を害するおそれのある広告物等を表示し、又は設置してはならない」と規定していますが、これは内容規制の一例ではないでしょうか?殆どの条例はこのような内容規制まで踏み込まず、憲法違反の問題が生じないよう、表示方法のみを規制対象としていると思います。もっとも、東京都の場合も違反しても除却命令の対象にはなりますが、罰則の適用は除外しています。

 わいせつな内容の広告を表示してこの条例に基づいて除却命令を受けた場合、その取消しを求めて行政事件訴訟を起こし、その理由として憲法21条1項違反を主張したら裁判所は認めるでしょうか? スレ主さまご指摘のとおり、判例が屋外広告物条例を合憲としたのは表現内容とは関係なく、都市の美観風致を維持するために屋外広告物を規制するという条例の目的が合理的制限の範囲内であることを理由としています。ですから、内容規制まで踏み込むと憲法違反との主張が認められるかもしれません。

 いずれにせよ、適用される条例が内容規制まで規定していなければ、それに基づいて屋外広告物の表示に対し除却命令を出したり、強制撤去することはできません。その表現内容が刑法175条に違反するというのであれば、捜査機関に通報し、その可能性があるのであればそのことを広告主に伝え、捜査機関から摘発される可能性を示して、自主的に撤去してもらうのが穏当だと思います。それでも応じなければ、刑法175条違反で告発するしかないでしょう。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

ローゼン No.40813

レスありがとうございます。

貧書生さんの言われるとおり、事前に広告の内容を審査することは、憲法で禁止されている検閲にあたり、できないと思っています。
ですが、事前に審査するのではなく、広告が掲示されてしまった後、事後的に対処する場合はどうなのでしょうか。

事後的にとはいえ、広告内容を見て除去することは一見検閲にもあたるように見えますが、広告内容が明らかに違法なもの=わいせつなもので刑法175条に該当することが明白であるといえる場合で、このような広告が市民の誰もが見れてしまうことは問題があり、早急に撤去する必要があるといえるような状態下では、違法なものを除去することは地公体の管理義務として当然ということはできないでしょうか。
(ただし、この管理義務も公道や市有地に限られ、自己広告には難しいかなと思いますが)

※実際は、後々の裁判リスクも考えると、ダジャレイ夫人さんの言われるとおり、捜査機関に通報するか、屋外広告物の形状や色彩を見て景観上、風致の維持上問題があるとして、除去を求める方がいいのでしょうね。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

えんどう たかし No.40814

 一言申し上げると、刑事罰(刑法だけでなく、条例に罰条)のある行為や結果を通報するのはよいと思うのですが、>屋外広告物の形状や色彩を見て景観上、風致の維持上<の問題があるとして、公務員である自治体職員が撤去を求めるのは、どうなんでしょうね。

 まあ例えば、住民が、広告主に申し入れや交渉するのは私的自治の範疇(威力でなく平和的に…)。ところが公務員の職務としてやるとなると、さて、どんな法律と授権に基くのかが明確でないと表現者にとっては不意打ちになる場合もあると思います。公務員というだけで一般国民より威力がありますので。尤も、建築基準法やその他個別法に抵触するとかであれば、その管轄範囲(自治体の権限もあるので)だと考えられますが。

 あと、告発の場合にも、自治体職員が職務上やるのであれば、当該犯罪となる行為について、少なくとも法律に明示された罰条とその犯罪構成要件(意思・行為・結果)が充足されているか?、ということについてよく吟味しないと、反対に誣告罪・虚偽告訴罪の疑いも出てきます。尤も人身の安全を緊急且つ必要な範囲で確保するためであれば別(これは違法性の阻却になるでしょうか)ですが。
 また、一応職権(法律の受権)があって指導する場合にも、職権濫用罪には注意する必要があると思います。

 余計なおせっかいでしたらスルーしてください。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

貧書生 No.40815

現に犯罪が継続中(あるいは実行直後)であれば、現行犯逮捕は誰でもできますよ(刑訴法213条)。痴漢を捕まえるのと同じ。
お題だったら、掲示の瞬間に現行犯逮捕して警察に引き渡すと。その場合でも、私人はモノを除却できませんが、警察は速やかに証拠物件として押収してくれるでしょう。

※お題が、わいせつ物陳列罪該当、すなわち「違法」を前提とする、典型的な「教室設例」なので、上のような話になってしまう。「現実」には、何がわいせつかの判断が難しいわけです。

>違法なものを除去することは地公体の管理義務として当然ということはできないでしょうか。

※※なお、事後的に撤去することは、形式的に検閲ではなく、単なる器物損壊罪です。問題は、このようなモノを掲示すると、その表現内容が不適切であるとして行政権により一方的に撤去されてしまうよ、となると、表現の自由が萎縮してしまうので、憲法の人権ストーリーに照らすとよろしくない、ということでしょう、そのような立法も含めて。
そのような、憲法頭だと、青少年保護育成条例の有害図書規制レベルでも、違和感があるかも(最近の、明らかな◯ロ雑誌に止まらない、指定対象図書の拡大は、私的にも、ちょっとなあ、という感じです)。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

貧書生 No.40816

あと、「頭の体操」だと、「お題の前提」の、そのまま掲示されると、「主観的にも、客観的にも、明かな違法」な内容となる掲示を許可すること自体、許可の起案をした職員さんは、わいせつ物陳列罪の幇助犯にならないのかも、考えてみましょう。

※仮に、そのような、「完璧わいせつ物」、があるとすれば(私的には、現実世界には、ありっこない。「わいせつ」とは法的概念です)、常識的に掲示の許可はしないんじゃないの? その場合、許可の取消訴訟でも、裁判所は行政側の判断に理解を示すと思うけど。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

市太郎 No.40818

ダジャレイ夫人さま

東京都の場合も内容の規制までは踏み込んでいないようです。
http://www.tokobi.or.jp/information/index.html

また、長野市が作成したQ&Aには、次のように書かれています。
「屋外広告物条例の目的も「良好な景観を形成、若しくは風致の維持」と「公衆に対する危
害の防止」の観点に限られ、広告物の表示内容に立ち入って規制することはできない。
そのため、屋外広告物条例では、表示内容がわいせつであったり、誇張されたものであっても、このことを理由に規制することはできず、これらの広告物は刑法あるいは不当景品類及び不当表示防止法等の他法令により規制されることとなる。」
http://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/588.pdf
このQ&Aは、非常によくまとめられているので、スレ主さんには屋外広告物に関して興味があれば、一読を勧めます。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

ダジャレイ夫人 No.40821

市太郎さま
 なるほど。確かに長野市の条例では禁止広告物の判断基準として、広告物の色彩とか汚染、危険といった要素を挙げていますね。この条例は内容まで規制していません。長野市自身もそのことを明確に認めています。

 ただ、これが標準的なパターンのようですが、東京都の条例は「景観又は風致を害するおそれのある広告物」というより踏み込んだ表現なので、これが解釈の仕方によってはわいせつな表現をも規制する内容規制に当たるのではないかと感じたのですが。東京都がこの条項に違反する広告物を除却命令の対象とはしても、罰則の対象からはあえて外しているというのも、内容規制であることを意識して罰則まで適用すると刑事事件になり、被告人が条例の違憲性を主張すると裁判所に違憲の判断を下されるおそれがあるのでそれを避けたのかなと。

 都条例の解釈はともかく標準的な条例では規制できず、刑法その他の法令によるしかないと思います。刑法上の犯罪の成否の判断については捜査機関の方が専門家ですから、行政としてはまずは相談してみるべきだと思います。立件が可能となれば捜査機関も動くでしょう。その時に逆に告発を求められるかもしれません。また、仮に捜査機関が立件を可能と判断したとしても、いきなり検挙はしないで広告主に対し警告し自主的撤去を求めると思います。広告主がそれを無視して表示を継続したときに初めて検挙するでしょう。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

えんどう たかし No.40822

 貧書生さま

 頭の体操の続きになりますが・・・

 実質犯だと(勿論、何が実質侵害にあたるかについては争いもあるのですが…)話は簡単なんですが、行為者の表現の中身が刑法その他の罰条に当るとされる場合だと、所謂“危険犯”である場合が多いでしょうか。一般的に法益侵害の危険があると認められる行為があれば、それだけで犯罪が成立するもの(法益侵害の危険は構成要件的行為の中に取り込まれているもの)。この定義でいけば、公務執行妨害罪なんかも抽象的危険犯です。
 で、この場合だと・・・行為の結果は→『危険の既遂』ということになる。「わいせつの流布」などのような、特に抽象的な危険(公然わいせつと同じく抽象的危険犯だったと)を取り締まるのって、結構難しいのかもしれませんね。、社会的許容範囲も結構時代や地域に因ったり、場合によっては広く解しすぎる危険もありますので。

*なお通説だと下記のような感じでしょうか
 わいせつ物頒布等(刑法175)
:保護法益
 日本の性秩序ないし健全な性風俗の維持。
:行為
 「公然陳列」:不特定または多数人の観覧しうる状態におくこと。
:罪質
 抽象的危険犯
:故意
 問題となる部分の存在とそれを頒布することの認識があればよい。わいせつ性の認識はいらない。意味の認識があればよい。
:共犯関係
 頒布、販売の相手方や観覧者は共犯にはならない。

 あと、罰条付き条例による規制だと、個別罪ごとに、上記のような整理ってできるのかな?。という疑問も。この点、市太郎さまとダジャレイ夫人さまご提示の東京都の例のように、罰条なしで逃げるしかないのかも??

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

貧書生 No.40826

往来危険罪となる線路上の置き石なんかだと、いちいち警察署まで相談に行かないで、あるいは、石を置いた者を捜し出して除去するように求める手間を経ないで、その場で迷わず、自ら、除去するんですけどね。

※なお、わいせつ物陳列罪、お題に即していえば、掲示という実行行為の終了により、抽象的危険が発生し、既遂となり、法益侵害は掲示が続く限り継続するので、(状態犯ではなくて)継続犯と考えるのが一般的でしょうか。

失礼、実行行為の継続が継続犯(行為継続説)が、通説判例でしたね。掲示をそのまま置いとく行為が実行行為の継続と評価できるか?

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

えんどう たかし No.40827

>石を置いた者を捜し出して除去するように求める手間を経ないで、その場で迷わず、自ら、除去するんですけどね。

 いろいろ考えて列挙していくと、放火罪もそうですね。火が小さいうちに発見者が手早く消すとか。こういった場合、危険の既遂(←という法的結果)のあとに、実質的な結果(殺人とか・器物破損とか)が、これに牽連して物理現象として起こりうる。そうすると、法益侵害の除去行為、或いは法益回復の方法も異なってくるということでしょうかね。

 「わいせつ流布」の場合だと、次なる(牽連して起こる蓋然性の)犯罪はなんでしょうか。ここは前掲の犯罪(往来危険や放火など)と違って考えにくいわけです。それこそ抽象的な社会秩序・文化・人間の精神だ!という他に無いんです。
 あえて造語すると“真正抽象的危険犯”でしょうか。

 さて、これを自治体として、条例でどう取り組むか(取り組むべきでないか)です。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

市太郎 No.40828

ダジャレイ夫人さま

結論としましては、屋外広告物の内容の規制は、条例ではなく、刑法その他の法令に任せるしかないというダジャレイ夫人さまの当初からのご指摘のとおりと考えます。

ただ、東京都は、屋外公告法の第1条に「良好な景観を形成し、若しくは風致を維持し、又は公衆に対する危害を防止するため」と規定されていることから、これを受けて条例に規定しただけだと思われます。
同法における「風致」が意味するところは、自然的要素に富んだ土地(水面を含む。)における良好な自然的景観、いわゆる自然美であって、「風俗」という意味は含まれていないので、条例においても屋外広告物の形状や設置場所など、外観等に関する規制しかできないと解釈されます。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

ダジャレイ夫人 No.40830

市太郎さま
 東京都の条例でもわいせつな広告を禁止しているとは読み込めないわけですね。了解しました。

 しかし、広告となるとアクセスが必要なネットなどとは異なり、常時一般公衆の目にさらされるわけですから、不快感を覚える人も多いでしょうね。強制的に見せられるわけですから、個人の「見たくない自由」を侵害されているともいえます。

 そういえば、ある有名漫画家の自宅の外壁が景観を害するとして、近隣住民がその撤去を求めて提訴したことがありました。結果は住民の敗訴に終わりましたが。

Re: 屋外広告物の内容による規制はあり?

貧書生 No.40835

ただ、表現の自由の本家であるはずの欧米人が、ときに、日本の公共空間に氾濫するポルノグラフィ的図像・言説に、あきれた所感を抱くらしいのは、どういうことなんでしょうかね。不思議に思ってます。表現の自由というよりも日本の伝統でしょうか。

たとえば、
→都市空間のポルノグラフィ
http://www.waseda.jp/sem-muranolt01/KE/KE0205.htm

※泣く子と表現の自由には勝てませんわ、やれやれ、と諦観してしまうのも、なんか抵抗がある。スレ主さんの現場での葛藤には共感はします。

法律番号について

No.40820

現行法規を見ていると、「昭和27年8月1日号外法律第292号」というように、「号外」とついているものがありますが、これは、「昭和27年8月1日の官報の号外に掲載された」という意味でしょうか?
町では今年度、町内の空き店舗を利用して、主に高齢者が集う「福祉の拠点」を整備します。そこでは、サロン活動や、各種相談業務、ボランティアの支援・育成、ネットワーク活動事業等の事業を実施し、専任職員1名、臨時職員2名(常時1名配置)を配置する予定です。事業は町の社会福祉協議会に委託して実施します。現在、事業開始にあたって、事業の実施要綱を制定する予定ですが、どのようなものを作成したらよいでしょうか、ご教授願います。参考となる要綱等ございましたら、教えてください。
また、社会福祉協議会との委託契約も進めております、契約の内容、案など、あわせてご教授いただければと思います。
>>専任職員1名、臨時職員2名(常時1名配置)を配置する予定です。事業は町の社会福祉協議会に委託して実施します。

事業を委託する場合、職員配置の具体的な体制まで指示することはお控えになられたほうがよろしいかと存じます。

そのうえで、社協に委託しないで直営で行う場合の要綱を、まず作ってみましょう。
その要綱そのものが、社協さんとの委託契約における「仕様書」となるはずです。
ありがとうございます。
まず要綱を作成し、契約書の仕様書についても検討します。

Re: 福祉の拠点事業実施に係る要綱について

えんどう たかし No.40793

 仕様書作成の際にでも、ご参考になれば・・・自治体と、社会福祉協議会http://www.shakyo.or.jp/about/index.htmでは、法人格が異なるゆえ(たとえ公益法人等派遣法http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO050.htmlに基いて職員派遣していたとしても…)。

 ・労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準〔昭和六十一年四月十七日号外労働省告示第三十七号〕
http://www.jil.go.jp/kikaku-qa/hourei/main/7/h3616500200370.html
 ・総務の森より「請負と派遣事業の区分」←民間の労務士さんの記述ですが、詳しくまとめられています。http://www.soumunomori.com/column/article/atc-14326/

「公の施設を利用する権利」について

施設管理 No.40545

地方自治法第244条の4第1項では「普通地方公共団体の長がした公の施設を利用する権利に関する処分に不服がある者は、・・・・。」とあります。
ここでいう「公の施設を利用する権利に関する処分」の考え方についての質問です。
@施設について、利用の許可を受けた上で利用した。
A許可書には、利用した後は原状回復をするよう明記していた。
B利用に当たっては、機材を持ち込んで設置し、利用をした。
Cしかし、許可を受けた日が経過した後もそのまま置きっぱなしにしたままである。
このような状況である施設について、当該公の施設条例には「原状回復命令」の規定があるので、それに基づき原状回復命令をしたい。
この場合において、公の施設の「原状回復命令」が、地方自治法第244条の4第1項に規定する「公の施設を利用する権利に関する処分」に当たるのかどうかがよくわかりません。これに当たるのであれば、命令書に地方自治法第244条の4第1項に基づく教示をしなければならないと思いますので・・・。
どなたかご教授をお願いします。
まだレスが付かないようなので、口火になれば。

1利用者は、利用許可を受けて施設を利用し、その際機材も持ち込んだ。
2利用許可の期限後も機材はそのまま、公の施設を占有している。
3原状回復命令を行って、機材を持ち帰らせたい。

ということですね。

機材が公の施設を占有している状態を解消するための「原状回復命令」は、私は「公の施設を利用する権利に関する処分」に当たると思います。
権利がないから処分せよ、という点に引っかかっているのかもしれませんが、許可期限が切れたから排除する、というのはこれに該当すると考えます。
審査さまのおまとめのように、「許可期限が切れたから排除する」だけのことであり、これは施設管理者としての責任でしょう。
このような「原状回復命令」が、特段、先方の権利を付与したり義務を課したりするものではないと考えるので、行政処分にはあたらないと考えます。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

中務少輔 No.40563

「公の施設を利用する権利に関する処分」とは、公の施設を利用する権利を付与したり、取り消したり、制限したりする処分(使用許可処分、使用許可取消処分等)のことだと思います。
お尋ねの件は、債務不履行(原状回復義務の不履行)又は施設の不法占用に当たると考えられるので、地方自治法第244条の4の規定の適用対象外だと思います。
よって、地方自治法第244条の4第1項に基づく教示は不要と考えます。
なお、原状回復命令が条例の規定に基づく行政処分であるならば、行政不服審査法第57条の規定により教示が必要と考えます。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

施設管理 No.40573

それぞれに考え方があるようで、どのように考えればいいのか、再度検討してみます。
ところで、この件については、考え方次第では、行政手続条例に基づいた弁明の機会の付与(聴聞?)の必要の有無についても変わってきそうな気が・・・・。私では判断しかねますが。
この事例に当てはまるような裁判例もないようですし、裁判所に判断してもらうしかないのでしょうか?
また、仮に原状回復命令に従わない場合には、行政代執行法に基づき強制撤去をすることができるのでしょうか?

Re: 「公の施設を利用する権利」について

中務少輔 No.40590

いきなり命令ではなく、とりあえず行政指導をしてみてはどうですか。置き忘れているだけかも。
条例の規定に基づく命令であれば、弁明の機会を付与する必要がありそうですね(聴聞までは必要ないと思いますが)。
行政代執行については、法律の委任に基づかない条例を根拠にできるか議論のあるところですが、私はできないと思います。また、本件は行政代執行をするほどの案件ではないと思います。
しかし、そのまま放置していては他の利用者の利用に支障を来すと思いますので、とりあえず適当な場所に移動して保管するしかないと思います。
放置物件については、所有権の問題などもあって簡単に廃棄等はできないので、慎重に取り扱ってください(場合によっては、「弁償しろ」と言われかねません。)。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

市太郎 No.40602

 自分もGさんと同様に、たとえ条例に規定されていても本件の「原状回復命令」は、行政処分にはあたらないと考えます。
行政処分(行政行為)とは、行政庁が法律や条例に基づき、一方的に市民の法廷地位を具体的に決定する行為ですから、本件のケースは、優越的な意思の発動や公権力の行使として原状回復を求めるものではなく、どちらかと言えば施設管理者として民事上の立場から命令するに過ぎないと思われるためです。
 たとえば、公の施設である公営住宅の明渡しや駐輪場の放置自転車等の撤去も代執行ではなく民事上の手続に従って行っているのと同様の理論です。
したがって、行政不服審査法や行政手続法ではなく、あくまで民事的な方法で解決されるべき問題ではないでしょうか?
その機材は、実は許可を受けた者が持ち込んだものではなく、第三者が勝手に持ち込んで設置したものだったと仮定した場合、民事上の手続で解決しようとすると訴訟になると思います。訴訟になれば金も手間も時間もかかります。一方、これが処分だとすれば、原状回復命令を発する前に弁明の機会(それは私が持ち込んだものではなく、第三者が持ち込んだものなので、その人に撤去させるべきとか)が与えられ、命令後も審査請求ができて異議申立てができてその決定に当たっては、議会にも諮問されます。もちろん取消訴訟を提起することもできます。
つまり処分とした方が利用者の権利が手厚く保護されるのは明らかだと思います。実際に処分かどうかを判断するのは裁判所だとしても、地方自治法第244条の4のような規定があるのは、利用者の権利について手厚く保護するようにという趣旨だと思うので、処分として教示して何か問題があるのだろうかと思ってしまうのですがいかがでしょうか。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

貧書生 No.40609

かつて、一般的であった(今も?)、処分のあの定義、
一方的に、権利を制限し、義務を課し、あるいは、法律関係を設定する、
に照らすと、お題の「原状回復命令」はそれに当たるか?
要は、その「原状回復命令」に、特別の法的効果が付与されているか?
私的にも、行政代執行法の手続にリンクさせるのは、無理のような気がします。
となると、なんの特別の法的効果もない、私人が、「所有権その他の物権に基づき、妨害排除請求権を行使する」のと同じ。
そのような、単なる「求め」に、命令という、おどろおどろしい名を付して、条例に規定し、住民をミスリードして従わせようとする(「え、命令だって! 怖いかも…」)手法こそ、品格に欠けるものでしょう。うちの条例でもよくありますが、恥ずかしくてしかたがない。

※条例の規定オンリーの命令と行政代執行法とのテーマは、ここでもよく言及されているでしょうから、略ね。自治体として行政代執行法を使いたければ、それはそれで。訴訟になってみないことには、わからないわけで。
>電人様(この場合の、>は、単なる引用、電人さんがおっしゃるように、てね意味でして、電人さまへの質問とかという意味はありません)
>>実は許可を受けた者が持ち込んだものではなく、第三者が勝手に持ち込んで設置したものだったと仮定した場合

思考実験としては面白いのですが、公の施設の使用にかかわって、第三者が機材を持ち込むなんてことは考えられるでしょうか。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

通行人 No.40626

組合事務所として許可してきた市庁舎の許可を取り消し、事務所内の存置物件の搬出について代執行をしようとした事例(大阪高裁40.10.5決定)についての解説(例えば地方自治判例百選(第三版)「市庁舎明渡請求と行政代執行」古城誠)では、「明渡し義務のうち、直接強制とならない部分を取り出し、代執行の対象にすることを禁止する理由は乏しいと考える。」との考え方もあるようです。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

市太郎 No.40650

なるほど。通行人さんにはよい裁判例を紹介してもらい、ありがとうございます。単に存置物件の撤去だけの問題ではなく、公の施設の明渡しという問題も含んでいるとも考えられるわけですね。しかも、条例には原状回復命令の規定があるため、この命令は行政上の義務であり、代執行も可能となる。さらに言えば、機材を持ち込んで放置している者が使用期間終了後も施設を使用する権利があると主張した場合は、 地方自治法第244条の4第1項に該当するおそれも出てくると。なかなか深い問題で答えがわからなくなってきました。それと、ついでに前レスの「駐輪場の放置自転車等の撤去」の例は、民事上の手続により行っているものではなく、明らかに間違いなので削除とさせてください。

(追記)
宝塚市パチンコ店建築条例事件(最三小判平成14年7月9日)によれば、国民に行政上の義務履行を求める訴えは裁判の対象外になっているため、民事的な方法でも解決できないという問題も発生してきますね。
>条例には原状回復命令の規定があるため、この命令は行政上の義務であり、代執行も可能となる

なるほど、このスレの流れでは「原状回復命令」が地方自治法第244条の4第1項には該当しない可能性が高いことは理解しましたが、上記の原状回復命令が「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」でもないとは思えません。

「他の法律に特別の定めがある場合」ではない「行政庁の処分その他…」であれば、行政不服審査法の全部が適用されると考えるべきではないのですか(行政手続法も関係するかも)。
行政不服審査法57条に教示の規定があるため、何らかの教示は必要になるのではないかと思います。
申し立ててもどうせ棄却(又は却下)というのは教示しない理由にはなりません。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

貧書生 No.40652

お題は、所有権その他の本権に基づく物権的請求権(のうち、妨害排除請求権)を、普通に、民事的に行使することで解決されるケースだと思いました(「うちんとこにある、あんたのモノ、さっさと持ってってくれよ」)。
なお、通常の賃貸借だと、契約の終了により、その効果としての、原状に復して返還を求める請求権と、競合するところ。使用許可も実質賃貸借なので、それに類似する法的効果を認めていく方向はあってもいいのですが、(本権があれば)物権的請求権で必要十分。

※もちろん、(個別の法律の委任には基づかない)条例オンリーの命令でも、行政代執行法が適用できる、と「文言解釈」し、かつ、現在の裁判所の支持も得られる(あるいは、訴訟リスクは無視できる)、と考えるのは、各自治体さんの自由(というか、多数派?)。

※※要は、スレ主さんのところで、↑ の解釈を採るならば、その場合、「命令」は、単なる「求め」を超えて、「特別の法的効果」を持ちますから、「処分性」を帯びるのかなと。なお、「処分」の際の教示は、訴えの提起についても、教示しましょうね(行政事件訴訟法46条)。
>お題は、所有権その他の本権に基づく物権的請求権(のうち、妨害排除請求権)を、普通に、民事的に行使することで解決されるケースだと思いました

正にそのとおりだと思います。

そもそも「使用許可」といっても、実際は民間の貸しホールの運営と何ら変わることがなく、正しく民事的な行為を、自治法で無理やり行政処分に持っていっているので、それに絡むもの全てが行政処分なのか純粋民事なのか判りにくくなっています。

つまり「通常の賃貸借」を「使用許可処分」としているのが混乱の始まりでしょう。

ま、こうでもしないと役人が好き放題してしまうので、法律で縛ってやれという趣旨なのかもしれませんが(役所は金儲けが目的の法人ではないので)。
そもそも行政法においても、現在は公法私法二元論は否定されてる。
考え方としては、一般法としての民事法、特別法としての行政法というのが通説。
例えば公の施設の使用申請と使用許可処分は、民事的にみれば施設の使用契約だが、当事者の一方が地方公共団体である場合には、私人間の契約とは異なった配慮が必要になるということ。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

税外担当 No.40707

 原状回復命令に教示が必要かという点については、行政代執行ができるかということと結びつけるべきだと思います。
 行政代執行ができると考えるなら、地方自治法第244条の4の不服申立てができる旨の教示が必要だと考えます。
 行政代執行ができないと考えるなら、教示は不要だと考えます。

 教示を必要とするということは、まずは行政訴訟で争わせるということを意味すると思いますが、行政代執行ができない場合に、行政訴訟で争わせる必要はないと考えます。
 原状回復命令に対する取消訴訟に訴えの利益はないと考えます。

 仮に施設の利用者がこの取消訴訟に勝訴したとしても、施設内に物を置く権利が確定するわけではないからです。
 行政から原状回復請求の民事訴訟を起こされる可能性は残るのですから、このような取消訴訟を認める実益はないと考えます。

 お題で行政代執行ができるかについては、お題の施設が「公共団体ニ於テ管理スル道路、公園、堤塘、溝渠其ノ他公共ノ用ニ供スル土地物件」(公共団体ノ管理スル公共用土地物件ノ使用ニ関スル法律第1条)であるなら、「法律に基き行政庁により命ぜられた行為」(行政代執行法第2条)に該当して行政代執行ができると考えます。

 当該施設が土地物件でない場合は、法律や法律の委任に基く命令、規則及び条例があるとは思われず、行政代執行はできないと考えます。

 過去ログによれば、条例があれば行政代執行ができるという見解があります。
 「条例の実効性の確保について」(末井誠史)という論文です。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/200907_702/070201.pdf

 p10には、次のように書かれています。

「行政代執行法第2条の規定する「法律の委任に基づく条例」は、委任条例のみならず、自主条例も含まれ、広く条例による代替的作為義務の代執行が認められている。」

 その理由は次のとおりです。

「(26)「法律の委任に基づく条例」は「法律の個別的な委任による場合のみならず、地方自治法 14 条 1 項及び 2 項 の規定に基づいて一般的に委任されているところに含まれ、そのことでたりると解され」ている。(礒野弥生 「行政上の義務履行確保」雄川一郎ほか編『現代行政法大系 第 2 巻』有斐閣,1984, p.231.)」

 しかし、私には理解できません。
 斎藤誠という学者が「自治体の法政策における実効性確保―近時の動向から」(『地方自治』660 号)で書かれているように、地方自治法第 14 条は条例の制定権の範囲と限界を規定しているにすぎず、同条が委任に関する規定とは解せないからです。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

貧書生 No.40709

条例上の「命令」一般の話だと、
法律だったら、当然に行政代執行法とリンクすることを前提に、「命令」という文言を盛り込むんでしょうけど、あ、いいな、じゃあオレも! と条例がマネして「命令」と使うと、ちょっと待った、行政代執行法の文言よく読んでよ、常識的に、個別具体的な委任が必要でしょ、法律は行政権限が濫用されないように解釈しないと。
それでは、とにかく条例で「命令」って書いてんだから、民事で強制してよ、と言うと、今は、人権尊重の民主国家、そこまで特別扱いはできないな、必要があれば立法すればいいじゃない。

と裁判所は判断するだろう、というか、「国民」としての(人権の守護者である)裁判所への期待はありますね。自治体実務的な視点からは、わびしい限りですが。
一応、条例で、「命令」と書いてあるので、ただの「お願い」より、先方は尊重してくれる(かもしれない)という期待を持つことで、「現行法」のところは、満足してはいかが。

※「今の行政法学者さん」で、関心をもって、「きちんと」論じている人なんかいないんでしょ。もっとも、最近の条例の流れを見ると、いずれ裁判所の判断は期待できるかもしれません。
行政代執行法を読む限り、条例の規定を根拠に命ずる行為を相手方が履行しない場合に、今回の事例はピタリと当てはまると思う。
つまり、先の行政代執行を見越すならば、当該命令は行政処分として教示しておくべきものなのかな。

Re: 「公の施設を利用する権利」について

税外担当 No.40790

>行政代執行法を読む限り、条例の規定を根拠に命ずる行為を相手方が履行しない場合に、今回の事例はピタリと当てはまると思う。

 行政代執行法第2条には、「法律の委任に基く命令、規則及び条例」と書かれており、「法律の委任に基く」は「条例」までかかってきます。立法者意図もおそらくそうでしょう。

 条例に委任する法律は、地方自治法第14条第1項及び第2項だというのが通説のようです。

「行政実例では、「条例」には、法律の個別的な委任に基く条例のみでなく、地方自治法第14条の規定に基いて制定される条例をも含むと解されており(昭和26年10月23日福岡県議会事務局長宛自治庁行政課長回答 ただし、当時の規定と現在の規定は異なっている)、実際に多くの条例に代執行の規定が設けられている。」という解説もあります。
http://www3.bunbun.ne.jp/hutongmi/002.htm

 しかし、それでは「法律の委任に基く」と限定した意味がないと思います。

 実例・通説は、現実に必要があるのだから、行政代執行法第2条の文言を「法律の委任に基く命令及び規則並びに条例」と読み替えて構わないのだ、という趣旨だと思いますが、解釈論に限界はないのでしょうか。

 「必要ならどんな解釈でもしてみせる。」という姿勢でいいのでしょうか。

議会の一般質問における要望事項について

windlife No.40732

議会の一般質問についてお伺いします。
一般質問とは、議員が市行政全般にわたり、執行機関に対し事務の執行状況や将来の方針等について問い質すことをいいます。

ところが、当市議会では、一般質問時に自身の要望ばかりを発言する議員がいます。私は今年度から一般質問通告書を受理する際の審査を担当することになり、当該議員の通告書を確認した際に、「何々を求める。」「何々していただきたい。」という文言があったため、字句を訂正してもらわないと受理できない旨を申し上げました。
その際に、一般質問に“要望”はなじまないこと(してはいけないこと)を、様々な参考資料を用いて説明しましたが納得いただけませんでした。

一般質問における要望も通告書に表記するのはなじまないが、議員の良識とテクニックの問題で、長々と自説を問うようなことがなければいいのではというようなことも説明しましたが納得いただけません。

その後、当該議員から議長あてに“議会事務局職員の対応の改善を求める申し入れ”が出され、その場の協議においても一般質問とは何かということを延々と話し合いしました。

当該議員は、「要望の字句を訂正しないと受理しない」と言われたことが議会全体の問題に関わること、更に要望はして良いという解釈であり、今度の9月定例会で、議会事務局の事務取扱いについて一般質問するとまでいう始末です。

そこでお伺いしたいのですが、議会の一般質問で「要望はだめだ」と記載されている資料は数多くあるのですが、通告段階で要望事項があった場合、議長が受理しないことができる旨を記載されたものがないか探しています。
「受理できないと何に書いているのか」と言われ困っています。
一般質問に要望はなじまないが、通告書の受理はしなければいけないのでしょうか。

どなたかご教示願います。大変な9月議会になりそうです。





お疲れ様です。
当町では、理事者側が【質問は何か?】と逆に答弁しますね。
また、議長が「質問してください、それは意見です」と注意したこともあります。
(結局議長裁量で打ち切り)

※議会事務局の仕事ではなく、全員協議会等で議論すべき内容かと。
あと、要望は【陳情】ですよね、本来。。
 安藤さま仰せのとおり、「何々を求める。」「何々していただきたい。」の類は、請願・陳情事項だと思います。
 一般質問は、執行機関に対し質するもので、スレ主さま仰せのとおり、議員の良識とテクニックの問題でしょう。(住民は何々を求めていると考えるがどうか、とか。要は結び方の問題)
 スレ主さまはご承知と思いますが、「議会事務局の事務取扱いについて一般質問する」って、議会は執行機関なのでしょうか。
…「質問」の定義→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%AA%E5%95%8F

 以上の整理をすでになされたと拝察しますが、
当該議員が「議会全体の問題に関わること」とまで仰るのなら、逆に議運決定、あるいは先例集に盛り込む、でしょうか。(議長一人に責任を負わせてはいけないと思います)
 と書きつつ、スレ主様の「質問」の答えになってないような気が…

Re: 議会の一般質問における要望事項について

しょうちゃん No.40750

心中お察し申し上げます。

うちは田舎の小規模自治体ですが、議会の一般質問は議員個人の要望大会みたいなことになっています。本当に我田引水です。住民の意見と言いつつも個人レベルの主張であったりとか、貴重な質問時間を使わなくても、直接担当者に聞けばわかるような稚拙な質問まで出たり、本当に議員の質が疑われます。(ベテラン議員も同様です)

しかし、先般、議会基本条例が制定され、幾分かは議会の中身が住民に知らされるようになったため、一般質問の内容も割と品のあるものになったような気がします。

お題の件については、他の方も書いておられるように議会の質の問題になりますので、全員協議会や幹事会などで協議されるのがよかろうと思います。
cube様に乗っかりますが、
>今度の9月定例会で、議会事務局の事務取扱いについて一般質問するとまでいう始末です。

これは誰に質問するのでしょうか?事務局長?議長?

Re: 議会の一般質問における要望事項について

ダジャレイ夫人 No.40756

 私も皆さんと同意見です。

 一般質問の定義は、「議員が、その属する地方公共団体の行政全般にわたり、執行機関に対し事務の執行の状況及び将来に対する方針等について所信を質し、あるいは報告、説明を求め又は疑問を質すことをいう」(「地方議会運営事典」ぎょうせい p51)とされています。また、同著のp52では「質問には意見を加えても差支えない」とあります。

 とすれば、議員は執行機関に対して質問することしかできず、意見として要望することが認められるにしてもあくまで質問に付随した形式でしかできないことになります。

>議会事務局の事務取扱いについて一般質問するとまでいう始末です。
 こうなると地方議会制度の根本を理解されていないとしかいえません。「議員力検定」を受けていただいたらどうでしょうか?

 まあ、それはともかく対処としては議員に制度を説明して地道に説得を続けるしかないなとは思います。近隣の自治体議会の例を引き合いに出すとか。全国議長会の見解を求めるのもありかなと思います。

Re: 議会の一般質問における要望事項について

オヨヨ事務局員 No.40765

皆々様
興味深いテーマですので、横入りを。

> とすれば、議員は執行機関に対して質問することしかできず、意見として要望するこ
>とが認められるにしてもあくまで質問に付随した形式でしかできないことになります。
ダジャレイ夫人様のおっしゃるとおりだと思います。質問の形をとった要望が上手な方がいらっしゃいます。

>その後、当該議員から議長あてに“議会事務局職員の対応の改善を求める申し入れ”が
>出され
当方では、同僚が議員に一般質問についてアドバイスをしたところ、大騒ぎになりました。私自身もある議員に質問の要旨について質問申し上げたところ、雷が落ちました。つまり、俺は好きなことが言いたくて議員になったんだ、というわけです。

しかし「発言自由の原則」もありますから、後は議員個人の責任でおやりください、ということで事務局は対応しています。
以前のことを思い出しながらの駄文ですが・・・

要望ばかり発言ということですが、理事者側はその発言に答弁している(させられている?)のでしょうか?
ハナから答弁を求めないのであれば、質問ではなく要望だけだということで、皆さんのおっしゃるのが原則と思います。
ただ、答弁ありだとすると、「・・・と要望します(が、いかがか?)」のカッコの部分が省略されているのかな日本語は省略が多いからな、とは、議員に甘すぎますかね。
市議会の標準会議規則では、「議員は、質疑に当たっては、自己の意見を述べることができない。」とあって、これが質問に準用されていない以上、質問では自己の意見は述べることができるのかなと思いますし、議員となっている以上、何らかの思いを形にしようとするのが当然でしょうし、なんて、やっぱり自分は議員に甘く考えてしまいますね。
困ったヒトだなあと苦笑しながら、執行部は答弁しているという感じでしょうか。
もちろん、程度問題ですが。

もう1点、「一般質問通告書を受理する際の審査を担当」し、「訂正してもらわないと受理できない」とありますが、ウーン、議員の発言・表現の自由は、もちろん有限でしょうが、広くとらえられるべきかなというのが代表民主制の建前でしょうし、とすると、受理しなくても良いという参考書の記述はちょっと考えづらいですね。
議会の自律というのもあわせて考えると、事務局職員は、基本的には受理して、議長や議員から問題提起があってから、議運なりで揉んでもらうのが良いのかなと思います。何かあってから、事務局職員のせいにされてもね。

うちは質問を3回までできるので、2回目以降は「・・・と要望します。答弁はいいです。」と答弁を求めない議員もいますが、さすがに1回目の質問から答弁を求めない議員はいませんね。
ただ、疑問形でないから質問ではないのかと思ったら、あとで「答弁もれ」とか言い出すセンセーも・・・

Re: 議会の一般質問における要望事項について

H(半角) No.40769

見識を問うフリの要望ならいっぱいあるような気がします。
「〇〇〇が必要だと思うが、首長はどう思うか」
「〇〇〇とすべきなのになぜやらないのか」等々

質問と要望の境目がよくわからないです。

Re: 議会の一般質問における要望事項について

酔った勢いで書いてみる、はぎ No.40771

↓自分がその議員さんと交渉するつもりで、ちょっと大げさに書いてみた。

議員必携などで「○○はなじまない」「○○は▲▲すべき」と書いてあっても、
その自治体の実情に合わなかったり、当議会の会議規則や条例で明記されていなかったりする場合があります。

そのようなものは「当議会の前例に従って」運用しています。
今までは、「受理できない」と書いてなくても、
それまでの議員先輩諸氏が「要望はだめだ」「受理できない」と判断し、前例を作ってきたのだと思います。
その積み重ねは、議員先輩諸氏が作ってきたもので、現議員の皆さんは尊重すべきと思います。
議会は、市民の代表である議員の皆様がつくってこられたものだからです。
過去を尊重してこそ、これから先、議員の皆様がつくってゆく議会が尊重されるものだと思います。

ですが、時代によって変わってくるもの、解釈が違ってくるものもございます。
それは時代にそって、市民の皆様の民意にそって変えてゆかねばなりません。

議員が、「受理できないのはおかしい、受理すべきだ」とお考えになるのであれば、
それは当議会では、それまでの議会運営を、それまでの議員先輩諸氏のお考えを変えることです。
まず、議会運営員会を招集し、そこで諮っていただく手続きをおとりになってはいかがでしょう?

幸い、9月議会までには時間がございます。
一般質問としてあげる前に、議運で明確化し、9月議会に臨めばよろしいのではないのでしょうか?
9月議会に間に合うよう、事務局としてサポートいたします。


【以下、本音。あーーーーっ!つかれたっ!!】
「当たり前のことをわざわざ規則や条例で定めることは恥ずかしいこと」と考える時代も現実にあったようです。
(※少なくともうちはそうでした。そういう考えをお持ちの長老議員がいました。)

ですから、「受理できないと何に書いているのか」と言われても、「先例にしたがっております」で良いのだと思います。
どこにも明記されていないのは、返ってwindlifeさまの議会のみなさまの
選良としての議会運営の意識が高いことの現れなのだと、個人的には思います。

「今までの皆様のレベルの高い、議会運営の努力を蔑ろにするみたいで……。
 心苦しいんですが、このままでは議運に諮るしかないと思います」
と、議長&議運委員長にご相談申し上げれば良いと思います。

議長&議運委員長の沽券に関わることにして差し上げましょう。

「受理できない」とは、おそらくwindlifeさまの議会独自の運営方針だと思います。
それは、素晴らしいことだと思います。それまでの皆様の議会運営の努力の賜物です。
うちのにも爪の垢を煎じて飲(以下省略)
うちは田舎なんで、しょうちゃんさまのところにイメージが近いです。(近いというかもっと下。凹みます。)

どうか、レベルを下げないでください。
ウチみたいに、カッコ悪い議会にしないでください。
今時の市民は、見ていないようでちゃんと議会をみています。

そして「うわ、なにこれ!要望の一般質問だって!超かっこ悪っ!!」と、
心のなかで笑って差し上げましょう。
たしかにアレですが、腐っても公選した選良なんで。。。
(1票の重みってこんな時に非常に感じる)
みなさん、親切なアドバイス大変ありがとうございます。
ここで、私の説明不足な点も若干ありましたので、それを踏まえて書き込みしたいと思います。

安藤さま、ありがとうございます。
 当市では議会基本条例の策定中で反問権がないため、そのような切り返しができません。さらに当該議員は、自分が潰されるという理由から反問権の導入に反対しています。>議会事務局の仕事ではなく、全員協議会等で議論すべき内容かと。
 その通りです。事務局に言われる筋合いのものではないという説明は再三いていますが、納得いただけません。ねじまがった解釈をする議員なんです。


cubeさま、ありがとうございます。
 私も、「何々を求める。」「何々していただきたい。」の類は、請願・陳情事項だと再三申し上げております。しかし、当該議員は、自分の考えがすべてなのです。手の打ちようがありません。
 私も思うのですが、「議会事務局の事務取扱いについて一般質問する」って、誰が答弁するのでしょうか。「一体何をしたいのですか」と当該議員にも言ったのですが、解釈がねじ曲がっているので何ともならないのです。


しょうちゃんさまありがとうございます。
 うちも同じです。一般質問は議員個人の要望大会です。ところが、当該議員は度を越えているのです。議長が制止しても止まらないときもあります。(議長も力量不足…)
本当に議員の質が疑われるのです。


ダジャレイ夫人さま、ありがとうございます。
 本当に、当該議員は地方議会制度の根本を理解されていないのです。おっしゃるとおりです。当議会でも孤立していますが、当選してくるので仕方ありません。
>「議員力検定」を受けていただいたらどうでしょうか?
私もそう思います。(-_-)

 なお、議員への制度説明は、これでもかというくらいしましたが、地道な説得もムリだおお痛感しているところです。


オヨヨ事務局員さま、ありがとうございます。
 
>困ったヒトだなあと苦笑しながら、執行部は答弁しているという感じでしょうか。
まったくその通りです。」

 通告書の受理については細かく記載されているものが見当たりませんが、議会運営の一般的なルールがあるので、事務局で適正に審査をしないと、議会運営委員会で「なぜ、事務局でこのような通告書を受理したのか。」ということになります。ですので、一般的に一般質問になじまないようなものは訂正してもらうようにしています。
 この議員には通じませんが…


H(半角)さま、ありがとうございます。
 要望の境目がわからないのは確かです。ただ、当該議員に申し上げているのは、「やるのか、やらないのか」という趣旨のことを言った段階で要望ではないかと説明しています。
 おっしゃるとおり、
  「〇〇〇が必要だと思うが、首長はどう思うか」
  「〇〇〇とすべきなのになぜやらないのか」
などであれば問題ないと思います。要するに議員の質問のテクニックだと思うのですが、当該議員は“やる・やらない”の即答を一般質問で求めたいため、スタートから認識が違うのです。


このような議員のよい対処の仕方はありませんでしょうか。

酔った勢いで書いてみる、はぎ さま、ありがとうございます。

 本当におっしゃる通りで、私も当該議員に、「事務局でルールを決めているのではないので、議会に諮ってください。」と再三申し上げております。
本当に、議会のルールは議員がつくっていくものだと思うのですが、議員の中でも孤立しているから困りものです。それでいて、「議会は言論の府だ」というようなことを言います。

本当に、議員が「受理できないのはおかしい、受理すべきだ」と考えるのであれば、おっしゃるとおり議会運営員会で決定してもらいたいと考えております。
事務局が言われる筋合いのものではないはずなのです。

 「受理できないと何に書いているのか」と言われても、「先例にしたがっております」で通そうと思います。当該議員には、「いくら説明しても議論が平行線なので、これ以上は無駄です。」と強気の発言までしてしまいました。
 あと、本当に議長&議運委員長に任せるしかないと感じています。ありがとうございました。


>ウチみたいに、カッコ悪い議会にしないでください。
うちも相当格好悪いので大丈夫ですよ。

>たしかにアレですが、腐っても公選した選良なんで。。。(1票の重みってこんな時に非常に感じる)
本当にそうです・・・・・

Re: 議会の一般質問における要望事項について

ダジャレイ夫人 No.40779

 どこの議会でもそういう問題議員の一人や二人はいるようですね。それでも当選してきた以上は議員として扱わないといけない。こういう方は自らを「改革派」と称し、これまでの慣例を無視することに快感を覚えることが多い「確信犯」なので、正直これを改めるのは難しいと思います。まず、事務局で打てる手はないでしょう。

 ただ、発言通告書については、事務局に受理できないと突っぱねられれば議員としてもどうしようもありません。事務局としてはそれでがんばるのが唯一の選択肢です。議会事務局に対する質問もこんなものは成立しないと突っぱねるしかありません。もちろん、議長にもブレないようクギをさしておく必要があります。

 仮に議員が事務局が発言通告書を受理しないのは違法だと行政事件訴訟を提起したとして、その訴えが認められるでしょうか?私は無理だと思います。議会自治の問題なので、裁判所もそれはおたくの議会の話し合いで解決してくださいと門前払いにするでしょう。

 問題議員の行動については、議会運営にかかわることですから議会運営委員会で問題にして、是正を求めるしかないでしょう。それでも言うことを聞かなかったら議長が議場で発言を制止し、それでも無視して発言するようなら懲罰の対象とする。もっとも、そんな議員は懲罰なんか何とも思ってないでしょうし、他の議員もそこまでやるつもりはないでしょうが。

Re: 議会の一般質問における要望事項について

オヨヨ事務局員 No.40782

それぞれの議会のやり方なんでしょうが、通告書を不受理にするのはハードルが高そうですね。停車場線様のおっしゃるとおり、基本的には受理でしょう。

野放しにするのはしゃくですが、当選した事実は重いというほかありません。

またうちのある議員は議会事務局職員を公につるしあげる手法を研究中とささやかれています。余計なことをするな、とあらかじめけん制しているのでしょうが、そのような状況で事務局が規定にない事務処理を行えば、上げた足を取られるのは目に見えています。

1度やられましたが、身内(と思っていた)に刺される(表現悪いでしょうか)のは、とても気分がめいりました。

wildlife様のご健闘をお祈りします。
 一級河川と国道が併走しているところを横切る形で新設の市道を整備しようとしています。
 一級河川に橋梁を架けるため、橋台の設置と前後10m程度の護岸工事が必要と言われました。最初は、民地を買収し、市名義で登記すればいいと思っていましたが、一級河川は、国土交通省名義で登記すると知らされました。一級河川は、指定区間のため、県管理です。

 市が地権者から買収する場合、予算上は、公有財産取得費で支出します。
 しかし、嘱託登記の際、国土交通省名義で登記してしまっていいのだろうか。そして、それはどうしてそんなことをしなければならないのだろうか(1)というのが疑問の1つ目。

 次に、地権者、市、国土交通省の3者の関係が、契約書だけでは読み取れないため、どうやって実態的な契約の流れと登記の流れを結びつけるのでしょうか。また、その必要性はあるのでしょうか。(2)というのが疑問の2つ目です。

 契約書は、地権者と市との2者契約。
 地権者から「年月日国土交通省に売り渡し、年月日所有権移転することに同意しました」という登記承諾書を印鑑証明書付きでもらい、を県の国道管理者に持ち込んで、嘱託登記してもらうということになるのでしょうか。

 たしかに、工務担当サイドで、国土交通省との協議の中で、護岸の整備を求められたのでしょうが、市が取得した土地を国土交通省の名義とする術がなく困っているところです。

 用地担当として、市予算を執行する以上、説明のつかない方法をとってしまい、後から別の正当な方法をとるべきだったと後悔したくありません。

 今回のケースでは、国道(こちらは県管理の国道)で、新設市道とのすり付けのため、国道部分を拡幅する必要があり、一級河川と同様に民地を買収し、国土交通省名義とする必要があるようです。

 このようなケースは、あまり頻繁に発生しないので、部局内では知識や経験知がありません。どうかご存知の方はご教示をお願いします。

 
 

学校統合とスクールバスの関係

がんばるお父さん No.40760

現在、わが自治体では、中学校の統合事業を実施しております。二つの中学校を統合するのですが、新しい校舎を片方の中学校の運動場に建設します。そこで、通学の方法として、通学距離6Km以上の生徒については、スクールバスでの通学を計画しておりますが、学校が建たない中学校校区内の小学校校区でスクールバス対象地区とそうでない地区に分かれてしまい、一部の保護者から同じ小学校校区なので、バスに乗せたいという意見がありました。スクールバス対象地区にならなかった地区の距離は、新校舎が建つ中学校校区の通学距離と同程度です。
これまでに、統合を行った市町村で同じような案件があった時に、どのような調整を行ったのでしようか。よろしければ、ご意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

Re: 学校統合とスクールバスの関係

安藤 No.40761

バス購入のご相談された方ですよね?
とりあえず、経過措置で○年はバス通も可能としたらどうですか?

Re: 学校統合とスクールバスの関係

がんばるお父さん No.40762

安藤さま、早々の投稿ありがとうございます。
経過措置による方法も考えられますが、経過措置の延長も考えられます。その費用の工面も必要です。
スクールパスに乗りたいという地区については、通学距離がこれまでよりも遠くなるという感情論もあります。
事務局的には、6Km以内は、自転車か徒歩での通学をしてもらいたいと考えております。みなさんのお知恵を拝借したいので、よろしくお願いします。

Re: 学校統合とスクールバスの関係

おまっと No.40764

とある他自治体中学校の例ですが、参考まで。
スクールバスは、通学距離6Kmあるなしに関わらず、統合によって通学距離が長くなるすべての生徒を対象に運行する。
また、通学距離が増えない校区の生徒に対しても、安全な通学という点で必要があれば見直す。例えば、遠くから自転車で通学をしている生徒については、それぞれの地理的な要因も踏まえた上で、検討していく。