過去ログ [ 365 ] HTML版

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住民票と居住実態

夏の終わり No.41142

児童手当の認定において、住民票と居住失態に関するトラブルが続いております。
<ケース1>
住民票は当市にあるが、受給者である父親(外国人)は他市で暮らす親族宅で生活をしている。子どもの住民票は当市にあるが、外国の小学校に入学しており現在は5年生相当。(日本の小学校に通ったことが無い)日本人の母親は当市で生活保護を受給しているが、1人世帯として扱われている。
<ケース2>
日本人家族で海外で生活しているが、時々、日本に帰ってくる。(子どもの学校は海外)帰ってきたときに保険が使えないと困るから、という理由で住民票を日本におき、国民健康保険に加入した。
<ケース3>
日本人で父の住民票は日本にあるが、ずっと海外勤務で日本での課税がない状態がずっと続いている。母子は日本に住民票があり、居住実態はある。

いずれも、受給者や子どもの住民票は日本(当市)にあるますが、居住実態がないケースです。
ケース1は、小学校入学からずっと海外の学校ですでに5年生相当になっていることから留学要件にはあてはまらないし、父についても生活保護で「母のみの世帯」と認定されていることから、当市では「住んでいないもの」と解釈できるものと思います。仮に子どもの留学要件を甘めにみるとしても、認定するなら母ですべきであると思います。
ケース2につていも、「保険料は払っているから、手当を受ける権利はある」と主張されたのですが、これも居住実態がないので無理と考えています。
ケース3については、本来は居住実態のない父から居住実態のある母へ受給者変更をすべきと思いますが、実際は「日本での課税は無いものの、生計中心者は父で父の仕送りで母子が生活している」ということで父のままで認定しています。

このように、「住民票は日本(当市)にあるものの日本(当市)に住んでいるとはいえない者」の扱いについて困っています。そもそも住民票を置いたまま海外や他市で生活されている方はたくさんいるとおもいますが、通常は気付かずに手当は給付している場合が多いと思います。真面目に「実は海外にすんでいる」と自己申告したばかりに手当がもらえないというのはおかしいと思う反面、あきらかに居住実態が無い方に支払うのもいかがなかものかと思い、対応に苦慮しております。
いっそ、住民票が職権削除されていれば、はっきり「住んでいない者には支給できない」と説明できるのですが・・・。職権で住民票を削除するのは難しいのでしょうか?時々、日本に帰ることもあるから、という理由で住民票を日本に置くことは認められているのでしょうか?そして、住民票があれば手当の認定をするしかないのでしょうか?


Re: 住民票と居住実態

おまっと No.41147

「住所を有する者」とは「市町村の区域内に継続的に生活の本拠を有する者」をいうものと解されています。(最判平成16年1月15日・民集58巻1号226頁参照)
住民登録は住所認定のための考慮要素の一つに過ぎないようです。
(追記)
とは言うものの、児童手当の資格喪失処理については、原則として、住民票が消除されたことを確認した上で行うのが、恐らく好ましいんでしょうね。

Re: 住民票と居住実態

旧児童手当担当 No.41148

児童手当は、基本的には「住民票が第一」だったと記憶しております。

<ケース3>は、母親を受給者とするか、そのまま父親を受給者とするか、所得審査上影響がないのであれば、どちらでもよいと思います。どちらでも支給自体に問題ない。

<ケース1>と<ケース2>は、微妙ですね・・・そもそもの支給の是非ですし。
児童手当のマニュアル本を参考にしつつ、都道府県に確認して、対応を検討されることをお勧めします。

ただ、住民票と居住実態は基本的に一致すべきものですから、住民記録担当課と連携して、居住実態にあった住民票とするよう、指導するしかないかな・・・と。

Re: 住民票と居住実態

夏の終わり No.41171

ご回答ありがとうございます。
ケース3は、おっしゃるとおり所得が問題なければどちらが受給者であっても良いかと思います。
ケース1と2は、県からは居住実態がなければ認定すべきではないとは言われていますが、窓口で「海外に住んでいる」と言わなければ受給できたのか、受給者全員の居住実態を確認しないと不公平ではないかと指摘され、答えに窮してしまいました。
住民票さえあれば、実際の居住地に関係なく受給できれば認定はラクなんですが、不正受給は増えそうですね。

Re: 住民票と居住実態

G No.41173

>>認定はラクなんですが、不正受給は増えそうですね。
法令の規定により粛々と仕事しているのに「不正」も何もあったもんじゃないというのは、挑発しすぎでしょうかねええ。

法令の規定にモレや不公平があれば、それはそれで正せばいいことです。
従前の子ども手当で何十人のお子さんがいらっしゃる方は、正されましたよ。

Re: 住民票と居住実態

安藤 No.41177

>ケース2につていも、「保険料は払っているから、手当を受ける権利はある」と主張されたのですが、これも居住実態がないので無理と考えています。

国民健康保険の保険料と児童手当って相関性がありましたっけ?

Re: 住民票と居住実態

審査 No.41178

>住民票さえあれば、実際の居住地に関係なく

住民基本台帳法では、届出があっても「審査のうえ」住民登録するとされ、また、消除や修正も職権で行うよう規定されていますね。
実態はともかく、建前上は「住民票さえあれば」市町村長がその職権をもって市民の実際の住所を証明したことになります。

なので、外の制度では住民登録を万能視した設計にせざるをえないのでしょう。

Re: 住民票と居住実態

タカ No.41204

美しすぎる議員が当選無効になった事もありますし、生活保護受給の為だけに日本へ来た人達もいますよね。
このあたりは、本当になんとかしてほしいですね。

Re: 住民票と居住実態

安藤 No.41206

住民票虚偽記載(異動)(電磁的公正証書原本不実記録)容疑で粛々と取締をすべきではないでしょうか?

現在では反社会勢力対策として取締・検挙されていますが、それこそ不公平かと(反社会勢力を擁護しているわけではありません。念のため)

誤徴収料金の返還期間について

わー君 No.41161

上下水道料金を長期に渡り誤徴収した場合、返還すべき期間は事実が判明した時点から10年間分を遡って返還することで良いのでしょうか。
誤徴収の原因は全面的に行政側にあります。
心情的には期間を区切らず返還したいのですが、起因日がハッキリ断定出来ない点等から10年間の遡りとなるのでしょうか。事実が判明したのは、相手方からの指摘で判明したわけではありません。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

審査 No.41179

まだレスがつかないようなので…

誤徴収した上下水道料金を10年間分返還したいとき、法律上は時効の問題があると思います。

水道料金は、民法の短期時効に係るので2年で時効となりますが、債務者(この場合は還付する方)が援用する必要があります。ただし、市町村が「時効を援用しない」と意思表示できるのか、という問題もあります。
一方、下水道料金は強制徴収公債権なので5年で時効となりますが、こちらは絶対効とされ、援用の必要がない、というか「援用しない」ということができません。

そこで、例えば固定資産税等で5年以上遡って返還したい場合には、要綱等を作って「支出」しているところも見受けられますから、そのような方法も検討できるのではないかと思います。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

貧書生 No.41180

なぜ、「事実が判明した時点から」「10年分」と考えましたか?
その論理が示されないと、良否の判断不能かと。

>事実が判明した時点から10年間分を遡って返還することで良いのでしょうか。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

おまっと No.41181

基本的に、水道料は、私債権で、時効は2年。
下水道料は、強制徴収公債権で、時効は5年。
地方自治体によっては、時効を超えて還付する要綱等を定めている場合もあります。
参考となる過去ログは、いくつもあります。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

わー君 No.41185

行政側のミスであり、使用者はその事実を把握する手段が無いと考え、民法の善意の不当利得を使えるかなと考えたのですが。何もミスが無い使用者に時効ですからと言うのも気が引けまして。過去ログ確認します。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

税外担当 No.41186

>上下水道料金を長期に渡り誤徴収した場合、返還すべき期間は事実が判明した時点から10年間分を遡って返還することで良いのでしょうか。

 水道料金を私債権として構成する以上、不当利得返還請求権の時効期間は10年ですから、問題ないと思います。
 民間労働者の賃金でも請求権の時効は2年ですが、過払い賃金の返還請求権の時効は10年というのがおそらく通説です。

 下水道料金は公債権ですので、お題は公法上の不当利得返還請求権となり、5年分しか返還できませんが、上下水道一括徴収でしょうから、5年を超えて10年までの分は補助金等で交付するのが穏当かと思います。

>心情的には期間を区切らず返還したい

 時効を援用しない場合には、相当の理由がないと、違法な公金の支出として住民訴訟で敗訴する可能性があると思いますが、税の返還の場合と同様に行政への信頼を重視するなら、たとえ30年分でも何らかの形で返すという選択肢もあるとは思います。

Re: 誤徴収料金の返還期間について

わー君 No.41202

詳細に教えて頂きありがとうございます。水道料金と合わせてメーター使用料も徴収していますが、10年間分を返還するつもりです。

「重要」「軽易」の定義について

フタキュウヒトマル No.41106

決裁規程等で「特に重要なもの」「極めて重要なもの」「重要なもの」「軽易なもの」といった区分で決裁権者が異なっているケースが多く、それぞれのレベルに該当する事項の例示((1)〜に関すること、(2)〜に関すること 等)が明記されているものもあります。
しかしながら、どういう基準で「重要」「軽易」を判断すべきなのか、その根拠となる「定義」が示されているものは見たことがありません。
そのような「定義」が明記されている事例があれば是非とも参考にさて頂きたいので、情報を頂けましたら幸いです。
また、こういうものではないか、というお考えでも構いません。
よろしくお願いします。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

審査 No.41113

重要とか軽易というのは、通常の日本語であり、一般的な使い方をするものなので、それぞれの規定毎に使い方は異なるのではないですか。

例えば「青」といっても、その色温度の定義は、絶対的なものとしてはありません。どこまで青か、というのは、夫々の場面で異なってくるでしょう。

そこで、規定によっては、ある程度の客観性を保つため、例示によりその規定中の「重要」の程度の基準を示すこともあるでしょう。
その場合、その例示が、制定者が何を重要と考えているかの意思表示であり、例示にない部分については、これを類推適用しなさいよ、ということだと思います。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

涼風 No.41117

審査様に同意です。

ケースバイケースの判断が必要で、“そのような「定義」”を明記することが困難であるため、ご提示のような区分にしているのです。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

税外担当 No.41124

 この手の規定は、前例主義をうたっているのだと思います。

 最初の1例を慎重に決めればいいのだと思います。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

フタキュウヒトマル No.41125

審査様、涼風様、お返事いただきありがとうございます。

おっしゃるとおり、何が重要かは「何を定める規定か」を踏まえて、個別具体的に判断するのが筋ではあると思います。
従って明確な定義のない抽象的な扱いになっているのでしょうが・・・

実は決裁規定の見直しに当たり、各課の意見や指摘を受ける中で、「『特に重要』、『重要』及び『軽易』という表現の意味合いについては、抽象的で各課が判断に迷い混乱する恐れがあるため、補足的に基準等を占めることが必要と思われる」といったものが散見されております。
そこで対策としてイメージしているのが、以下のように様々なケースに適用できる基準であります。
【例】
「特に重要」
 →高度の政治的な判断を必要とするもの
 →行政全般に影響を与えるもの ...etc
「軽易」
 →日常的・定期的な事務でその処理手続が確立されているもの
 →課内で調整が可能なもの ...etc

しかしながら、当方内部での思案のみでは不十分であると考え、外部の事例や御意見を参考にさせて頂きたく、質問させていただきました。

僭越ながら、引き続き皆様に御意見を頂けましたら幸いです。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

立米 No.41129

個別でこれを重要とするとする決裁をとってはどうでしょうか。

なんとなく役所っぽいですが。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

税外担当 No.41130

 一つの基準は、裁量の余地の多少だと思います。
行政としては、どんな行為も最終の決裁権者は長だという前提で、長になったつもりで考えてみると。
「特に重要なもの」私が判断します
「極めて重要なもの」副市長の判断でいいです。
(このあたりの違いは、自分のまわりにないので、ちょっと自信ない)
「重要なもの」部長さんが判断していいけど、(事後)報告はしてね。
「軽易なもの」課長さんレベルで決めていただいて、報告もなくて結構。

で、かくかくしかじかの場合はどうこう、と決めるのはいいけど、長の(政治的)判断ということになると、時局によって、おおいに異なるかと。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

審査 No.41145

>各課の意見や指摘を受ける中で、「『特に重要』、『重要』及び『軽易』という表現の意味合いについては、抽象的で各課が判断に迷い混乱する恐れがあるため、補足的に基準等を占めることが必要と思われる」といったものが散見されております。

見直すのであれば、いっそのこと、これを別表にして、課別に一覧表の形式にしてしまってはいかがでしょうか。もちろん、それでも新たな文書が出てきてしまうのでいたちごっこではありますが、ある程度の分量の文書名を列挙し、その他の余地だけ付けておけばわかりやすくなりませんか。

Re: 「重要」「軽易」の定義について

フタキュウヒトマル No.41195

税外担当 様
立米 様
G 様
審査 様

様々な御意見ありがとうございます。
御返事が遅くなりまして申し訳ありません。

ある程度個別の事案や前例を集約して例示した上で、後は各課の裁量に委ねるやり方がベターかも知れませんね。部・課別、案件の種類等、カテゴリー分けをしておけば新規案件でも照らし合わせて判断できるものと思われますので。
また、裁量の余地の有無、多少も基準の一つとして示すことも良いかも知れません。(どこまで登って決裁しても判断が変わらないことは明白なのに、長い決裁期間を費やしている案件もありますので・・・)

いずれにしても、万能で便利な基準は得難く、ある程度頭をひねっていただく必要があることを理解いただけるような対応を検討したいと思います。

仮教室設置の予算科目について

教育室長 No.41187

児童数に対して、教室不足が発生するため、不足の期間のみ、程度のいいプレハブ教室をリースして対応したいと考えています。その場合、教室の組立の経費と、使用期間の経費、終了後の解体経費が発生すると思われますが、予算科目は14節使用料及び賃借料での対応でよろしいのでしょうか。それとも、組立・解体経費へ別に委託料で予算措置する必要があるのでしょうか?皆様よろしくお願いいたします。

Re: 仮教室設置の予算科目について

審査 No.41189

>プレハブ教室をリース

通常、資材だけをリースして別途組立ての契約をすることはあるのでしょうか。
リース契約は諸費用(組立て、解体も含む)込みの契約ではないかと思うのですが。
その場合は、リース契約一括で予算措置すればよいのではないかと考えます。

なお、数年以上使用する場合、リース業者に固定資産税、不動産取得税が課税される可能性もあるので、そのへんも確認しておいた方が良いかもしれません(リース業者は非課税にならない)。

ありがとうございました

教育室長 No.41190

審査さま ありがとうございました。
税についても勉強いたします。

生活保護費返還金の督促の根拠

税外担当 No.41139

 「自治体のための債権管理マニュアル」(ぎょうせい)には、「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金は非強制徴収公債権であるが、自治法231条の3第1項の適用はなく、自治令171条による。」(P8)と書かれています。

 生活保護費返還金や児童手当返還金は、「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」ではないでしょうか。

 ところが、生活保護費返還金については「本債権は公債権であるので自治令171条、私債権管理条例の適用はない。自治法231条の3第1項が適用になる。」(P217)と、児童手当返還金については「本債権は公債権であるので自治令171条、私債権管理条例の適用はない。自治法231条の3第1項により督促すべきことになる。」(P225)と書かれています。

 私には矛盾しているように思えます。

 マニュアルの記述の意味が分かる方はご教授くださるようお願いします。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

貧書生 No.41141

ご引用の文言だけから推察すると、
その筆者さんは、
その二つの債権は、強制徴収公債権と考えた、
そして、強制徴収公債権は、はしょって、単に公債権と呼ぶ語法によっている、
ということではないでしょうか。

※さらに、その二つの債権、というか、強制徴収公債権は、いわゆる「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」ではない、と考えたと。曖昧語法という評価は、できなくもないかもしれません。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

税外担当 No.41143

>その筆者さんは、
その二つの債権は、強制徴収公債権と考えた、

 「マニュアル」によれば、生活保護費返還金は「非強制徴収公債権」(P216)であり、児童手当返還金も「非強制徴収公債権」(P222)であると分類しています。

 ただし、児童手当返還金については、「ここで説明する本債権には、不正受給事案を含まない。」としています。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

貧書生 No.41149

その筆者さんの真意は、ネーミングはともかく、
その二つの債権は、「自治法231条の3第3項/例による債権」ではないけれど、「自治法231条の3第1項/督促債権」である、ということではないでしょうか。同条2項の適用の有無が、「自治令171条/督促債権」との法的効果の違いと。

※1 「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」→「自治令171条/督促債権」
2 「その二つの債権」→「自治法231条の3第1項/督促債権」
3 ゆえに、「その二つの債権」は、「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」ではない。
4 なお、「公債権」=「自治法231条の3第1項/督促債権」(定義)
お題の出発点の、3は、筆者さんの直感、あるいは趣味?

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

市太郎 No.41150

8頁の記述が次の2点において違っているか、言葉足らずとしか考えられないですね。
@「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金は非強制徴収公債権である」と限定していること。
 自治体の歳出の誤払い、又は過渡しの返還金は、非強制徴収公債権もありますが、私法上の契約とか不当利得に基づく場合などは、私債権に属するものもあります。
A「非強制徴収公債権であるが、自治法231条の3第1項の適用はなく、」としている こと。
公債権であれば、強制徴収又は非強制徴収に関係なく、必ず自治法231条の3第1項が適用になるはずです。

気になるようでしたら、出版元のぎょうせいに直接問い合わせてみたらどうでしょう? 自分も経験がありますが、ぎょうせいや第一法規の社員さんは、自治体職員に親切だから、それなりの対応をしてくれると思いますよ。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

税外担当 No.41152

貧書生さま
市太郎さま

 ご助言ありがとうございます。

>「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」→「自治令171条/督促債権」

 「マニュアル」はそう言っていますが、具体例も根拠も書かれていないのです。
 結論だけ書かれるのは困りますね。正しいかどうか検証のしようもありません。

>自治体の歳出の誤払い、又は過渡しの返還金は、非強制徴収公債権もありますが、私法上の契約とか不当利得に基づく場合などは、私債権に属するものもあります。

 私も、例えば売買契約を解除して支払済みの代金を不当利得として返還請求する場合、なぜ公債権になるのか理解に苦しんでいました。

 やはり「ぎょうせい」に問い合わせるしかなさそうですね。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

たんば No.41155

自治体のための債権回収マニュアル読んでみました。

8ページは確かに説明が足りないと思いますが、施行令159条を意識して言っているのではないでしょうか。
つまり同条によると、誤払い、過渡しは歳入ではなく戻入なので自治法231条の3第1項が使えない。しかし施行令に根拠があるので私債権ではないと。
生活保護費返還金や児童手当返還金などは施行令ではなくそれぞれ法律の根拠を持って「歳入」として請求することになりますよね、、、(多分)

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

税外担当 No.41163

たんば さま
 レスありがとうございます。

>施行令159条を意識して言っているのではないでしょうか。

 確かにそうですね。出だしの文言が同じですから。
 過去ログを調べると、[29256]や[35873]で議論されていたんですね。難解ですが。
 [38786]とも関連します。

>生活保護費返還金や児童手当返還金などは施行令ではなくそれぞれ法律の根拠を持って「歳入」として請求することになりますよね、、、(多分)

 [35882]の意見や[29279]で紹介されている実例によるとそれらの債権は一律に歳入金となると思いますが、[35888]は次のように言います。

>保護費に関わらず、

>同一年度内であれば、歳入への元し入れが正しい方法です。

>年度が過ぎて(決算が確定)いれば、雑入への収入となります。

 したがって、生活保護費返還金が戻入にも歳入にもなり得、督促の根拠も異なってくるということでしょう。
 確かに自治法第231条の3第1項は「歳入」と言い、令第171条は「債権」と言って、立法者は言葉を使い分けているようにも見えますから、歳出の戻入に231条の3は適用できないようにも思えます。

 なお、[38799]は次のように言い、これも正論に思え、何が正解か分かりません。

>現年度返還分は戻入金として処理し、次年度に繰り越した段階で戻入調定を行うというのは、貧書生様も言われているように、単に会計上の手続きであって、「返還金」という債権の法的性質に影響のあるものではないと思います。
 

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

Q No.41164

整理としては、

ます、公債権のうち法律で定める使用料その他の普通公共団体の歳入は、強制徴収公債権に分類されます。
次に、公債権のうち法律の根拠がないために自立執行ができないものを非強制執行公債権といいいます。

ここで、生活保護費返還請求権及び児童手当返還請求権は、法律に根拠がある強制徴収公債権だと考えられます。

ぎょうせいがP8でいうところの「歳出の誤払い、又は過渡しの返還金」は、法律に根拠がない自立執行ができないものを限定的にいったものではないでしょうか?

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

市太郎 No.41169

たんばさま
令159条には「収入の手続の例により」戻入とありますから、返納金もその手続として納入通知や納入されない場合には督促を行う必要があります。
したがって、戻入なので自治法231条の3が適用にならないという解釈は違うのではないかと思います。
地方財務実務提要(ぎょうせい刊第1巻第4章)の実例でも、給与の過誤払返納金の取扱いにおいて自治法231条の3第1項により督促するとされています。
また、「施行令に根拠があるので私債権ではない」という考えも首肯できません。
当該債権管理マニュアルにも書かれているように、公債権であるか私債権であるかは、主に当事者間の基本的な法律関係が対等な立場にあるか、法令等が行政庁に優越的な地位を認めているかどうかなどで判断されるものであるからです。

Qさま
生活保護費返還請求権及び児童手当返還請求権は、法律に根拠がある強制徴収公債権ではなく、非強制徴収公債権です。

Re: 生活保護費返還金の督促の根拠

たんば No.41175

市太郎様
>令159条には「収入の手続の例により」戻入とありますから、返納金もその手続として 納入通知や納入されない場合には督促を行う必要があります。
したがって、戻入なので自治法231条の3が適用にならないという解釈は違うのではないかと思います。

おっしゃるとおり、「収入の手続の例により」ですからこの「例により」が自治法231条の3も射程に入れているという解釈もあり得ると思います。このように考えないと施行令160条後段の場合には戻入ではなくて歳入となってしまい、現年分か過年分かで督促の根拠が変わることとなるのはおかしな話です。ただ、債権管理マニュアルの内容に適合的な解釈をすると、「戻入なので231条の3は適用にならない」と読まないとつじつまが合わないと思いました。
この「例により」は解釈の分かれるところだと思います。

>「施行令に根拠があるので私債権ではない」という考えも首肯できません。
当該債権管理マニュアルにも書かれているように、公債権であるか私債権であるかは、主に当事者間の基本的な法律関係が対等な立場にあるか、法令等が行政庁に優越的な地位を認めているかどうかなどで判断されるものであるからです。

おっしゃるとおりで、私の考えも、戻入が非強制徴収公債権となるのは(強制徴収であっても非強制徴収であっても)公債権に係る戻入の場合に限定して考えるべきなのだろうと思います。(たとえば国保給付金の過払いの戻入は公債権、業務委託契約の過払いの戻入は私債権。)
ここでも私の考えとは別に、債権管理マニュアルの内容に適合的な解釈をさせていただきました。

実際問題として、非強制徴収公債権と私債権の境界は曖昧なものであるので、関連規定が整備されるか、判例が出ないと、はっきりしない部分が多いですね。。。

法律の施行日について

No.40989

8月1日に公布された暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律(平成24年法律第53号)の施行日っていつごろになるのでしょうか?

ウチでは、9月議会にかける条例に、同法により条ずれする条が入っているのです。
そこで、本則には、改正後の条番号を書いておき、附則に「この条例の施行がその法律の施行より早い場合は、当該条番号は、旧条番号に読み替える。」というような規定をいれます。

それにしても、施行日がわかれば、安心なのですが・・・。

Re: 法律の施行日について

K66 No.41006

あくまで私見ですが。

改正法の施行期日では、それぞれ3月・6月を超えない範囲内で政令で定める日から施行することとされていますね。改正法の公布が8月1日なので、一般的には、それぞれ10月末、1月末にぐらいに政令公布・施行かなと思います。

で、スレ主様の条例の施行期日ですが、該当条項の改正規定の部分については「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律(平成24年法律第53号)の施行の日から施行する」的な規定にする方法もあると思います。
(正確な言い回しまでは分かりません)

Re: 法律の施行日について

ダジャレイ夫人 No.41017

 法律の施行日は、所轄官庁の担当者でもない限り分からないでしょう。なので、施行日を知ろうとするより条例の施行日の規定ぶりを工夫した方が良いと思います。

 本則により条例の一部を改正した上で
 1 附則で条例の施行日を規則に委任し、法律が施行されたら直ちに規則を制定する。
 2 附則で「この条例は、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成○年法律第○号)の施行の日又はこの条例の公布の日のいずれか遅い日から施行する」と規定する。

 上記のいずれかの方法でいかがでしょう?2の場合、条例の一部のみの施行日をずらすのであれば、該当条文の指定が必要ですが。

Re: 法律の施行日について

No.41036

皆さま、ご親切にありがとうございます。

説明不足ですみません。
「9月議会にかける条例」というのは、新規制定条例なのです。その条文の中に、条ずれする部分の条名が入っているものです。

ついては、本則には、改正後の条名を書いておき、附則に「この条例の施行がその法律の施行より早い場合は、当該条名は、旧条名に読み替える。」という意味の規定を入れるしかないのかな、と思っております。

【利息制限法 附 則 (平成一八年一二月二〇日法律第一一五号)29条を真似しました。】

Re: 法律の施行日について

K66 No.41057

新規の条例だったんですね。
だとしても、そもそも条例の施行日はいつにしようとしてるんですか?

経過措置で「この条例の施行がその法律の施行より早い場合は、当該条名は、旧条名に読み替える。」旨の規定を入れるとして、基本的な条例の施行日が分からなければ、附則が作れないと思います。
施行日を規定することと、経過措置を規定することは別ですよね。

条項ごとに施行日を設定することは可能なので、お題のケースだと、基本の施行日以外に「条ずれの部分の条項」部分についてもう1つ施行日を規定すれば良いと思いますが。もちろん、施行期日を改正法に合わせる旨の規定で。

Re: 法律の施行日について

東邦 No.41061

 改正の場合は施行期日で「いずれか遅い日」とできますが、新制定の場合は読替規定を置くしかないようですね。一種の調整規定になると思います。

Re: 法律の施行日について

K66 No.41062

東邦様

>改正の場合は施行期日で「いずれか遅い日」とできますが、新制定の場合は読替規定を置くしかないようですね。

無知で申し訳ありません。向学のためにも、今回のケースでそうなる理由を教えてください。
経過措置を言うのではなく、単純に施行日を言ってやればよいだけだと思うんですが・・・。

Re: 法律の施行日について

No.41067

お騒がせしております。

K66 様

条例の施行日は「公布の日」にします。


東邦様

そうですね。見出しも「調整規定」としたほうがよいと考えております。

Re: 法律の施行日について

東邦 No.41068

 K66 様

 題意は、新制定条例では、ある条で、法律改正施行が遅ければ法律の旧条名を、法律改正施行が早ければ法律の新条名を引用(適用)する、ということを実現するにはどうしたらいいか、と理解しました。

Re: 法律の施行日について

K66 No.41069

お騒がせしました。
やっと理解できました。ありがとうございました。

過年度の住民税が減額になった場合

かずもり No.40808

いつもお世話になっております

皆様にお尋ねしたいことがあるのですが、
過年度の税額が減額になるような課税資料が届いたとき
どのように税額を減額にしておりますでしょうか?

私の市では、「納期限が近い税」から減額にしております。
例えば
普通徴収:6月31日2,000円 8月31日2,000円 10月30日2,000円 1月31日2,000円
特別徴収:各月の翌月10日が期限(6月分なら7月10日)で各月500円の6〜5月分12回
普通徴収8,000円 特別徴収6,000円の税額の人がいて、
遡って確定申告したことにより、5,000円税額が下がったとしたら
→特別徴収の5・4・3・2・1月分(2月10日払い2,500円分)まで特別徴収から減額として
 残りの1,500円は普通徴収の1月31日期限分から減額にします。

還付加算金などの関係だろうと勝手に推測して処理しておりましたが
地方税法では明確に規定されていないようです。

可能なら、現年度と同様の計算方式で統一したいのですが、
私が気づいていないだけで、何らかの形で決められている可能性もあり変更できません

皆様は過年度の住民税が減額になった場合どのように税額を計算していますか?
稚拙な質問ですいませんが、どうぞ教えてください。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

おまっと No.40819

当方も、貴市と同様に「納期限が近い税」から減額しています。
ご推察のとおり、還付加算金が少しでも発生しないようにするためです。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40849

現年と過年も同じかと思ってましたが、どう違うのでしょうか?

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

審査 No.40856

大量の課税を抱えているところは大変ですね。

皆様のところでは、過年度課税の減額事由が生じた時には、現年度分から差し引いて、還付加算金の発生を抑えているのですね。まさか充当ということではないのでしょう。

ということは、当然、過年度分が増額となる場合(本人が修正申告したり国税に更生くらったりしたしたとき)も、当然、現年度調定を増額して、延滞金の発生を防いでいるのでしょうね。

私個人の印象では、過年度課税と現年度課税は別物ではないかと思います。
昨年度市民であった人が今年度も市民である保証はなく、そうすると、今年も市民であった人と今年は他の市民となった人とで、昨年度分の税金の減額計算に差が生じることを、法が予定しているとは思えないからです。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

おまっと No.40863

審査さま
「過年度課税の減額事由が生じた時には、現年度分から差し引いて」ということではないです。
過年度減額が発生すれば、滞納が無い限り、還付します。
その際に、過年度の何期の税を減額にした扱いにするかの問題です。
例えば、H23住民税80万円(1期20万円+2期20万円+3期20万円+4期20万円)が、40万円に減額になった場合、減額後のH23住民税を【1期10万円+2期10万円+3期10万円+4期10万円】とするのではなく、【1期20万円+2期20万円+3期0円+4期0円】という扱いで処理するという意味です。(後者の方が還付加算金が少なくすむ。)
たまたまスレ主さまの例が、特別徴収と普通徴収の両方ある方だから、わかりにくかったかもしれませんが、念の為。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

審査 No.40864

おまっと様 皆様

失礼しました、私の理解が誤っていたようです、すいません。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40889

現年と過年の計算方法違いはわからないですが、

税の場合、過年の現年度課税って結構ありますよね。
逆に納期がすべて過ぎた税の増額更正はあまりないイメージですね。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

かずもり No.40890

おまっとさんの話されているとおりです
わかりにくくてすいませんでした。

そして、
過年度分において税が増額になる場合は全て現年度課税としますが
過年度分において税が減額になる場合が問題です。

現年度が減額になる場合、どこから減額にするかはケースバイケースですが
過年度の減額の場合、当市は一貫して期限が近い方から減額していたのです。

減額=還付→期限が近い=還付対象期間が短い →還付加算金が最小になる
という理屈で期限が近い方から減額しておりました。
しかし、厳密に法文で決められていないなら、現年度と同様に計算することもできます

現在決めかねております・・・

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40895

かずもり様

>>過年度分において税が増額になる場合は全て現年度課税としますが>>

すでに賦課及び通知されている税に係る修正申告の場合もですか?


>>現年度が減額になる場合、どこから減額にするかはケースバイケースですが>>

どちらかというと、こっちが課題ではないでしょうか?
ケースバイケースとは?

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

かずもり No.40899

平米 様

>すでに賦課及び通知されている税に係る修正申告の場合もですか?
はい。あくまで過年度の税額が増額になった場合ですが、
本人が意図的に所得を隠していた、などが無い限り現年度のもっとも近い納期限で
課税することになりますね。

例)
23年度の控除が一部取り消しされて、税額が増額になった
→24年度の8月31日が一番近い納期限
 →24年度(23年度分)課税として、8月31日に一括で課税します。


>どちらかというと、こっちが課題ではないでしょうか?
>ケースバイケースとは?
現年度の減額については現状では課題にしていません。
もちろん考えるべき部分ではありますが、当市ではすでにやり方を確定しています
数ページにおよぶマニュアル化されているので、省略して説明しますが
・控除の追加は、@特別徴収税額 A年金特徴税額 B普通徴収税額 の順で減額
・所得の減少は、「その所得に対応した税額」から減額
としております。もちろん本人から連絡があった場合など、例外もありますが。

過年度も同様にしてしまうと、
たとえば普通徴収分の所得が減額になったとき、
→期限は特徴税額の方が近いのに、普通徴収税額から減額→還付加算金の時期長期化
となるので、現年度と同様にしていなかったんです。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40900

地方税法第三百二十一条の二の規定はいつ使うものなのでしょうか?  

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

かずもり No.40928

平米 様

地方税法第三百二十一条の二の規定というと
延滞金の計算をいつから始めるかということでよろしいですか?

基本的に納税課にお任せしておりますが
原則として
過年度の増額→直近現年度の納期限で設定させるので、その次の日から延滞計算開始
過年度の減額→対象の税額が滞納しており、既に延滞金が発生していれば
       減額になった税額は最初からないものとして、
       延滞金の計算をしなおすことになりますね。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40930

かずもり様

>>地方税法第三百二十一条の二の規定というと
延滞金の計算をいつから始めるかということでよろしいですか?>>

そういうことなのでしょうか?
(普通徴収に係る個人の市町村民税の賦課額の変更又は決定及びこれらに係る延滞金の徴収)
と書いてありますけど。賦課額の変更はどの場合のことなのかということです。これにあてはまる増額だと

>>過年度の増額→直近現年度の納期限で設定させるので、その次の日から延滞計算開始
>>
にはならないような気がするのですが。どうでしょうか?
増額の場合、納付書としては直近の納期で発行すると思いますが、地方税法第三百二十一条の二の規定は、延滞金の計算においては本来課税すべきであった金額をもとに計算するということだと思います。

例えば前年度課税の年額が40万円だった方が修正申告や税務署の更生又は決定により再計算した結果80万円になったとします。

この場合、元々の各納期の税額が
1期:10万円 2期:10万円 3期:10万円 4期:10万円だったものが、納付書としては直近の納期で差額の40万円で納付書を送りますが、延滞金の計算においては
1期:20万円 2期:20万円 3期:20万円 4期:20万円の賦課に対して各納期に10万円の内入れがあったものとして計算するということです。

現年度の場合は納期が残っていれば残りの納期に振り分け、最後の納期後の場合は随時で一括の納付書を送付していると思います。過年度の場合は当然納期は過ぎているので、一括での納付書の発行となります。

この場合に送る納付書に記載されている納期限は、延滞金の計算には関係なく、滞納処分のためのものだと思います。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.40973

R様

修正申告や税務署の更生又は決定による場合は、納期の追加でなく、既存の納期の増額ということでいいのでしょうか?
それ以外は規定がないので、どうしようといい感じでしょうか?
現年度分の場合は、通常の納期が残っていれば、その納期に振り分けています。
通常の納期がない場合は一括で随時賦課です。(例:3月30日に増額決定をした分は4月末を納期として納付書を送付)
なぜなら、既に経過した納期に振り分けてしまうと、増額分を賦課した時点で未納となり、滞納処分ができてしまうからです。
実際に納付する納付書と、延滞金の計算は分けて考える必要があると思います。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.41077

そういうものですか・・・。
規定があるけど、使わないような運用でしょうか。

滞納処分については、督促があるので、そんなには変わらないと思いますよ。
一手早いくらいでしょうか。
やはり一番影響あるのは延滞金でしょうけどね。

謎が深まりますね。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

あらうんど No.41119

書いてたら長くなったので先にお詫びを。

平米さまの混乱は、
増額される「税額」の納税の告知と、「延滞金」の納税の告知が分離できるということへの理解の問題な気がします。

過年度(というか通常の納期が終わった後)の増額の賦課決定を行う場合、法第319条の2の規定によりその「税額」についての告知は、納期限前10日までに交付しなければならないため、すでに過ぎた納期でを納期として増額分の「税額」を設定したとしても、これは無効ですから、増額分の「税額」については、未来のどこかの時期を新たに納期限として設定する他ありません。

これに対し、この増額の賦課決定に伴って生じる第321条の2の「延滞金」の納税の告知は、第319条の2の規定を受けるものではありませんし、納期限という概念の対象でもないことから、極論、「延滞金」の額が定まっているならいつ送っても良いということになります。

321条の2の規定は、R様の言うとおり、この「延滞金」算出方法であって、「税額」の納期を元々の納期に設定するということではありません。

この「延滞金」を、「税額」の告知と一緒に送る市町村もあるでしょうし、増額の「税額」が納付されて、納期限後に納付した場合の延滞金(第326条)が生じるか判断してから送る市町村もあるでしょう。


次に本題の、「過年度のいつの期から減額するか」ですが、「法律上、そんな発想自体存在しないし、そのようなことを考えることには何ら意味が無い。」が答えかと思います。

増額の賦課決定は、新たな負担を求めるものですから、当然納期限を設定せねばならず、これは、第319条の2の規定をうけるものです。また、未到来の納期の分について減額の賦課決定をする場合についても、未到来の納期の分については、新たな負担(減額されていますけど)を求めるものですから、これも第319条の2の規定をうけるものです。

これに対し、過年度の減額など、既に納付済みの税額について減額することは、要は「過誤納金がいくらであったか」を住民に告知するためのものですから、これは第319条の2の規定範囲ではありません。この時、過誤納金に納期を設定する理由がありません(還すのにもかかわらず、〜までに払えという???)。

この時、還付加算金の計算については、第17条の4第3項の規定によって、最後に納付した金額から順次遡って減額されたものとみなして計算することとされていますので、還付加算金の計算式としては、最後の期から順番に減額したものとして計算します。


1期5,000円2期5,000円3期5,000円4期5,000円 の納付済額 20000円を減額して課税額が10,000円となったとき、「本税」分の過誤納金は差引1万円(納期という発想は無い)。
これに対し、「還付加算金」の計算の上では、1期5,000円、2期5,000円、3期0円4期0円で計算する。
還付額はこの二つの合計。

要は、増額の「本税」と第321条の2「延滞金」の算出方法の関係と、減額の「本税分」過誤納金と「還付加算金」の算出方法の関係は同じ発想で構成されているということです。

多分、うちもそうですが、増額と減額の時で同じような通知文を作っていて、そこで納期の項目があるから、そこに金額を書いてあり、なんとなく「本税分」過誤納金が納期でわかれているのようなイメージをもっちゃった。という話でしょう。

減額して還付する時のその納期の内訳は、実質的な意味としては、「還付加算金」の計算基礎を示してるんだろうというところです。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.41127

あらうんど 様

正直に申し上げます。ますますわかりません。

>>増額される「税額」の納税の告知と、「延滞金」の納税の告知が分離できるということへの理解>>

ここで完全に躓きました。分離しても本税に対する延滞金は変わらないですよね???
本税が一度も納期過ぎてないのに、延滞金だけ発生するということでしょうか??

>>増額の賦課決定は、新たな負担を求めるものですから、当然納期限を設定せねばならず、これは、第319条の2の規定をうけるものです。>>

これは当初通知だけではないでしょうか??
確かにそれなら辻褄が合わないわけですが、規定自体が衝突しませんか?

>>還付加算金の計算については、第17条の4第3項の規定によって、最後に納付した金額から順次遡って減額されたものとみなして計算することとされていますので、還付加算金の計算式としては、最後の期から順番に減額したものとして計算します。>>

これはなんとなくスレ主様の疑問とも繋がる気もしますね。
減額は納期じゃなくて、最後の納付からなのではないでしょうか?

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

あらうんど No.41132

かえって混乱させたようですみません。

後段の納付の日からの話はおっしゃる通りです。簡単に書きすぎました。

例えば、最初出した例で、4期5,000円の分について通常、納期限は1月31日ですが、この分について遅滞して3月に収めたり、4期分について分割して納付した場合などは、そのそれぞれの納付日を還付加算金の算出における起算日にします。


地方税法においては、還付加算金の算出において「みなし」規定で本税の過誤納金を最後の納付日からさかのぼるものと「みなす」としていますから、逆説的に、本税の過誤納金については、そういう考え方に立たないものであるという点は理解いただけるものと思います。

その上で、地方税法においては、本税の過誤納金それ自体について、『納期』をどう考えるのかということに関してこの「みなし」規定の他に規定を置いていないわけですが、そのことを理由に、「書いてないから好きにできる!」という発想に立つのは短絡的だと思います(個人的な感想レベルになりますが)。

近年の改正で追加された条項なら(比較的)ともかく、昭和の時代から存在するような規定で、立法者がきちんと精査せずに手つかずのままでいるようなものは、地方税法に関してはほぼ無いと思っています。

「規定していないということに論理的な理由がある」というという前提で法律を読み込んでいくべきですし、また、地方税法(や税条例も含めて)の規定の枠組みを超えて考えようとか、条文の内容を読み込まないで考えようとしても、論理的説明に耐えるものにはならないかと。


同様の理由で、「当初賦課以降の税額の納税の告知が第319条の2の規定を免れるのではないか」という発想についても、個人的にはどうしてそういう考えに至るのかがわからないところです。

第319条の2は第1項、「個人の市町村民税を普通徴収の方法によって徴収しようとする場合において納税者に交付する納税通知書には・・・」と対象の範囲を定めており、何度目の納税通知書であろうと、この規定の範囲を逃れられない(2度目の納税通知書がこの条文の適用を除外されるなら、同条3項の納期限前10日までに送達しなければならない旨の規定について『当初納通を送達する場合に限り適用する』旨の限定をかける)と思いますよ。

正直、法令のどの規定を読み込めば、当初納通に限ると読めるのか教えていただきたいです。


延滞金については…延滞金は2種類(細かくというか今回の話題と関係ないものが+1種類)あるという辺りを説明するとよいのでしょうか??

個人の市町村税の規定に限定して引用しますと、延滞金は、
@納期限に対して遅延して納付したこと対するものとして課される延滞金(6月に1万円払えと告知されていたのに10月に納めたということに対して、納期限までにきちんと治めた者との均衡の観点から課される延滞金。第326条)。
A申告を怠る、当初申告に偽り、不正がある等の事実に対して、正しく申告した場合に発生しただろう、本来の納付額の一部ないし全部をその本来の納期限においては免れていたという事実に対して課される延滞金(6月に1万円払えと告知されていたが、後に、申告をしていない所得が判明し、その分を含めれば、本当は6月に2万円払えと告知できたはずが、差し引き1万円分は10月に払えと告知することになった。この差し引き1万円は10月が納期限だが、当初から正しく申告した者との均衡の観点から、6月から、決定の間の期間分について、この1万円分に対する延滞金を払えというもの。第321条の2第2項。)。
の2種類です。

所得税において更生や決定があり、市町村において増額の賦課決定をすべきとき、その増額の賦課決定で生じる差引税額のうち、当初申告が正しく行われた場合には既に到来した納期で納めていただろう額の部分については(過年度課税なら差引税額全額がこの部分になります。)、未来のいずれかの日を期日にその納期限を設定しますが、上記Aの延滞金については、その増額の賦課決定を行う時点で金額が確定しています(計算方法は他の方のコメントで言い尽くされているのでそちらを参考に)。
また、この差引税額の納期限を遅滞して納付した場合には、さらに@の延滞金もかかります。

平米さまの延滞金に関する疑問はこのあたりの理解の問題ではないでしょうか?違いますかね…。

なお、逐条解説等が今手元にないので、説明の言葉の表現がやや上手くなっていないと思いますのでその辺りご理解いただければと。。。

Re: 過年度の住民税が減額になった場合

平米 No.41134

あらうんど様

>>平米さまの延滞金に関する疑問はこのあたりの理解の問題ではないでしょうか?違いますかね…。>>
そのとおりです。

第三百二十一条の二第二項
・・(当該不足税額に係る納税通知書において納付すべきこととされる日までの期間又はその日の翌日から一月を経過する日までの期間については、年七・三パーセント)・・
ということでしょうね。
なんとなくわかりかけてます。

例えば年税額40万で
1期:10万円 2期:10万円 3期:10万円 4期:10万円が
すべて納期が過ぎており、年税額が60万に変更された場合の不足税額は「・・納期の数で除して得た額・・」なので
1期:5万円 2期:5万円 3期:5万円 4期:5万円の20万になります。

これを20万の不足額の納税通知書
「・・納税通知書は、遅くとも、納期限前十日までに納税者に交付しなければならない。 」
を納付すべきこととされる日(10日はあける)を定めて送付する。

納付すべきとことされる日以降の計算は納期限過ぎた日の計算と同じ。

納付すべきとことされる日以前は元々の納期から納付されることとされる日まで特例基準割合がかかる。

ということでしょうか。
 某県の住宅供給公社に派遣されている県職員です。
 住宅供給公社法第27条第1項により,公社は,毎年度事業計画及び資金計画を作成し,設立団体の長による承認を受けなければなりません。
 この場合の県の承認は,行政行為の分類としては,法律行為的なものか,準法律的なものか,明確でありません。
 法律行為的な整理としては,理事会で承認された計画について,県知事の「認可」を得て法律上の効果を完成させるとするもので,一方,準法律行為的な整理としては,計画について県知事が適正と判断し「確認」のうえ,法律が一定の効果を与えるとするものです。
 行政法に詳しい方,御教示いただければ幸いです。
法律上、「承認」の法的効果が明確であれば、概念分類という学者商売に付き合う義理はないと思いますが、民法の、準法律行為に分類される、債務の承認の「承認」とは、ちょっと意味合いが違うのかなと。

※通説的分類に従うとしても、お題、そもそも二択?
 行政法の参考書通りとなりますが・・・

 承認・・・用語の意味としては、@許可・下命の意味、と、A確認行為である場合があるようです。

 ご疑問の通り、@だと行政行為(処分)なので法律行為、Aだと準法律行為でしょうか。

 お題の法律の場合だと、条文にもある通り、法律で不作為を禁じている(届出→承認)ので、丁度、労基署に持っていく36協定のようなものかと思います。←これ、労基署だと準法律行為と解釈している節があります。つまり届出は単なる意思表示(時間外労働をこの内容でさせますよ!)という性格のもので、“ああそうですか”くらいで、許可ではないわけです。
 ただ、実際には、この36協定届出が、法律の禁止解除としてはたらくので、事実上の許可なんですね。修正(=つまり“附款(ふかん)”をつけられることもありますし)

 結局、行政法学(ないし行政作用法)としては、法律行為か準法律行為かという区分は、ケースバイケース、且つお題や、36協定に示されるごとく、実態と形式に乖離があることもあり、きっちり分ける必要も無い。というか、規制を受ける側としては権力的作用だから事実上のだと思って差し支えないような気がします。まあ、これも事実上の権力的作用だからということでですけど。
 但し、許認可権を持つ行政庁は、労基署の例と同じく“単なる確認行為ですよ”と言うでしょうね(つまり受理行為類似の作用ということでしょうか)。

 なお、どうしても無理に整理するとすれば、
 法律行為たる行政行為・・・行政庁による附款ができるもの(形式だけでなく内容について「ここおかしいから直して持ってきてください!」とか、「この条件で(内容修正して)受理しますよ!」とか)
 準法律行為たる行政行為・・附款ができないもの(つまり受理にあたり形式審査以外は提出させて、見るだけ)
・・・で、如何でしょう。
 《追記》貧書生さま 

 まあ、行政書士試験なんかには出そうな「問い」ですよね。「次の行政行為のうち法律行為でないものはどれか?」なんてね。
 あと、講学上2択のメリットもあることはあるでしょう。私見ですけど、準法律行為だと、法令に列挙された義務規定として存在し、提出が義務付けられているもので、この提出に当っては、提出(届出)先である行政庁にはその内容の変更をさせる裁量の無いもの(=確認行為などに代表される準法律行為)。
 これに対し、行政庁による公益性や利害調整の必要性があるもので、その範囲(勿論、目的合理性の範囲)内で変更を求める裁量(即ち附款)の余地があるもの(=法律行為=処分性ないし命令的性格有り)。
・・・とか。ただ、そう整理していくと、きっと例外が出てきそうですけど。
およそ、行政関係法規で「承認」という語を使用していれば、それは、法律行為的「承認」か、あるいは準法律行為的「承認」の、いずれかである、という見解が通説であるとすれば、「定義により」、二択にはなるのでしょうね。
 たぶんそうです。「承認」なる語が、少なくとも2つのカテゴリーに整理できる(両方の)意味があるのだと思います。分けることに意味があれば、ですけど。
まあ、本家(?)のほうの民法学では、催告とか、債務の承認とかの、法律上、その法的効果が明かな行為を視野にいれて、分類・整理をしてきた感じですけどね(それだって、けっこう、概念法学的な印象は受けました)。
行政法学は、また別なんでしょう。

※「法律」行為とは法的効果が発生するゆえのネーミングであり、意思表示を要素としない行為によっても法的効果が発生するケースを発見して(そのように実定法で定めただけなんですが)、準「法律」行為と名付けたというものがたり。
>意思表示を要素としない行為によっても法的効果が発生するケースを発見して(そのように実定法で定めただけなんですが)、準「法律」行為と名付けたというものがたり。

 事務管理とか、告示行為とかですね。

 そういう意味では、分家?の行政作用(行為とか効果)の場合、完全に後付けの整理としての性格でしょう(整理のための整理?ですよ)、きっと。

 で、お題の場合ですと、該当条文にある「承認」なる語だけでなく、とにかくその後の条項を全部眺めてみて、承認する行政庁に如何なる権限が与えられているかが問題だと思います。
 例えば「××の場合には承認しないことが出来る」とか、「条件を付すことが出来る」とか書いてあれば、「承認」行為自体が一応行政庁の「法律行為」であると整理できますよね。
sn7940さま

本を見ながらの当てはめになりますけど、

条文上の「承認」が講学上の「認可」だとすると、
認可を受けない場合は法的効力が生じないことになりますが、
さて、事業計画・資金計画の効力は、ないことになるかどうか。

住宅供給公社法の逐条解説等でどうなっているか知りませんが、
計画に効力が生じない、という話であれば、講学上の「認可」と考えてよさそうで、
反対に、
(道義的な責任はともかく)計画の効力に問題ない、という話であれば、講学上の「認可」ではなかろう、ならば「確認」だろう、ということになるかと思います。
(そもそも計画に法的効力はないだろうという見方もあるでしょう)

なお、条文上の「承認」がないと、計画の法的効力がなくなるかどうかを知りたい、というのが疑問の主旨でしたら、すいません、わかりません。
私の感触としては、前述したところの後者であり、講学上は「確認」かなと思いますが…
 みなさん,御意見いただきありがとうございます。
 参考にさせていただきます。
   

滞納処分の公平性

クドわふ No.40951

とある地方都市の担当者です。
数年前に人事異動でいきなり徴収担当にされてしまい四苦八苦しております。
ずっと悩んでいる事があり、ご意見いただけたら助かります。

滞納者についてなのですが、不動産を持っているが権利関係が複雑な比較的不誠実な高額滞納者(100万以上)と、平均所得ほどの貯蓄があるが無職のため貯蓄を食いつぶしており、このままでは福祉の世話になることが確実な比較的誠実な滞納者(20万以下)がいるとします。

徴収率としてはどちらを処理しても同じになりますので、額などを考えると高額滞納者を優先的に処理したいところですが、難易度や手間暇などを考えると低額滞納者に滞納処分を行う方がはるかに楽です。

しかし、公平性の観点から考えてみると期間や額、悪質かどうかなどからは高額滞納者を優先すべきですし、仮に低額滞納者に滞納処分をして高額滞納者を放置しておくと、低額滞納者から文句が出ることや、下手をすると業務怠慢や故意に不公平を行ったと思われてしまいます。

皆様はどのように対応しているのでしょうか?
またどのように説明しているのかなどご意見いただきたくよろしくお願いします.

Re: 滞納処分の公平性

おまっと No.40958

地方税法では、第331条等で「滞納者の財産を差し押えなければならない。」とされており、この点に関しては、徴税吏員に自由裁量はありません。
自由裁量が無いのですから、どちらを優先するという考え方自体が無意味です。
片っぱしから粛々と差押えしまくるのみです。
「このままでは福祉の世話になることが確実」というようなことは、徴収部門は考えなくてよいと思います。
ただ、もし徴収猶予とか執行停止とかが該当するのであれば、それに応じた事務をすることになります。

Re: 滞納処分の公平性

G No.40962

「優先」という考え方がないのは、おまっとさんの言うとおりです。

ただ、「誠実」「不誠実」「悪質」という言葉が気にかかります。差押えを検討しているという納税していない状態(分納も私は含めたいですけど)は、どちらも不誠実だと思うのですが。

Re: 滞納処分の公平性

クドわふ No.40965

ご意見ありがとうございます。
確かに。「優先」という考えまたがないというのは分かるのですが、抱えている案件の数や処理能力を考えるとどうしても内部的には優先度をつける必要があります。

一般の方に説明する際にも「すべての案件を処理していないのにどうやって優先順をつけているんだ、不公平じゃないか」と言われることは目に見えますし。公務員というより一人の社会人として当然の疑問だとも思います。
もともと、不公平を正したくて公務員になったのでこのような業務は苦痛なのですが業務命令なのでしかたないところです。

未納という意味では不誠実に違いはないのですが、一方は自宅に車両もあり生活にも困っていないようなのに赤紙を無視、期間も長いですが、一方は納税相談を行っていますし期間も短いです。
ただ、不動産がらみというのはどうしてもいろいろなしがらみがあって粛々と差し押さえをするのが非常に難しく、やぶへびになる可能性が非常に高いのです。
だから長期になったとも言えるのですが…
逆に短期の方は越してこられた方なのでしがらみが無く、簡単に徴収率を上げられますが人間としてやりづらいのです。

Re: 滞納処分の公平性

貧書生 No.40967

およそ、仕事である以上、優先順位付けは、避けて通れませんね。
その一番安直な基準は、費用対効果。
ただ、何を「費用」ととらえ、何を「効果」と見るかが、まさに、自治体、というか、人の、価値判断であり、個性(さらには品格)になるわけです、違って当たり前。
率直に、職場で、十分意見交換するのがいいんですけどね、職場風土に恵まれていれば。

Re: 滞納処分の公平性

税外担当 No.40970

 某研修機関の講師が
「滞納者の間での公平性の確保」とか
「統一的な処理基準に基づいて公平に滞納整理を行う必要がある」
と言ったりするので、悩む人が出ます。

 徴収業務に平等原則をどこまで持ち込むべきなのかをはっきりさせてほしいですね。

Re: 滞納処分の公平性

おまっと No.40972

「自宅に車両もあり生活にも困っていないようなのに赤紙を無視、期間も長い」という方が、納められるのに納めない方であるならば、意地でも滞納処分できる財産を発見したいところです。タイヤロックするとか、捜索に入るとか、何かいい方法があるといいですね。
もちろん、短期の方も、同時進行で手掛けることになるわけです。
早かれ遅かれ滞納者の財産は基本的に差押えるのですから、(かなり暴利な)延滞金がつかない又は増えないうちに差押えをすることが、ある意味、滞納者の利益にもつながります。
「他の滞納者と比べて不公平だ」と言われた場合、私なら、「他の滞納者のことは、守秘義務があるので具体的には申し上げられませんが、すべての滞納者の案件を、法に基づき適正に処理するよう努めており、実際に当自治体では昨年度○○○件の差押えを実施しております。」と答えます。

Re: 滞納処分の公平性

平米 No.40974

クドわふ 様

>>一般の方に説明する際にも「すべての案件を処理していないのにどうやって優先順をつけているんだ、不公平じゃないか」と言われることは目に見えますし。公務員というより一人の社会人として当然の疑問だとも思います。

これは一般の方より滞納者の方によく言われることだと思います。納税者の方は、逆にしっかり徴収しろと言われる方もおられますね。

「すべての案件を処理していないのにどうやって優先順をつけているんだ、不公平じゃないか」
「差押しなくても、納めている人もいるのに不公平じゃないか、事務処理費の無駄になりますので、納めてください」
不毛な水かけ論・・。

私見ですが
悪質とかは人によって感じ方が違うので、法の範囲で最大限の効率を上げるようしていくのがいいと思います。結局仕事ですので、粛々と進める。


Re: 滞納処分の公平性

びっち No.40977

ほとんどの優良納税者から見たら、納めていない人がいることの方が不公平。督促、催告、処分…郵便代、人件費…税金使ってます。平米のおっしゃるとおり法に基づいて粛々と進める。

Re: 滞納処分の公平性

タカ No.40980

お気持ち痛いほどわかります。
確かに人としてどうかと考えると(滞納者の中では)誠実な方から処理するのは間違ってると思いますよね。
ただ、評価にも直接響いてくるので割り切れない。

私も他の方のアドバイスのように粛々と行うのが良いと思います。
ただ、せっかく立派な志を持っているので高額な悪質ケースを最優先で行う。
それだけ守っていればもう一方の方も納得して下さると思いますよ。

ただ、相当の抵抗は覚悟しなければなりませんが。

Re: 滞納処分の公平性

G No.40990

職員も人の子というレベルの人情論でいえば、
1.不誠実な長期の方に、たとえ土地等の権利関係が複雑でもチャレンジする
のが、昭和の時代の文化だったように思います。
それが、いつしか「評価」という影響をうけてしまう(これも「人の子」ですわな)と、
2.とりやすいほうから取る
ことも、「許容」される文化になっていますね。
これに、極論としての「費用対効果」がもちだされて、2が正当化される。

納税相談をしている事実だけで私は「誠実」とは考えませんが、所得や生活状況から、やむをえずほそぼそとではあれ分納誓約をしていただき、実行していただいている方に差し押さえをかける文化もあるようですが、納税意識や行政の信頼感などという長期的にみての費用対効果を考えてなさそうというのが「極論」の意味です。為念。
地方税法には書かれていないからといって「国民の納税義務の適正な実現を通じて」(国税徴収法第1条)の意味って考えなくてよいかなあ、ということでもあります。

Re: 滞納処分の公平性

タカ No.40999

その文化はひどいですねw
まあ、我々の視点から見た手間暇と難易度を考えたら気持ちはわかりますが。

ただ、住民の不信感や不公平感が増すのは長期的に考えると避けた方が良いでしょう。
本来、住民の役に立つ所なのですから。

それと、大きな視点から見ると保護世帯が増えると支出も増えるという事も忘れてはならないと思います。

本来はズルい人から処理していくのが筋でそのために延滞金などがあるのですからね(^_^;)

Re: 滞納処分の公平性

クドわふ No.41016

様々なご意見ありがとうございます。

すべての案件を平等に同時に処理することができるという前提ではそうなのですが、実際には無理な以上、優先順位をつけるしかない…

効率面では高額案件を処理した方が金額ベースでは有効ですし、小額案件から行った方が徴収率ベースでは有効ですし、うちの「文化」ではなぜかそちらよりです。
ただ、うちも財政が厳しいため、全体としては高額な不良債権?から処理して支出を増やさないことが重要だと思っています。

また徴収担当としては未熟かもしれませんが、「なぜ、悪質な高額滞納者を優先しないのか」という気持ちがあるため、個人的には悪質な滞納者を放置して一方に処分を行うのは性格的に相当きついです。
低額な一方をとりあえず差し押さえ後、換価の猶予を職権で行うことはできますが、それは悪質な方を処理してからにしたいのです。
税の徴収の公平性という大前提からみても、そのほうが的確だと考えてしまうのです。
ただ、職場的に難しい…

すみません、グチのようになってしまい申し訳ありませんでした。

Re: 滞納処分の公平性

事業担当 No.41023

どうも仕事をやらない「言い訳」に聞こえるのは私だけでしょうか。

そこまで優先順位に拘るのなら、同時にやればいいんじゃない?
私は数件同時進行でやってましたよ。

Re: 滞納処分の公平性

タカ No.41060

確かに、一般の人からみても取りやすいほうから取っていては怠慢、不公平と思われても仕方ないでしょう。
やるなら両方から処理する方が良いですね。

ただ、どうしても無理なら弱いものいじめではなく、悪質な方を優先してはどうでしょうか?
せっかく立派な志を持って公務員になったのですから、「税金泥棒」と言われないためにも頑張って下さい!

また、その方が精神的にも良いと思いますよ。

Re: 滞納処分の公平性

タカ No.41081

追記です。

既にご覧になっているかもしれませんが「トッカン」というテレビ番組があります。
初心に返ってみるのも一案ですよ。

Re: 滞納処分の公平性

日本代表 No.41084

素朴な疑問です。(徴収事務を担当したことはありません。)教えてください。

>「仮に低額滞納者に滞納処分をして高額滞納者を放置しておくと、低額滞納者から文句が出る」??? そんなことあるのでしょうか?

「不動産を持っているが権利関係が複雑な比較的不誠実な高額滞納者」Aさんと
「平均所得ほどの貯蓄があるが無職のため貯蓄を食いつぶしており、このままでは福祉の世話になることが確実な比較的誠実な滞納者」Bさんについて、
滞納しているかどうか、強制徴収が行われたかどうか、は、誰にも分からない(はず)です。「不公平だ!」と言われることがあるのでしょうか? また、あるとしたら、どのような人が、何を根拠にして、そう言われるのでしょうか?

「あの人から強制徴収していないのに、どうして、俺から強制徴収するのか?」という意見は、あの人が強制徴収を受けていないことが知られていない限り、ないと思うのですが・・・。

「公平性の観点」って、何?

次に、私見です。
Aさんの強制徴収を先に行い、Bさんの強制徴収を後から行う(又はその逆)というのは、不公平ではないと思います。
優先順位と公平・不公平というのは、別の話です。

「公平性」を生真面目に、考え過ぎなのではないでしょうか。
「不公平」というオバケなど居ないのに、その居ないオバケに怯えて、消極的になっている印象を受けます。

【追記】
1件でも多く、1円でも多く徴収することが、より公平であり、
滞納者間の公平性なんて、納税者と滞納者との差に比べれば、
それほど気にする必要はないのではないでしょうか。

Re: 滞納処分の公平性

平米 No.41086

日本代表 様

>>「仮に低額滞納者に滞納処分をして高額滞納者を放置しておくと、低額滞納者から文句が出る」??? そんなことあるのでしょうか?>>

ともかく文句は言われます。滞納処分される財産で納めるつもりの人なら納めているはずなので、(逆の立場に立てば)文句も言いたくなると思います。

よくあるあるその@。「オレ以外も全員処分したのか?」
基本職員は正直なので「全員ではありません」→「不公平だ」

まああるあるそのA「オレの家族は処分されてませんけど」→「不公平だ」

正直徴収率100%は納税組合ある村くらいでしょうし。

一応(少し回答例を、もちろんこれだけじゃないですよ)
@はそもそも納めている人に対して不公平です。
(平行線ですけど、こちらは平行線でも問題はないですので)
A「滞納者御家族の財産はどこに?」ピンチはチャンス。質問検査です。

文句が多い職場ほど逆に公平性の確保のため頑張っているともいえますよね。

Re: 滞納処分の公平性

日本代表 No.41088

平米 様

ありがとうございます。
そうですよね。文句(難癖・不満)を言われることは、容易に想像ができます。
お疲れ様でございます。

しかし、クドわふ様の書き込みぶりでは、根拠のない、難癖・不満ではなく、
低額滞納者が、あたかも、高額滞納者の処分状況を知っているかのような根拠のある意見(文句)を言われると受け取れたので、疑問に思った次第です。

ところで、@「オレ以外も全員処分したのか?」に対しては、
おまっと様の書き込みにあります「他の滞納者のことは、守秘義務があるので具体的には申し上げられませんが、すべての滞納者の案件を、法に基づき適正に処理するよう努めており、実際に当自治体では昨年度○○○件の差押えを実施しております。」がとても参考になると思います。

Re: 滞納処分の公平性

貧書生 No.41090

何に不公平感を抱くかも、個性なので、他者の論理で攻めてもしかたがないところはありますが、「不埒な滞納者が、盗人猛々しくも、単なる憶測で、租税徴収の不公平を言い募る」ことについて、その蒙を啓いてあげなくちゃ、という流れになってくるところが、いかにもバーチャル地方公務員の、集いの場ではありますね。

>スレ主さま

組織の価値観が、「正しい」自分の価値観と異なるという思いが強いならば(サラリーマンならありふれた話)、抱えこんでいても身体に悪いというか、組織管理の視点からは士気の点で好ましくないので、きちんと整理した上で、上司さんに意見具申しましょう。

※スレ主さまの価値観に共感できるかを判断するには、データ不足。

Re: 滞納処分の公平性

クドわふ No.41115

さまざまなご意見ありがとうございます。
多くの方に気にしていただいて恐縮です。

皆様のおっしゃるように、すべての滞納者に基本的に同様に対応していきたいのですが、震災や失業などやむを得ない事情により滞納する方もいる一方、高所得等の納付能力がありながら、身勝手な理由で納付しない方々も少なからずいることは皆様にもご理解いただけていると思います。

公平性の確保を重視した場合は、やはり悪質な滞納者に対して各種財産の滞納処分を含めた手段を講じていくべきなのですが、実際には高額案件ほど時効による消滅が暗黙の了解の様になっている案件も少なくないです。

少し、事情をお話ししますと当自治体は情報公開を進めており、滞納の件数、額や地域、繰越額なども公表しているため、ある程度の知識のある方には、簡単に推測されてしまうのです。
地方都市ということで具体的な滞納者もある程度絞れてしまいます。
(一例として、住宅ローンのために給食費を払わないなどの悪質なケースについては簡単に分かってしまいます)
また、情報公開条例などもあり、まさか嘘をつくわけにもいきませんし信義に反します。

弱いものから取るというのは最近問題となっている「いじめ」に通じるところがあると個人的には感じてしまうので…
ただ、(一般の方もこの掲示板を見ていることもあり飛躍しすぎかもしれませんが、)誤解を恐れずあえて滞納者を犯罪者とみなした場合であっても、悪質性などによって量刑が違ってきていますから、なんでも一律に処理することはしたくないと思っています。

ご意見ありがとうございました。



Re: 滞納処分の公平性

タカ No.41131

職種がら、仕方ないとはいえ滞納者と犯罪者を同一視するのは(そういう教育を受けていたとしても)やめておいたほうがいいと思います。
更に今後は災害対応で期限延長などを行っている自治体も多いことから、滞納者が増える見込みです。
その際に彼等に同じように処理できるか?

そのあたりも含めて見直す時期に来ているのかも知れませんね。
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